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表題作昭和元禄落語心中(1)

あらすじ

*BL作品ではありません

満期で出所の模範囚。だれが呼んだか名は与太郎。 
娑婆に放たれ向かった先は、人生うずまく町の寄席。 
昭和最後の大名人・八雲がムショで演った「死神」が
忘れられず、生きる道は噺家と心に決めておりました。 
弟子など取らぬ八雲師匠。惚れて泣きつく与太郎やいかに……!?
昭和元禄落語心中・与太郎放浪篇、いざ幕開け!!

(出版社より)

作品情報

作品名
昭和元禄落語心中(1)
著者
雲田はるこ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
講談社
レーベル
ITANコミックス【非BL】
シリーズ
昭和元禄落語心中
発売日
ISBN
9784063805147
3.7

(27)

(8)

萌々

(9)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
15
得点
99
評価数
27
平均
3.7 / 5
神率
29.6%

レビュー投稿数15

古典へのいざない

BLだと思って、この作品を読むのはお勧めできません。なぜならBL要素は介入する余地がほぼないと言ってよいような作品だからです。確かに八雲のビジュアルはやけに色っぽく、受け臭がすごいです。また、雲田先生もBL漫画家さんですので、BLに決まっている!!とはやる気持ちはよくわかります。が、繰り返しになりますが、これはBLとカテゴライズしてはいけないと思います。BLというエンターテインメントというより伝統文化の伝承をテーマにした本気度の高めの作品だからです。ちなみに私は妄想と現実をごったにした人のレビューのみでBLと勘違いし読み始めたよこしまな腐女子です笑
落語心中はその名の通り落語と心中しようとしたほど落語を愛した噺家のお話です。落語と心中するとはどういうことなのか。心中する者の心持とは。
ここから飛んで私は近松門左衛門の心中ものを読みまくりました。近松のシナリオは文章が5・7・5で紡がれ、しかもそれでいて意味が通っている。衝撃を受けました。それはさておき、この作品を読む方はいろいろ考えてみたい人、日本人としてのこころを考えてみたい人におすすめです。

1

大傑作(やさしい世界)

長らく積んでいてやっっっと読み始めました。
ドラマ→アニメ→原作という、源流へ遡る順になってしまいました。
でもそれでよかったかも。先に原作を読むと人物の声とかどうしても自分のイメージが固まっちゃうから。

雲田先生の作品を読むのが久々で、読み始めたら、ああ雲田先生だあぁぁ〜とうれしくなって。

キャラがみんな生きているんですよね。
人間味がある。愛らしい。どこか憎めない。
ストーリーはもちろん、雲田先生が描かれる人物が大好きです。

与太郎がまさに人懐っこくて実はかっこいいのにアホかわいくて。
八雲師匠とのやりとりなんかもう最高。

八雲師匠がまた深みも色気もあるすばらしいキャラで。

小夏もいい。
小夏と八雲師匠、小夏と与太郎のやりとりもいい。

松田さんもいい。
言い出したらキリがない。全員と、全員のやりとり全部がおもしろい。すばらしい。

与太郎のセリフの
「寄席ってのはあったけぇんだよ」
「落語の世界は駄目な奴にだってちゃんと優しいんだ」
が、雲田先生が描かれたいこと、描かれる作品世界そのものだなと思いました。

ストーリーに触れずじまいですが、それはもういいかなw
内容を知っているのに、こんなにワクワクするとは思わなかった。

あ、アニメは原作通りかと思ったら、一部細かくところでアニメで描かれていない場面があり、うれしかったてす。読んでよかった。まだ1巻ですけど。

でも大傑作なのは間違いないと確信しています。まだ1巻ですけど(2回目)。

アニメを観た時、終盤特に泣くような場面じゃなかったはずなのにずっと目頭が熱くて。
原作ではどうなるか楽しみに読み進めたいと思います。

0

落語と心中しようとする男と落語と生きようとする男

非BL作品です。読んでなるほど!
雲田はるこさんは一般、特に青年誌で描いても違和感ない作家さんなんですねえ。
『ITAN』はなんのくくりになるのかは存じ上げませんが(苦笑

刑務所から出所し、その足で尊敬する落語家・有楽亭八雲へと弟子入りした元チンピラの与太郎。
そんなハチャメチャな与太郎、過去を抱えている大名人の八雲師匠、そして養子でありながらも八雲を嫌う小夏(八雲と同門の名人で、故人の助六の娘)。
この三人がメインで一巻は進みます。

うーん、昔住んでいたお祖父ちゃんの家を思い出させ、ひじょうに懐かしい。
時代自体も昭和なので、落語という今は少し忘れられがちな文化がすごくマッチする雰囲気です。
雲田さんの絵柄はすごく独特なので好き嫌いが分かれると思いますし、わたしも好きかと言われると『うーん』と悩みます。
悩みますが!なんとも味のある作品です。
長い間弟子を取らず、自分の落語も助六の落語も自分が抱えて死ぬと決めていそうな八雲師匠の懐へ、スルッと入っていった与太郎。
こんなに一人の人間を尊敬し尽くし、そして生き甲斐を感じる物に出会っている与太郎を見るのも心地良いですし、八雲師匠が秘めていそうな情念も切ない。
なんと言いますか大人の漫画でした。

古くは『やじ○○学園道中記』『有○倶楽部』、そして『花より○花の○く』など、色々な少女漫画で作者さんの経験談の書き下ろしマンガがありましたが、こちらにも収録されております。
寄席へ行こう!な経験談マンガ。
こういう書き下ろしマンガ大好きで、すぐ行きたくなってしまう(苦笑
でもさすがに寄席は勉強して行かないと、話がわからなそうですね。
しかし、他の落語家さんの弟子としてちょい出した萬月さん。
好きだったー!また出て欲しいです。

3

う~ん…?

表紙が素敵!そして雲田さん作品。と言う事で購入してみました。

与太郎が八雲師匠に惚れて(BLの意味ではなく)弟子入り、努力の末に一流の噺家になる、というぶっちぎりの青春モノ(?)かと思いきや、ちょっと違うんですね。

どうして八雲師匠は弟子をとらない主義を撤回して与太郎を弟子入りさせたのか、とか。
六助と師匠の関係は?とか。
う~ん、これからどうなるの?と楽しみになるお話でした。

ただ、他の方も書いてらっしゃいますが、非BLらしいですが、八雲師匠が色っぽ過ぎて腐のにほいが~~~。師匠、渋いし、色っぽいし、どうしてくれようか…!

2

師匠の婀娜っぽさ艶っぽさがたまらない

完全なジャケ買い。
着物+横顔(オッサンの横顔に弱い…袖から見ている感じか?)+黒のストイックな色気。

雲田さんってBLだと色気ないから
テンポいいし癒し系だけどなんか足りないって思ってたけど
一般のこっちのが断然艶っぽい。
ただ個人的に噺家さんが羽織脱いで軽く畳むのは萌えポインツなんで、
もっときっちり見せてほしかったなとかそおゆー微妙な悔しさはあるんですけれどもw

なんにしてもBLじゃないですが登場する噺家さんみんながそれぞれに違って色っぽい。
特に八雲師匠の艶っぽさったら、な!
っつか膝枕+耳かきって反則だわ。一体にどれだけの人にその手を使ったのーっ!!
ちなみにmy配役は八十助時代の三津五郎(古畑の犯人役棋士のイメージ)。
なんか噺家っていうかどっか歌舞伎役者っぽいんだもの…。

紅一点ともいうべき小夏さんもすごく魅力的で気になる人だなー。何故だか杉浦さんの「百日紅」思い出したよ。

BLでも活躍しているよしながさん・オノさん・明日美子さんらも和テイストな世界を扱った連載をしているけれど、
それぞれテーマも舞台も切り口も全く違い興味深いです。

1

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