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愛しあっているから総てお揃いにしなくてはいけない、
と言う不文律を見事に覆した上で受攻それぞれの内面を
深く掘り下げた表題作。
お互いの背負っているものが背負っているものだけに
その辺りに関心が薄い方には判り難い部分もあるかも
知れません。
只そこで思考停止をせずにさらっとした一言で押さえるべき
所を押さえてあるのはただお見事と言う他はないですね。
他の収録作も本当に曲者揃いです。
日常の些事のさりげない一コマに背筋を逆撫でされる様な
色気を感じてしまう、そう言う曲者さ。
そして表題作をただ愛の物語として終わらせるのではなく
男達のややこしい日常として続けさせている剛腕さ。
……とりあえず読後の濃い珈琲を用意するとしましょうか。
えすとえむ先生らしい軽妙な作品が5つ収録されています。5つも収録されているのにどれもテンポ良くまとまっていて、過不足がない。終わり方がスッキリしない作品もないので気分よく読めて◎
◾️ 表題
2チームないと試合はできないからね!
巻末収録のtiempos extra2が好きです。おじいちゃんラブ。
◾️セイハロートゥMr.スミス
◾️the onlooker
◾️who killed oscar?
う〜んお洒落!who〜はまさに映画の話ですけど、ストーリーもカメラワークも映画っぽくてお洒落!えすとえむ先生の絵柄と絶妙にマッチしてます。
◾️local y vistante
表題に続きサッカー作品をもう一つ。
カバー下で友達の正体が。
booklive カバー下あり
表題作、これもひとつの運命の恋?ですね。
全然レベルは違うけど、うちは3代続く阪神ファンでして。私はまだ軽めな方ですが、子どもながらに読売ファンとは結婚できないなと思ったものです(何の話やw)
おじいちゃんがいい味を出していました。
描き下ろしのオチも。
□The Onlooker
短編ならではのお話。
絵も内容もキレキレでかっこいいです。
□Local y Visitante
先生の作品を出版順に読んできましたが、いちばんわかりやすく萌えがしっかりあったお話でした。
無敵艦隊アンヘルがかわいい。
カバー下で、表題作のアルにつながっていたのもよかったです。
他の作品もそれぞれおもしろかったです。
詐欺師や映画関連もあり。
いろんな短編を描かれるので楽しいですね。
完全に好みですが(5☆満点)
すごい ☆☆☆☆
面白い ☆☆☆☆
内容が好き ☆☆☆☆
絵が好き ☆☆☆☆☆
キャラが好き ☆☆☆
萌える ☆☆☆
表題作は、スペインのサッカーファン(というかフーリガン?)のお話です。
欧州選手権で自国・スペインが優勝し、その興奮のまま寝てしまったものの実は別々の国内チームのファンだった!というある意味ロミオとジュリエットな二人。どのサッカーチームを応援しているかが、人間関係まで左右する「障害」になり得るなんて、スペインらしいな~と笑ってしまいました。そこに目をつけたところもナイスです!
私は一番最後の、「Localy Visitante」が一番好きでした。
「オカマ」「キモい」と言われてフラれ続けたスペインを離れ、日本にやってきてからはモテまくりのアンヘルは、居酒屋のバイト仲間であるタカに片想い中。おうちにお呼ばれしてうまくいきそう?!と期待したのに、「お前は範疇外だから」と言われてしまいます。
そのあと、前にフッた女の子の家で「失恋には甘いモノ・・・」と、正座して勝手におかしパーティーをはじめるアンヘルがかわいい!!どうすんだよってくらいかわいい!!そういうかわいいところがでも「キモい」と言われてしまうゆえんなんだろうなあ、とおもいますww
翌日、どんな顔をしていいのかわからないアンヘルを、タカはもう一度、今度は飲み屋でのサッカー観戦に誘ってくれます。その後ももう、とにかく、かわいいんだ!!えすとえむさんのこんなにシュッとした絵でこんなにかわいくていいのか?!というお話でした。
他所から見れば些細なことでも、当人達にとっては大問題。
根本的に違う二人は、どうやってその仲を成就させていくのか?
フーリガンなどという熱狂的サッカーファンを主人公にして、おかしくも、切なくも、進んでいく彼らの恋に、最後に愛は勝つと歌ってあげたい!?
"初めてケツだけでイけた"・・・相性いいかも・・・なんて思ったのもつかの間、相手はライバルチームの熱狂的ファンだったことにビックリして逃げ出すレオン。
そのアルは、そんなこと知らないので、レオンを追いまわす。
レオンの家はじいちゃんをはじめとした熱狂的なFCマドリードのファンで、レオンも時としてフーリガンに変身するのです。
街は、この二つあるサッカーチームの支持で二分されているので、アルとレオンの恋があるとしたら、これは"ロミオとジュリエット”状態?
悩むレオンですが、アルは前向きにその人の全てを受け入れたいと願っています。
最後の「敵であれ味方であれ、俺達は出会う前からずっと、お互いの人生の一部なんだから」と認め合う二人の姿が、何だか個人の恋愛を通り越して人類愛だよな、と思ってしまいました。
こういう、フーリガンという特殊設定をもってくるセンスが、お洒落ですよね♪
一つ印象的だったお話が覗きの話。
毎日ある男性のアパートの向かいのアパートの部屋の窓に貼りつき、その生活を覗いている男。
画面が後ろへ引くと、下半身裸!!
その監視している男の物を食べる姿に欲情して妄想オナしてたんです。
覗かれていた男が本を出すのですが、その内容は覗いていた男の事が書かれていて・・・実は覗かれていた男も覗いていた男を覗いていたという・・・摩訶不思議なエロティックなストーリー。
画面の使い方がうまかった。
他にも映画監督と俳優とか、留学生と日本人とか、決して派手ではない日常なのに、粋な雰囲気を醸し出しています。
えすとえむさんも人物の表情が豊かで上手いな~といつも感心させられます。