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表題作Nightmare Catalog

その他の収録作品

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あらすじ

「可愛い子のパシリをするのは正直嫌いじゃない…」


永遠の時を生きつづける吸血鬼・アシュリーは
自身の孤独を癒すため、従者の人形・ノエルを伴に世界各地へ恋人探しの旅に出るーー…。
にもかかわらず、何故かシニカルな笑いを引き立てるダーク(ギャグ)ファンタジーの傑作!!

作品情報

作品名
Nightmare Catalog
著者
雪路凹子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
茜新社
レーベル
EDGE COMIX
発売日
ISBN
9784863494053
4.2

(83)

(47)

萌々

(20)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
19
得点
343
評価数
83
平均
4.2 / 5
神率
56.6%

レビュー投稿数19

性癖を複雑骨折してる貴女へ

久々に読み返したくなってしまい、やっぱり好きなんだけど!!
と再認識してしまいました。
変態ヴァンパイアの永遠の恋人探し、シュールなお耽美ギャグ漫画です。
刺さる人にはささります。(当たり前です…)

攻受ラブストーリーではないし、評価迷ったのですけれど、この世界観は唯一無二すぎるし、個人的に大好き、そしてなにかと読み返してしまうので「神」にしました。ただ、BL好きな人寄っといで~!って言えるくらい誰彼におススメはできませんw

笠井先生の「男の花道」もすんごいギャグ漫画だな!と思ったんですけど、お耽美系の絵柄の先生ってわりと”へんなもの”が好きなのかしら?と思ったり…そして私も結構”へんなもの”に惹かれて惹かれて仕方がないところがあるので、へんな嗜好は見過ごせません。

で、お話としては、永遠を生きる吸血鬼・アシュリー様(性癖・複雑骨折、趣味・可愛い子のパシリ、たぶん攻)が、従者のノエル(アシュリー様製作の人形、どS)と一緒に恋人を探し求めて世界中を駆け巡り、各地の神様、妖怪、精霊と戯れるという内容で、まさに、”性癖 is like a box of chocolates." 、各エピソード楽しいです。さんざん探して、夢魔のセフレ一人できる、というしょぼい成果もまた、アシュリー様らしくて素敵。
そして、今もきっとどこかで永遠の恋人を探していらっしゃるのでは?と思わずにはいられません…。

0

面白いギャクコメだった

[ダーク(ギャグ)ファンタジーの傑作!!]・・・と説明が有った通り、
まつ毛びっしりの美麗な描画で展開する ギャクコメだった。

永く生きると、まじめにずっと生きてられないのかもしれない。
笑って気をまぎらわせて、退屈を潰したい吸血鬼なんでしょうねー。

0

このタッチにはやはり妄執とか激情とかを期待してしまう

 吸血鬼がメインキャラということ以外は何情報も入れずに読んだのですが、タイトル通り正にカタログのような作品でした。吸血鬼である主人公・アシュリーの、長い長い生涯の孤独を埋めるための人外伴侶探し。人狼から始まって、人魚、妖怪、精霊などなど、各国の様々な人ならざる者に会いに行っては、彼らを伴侶にするのは無理だと悟って帰って来るアシュリー。それに根気よく付き合い続ける、魔力が宿った人形であるノエルに辛辣にツッコまれながら、不屈の精神で何度も旅に出るアシュリーが笑いを誘います。特に、日本の妖怪の枕返しや小豆洗いに「枕返すだけ?」「小豆洗うだけ?」とツッコむところはシュールで大好きです。

 見惚れるほど美しい絵のタッチに反して、かなりコメディ色が強め。人外キャラと対立しても、一旦は物々しい空気になるものの、すぐオチを付けられその空気は長くは続きません。せっかくここまで美麗な絵なので、ストーリーにもそれなりの重厚感を期待していたので、アシュリーがぽんぽんボケを放つようなキャラだったのはちょっと残念だったかも。ただ、これは自分が予備知識を入れなかったことにも責任があるので、作者のせいにするつもりはありません。シリアスな作品が苦手という方は、安心して手に取ってみてください。でも、最後まで誰もアシュリーの伴侶になれず、彼とノエルとの関係もあと一歩踏み込んで欲しいというところで終わってしまったので、もう少し愛の要素が強くても良かったかなと思います。

0

容姿端麗な変態を描いたら天下一品

「背後にメガネ」もそうですけど、容姿端麗な変態を描かせたら天下一品だと思います。
私は雪路さんが描かれる睫毛一本にまで丁寧にバッサバサに描かれたお耽美で美しい絵から繰り出されるシュールなギャグ、そして一切の恥じらいを捨てて突き抜けている変態さんが大好きです。

こちらは吸血鬼が主役のファンタジーものです。
永遠の命を持つ吸血鬼が、自ら作り上げた人形ノエルを従者に、理想の恋人を求めて、世界中さすらいます。
ノエルは仕える立場といえどもご主人様相手に容赦ないシニカルなツッコミを入れまくるけど、アシュリーはへこたれるどころか、ノエルのどSなツッコミに打ち震えて喜んじゃってて、始末に負えない変態ぶりが全開です。
吸血鬼の恋人候補は、狼男、夢魔、ミイラ、人魚に日本の妖怪…と節操ないことこのうえなく、ありとあらゆるところへ精力的に出かけ口説いては玉砕します。

私は、ネイティブアメリカンの精霊のお話が好き。アシュリーの変態ぶりは変わることないけど、アシュリーの「自分とは何か…」という事を永劫に考え続けているのだろうと伺えるやり取りが好きです。
アシュリーもただの変態なだけじゃなかったんだなと。

その後ラストにかけて、シリアスな展開となりますがそのまま美しくお話を終わらせるのではなく「よーし今日もムラムラするぞー!!」とアシュリーがご復活され、ギャグテイストで終わるところがさすがです。

セリフ(文字数)が多めなので、疲れているから何も考えずにただ笑いたい…という目的で手にされるとちょっと違うな…と感じると思いますが、美しい絵と変態溢れるセリフのギャップを是非楽しんでいただきたい一冊です。

2

シュールなのにうっとり

松尾マアタさんの作品を読んだら美しいまつ毛を鑑賞したくなり、こちらを再読。

本当に綺麗な絵です!何度読んでも精緻な描写には惚れ惚れします。

雪路さんの作品ってとても贅沢だなぁと思います。耽美で美しい絵柄でのシュールなギャグの嵐…んー例えるなら一粒何百円の苺をぐちゃぐちゃにして練乳かけて食べる、みたいな?
勿体無いけどとびきり美味しくて、次からはそうしないと物足りなくなっちゃうような。

最初この表紙が何だか怖そうと思っていて(猟奇的なサスペンス系と勝手に思い込んでいた)スルーしていたのです…気が向いて電子で立ち読みしてみて良かった!!

bl的ラブ度は足りないのですが、アシュリーという吸血鬼の恋(エロ)を求める旅は下ネタ満載、ギャグ満載で大満足です。

また、主従関係の従が主に辛辣で容赦無いのがお好きな方にも全力でオススメします。

1

耽美系コメディー

シュールでシニカルな耽美系コメディーでした。なんと言っても絵が美麗…!!細やかに描写されたイラスト集を見ているような気持ちになりました。

永遠の恋人を探してあっちこっちで騒動を起こす主人公の吸血鬼・アシュリー(M)に、彼の従者であるノエル(ドS)が素早く厳しく…ときに厳しくツッコむという展開をベースに、二人が出会う不思議な人々(?)とのエピソードが10話収録されています。

台詞は面白かったのですが(特にノエルのツッコミが)、コミックゆえに期待したいダイナミックさ…動きの躍動感のようなものが私はちょっと物足りないと感じたので評価は「萌」です。ただ、この画風にはカチッとハマっていると思いました。

吸血鬼とドール…なんてBL的にはどう転んでも切ないのに、その切なさが根底にありつつも楽しい作品になっている点も面白かったです。

1

ギャグ面だけなら『神』です!

私の感想としては、もう↑レビュータイトルに尽きます。この方のギャグセンスが素晴らしい。面白過ぎる!

ただ、せっかくの面白い怪作(もちろん全力の褒め言葉だ)に水を差すようで申し訳ありませんが、おそらくほとんどの方と違って私は雪路さんの絵が徹底的にダメです。とにかく『耽美』系がまったく受け付けないので。
小説挿絵でのファーストコンタクトの印象は最悪でした。

それが、表紙の時点でもう拒絶反応しかないこの作品を手に取ったのは『強烈なギャグ』だと聞いたから。
正直言ってまったく期待していませんでしたが(基本的に『BL漫画』そのものがあまり合わないようなので)、ホントに読んでよかったよ。


作品としての出来不出来ではまったくなく、(かなりの部分は個人的な『絵』の好みの問題で)ギャグ面以外は非常に苦手です。H風味のシーンもシリアスも。

それでも『漫画で絵がどうしようもなく苦手で堪らない』のに、ここまで面白く読めたのはまさに脅威です。
ホントにあなたのセンスは素晴らしいと思います、先生!

3

King Of HENTAI!

一生を添い遂げる恋人を探す吸血鬼、アシュレイ・A・マーロウ。
従者で人形のノエル。

ノエルが手を焼くご主人様、アシュレイは著しい変態だった。←本編で言ってる。
人間の恋人ではすぐ死んでしまうとの事で、人外の恋人を探す旅へ。

人魚や、夢魔にドッペルゲンガー、八百万の神まで古今東西を網羅する勢い!

濃厚なエロスをぶっこむストーリではない…
繊細なタッチとキレのあるツッコミが入る、ギャグマンガである!

かつて、こんなに面白いコミカルなマンガがあっただろうか………否!!

絵は綺麗だし、変態は変態だけどいいキャラだし、
辛辣な従者もいい仕事してるし…

エロ要素ではなく、キャラで魅せるマンガです。

2

本気の耽美

まず何と言っても、絵が素晴らしいなぁ。
隅々まで繊細に書き込まれた、本気の耽美。
この絵で繰り広げられる、永遠の時を共に過ごせる恋人を求めて世界を旅するロマンティックなストーリー。
そう、テーマというかストーリーのメインは、至高の恋人探し。
吸血鬼である自分とでは、人間は弱く、その人生は短く、いつまでも共にある事は叶わない。
ならば、自分と同じような人外の者ならば、恋人として長い時を過ごせるのではないかと、吸血鬼アシュレーは唯一の従者である、自分で作った人形のノエルと共に世界を旅します。
絵だけを見ると、どのキャラも、とんでもなく耽美で、ため息が出る程美しいし、上記のようなあらすじだけ聞くと、とてつもなく切ないお話のようなのに、
ノエル君の容赦ないツッコミのおかげで、どんどんお話はシニカルなギャグの地平へと飛翔していきます。

いやー、
ギャグは、やっぱりこの位本気の画力があってこそですなぁ。

5

ギャップがっ!!

この絵に対しての内容がこれかいっ!!
もう笑うしかないっ!!(面白いっ)

吸血鬼のアシュリーが長い長い孤独を共に過ごしてくれる恋人探しのお話で
従者のノエルにコテンパンにされて喜び、空気の読めないクズで変態を
この絵で表現してるところが凄い(笑)

かと思いきや、最後の方では少しシリアス系で
こっちが本当のアシュリーなのかなとも。
やはり普段のおちゃらけた時とのギャップがいんでしょうね。
最後はやっぱりクズな性格で終わってましたが…(^^;)

5

美麗な絵で全体的にのほほんとあほ(褒め言葉)

こ、これは!
この耽美な絵でギャグという素晴らしい作品でした。
主人の吸血鬼と元は女の子だったのに勝手に性転換(笑)させられたお人形の従者の掛け合い漫才が本当にたまらないです。
あと日本の妖怪のどうしようもなさ。愛おしい!
ラストに少しシリアスがあれど、全体的にのほほんとあほ(褒め言葉)なので、気楽に読めました。

これで終わりなんですかね。
また続きが読んでみたい一作です。

あと他の方もあげてらっしゃる様に、一番印象的なシーンは人形が主人の両鼻の穴に指を突き上げるシーンです。もう容赦ない!(笑)

3

まだ見ぬ恋人を探し、東へ西へえんやこら!

耽美で繊細なイラストとコミカルでテンポの良いセリフの掛け合いで彩られる一冊でした。
「主人公の吸血鬼が永遠の恋人を探しにあちこちを旅する(はめになる)」という内容ですから、お話ごとに舞台となる国がございまして、そのたびメインキャラクターたちの素敵な衣装を見ることができます。また吸血鬼・アシュリーの生態状、お相手は基本人外ですので雪路先生が描く様々な魔物や妖怪が登場します。ここ、大変魅力的な箇所です。

アシュリーのキャラクターが強烈で強烈で。終始マゾい言動と行動、そして対応を繰り返して読者を虜に、登場キャラクターたちからはドン引きされていくのですが、終盤で吸血鬼であるがゆえの儚さ寂しさを垣間見ることができました。
なぜ吸血鬼になったか、なぜ今に至るのか。作中たびたび彼の口から漏れるセリフにもその色は滲んでいましたが、エピソードとしてもきちんと収録されています。ただのマゾでただの変態でただの性豪ではなかったんだな…と思えるお話ですから、とても重要だと感じました。

人形・ノエルともども様々な人外キャラと絡んだり、彼らの特性を活かしたお話の展開はファンタジー好きの心をこれでもかというほどくすぐります。
日本が舞台のときに、「小豆研ぐだけ!?」と衝撃を受けていたアシュリーとノエルを見て、はじめて「た、たしかに怖くないわ…」なんて冷静になりました。小豆研ぎの存在を昔話かなんかで知った小学生時分から怖いと思って生きてきたのですが、文字にしたら全然怖くないですよね(笑) でも夜道の後ろでジャラジャラ唐突に音が聞こえたら、怖い…はずだよ!(笑)

世界にはまだまだ色んな魔物がおりますから(アシュリーのおめがねに叶って、かつノエルも納得できるような存在はまだまだいるはず!)、続編もあるかな、と感じました。
評価が中立であるのは、面白いし美しいけどどうしても萌えなかったためです。おそらく、ノエルがアシュリーに対する感情ですとか、彼らの絶妙な関係性、危うい香りなども萌えの要因になるはずなのでしょうが、私には引っかかりませんでした。
ただ、萌えれなかったけれどもギャグはツボです。めげないM。憑witterでしばしば炎上する吸血鬼なんて! ギャグセンス、キラッキラです!!

一冊のなかで一番のお気に入りシーンは、ノエルがアシュリーに鼻フックを食らわせるところでした。とてもきれいなアシュリーの顔がものすごい不細工になっていて(笑)リアルすぎるその表情たるや、画太郎先生の世界かと思いました。このギャップでついつい何度も笑ってしまうのです(笑)

4

素敵すぎるッ♥

作者のお名前「ゆきみちおうじ」……と読むんですね?!

まず表紙の美しさに魅せられる。
さらには、本を開くとどのページも緻密に書かれた美しい絵。
絵だけ見ていると耽美なヴァンパイア物という感じなのだけれど、
中身はシニカルだけれどポップな笑いが詰まっていて、
そのギャップになんとも嵌ります!

永い時を生き続ける美しき吸血鬼アシュリー。
ドMで変態の彼が、従者である元人形のノエルをお供に、
伴侶(♂)を探してあっちこっちへお出かけ、というのが、話の筋。
主人のアシュリーをゴミ屑としか思っていないノエルも可愛い。

日本の妖怪や天狗を初め、世界各国の人外が次々出て来くる。
亀甲縛りも出て来るw
一話完結が連なる形式で、どの一編をとってもまとまりよく読ませ、
かつギャグだけじゃないシリアスも見え隠れする絶妙のバランスは、
デビュー作とは思えない完成度。

クスクス笑いながら読んでいたのだけれど、
ちょっとシリアスを挟んだ後の、
「◯◯を△△に変えた魔女の呪いを解けないのなら 、
他の魔女に△△が◯◯になる呪いをかけさせれば、いいんじゃないでしょうかねえ……」
というノエルのセリフで、笑いの発作が止まらなくなってしまった……。
ああ!

ということで、好きっ♥
皆様も是非、この世界をお楽しみ下さいませ。

9

#僕の恋人になってくれる人RT

『耽美・ファンタジー・シリアス・グロ・シニカルなギャグ・変態』
この6点セットが大丈夫な方にオススメ作品です。
逆にこれらが苦手なかたはリターンです。

特に、こんな方にオススメです!!
・まつ毛バサバサドール系の絵が好きな人
・やたら美人・イケメンが出てくる作品が好きな人
・クラシカルな洋装やゴスロリ・ストライプが好きな人
・顔に包帯を巻いている人を見るとテンションが上がる人
・狐のお面にドキドキする人
・名前やコメントに十字架(✝)を使ったことがある人
・ノシノシ、(゚ω゚(。_。(゚ω゚(。_。この顔文字の意味が分かる人
某人種の方にはたまらないですよ。
某人種の方には吸血鬼と包帯は常識ですよね!!
蟹め○まさんにオススメしたい!
め○まさんを知っている方にもオススメです。

絵もギャグも緻密で濃厚!!
シニカルなツッコミを入れる人形・ノエルとそれを喜ぶ変態吸血鬼・アシュリー。
この二人の夫婦漫才(?)が耽美絵で展開されるのでたまらないです☆

なおかつ核心部分は非常にシリアスです。
吸血鬼になってしまった孤独を一生背負って生きていくアシュリーと、
そのなぐさめ役の人形ノエル。
色んな要素がてんこ盛りで味わい深いです。

それにしてもマナティ⊂(´ω`)⊃が可愛いかったです。
人魚のお土産マナティが、あんな風に役に立つとは…!
癒しも得られて一挙両得でした。


『アシュリー @アシュリー
 #僕の恋人になってくれる人RT』

こんなツイートを見つけたら、
『@ノエル キモイ無理』

と返してあげるのが正解です^^
アシュリーが光の速さでフォローしに来ると思うのでブロックしてあげるのがお約束☆

とこんな感じのノリについていけると思うかたはレッツ読書です♪

10

なんだこれは!!

おもしろい!
表紙からは想像もできないほどのギャグ漫画w
そんで恥美でゴシックで美しいイラストがとんでもない化学反応起こしてます。
だからこそ時折のぞくシリアスな部分が際立って
そこも魅力のひとつ。
小物や服なんかもこだわりを感じます。
でもやっぱり一番はギャグ。
メタ要素もおりまぜつつ飛ばしてます。
ツイッターネタww

永井三郎さんとか好きな方はストライクじゃないかなと思います。
次もこの路線で描くのでしょうか。
とても楽しみです。

8

とても綺麗!!!

こんなに細かく丁寧な変態をえがく作者さんが素敵だと思います!!!
キャラクターの一つ一つの発言にそのキャラの性格がじわりと
でているので笑いが止まらないwww
思わず”これアカン”と言ってしまいました
おすすめですとても!!

5

愛すべき変態吸血鬼の失恋型録

やたら気合の入った美麗絵から繰り出される、ブラックでシュールなギャグ。
コミカルな展開に、時折挟まれる哲学的なテーマ。
軽重のバランスが絶妙で実に小気味よく、
連載時からコミックス化を心待ちにしていた作品です♪


とても長生きで、暇を持て余す吸血鬼・アシュリーが
理想の恋人を求め、古今東西あらゆる妖怪・精霊を口説きに出かけ
そのたび玉砕する…という一話完結型のストーリー。

変態クソ野郎なアシュリー、彼の従者で毒舌人形のノエルなど
ある意味人間以上に俗っぽい人外キャラたちが非常に魅力的だけど、
本書の隠れたテーマは、二人のSM漫才ギャグからチラ見えする
主従の絆、肉体関係を伴わない「愛」であると思います。

人間を愛するたび、死に別れる辛さと孤独を味わってきたアシュリー。
彼の寂しさを人形なりに解し、そばに居続けるノエルの
さりげない(本当にごく希にしか見せない)愛情が良い。

「一人にしないでくれ」とアシュリーに縋られたノエルは
「人形といるのは 独りでないと言えるの」と問う。
もしかしたらノエルは、誰とも交わることのできない「人形」としての自分を持て余しているのかもしれない。しかし、伴侶になれずとも自分を必要としてくれるアシュリーがいることで、救われているように思えるのです。

そんなシリアス展開を経て、最後はいつものギャグ路線に着地。
伴侶がいなくても、仲間たちに囲まれ楽しそうなアシュリーの姿にホッとします。
二人の足を映した最後のコマ、ノエルの素直じゃない感じが出ていてとても好きです。
(マナティーをそこで使うのか!みたいな小ネタもあり、伏線回収が上手い☆)


本書が初コミックスとは思えない、
洗練された完成度の高い作品世界に大変引き込まれました。
次回作は一体どんな話になるのか。
個人的には和風ファンタジーが読んでみたいです。
(本書で出てきた、亀甲縛りされた天狗と狐様とのコンビに結構萌えたのでw)

12

天狗の亀甲縛りは日本の伝統芸ではありませんw

初コミックスとなる雪路凹子さん。
OPERA連載時から、
「単行本化したら絶対買うぞ!」
と思っていたこちら。
発売日を見逃していて、気付いたのが発売日前日で焦って予約しました(笑)

吸血鬼・アシュリーと、それに従事する人形・ノエル。
二人はアシュリーの恋人探しに、色んな情報を得ては世界中を飛び回る。
その各地で出会うのは皆、人間ではなく――と進んでいきます。

まず、帯でのアシュリーの紹介に吹きましたw
『孤独をこじらせて変態化した吸血鬼』(笑) これ考えたのノエルじゃないかと思ってしまう(笑)
そしてノエルの紹介。
『主人をゴミ屑以下にしか思っていない』ww

雪路さんの耽美な絵柄に、ものっすごいギャップを放つストーリーです。
エロはナシ。(言葉でセフレが出来たとかそのくらいしか出て来ません)
雑誌で読んだ時は、苦手な絵柄だなーと思っていたんですが、読んでいく内にツボに入っていくんです。
まずノエルのドS性質が何とも言えず、そしてソレを大いに喜ぶ主人のアシュリーが本当クソ最低で笑えるのです(笑)

基本的に外国を回っているのですが、日本にも一度やってきます。
私的にはその回に出てくる日本の神や妖怪が凄く好きでした♪
特に天狗には何とも言えないセクシーさが漂う漂う!
なんやかんやで亀甲縛りにしてしまうんですが、内心、
「全裸でやってくれれば良かったのに…!!」
と思った私が居ます(※上半身のみ裸でした…残念)

ずっとブラックジョークやシュールな感じでいくかと思いきや、ラストに向けてしっかりシリアス感を漂わせてくれる。
この緩急の差がいい!
雪路さんの絵柄は、ドス黒いストーリーやシリアスな雰囲気に絶妙にマッチングしている方だと思うのです〃
本当のラストはマナティ&レティさまの本心が聞けて爆笑しましたがw

雪路さんご自身、
『おもしろくて へんなものがすき。』
と仰っているので、今後もこんな作品が読めることを期待しています!

14

素晴らしきかな、退屈の人生☆

まるでSD(スーパードルフィー)を絵に描いたような耽美漂う絵柄で、しかも主人公は吸血鬼、登場する者全てが人外
という実にファンタジックなな世界にOPERAで初見した時、一発でとりこになった作家さんの初単行本♪
その内容は実にシニカルコメディで、奥底に潜むシリアスをコーティングしている。
今月発売のOPERA紙上の宣伝番外でも”どこがBLなのよ”と自虐ツッコミをしているが、とりあえず登場人物全部男だし、主人公女性苦手だし(理由は書かれてないが)男×男の愛情だからとりまBLジャンルw
読み終えて見ると、そこにはちゃんと精神的な深い「愛」が存在しているのだから、実にうまく作られた1冊であると思うのです。


人を愛すれば人はすぐに死んでしまう。
そんな寂しさを覚える吸血鬼のアシュリーは、ずっと側にいてくれる恋人を欲するのです。
そこで、彼が作り人形から人間にして、しかも女性から男性に作り替えた(処女の血が最高と思っていたから女性だったが女性が嫌いになったのでw)従者のノエルと共に、アシュリーにみあった恋人探しの旅へ出かけるというお話。


まず何よりも注目は主人公・アシュリーとノエルのキャラクター!
主従なのにノエルのアシュリーへの扱いが酷い酷い(笑)
ドMのご主人様とドSの従者?
しかもアシュリーは天然ボケなのかポジティブなのか、めげないぞv
さらっと綺麗な顔で酷い事を言うノエルの一言一言がこれまた楽しく、輪を掛けてそれへのボケ対応をするアシュリーが最高に楽しい☆
ノエルは平気でアシュリーを変態呼ばわりし、朝は足でふんずけて起こして見たり、死ねばよかったとサラっと言ってのけてみる。
アシュリーはそれさえも嬉しそうに受けている。

◆最初は手近に眷属である人狼のテッド→血が犬臭くて却下w・・・服従ポーズが犬耳に手足だけ肉球獣なんて反則技なほどカワイイぞ!
◆次は淫夢のバジル→カラダの相性は抜群だが淫夢だけにアシュリーの望むたった一人にはなれないからセフレで手を打つ。
◆雨がやまなくてじめじめしてるから乾物→エジプトミイラ→お湯を注いで3分待つ→賞味期限切れだった(爆)
◆人狼netから人魚の噂→思いっきり婉曲にお断り→マナティーをお土産に(w)
◆ツイッターから日本の妖怪→思い切りコアでフェチが多く諦める(爆笑)
◆自分自身なら!と思いつきドイツのドッペルゲンガー→ドッペルの慢心により消滅→ノエルはアシュリーをゴミ屑以下と思っていることにより救われるw
◆ネイティブアメリカンの精霊→愛とは何か?

そうやって色々な楽しい旅を見せながら、そこに感じるのは辛辣でアシュリーを苛めるのを生きがいにしているようなノエルの、実はそれはとても深い愛情じゃないか?という姿。
そしてアシュリーが恋人を求めるのもさみしいからであるが、ほんとうはノエルがいれば寂しくない。
そんなシリアスをラストのエピソードに加えながら、最後の最後に放置していたマナティでおとすあたり、
お主やるな!! と一本取られていつもの路線に戻るあたり。
勿論愉快な作中でもその奥にはシリアスな真実が込められているのですが。
そうした緩急と見せ方の特徴が、実に自分のツボを押しまくります!

こうした綺麗な絵だからこそ生きるコメディ。
一見よくありなん、ですが作家さんの個性が光っているのです♪

15

この作品が収納されている本棚

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