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表題作青に沈む庭

玖珂逸人
29歳,元義兄の喫茶店マスター
岩瀬一
20歳,写真家志望の大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

岩瀬一は「家族」の繋がりを信じ、大好きな元義兄の玖珂逸人のもとに通い詰める日々。病的に憧れすぎている自覚はある。ただ、姉と離婚して以来、すべてを諦め孤独の中で微笑む彼が哀しくて、けれど自分では癒せないことも知っていて…。そんな折、ふとしたきっかけでこの気持ちが恋だと気づいてしまう。せめて本気で想っていることだけは知ってほしい。ふられることを覚悟の告白。そうして望まれたのは、会いに来ないで忘れることだった。圧倒的な拒絶を噛み締める一。だがその矢先、逸人が押し隠していた秘密を知ってしまい…

(出版社より)

作品情報

作品名
青に沈む庭
著者
朝丘戻 
イラスト
山田シロ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576101651
3.4

(50)

(18)

萌々

(7)

(12)

中立

(3)

趣味じゃない

(10)

レビュー数
12
得点
157
評価数
50
平均
3.4 / 5
神率
36%

レビュー投稿数12

読み手を選ぶ作者であり作品かと。

いやー、最初の数ページはオノマトペ多用、体言止め多用、
かなり強烈で独特なリズム感のある文体に感動すらしましたよ、小生。

展開が特別悪いわけでも、キャラ設定が弱いわけでもないんで、
これはシュミの問題でしょう。ウン。
義兄弟モノアレルギーでもないし。
いや、決して悪い作品ではないんですが、読み進めるごとに
変なストレスたまるんですよコレ。

銀色夏生さんとか好きな人はハマるんだろうなと(たぶん)
全編ポエム状態のトロットロした世界が……うぅぅ…。

たとえばですよ、一穂ミチ先生とか最近では尾上与一先生ですね
ああいう方々の世界観もどこか詩的なものありますが
それをポエムな文体で書かれると、
プリンとゼリーにクリームとチョコレートトッピングしました的な、
居心地の悪さを感じる……。

極端な話、このプロットでほかの作家さんが書いてたら
こうも「ウグググ…」とはならなかったかもしれない。
紙で作った星をためこんでるとかどんなポエム…orz

大筋では決して悪くないのに、付随するエピソードがいちいち中二病…。

さらに周囲の人々が結果的にものわかり良すぎるのもなんだかなー。

8

ofnotice

〉jimmyさん
あ~意外にいらっしゃるんですねぇ、朝丘作品ダメっていう方。
「あめの帰るところ」なんかは大絶賛の嵐だったので、正直なレビューがつらかったですw
パーツパーツでは「おぉ!」と思うところもあるんだけど、
それが連綿と続くとなかなか辛いものがあります(苦笑)
とくに「くち」とひらがなで書いてあるのにものすごいひっかかりました。
いや、どうでもいいことなんでしょうが、「くち」がなんで「口」じゃいけないのか
小一時間問い詰めたいぐらいなんですよ、えぇ。

「世界観」ですか、なるほど。
たしかに特殊な世界観ですよね…。

他人同士から家族は始まる

作者様が描く情けない大人としっかり者の年下カプがお気に入りです。前作にあたる「あめの帰るところ」も同じような組み合わせでしたが、この作品は二人の恋を通して家族のありかたを問うたお話だと感じました。

逸人は温かい家庭を作ろうと求めていたはずなのに、最終的に相手と相手の家族を騙すことになってしまいます。その罪の意識を一緒に引き受けていこうと覚悟する一の成長と二人の行方を、一の姉である真の心情に寄り添いながら見守りました。

逸人の営むお店が湘南にあったり、一が写真のプロを目指していたり、作中にお花や猫がでてくるところは、作者様ご自身がお好きそうなイメージをそのまま投影しているようで、ファンにはたまらない演出です。そういった一つひとつ、大切に選ばれたもののさりげない描写にいつも癒されます。

5

恋も家族も大事にする話

基本は、元義兄弟の逸人と一の恋の話。
でも、離婚をした姉や父母との家族の事や、ずっと愛されないで育ってきた逸人の父親の事。
全てが丸っと円満にはならず、幸せになるために、ここから、自分たちで変えていこうという最後がとっても良かったです。

この作品の好きな所は、
逸人の気持ちは、読み進めていくとなんとなく分かってくるけど、相思相愛だからハイ!付き合う!という簡単なものではなく。
一は長男だし、姉は元嫁だし、男同士だし。。。様々な葛藤。
あとは、出てくる女性が二人ともサバサバしていて、気持ちがいい!
特に姉の真がかっこいい!こんな人になりたいわぁと思いながら読んでました。
そして、出てくる土地が自分の良く知っている所なので、現実にある地名を使ってもらえると、やっぱり嬉しい!
ぜひ、読んでみてください。

4

大事に、ゆっくり、

元義兄と、元義弟のお話です。
前半は元義弟・一の視点から語られていきます。
姉・真のもとに居候しながら大学に通っている一。
姉と暮らしながらも、姉と離婚して、今は一人で海辺で喫茶店をやっている、元義兄・逸人の所へ押しかけバイトとして通い続けています。
一にとって、逸人は、姉と離婚して、もう家族ではなくなっていても、ずっとずっと好きで、離れたくない人です。
逸人は、なぜ真人と離婚することになったのか、一切語らないまま、一に、
もう自分と関わるな、店に来るな、離れろ、と、自分から一を遠ざけようとしているのですが…。

大人になると言うことは、自分を認めること。
そして、相手をちゃんと見つめて、受け止めること。

ずっと、静かなあきらめの中で流れていたような物語が、一が、自分の思いが恋愛だと知り、大人として周りを見直し始めたことで動き始めます。
それまで、耐えに耐えて、目を逸らし続けていた思いから、逸人が踏み出す瞬間の訪れ方が唐突で、それが唐突だからこそ、一層リアル。
ラブやエロより、「家族とは何か?」をしっかり描いた作品。

大事に、ゆっくり、読み返したくなるお話でした。



しかし、逸人がほんとに攻めるとは、、、
これは、私としては、結構衝撃的というか、意外でした。
っていうか、いつか、きっと、逆転して欲しい。
つか、いつか、きっと、逆転、するよね。

3

青裸々。

元妻の弟、姉の元夫。2人の人間関係の始まりが義兄弟なので、
お互いが歩み寄りに元義兄の逸人は二の足を踏むと言うよりは『踏み込まない』と決めていて、元義弟の一は若さゆえに純粋で無鉄砲に突っ走る。

こんな風に、攻の義兄さんの方が悩んで冷たいまでに線引きするというのは(私が思うに)珍しいタイプのお話だなぁと思ったのですが、
恋愛に重きを置くというより、家族の在り様や内情からの恋愛が丁寧に描かれていたので不自然さや理不尽さは感じませんでした。
元義兄の逸人は、幼い頃から(飽くまで逸人の理想とする)良い家庭環境や家族関係に恵まれていなく、
一といういよりは先に出会った姉の真にそれを見出して結婚をした。
それでも性癖は変わるものではなく、一を好きになってしまう。
だから悩んでしまうんですね、自分の気持ちが真とその憧れた家族を裏切っていて、一の好意に応える事は一にもそれらを裏切らせてしまう事になるから。
実父の事も切り捨てられなくて、それでも理想を望んでしまうというのは切実で。
曾祖母の話なんかは、わたし個人に思うところがありまして
正直見たくないところ、暴かれたくない心情と感じるまでの描写に思えました。
でもその為に、逸人が憧れるような家族像になっている気がします。

恋愛面においては、当人同士というより女性キャラが魅力的で!笑
脇を固めるキャラが2人の関係を固めていくように思います。
真はいい女ですよね~ でも一も真と同じ強かさを以って似ている姉弟だなぁと思うんです。
だからこの姉弟は単純に逸人の好みのタイプなんだとも思える…。笑
とにかく読後は逸人に幸せになって欲しいし、一はちゃんと幸せにしてあげて欲しいと思いました。
そして余談ですがノーマルもすきな私としては加奈ちゃんと泉堂さんのその後の展開が読みたい処です(*′`)

神評価にしない部分としては、一を追い駆けた時の逸人にもっと強い衝動が欲しかったなというのと
挿絵の逸人と泉堂のイメージが私の中でどうしても合わなかったという悲しさです;

3

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