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オメガバ―スですが、αやΩの存在が一般的には認知されておらず、100万人に一人という稀有な疾患という設定の話です。
ホテル王の後継ぎで画家の攻めの描いた絵に大学生の受けが惹かれ、学生の頃に攻めの経営する画廊でバイトを始め、そのまま画廊に就職し秘書になります。
プライベートでも二人でスイーツを食べに行ったりと親密になり、バレンタインに食事する予定にしていたら、ヒートが来てそれが原因で性的な関係を持ちます。
この時点では、二人とも自分たちがαやΩで、ヒートのせいでそうなったことは知りません。
その後、体調不良が続くため受けは病院を受診し、自分がオメガバ―ス症候群のΩで妊娠していると診断されます。受けは自分と関係を持ったことを攻めが後悔しているだろうと思って攻めには会わず、郵送で退職届を出して会社を退職します。
それから五年後の時点から話がスタートします。
当て馬などは出て来ず、急に退職した受けを攻めが探し出して再会して求愛する、という話でした。
ヒート事故からしばらくして攻めの父親が死去したため、後継者として後を継いだ彼は急に忙しくなり、会いに来るまでに五年かかったようです。元々、攻めは非嫡出子でしたが、兄弟が全員亡くなったので後継者になりました。そういう骨肉を争う 攻めの実家の事情に息子を巻き込みたくなくて、受けは最初、攻めの求愛を拒もうとします。
普通のオメガバ―スなら、関係を持ったΩが失踪し自分の子供を産んでいたことを知ったαが、責任感から求愛している、という思考に至るのは理解できますが、こちらの設定だと、再会した時点で攻めは自分たちがαやΩといった特別な存在であることは知らず、生まれてきた子供も、受けが女性と結ばれて、その女性が産んだ子だと認識しているんですよね。
その上で求愛しているのに、その気持ちを「責任感から」「同情で」と決めつけて拒絶しようとする受けの心情には共感できませんでした。普通、相当の好意がないと、一度だけ関係を持った子持ちの同性を口説いたりはしないと思います。
αやΩを「100万人に一人の稀な疾患」とする設定はありだと思いますが、その割にはちゃんと抑制剤まで開発されて臨床で使用されているし、しかし、その抑制剤を内服していて緊急用のペンタイプの抑制剤まで使ったのにヒートやラットを抑えられなかったりと、随分とストーリー都合な設定に思えて、世界観にも面白みを感じませんでした。
過去のあらすじが長く、やっと再会したと思ったらそこからまた過去の話に戻るので、なかなかストーリーが進まず、ようやく進み始めたらほとんど山も谷もなく終わってしまった印象です。
息子の幸多君が可愛かったので、それが一番の萌え&癒しポイントでした。
わかりやすく求愛されているのに、「愛してる」とは言われてない。責任を取ろうとしているだけ。Jがなに考えてるのかわからない( ; ; )ってバカなのか。オメガバ物によく出てくるタイプの相手の言葉脳内変換してネガティブ思考に勝手に陥るウジウジ受け。
甘さとちょっぴりのすれ違いを求めるならば、安心して読める作品!!
こちらの作品紛うことなきBL版ハーレクインです(きっぱり)
シークレットベビーのテンプレ。え…ここまでハーレクインの世界観なBLも珍しい〜〜
と思いきや、あとがき読むと小中先生ハーレクイン意識して書かれたとのこと…!びっくりしました!さすが!
狙って書かれてた!
超王道甘甘ストーリーで、攻めは桁違いの富豪で優しく懐深く愛情たっぷりですし、受けは健気でいじらしいタイプです。
あまり捻りはないので話の展開が読めてしまうこと(テンプレだし)と、個人的にはひと癖あるような人たちが好きなのでキャラクター的にもBL的な萌えには私は繋がりませんでしたが…
ロマンチックな恋愛にただひたすら浸りたい…そんな時におすすめです。
無性にそういうのが読みたいときって…あるよね………(遠い目)
※ちなみに、ハーレクインとBLは親和性が高いと思うので、異性愛ものOKならばおすすめです。BLのように設定も時代も幅広く、深みのある作品もコミカライズも数多くありますよ^^
すれ違ってる二人の間挟まれてる子供の言動が好きになれない。
子供の発言で受けの精神をぐさぐさと傷つけるわりにその後の癒やしが足なく、あっさり終わる。もっと二人の話を書いて欲しかった。
私にはやっぱり子供が登場しているお話は苦手だな〜と再認識させられる作品でした。
Kindle Unlimitedにて読了。
思わぬヒートで事に及んでしまい、妊娠。彼から離れて子供を産み育てていたところ、数年後の再会ー
王道でありながらも、小中先生らしくちょっと変わった設定の、オメガバースストーリーです。
オメガ、アルファという存在がまだそれほど社会に認知されておらず、”オメガバース症候群”と呼ばれているのが特徴的。
ただ、それ以外は小中先生作品には珍しく?スパイスのピリリと効いたところはあまりないので、ちょーっと物足りない気もしてしまいました(自分、贅沢だなあ…)。
攻めの一途さ・スパダリ具合が素晴らしく、優吾への気遣いを忘れない紳士なのに、エッチになると(ヒートに当てられると)ちょっと意地悪でワイルドになるのも、ギャップ萌えする方にはたまらないかもしれません (。-∀-)
私は体を重ねる時、乱暴な感じになるのはそんなに好きではないのでちょっと残念な感じがしてしまいましたが…ベッドの中でも紳士でいるか、変態ぽくなってくれたら個人的には面白かったかなあ、なんて。
そうそう、ああ良かったなあ、素晴らしいなあと思った点が、アルファのJの境遇というか、半生の描かれ方ですね。
個人的に、アルファが「オメガであることも辛いだろうが、アルファの自分も辛いんだ」みたいなことを語るのがどうも苦手で。
いや、アルファにもそりゃ悩みはあるでしょうけど、身体的にも境遇的にも、発情期もあり差別も受けるオメガ性の方が辛いですやん…と思い、興醒めしてしまうんですね。。フーン( ´_ゝ`)←こんな顔になっちゃう。
それが、今作のアルファ、Jはそういったことを自らの口で語ることはせず、本編の中で淡々と明かされる彼の半生がそれはまた納得のいく(?)なかなかの壮絶さで、
Jの苦しみに自然と共感できました。私の中ではこれ、結構画期的だった…!
さすが小中先生だなあ、と唸ってしまいました。
Jという人物が、出生の秘密や様々な葛藤を乗り越えて現在の地位まで辿り着き、文字通り全てをやり直すために優吾たちの元へと戻った経緯が、見事に描かれていました。
所詮アルファはアルファじゃん、という気にならず、受け・攻めどちらの気持ちにも共感しながら読め、心地よい読後感✨
作中に出てくる甘いお菓子の数々のように、(すれ違いはありながらも)蕩ける甘さと優しさの作品でした( *´艸`)