ネットアイドルはかつて愛した人に酷似していた。

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表題作カーテンコールにはまだ早い

南 昴,24歳,カフェ店員,Ω
MAI,ネットアイドル,α

その他の収録作品

  • カーテンコールのその後で
  • カバー下:漫画

あらすじ

喫茶店でアルバイトをしているΩ(オメガ)の南(みなみ)。
彼の平凡な毎日を彩るのは、動画配信で活動をする同じくΩのMAI(まい)。
MAIは日々ゲームや音楽などを楽しみ、そんな自分の姿をファンに提供していた。
課金ユーザーには発情期の自慰を見せる特別なコンテンツも用意しており、南はズブズブとハマっていく。
そして南はMAIの特別企画により、生でMAIに会えることに!

学生時代の切ない思い出と現在が交差する、エロティックなオメガバース。

作品情報

作品名
カーテンコールにはまだ早い
著者
おまる 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
発売日
ISBN
9784865895506
3.9

(106)

(52)

萌々

(24)

(15)

中立

(6)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
20
得点
407
評価数
106
平均
3.9 / 5
神率
49.1%

レビュー投稿数20

カワイイハッピーエロを求めると火傷する。

これ、スゴイ…
昔のトピで作品名があがっていて、中身はよく知らずになんとなく購入して積んでいたのですが、やっと読んでみて頭ブン殴られたような気分。
エロ配信のラブコメ系?かと思いきやの超重苦しさ。
紙本で分厚いな〜と想ったら、コレは内容2冊分ですよ。
そして後半が怖い。

Ωの美少年ネットアイドルMAIくんが重課金ファンだけに見せる発情アナニー配信。
MAIファンのΩ少年・南くんがオフ会に当選して、それがなんと2人っきり、そしてMAIくんに誘われてHまで…というトントン拍子のラッキーエロ。
…みたいなウキウキ展開から、急転直下。なんでこんな展開に⁉︎
ゾワゾワしながら読み進めて、ラストもモヤモヤのままなのも鳥肌です。
可愛い絵柄でドシリアスなのも違和感を増幅させている。
ともかく、可愛くてエロくてハッピーなお話を求めて読むと火傷しちゃう。メリバやダーク系に耐性がある人向けだと思う。

0

オメガミステリー

表紙と1話目からラストまでの落差が激しい!憧れのアイドルとドキッ☆エッチなラブコメディかと思いきや、最終的にはミステリチックな陰のあるシリアス作品でした。

【ネットアイドルのMAIに入れあげている南。同じオメガでありながらも彼を抱きたい南はオフ会でその想いを遂げる。2度と会うことはないはずーーと思っていたが、MAIは度々南の前に現れて…】

ネタバレありで書きます。

考えてみたらこれはオメガ×アルファという珍しいカップリングなんですよね。エピソードが衝撃すぎて忘れがちですけど。MAIこと真伊先輩はもうオメガを抱きたくないだろうし、贖罪を兼ねているのでしょうか。あんまり下克上的雰囲気はなかったです。

こう、後出しジャンケン的な暗いエピソードが多く、しかもそれは前半からはなかなか読み取れず、納得しきれない部分も多くありました。そこまで重くするのは、作家さんの趣味ですかね?ラブコメも描かれてて私はそれが好きなので、ちょっと求めているものとのギャップを感じました。他にもそういう作品があるので、どっちもお好きなのかもしれないですね。

でも、気が付けば300ページ近くの大作!それを最後まで読ませる力のある作品でした。暗かったけどハッピーエンドだし、読後感は悪くなかったかな。父親は死なずに愛の逃避行でメリバでも、私はハッピーエンドと解釈したと思います。闇系アルファ受けは、恋人と一緒に死んでもきっとハッピーエンド!

0

すんごい

すんごいです。久しぶりにBL読んで「ワ、、、ワ、、、、」状態になりました。絶対ネタバレレビュー見ずに本編読んで欲しいです!!ボーイズラブ、そしてボーイズクソデカ感情の描き方がすんごいのです。この作者さんは漫画が本当に“上手い”ので、アルファでもオメガでもましてや男でもない腐女子が本気で登場人物に感情移入して苦しくなったりします。。オメガバース苦手だけどこの作者さんのオメガバースだけは「最高!」って言いきれます

0

うわっ!騙された大賞2023


これはもう「騙された大賞」を受賞してもいいくらいの衝撃作でした。

表紙から連想される内容を裏切ってくる物語。
この作品に装丁デザイナーがいるんだとしたら、とんでもない天才だと思います。

この衝撃を味わい方は、ネタバレなしが一番面白いと思います。

あたし何にも分かんなーい、と頭を空っぽにして読んでみてください。

以下ネタバレです。



種の差別が強調された、これがオメガバースだよなぁと唸りました。

といのもこの作品、何って…とてもヘビー。
攻め一人が背負うものが重たすぎました。

正直、私の苦手とする要素攻めが女役を担うシーンがあって挫けそうになりましたが、内容があまりに凄すぎて苦手要素すらスルーしてしまえます。
これ、実はすごいことですよね…。
苦手要素がありながらも読める作品って、私の中で片手で足りるくらいです。
その中の一つとして加わりました。

イラストも表紙と違う感じがします。
こんなにフワッとしてる絵にシリアス、ミステリアスが混じると何とも言えない恐ろしさが背筋をなぞるんですね…。

この子たちを思うと胸が苦しくなります。

でもラストは…。
この二人がどういう結末を迎えることにしたのか、気になる方はぜひ本編を!

1

闇が深いぃ・・・これは表紙詐欺

300ページという超大作です。うすぐらーいオメガバース。

はじめは、オメドルの発情期実況すご・・・!その発想はなかった!!考えた人、マネタイズの神だ、すばらしい!と思ってワクワクしながら読んでいました、が、、!こんなに重たい話だったなんて・・・。

オメガバースのドロドロ感に殺人(親族殺し)まで・・・こういった重たい作品が好きな方には天国かもしれませんが、光属性にとっては、読み切るのが大変な本でした。もう開くことはないでしょう・・・。

2

タイトルから想像てきない展開だった

アンソロジーに連載されていた作品。
演じるということに関連した内容の、可愛い絵とミスマッチなシリアス展開でした。

反社組織で、人身売買が稼業の父親。
αのマイは姉と二人で、不気味な父親を怖れながら生きている。
定期的に子供達に精通を確認する父親は、自分の子供を使って稼ごうとしている。

姉を守るために、マイは自分を父親に委ねる。
そして、父親がマイの唯一の存在に気づいてしまう。
そして、大好きなたった一人を護るために 演じ続けてきたマイ。
我慢しきれず、仕組んだ南との再会。
南は、マイが味わった辛苦について何も知らない。

再会後の展開に、涙。
このラストは、ハピエンなんだろうか? 謎。


1

重たい!

憧れのネットアイドルとの禁断の関係が始まるのかと思いきや
読み進める毎に重たくて切ないお話でちょっとびっくり。
少しずつ明かされていく南の過去、学生時代の片想いの相手・真伊先輩のこと、そして真伊先輩に似ているネットアイドルMAIのこと。
叶わない恋をした相手のことにしてはなんだかあまりにも吹っ切れなさすぎているなとは思いましたが、まさかこんな風につながるなんて!とまたまたびっくり。
内容がすごく良くて、引き込まれるように一気に読みました。
分厚い一冊でしたがこの厚さがなければ収まりきらなかったなと思うほど
作り上げられた作品だったと思います。

0

先輩がカッコいい!!

他の作品では見たことのないαとΩだと思います。真伊と南二人とも優しくて強い人で、読んでいるうちに勇気づけられた気がします。ネットアイドルとしての先輩は本当にエロくて可愛かったが、本来の姿を戻ると非常にかっこよく見えます。南ちゃんの性格は特に好きで、その必死な様子に感心しました。でも、もし先輩が左ならよかったと心底から思いました。南ちゃんのもっとエロい顔が見たいからです。
この漫画は本当に面白かったです、おまる先生ありがとうございます!

0

表紙ちがう。。

「蛇のセイカツ」といい、なぜかしっかりしたストーリーがあるよい漫画なのに、Hだけが目的の軽いオメガバースかな?と誤解させてしまうような表紙。
この作品は、1冊1カプのお話で、せつないけれどハッピーエンドといういい物語なのですが、表紙だけみると全然イメージが違いますね。
もったいないな~

推しのネットアイドルMAIさんと、個人的にもつながりができて、ましてやHまで。。
というオタクな主人公には夢のような展開なのですが、MAIがどことなく昔の知人、先輩に似ている気がする。。

学生時代の甘酸っぱいような恋と、現在のエロティックなアイドルとが交錯します。最初から錬られて考えられていたんだなあと思わせる展開。
おすすめです。

0

忘れられない大好きな人

主人公の南さん(Ω)がオメガアイドルのMAIのファンになり、そこから中学生時代の初恋と併せて語られていく話。表紙の要素は最初の60ページほどで、話はどんどん深くなって来ます。
とにかく終始キュンキュンさせられます。ダークな一面もありますがトータル買って良かった!!です。
一般的なオメガってなんとなく受け身な印象だけど、南さんは勇気をふりしぼって行動する事が目立って、強い想いを感じます。
後日談、表紙の裏まで読むとさらに作品が好きになります。
とにかく、おまる先生の作品は癖になります。

0

これは超力作

みなさん書いてるけど
これなんでこんな表紙と帯になってるんですかね?
内容は全然ピンクなどエロじゃないです。
オメドル配信とかもはやあんま関係ないくらいじゃ?
まあそこはおまる先生なんで一筋縄ではいかないんだろうなあって思って読みはじめましたがまあダークでした。ミステリー色強です。超力作。
めちゃ分厚いしストーリーも純粋にBがLしてる物語じゃなくて1話から6話までで成るんだけど
話のラストごとに
え??なにそれどゆこと?って進んでくんですよ。
面白いです。
最後メリバになるんやないかという匂いがぷんぷんしてましたけど。
オメガバだけど私の知ってるオメガバとは
また違った世界みたいでこれは全員が妊娠する世界観
アルファのが中出ししたら100ぱー妊娠とか書いててえーっ?オメガは妊娠しにくいとな?
とアルファオメガが運命で惹かれ合ってとかそんなオメガバではなく性虐みたいな描写もあるんで要注意。
書き下ろしではあーやっぱりそうきたかって
思いました。最高のオチではないでしょうか。
おまる先生って作画がうまいって訳じゃないけど
なんかくそエロくて全部紙で買っちゃう。
ちょっと変てこってゆうか良い意味でふつうじゃないので
やっぱりどうしても気になる作家さんだなと思いました。カバー下は内容が重かったからふつうにかわいくてよかった。
今連載中のDKのエッチな夢のやつも面白いから楽しみです。

2

何度も読み返したくなる作品!!

おまる先生の二度目のオメガバース作品です

注意ですがこちらの作品はモブの絡み、Ω×α、Ω×Ωになります。苦手な方は読まないことをお勧めします

~あらすじ~

攻めである喫茶店でアルバイトをしているΩの南昴はネットアイドルに重課金するほどハマる。そのアイドルは同じくΩであるMAI(受)。表向きは歌など歌ったりと普通だが課金をしていくと発情期の中継を見ることが出来るのだ。
いつしか南はMAIに種付けをしたいと考えるくらいのめり込んでいく。

ある日、オフ会の抽選に当たった南はついにMAIと会うことに、、、

簡易的なあらすじです。ちなみに南はMAIが学生時代に好きだった真伊先輩(α)に似ており重ねてしまいます。ですが真伊先輩は死んでいるので余計忘れられない状態です、、

正直自分が予想していなかった展開になりました。あまりにも真伊の家が闇が深すぎてヤバいです(笑)ですがオメガバースでの種別格差など細かく描写されていてとても考えさせられました。

真伊はαだから幸せなんてことはなく、父親のせいで逆に良い種を持った子供を作るために只々Ωに射精をするだけの道具でしかなくせ、人として精神的に殺されていく様は見てられません。
自分とセックスをして妊娠したΩが自殺しても感情があまり持てなくなるぐらいです。しかし、南と出会うことで人としての感情が沸き上がってきます。
南と離れたくないが失いたくない、そのような場面が多数あり、一つのドラマを見ている感覚に襲われました!

最後の書下ろしまで気がぬけません。個人的にカバー裏のお話が一番好きです!!

読者は驚き、悲しみ、キュンキュンしたりと大忙しです笑

読みごたえもありますのでお時間のある方はぜひ!!

3

表紙買いに向かない作品

おまる先生の作品はいつも、最初の20頁ぐらいの試し読みが全く役に立たない

◾︎表紙買い
おススメしません。表紙のイメージと作品の中身がかなり違います。このお話が好きな層には届いていなさそうで勿体無いな〜。明るくておバカなエロギャグではなく、どろっどろのお話です。

◾︎オメガバース買い
オメガバースはそこそこ読んだ後の方がいいかも。Ω×Ωを期待して読むのもオススメしない。

◾︎作者買い
おまる先生の紙袋、笠原さん既読です。根底にあるものは似ていますが、笠原さん好きな方にはそこまでオススメしません。紙袋好きの方はアングラ感が近いかも。
ストーリーや設定はまだしも、演出や構成、絵は笠原さんの方が正直好きでした。担当編集が入ってないweb漫画読んでる気分に近い。商業漫画作品というよりも、先生の描きたいものを描いたという印象が強くなってしまった。もちろんそれが素敵な作品も多いですが今回はハマらなかった。300頁とかなり分厚いのですが、間延びした感じで漫画としてかなり読みにくい。

描き下ろしが好きでした。

※電子書籍(booklive) 白抜き

3

イメージの鮮やかな裏切り!序盤から一転…!?

皆さまのレビュー評価から、すっごくすっごく気になっていた作品。
まず表紙のエロさに騙され、オメドルという響きに騙され、試読にも騙されるという、三段構え!
この「騙される」はいい意味での「騙される」です。
最初に抱いたイメージを、鮮やかに、見事に裏切ってくれました。
作品の本質はそれじゃないとレビュアー様方が力説させる意味がよーくわかります。
表紙と帯でエロ中心かな?と思い、試読で「あ、なるほど!そういうお話なのか」と先が読めたような気がしたのですが、あれ?あれ?という間に予想しなかった方向へ。

エロいオメドル。
たしかにそういうシーンもあります。
イメージ通りのエロ面はありつつ、しかし中盤からはそのエロが悲しく感じるほどに、シリアスで重めでダークなストーリー展開がありました。
これ、やはりネタバレなしで作品を味わって欲しいなーと思います。

私は作品の魅力を語るにとどめ、「イメージの裏切りを楽しんで〜〜!」と
お伝えしたいと思います。


以下、ラストに少々触れています。
萌評価の理由を。否定的な感想もあります。

終盤、セリフと回想のシーンが少し長く間延びして感じられました。
ラスト、私的には生い立ちがダークなだけに、ここはダークな香りを残さずそのまま綺麗に終わるのもありだった気がします。
イメージの裏切りの連続が楽しい分息切れしていたのもあり、素直なハピエンを心が求めていたのかも知れません。
ドキッとする要素はあり、面白いラストなのは確かなので、そのへんは完全に好みの問題だとは思いますが。

序盤はエロ展開から始まりますが、エロ面ではそこがピーク。
全体通しては意外と少なめです。
エロに関しては、受けの生い立ち面でかなり鬱展開もありますので、ご注意を。

2

勿体ない…表紙と帯を作り直して再販すれば売れる!

私も表紙にダマされた~~~!!!もっと早く読んでいればよかったとほんと後悔しました><
エロエロの表紙に帯…この作画自体は素晴らしいんですが、この作品内容の本質を誤って伝えている…
もう、すごく残念で、こんなに勿体ないと感じた作品はないです。
しかも、開始から60ページほどは表紙通りのえろえろオメガバースなんですよ、ダマされるわ!!!


この作品はオメガバースであるからこそ本質が生かされてはいるんですが、ウリはそこではないですよ。
上質な映画やドラマを観た時のような読後感…練り上げられたプロットに唸りました><

さらに描き下ろし…
エンドロール中に実は…と差し込まれるかのような、衝撃の結末にはゾクゾクがとまりませんでした!

本当なら内容的には神作品なんですが、個人的に画が好みでないんですよね。
画も含めて神評価をしているので…神よりの萌×2。

いつも盛大なネタバレでレビューする私ですが、この作品はネタばれなしで是非読んでいただきたい!
いやぁ~~~ほんと面白かった!!!

9

ありがとう

ひさびさに涙する作品に出会えました…

3

良い意味で、裏切られる。 オメガバース上級者向けの1冊

震えました……

おまる先生 既刊のオメガバース作品『それでも好きです笠原さん』のような雰囲気をイメージして、このコミックスを手に取りました。
表紙の雰囲気から「エロあまで可愛らしいお話」を想像してしまうのですが……良い意味で、裏切られます。
所謂、黄昏エンドの仄暗く重い作品です。

ストーリーの深さ・意外性で押され、厚みのあるコミックスをあっという間に読了してしまいました。
ハッピーエンドのように見え、ハッピーエンドではありません(描き下ろしでハッキリとその理由が描かれております)

オメガバース上級者向け、ストーリー重視な方向けの作品です。

7

表紙のポップさに騙されないで

作家買いです。
どんな作品でも良い意味で魂エグってくるおまる先生。
今回あらすじも読まず、おまる先生のオメガバース!絶対素晴らしいに決まってる。
表紙のオメドルとかいう子もめっちゃエッチで可愛いし楽しみだなーと意気揚々と本を開き読み始めると、なにかが違う…
ん?攻めもΩ??表紙の子もΩだよね?Ω×Ω??

正直オメガバースの醍醐味はα×Ωという嗜好を持っていたので、冒頭でのがっかり感はでかかった。
けどおまる先生だし、と気を取り直してとりあえず読み進めると、どんどんと繰り広げられる予想外のシリアス展開にページをめくる手が止まらなくなりました。

結果Ω×Ωではなく、さらに意表を突かれたΩ×αだったのですが(正直むしろ地雷)地雷とかそんなことどうでもいいと思えるほどに重厚で切ないストーリー。
特に受(α)の真伊先輩の不遇さと攻(Ω)の南くんを思う気持ちの大きさと健気さにハートぶち抜かれました。
最後はしっかりハッピーエンドで(若干ダークですが)とっても読後感は満足です。

ステレオタイプのオメガバースではなく、異色な感じのオメガバースなのに、それを踏みつけて読者を納得させてしまう素晴らしいお話でした。
是非表紙のポップな感じに騙されず、手にとって頂きたい作品です。

9

本もストーリーも重厚

290ページ越えの読み応え抜群の1冊!!
普通に上下巻話を読んだ感覚ですもんね♪

本は重いが話も重い(笑)

「ネットアイドルMAIちゃん」にハマり、その可愛さに失恋の辛さを忘れさせてもらっていた南。
課金して、月一回発情期の時だけ観れる過激なオメガオナニー動画に重課金(笑)
そんなMAIのオフ会に当選し集合場所に行ったら来たのは南一人。
ホテルで映画を見ていい雰囲気になったところでMAIのズラが取れてしまう。。。
その姿は南が失恋した真伊先輩そっくりで動揺する南。
しかし否定するMAIとそのままセックス。(MAIと南、共にΩ)
真伊先輩はαだし、そもそももう亡くなってるので同一人物は訳はないが、その日からMAIの配信で忘れることが出来ていた真伊先輩への思いがふつふつと・・・もやもやと出てくるのにはそわそわしました。(←畳語連発に自分で笑った)

南と真伊先輩の学生時代のお話は可愛いところもありますが、南の過去なども含めて切ない感じが続きました。
MAIの過去はもぉ完全に重く暗く、強制的な描写もあるので地雷持ちの方にはウケないトーリーかもですね。
私個人的にはズッシリ重い分切なさと心の救いへの尊さがハンパなかったです!!


ネタバレ回避でうまく書けませんが・・・
とにかく重いです!!
でも、お話の重さに比例して登場人物たちの愛も重いので尊く、胸がギュっとなりました。
描き下ろしの「カーテンコールのその後で」は”根本さえも重くしちゃいました”ムードが凄く、重いのが苦手な方には追い打ちをかけるかもですが、これがあってこその本編ハッピーエンドが完成した感がたっぷりの終わりでした。

ただ一点、シリアス中に突然のコメディ色ぶち込まれることが数カ所あり
絵も若干デフォルメ寄りになるので雰囲気の切り替えにはなっていますが、
「え?せっかくしんみり浸ってたのに」となっちゃいました。
そこが気にならなかったら神評価になる程素敵な作品でした!!

4

久し振りに作品で殴られました

私の言いたいことは、レビューのタイトル通りです。
こちらの作品は表紙と内容が合っておりませんので、普段表紙買いしていらっしゃる方は注意です。

すみません本題に入る前に…まず厚さ。
本の厚さ…凄いですよね…2.5センチくらいですか?(測りました)。
購入して帰宅後、本を自分の前に置き正座して合掌しました。
まさかこんなボリューミーなおまる先生のご本を拝める日が来るなんて。
友人に本の厚さのことを話してたら、「すご…東野●吾の小説くらいあるじゃん…」と言われて爆笑しました。

表紙からも、ハッピーエッチなオメガバ本だろうな〜とワクワク読みはじめました。
期待通り今回の作品はΩ×Ωと書いてありましたので、可愛い×可愛いのビックバンで始まります。
まさにBL界の百合です(?)
といっても受け受けしいとかそういう訳ではないんですけれど、2人ともなんか可愛いんですよね。
あと、MAIちゃん(受)の色気あるコマが散りばめられているせいか、常にエロスを感じられました。
修正も少なくて歓喜した記憶があります(笑)

さて本題です。
私、いつもレビューを書きながら読み進めてるんですが、ここにくるまで、南くん(攻)の寂しい過去の境遇や過去に好きだった人と今好きな人が重なり合う葛藤が…的なことを書いて終わる予定でした(この時点でもう神評価です)。
でも、そこで終わる作品じゃ無かったです。
そうだ、おまる先生はそうじゃない。
何で忘れていたんだ自分…とこの後猛省しました。
思えばまだページが半分も残ってた時点で察するべきでした。
おまる先生の作品を読んだことがある方ならご存知かと思うのですが、この方の闇っぽい、起承転結の転の部分が好きです、大好きです。
シリアスシーンで読者を黙らせます。
おまる先生はどうしてこうも、陰と陽の使い分けがお上手なんでしょうか…エッチなシーンでテンション爆上がりにさせ、シリアスシーンで殴られる感覚は毎回病みつきになります。
内容は知ってしまうと、ミステリー小説で言う犯人知っちゃいました状態になってしまうので、是非ネタバレ無しで読んでください。
読む前に抱いていた印象と読後の印象は180度変わると思います。
…しかしレビューですので、内容がわからない程度に続けます。
先程記しました通り、最初の方は南くんの心情に焦点が当てられており、南くんの寂しい過去の境遇や過去に好きだった人と今好きな人が重なり合う葛藤を知ることができます。
「Ωの自分が大嫌いだ」というコマでは、その表情にドキリとさせられました。
しかし作品中盤(第5話)頃から、お話はさらに盛り上がります。
伏線は散りばめられていたのですが、この辺りからMAIちゃんの本当の正体、そして心に抱える闇の深さを知ることになります。
かなり重たくシリアスですが、2人が幸せに向かって欲しいと願わずにはいられない、そんな展開になっています。

また作中には無理矢理に近いダークな表現(相手はモブで逆レイプ)がありますので大注意です。
リバっぽい描写もあります。
おまる先生の作品は全て読んでおりますが、今回は中でも1番闇の部分が深いと感じましたので、確実に好みが分かれる作品であることを断言させてください。

最後に気になった点。
後半はストーリーに引き込まれる一方で、個人のお話にかなりの尺が使われている印象です。
BL作品としてはもう少し2人がイチャラブして欲しかったです。
それでは、作品の雰囲気壊してしまいますかね?
イチャラブ感は「それでも好きです笠原さん」の感じが好きです。
オメガバースという設定もBLとして使われたというより、お話のために使われていた感じです。
最後もお話が着地してはおりますが、すっきりハッピー!という感じではありません。
少しメリバに近いかな?
これらを含めても私は十分楽しめましたので神評価です。

おまる先生の作品は独自性がありますので、好みは分かれても確実に記憶に残るかと思います。
それぞれが抱える想いを知った上で、もう一度読み返してみようと思いました。

ここまで長々とお付き合い頂きありがとうございました。
少しでもご参考になりましたら幸いです。

13

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