このイライラもムカムカも、…ドキドキもみんなこの人のせいだ。

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表題作恋惑う外交官の動揺

チームを組むことになった先輩官僚 遠藤政文
外務省官僚 鈴木和成

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

涼やかな美貌をもつ外交官・鈴木は、人身売買対策チームの先輩・遠藤が嫌いだ。飄々として掴み所がなく出世とは縁遠い男…だから、関わり合うつもりはなかったのに。命令で彼の相棒となった鈴木は、いい加減な遠藤に反発していたが、捜査中に薬を盛られて?!
「おまえね。俺煽って、どうすんの?」――火照り疼く身体は、初めて味わう強烈な快感に悶えることしか出来ない。醜態を晒したくないと思いながらも、与えられる愛撫に深く溺れてしまい…。

(出版社より)

作品情報

作品名
恋惑う外交官の動揺
著者
バーバラ片桐 
イラスト
海老原由里 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキーノベルズ
発売日
ISBN
9784861232060
2.8

(5)

(0)

萌々

(2)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
12
評価数
5
平均
2.8 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

おぼっちゃまツンデレキャリアが恋に落ちたら

外務省官僚同士で人身売買対策チームで先輩後輩の二人が人身売買の事件をきっかけに
反りが合わなかったのに次第に互いを気にしながら素直じゃない恋に落ちるお話です。

受け様は生真面目で上昇志向もあるお坊ちゃま的キャリア官僚なんですが
先輩である攻め様はどうも苦手なんです。
出世意欲も乏しく、一見すると不真面目、でも与えられた仕事は要領よくこなし
でも、後輩の指導はほったらかしで、その下に付いた受け様はかなり苦労させられた
こともあり、好感が全然もてないのです。
人身売買対策のアジア地区でのフォーラムで大臣にチームで付き添いながら
フォーラムを邪魔する組織(マフィア)の不穏な噂がありバンコクの警察が
あてにならないことから日本から来たSPと外務省職員で大臣の警護をすることに
受け様は1番下っ端なので仕事が少ない事から警護の責任者に
そこで大臣を狙ったヒットマンが現われ、攻め様がなんと大臣を足で顔面を蹴り倒して
銃撃から守ると言う暴挙に・・・
とっさの判断でもかなりの無茶ブリをする結構過激な攻め様なんです。
でもその為に、一応の責任者だった受け様と暴挙を働いた攻め様とで現地で
捜査状況を把握して日本に報告すると言うペナルティー的な任務を言い渡され
攻め様のせいだと理不尽に思いながらも二人で残る事になるのです。
そして数日間の滞在中に攻め様が、8年前に行方不明になった恋人を探していると知り
受け様は攻め様に対して抱いていた反感が薄れ、手助けしたいと思うように・・・
それに、現地の調査で訪れたバーで媚薬を盛られ、ニューハーフさんに食われそうに
なったところを助けられ、その後のエロ手助けまでされた受け様は
それからと言うもの、攻め様が気になってしまう。

受け様は真面目堅物なツンデレさんなんですが行方不明の恋人を必死で探す攻め様を
いつの間にか好きになってしまってるんです。
でも攻め様には探してる恋人がいて・・・・
でも攻め様にとっては残酷な結末が待っているんですよ~~
受け様は傷ついた攻め様を慰める為に一線を越えてしまうが、やはり素直じゃないので
借りを返しただけだと突っ張るツンデレさん。
攻め様に振り回されながらも惹かれずにいられない受け様はお気の毒かも
攻め様も一筋縄ではいかない御仁なのでトラブルにどんどんハマってます。
コミカルでスピード感がある内容でどんどん読めるお話です。
事件のスリル感もあって、最後はツンデレ的甘さもあり楽しめるお話でした。

2

かっこいいのに、かわいい

上昇志向のある外交官の鈴木(受)と
飄々としてつかみどころのない先輩遠藤(攻)のストーリー。

2人は、外交上の問題が起きたことから、
タイに残留することになります。
その中で、人身売買の事件について、ネタをつかむべく
タイのバーなどを回るのですが、
鈴木は、中東情勢に精通していないこともあり、薬を盛られる事態に。

そこは、もう、遠藤に助けてもらうんですが、
鈴木が何とも面白い。
遠藤が抱える事態に問題が起きた際、
お礼として、体で「なぐさめる」という方法を(笑)

ただ、遠藤が抱える問題とうのが、大きな国際問題をはらむもので、
そういった観点でも、興味深いと思います。

1

貸し借りなしの慰めて

外務省のキャリアなんですけど、アクション満載でまるで警察みたい。
テンポはかなり良く、軽妙に進んでいく。
主人公二人の姿は、何だか往年のコンビの探偵ものを連想させるような雰囲気も感じる。
結構、シリアスもありだけど重くなりすぎないように愉快なやりとりもあったりして、その作りはうまいな~と思うけど、印象に残るかというと・・・
実際この本を読んだのは4月だが、うっすらとあらすじは覚えていたが、強く印象に残る作品、萌えを感じるキャラかといえばそうでもない。
評価してる作家さんだから、ちょっと厳し目。
だって、面白かったりすごく印象に残ってる作品と比べるとあきらかに普通だから(たとえ設定にあれやこれや作ってあっても)

人身売買のフォーラムがタイで開かれている場に外務省職員・鈴木はSPや警察等との取りまとめ役として参加している。
そのとき、外務大臣が襲撃されて救ったのは、鈴木の2年先輩の遠藤。
大臣の顔を蹴っ飛ばしてしまったために、大臣は帰国することになり、襲撃があったことから現地警察との調整のためにしばらく遠藤と鈴木はタイに滞在することになる。
何度もタイを訪れて夜の町にも慣れているという遠藤に連れられて、視察も兼ねて訪れたゴーゴーバーで薬を盛られてオカマに襲われそうになる鈴木を遠藤は助け、火照りが取れない鈴木の下半身をヌいてやる。
実は、遠藤には婚約者がおり、旅行に来たときに行方不明になり、それを遠藤はさがしているのでした。
日本に帰国して、鈴木はその遠藤が気になり、独自に協力するように一緒に捜索をする。
あるとき不法滞在の連絡が入り、そこで、行方不明の元恋人がマフィアの愛人になって売春組織の管理をしているのだという話を聞く。
何とかして彼女を助けたいと思う遠藤に鈴木は協力するのです。

一見いい加減そうでひょうひょうとしていそうな遠藤が実はその元恋人のために必死になってる姿にほだされたっていうところですね。
それで一度ちょっとしたニアミスはあるから体で慰めて、みたいな感じで遠藤もそれで救われて。
「慰める」という建前で意地張ってる鈴木がちょっとかわいいかもしれない。
しっかりしてそうな遠藤が実はヘタレというのも、ギャップなのかもしれない。
最終的に鈴木は遠藤を「かわいい」って思っちゃってますからね。
二人とも私情がかなり優先した仕事で、場面的には警察と紙一重なので、実際の外務省職員の権限を考えてしまうと、これはかなり逸脱した働きなんだろうな~

悪くはないですが、インパクトという点で少し欠けるかもしれません。

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