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表題作ただ思うことは

木宮 広也
長岸 友貴

その他の収録作品

  • 描き下ろし「友人の思うことは」
  • 応援店共通特典

あらすじ

高校時代から友人の広也に片思いをしている友貴。
広也には絶えず彼女がいて、男である自分は恋愛対象外。
告白はせず、ずっと良い友人でいるつもりだった。
ある日、友貴の恋心を唯一知る陽一と呑んでいたはずが、
翌朝目覚めると目前に土下座の広也が!
どうやら酔った勢いでヤってしまったらしいが、
友貴には全く記憶がなくて――?

作品情報

作品名
ただ思うことは
著者
まさお三月 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
ISBN
9784796412605
4.1

(209)

(88)

萌々

(75)

(35)

中立

(3)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
21
得点
848
評価数
209
平均
4.1 / 5
神率
42.1%

レビュー投稿数21

切なくもどこかおかしい

まさお三月さんの色んな良さが詰まった長編だなぁって思います。
言葉足らずな厄介攻めと、そんな攻めに惚れちゃってる受けが繰り広げるボタンの掛け違いみたいなおもしろさ、カップルとなってからも相変わらずのお騒がせっぷりや、それに巻き込まれてしまう友人達の悲哀……。
大声で笑うほどではないけれど、終始どこかおかしくて、そして時々切なくなる…みたいなやつで、まさお三月さんがお好きな方なら、即買いで大丈夫です。

高校時代からの友人・広也(攻め)にずーっと片思いしてる友貴(受け)。
その気持ちはひた隠したまま、良き男友達としてのポジに収まり、何食わぬ顔をして恋愛話を聞いてやったりしているのだけど、ある日気づいたら二人とも素っ裸で……という酒の勢いあるある話。

翌朝「間違えた」とパンツ一枚で土下座する広也。

広也はいつも言葉が足りない男なんです、
高校時代、言葉不足で周囲の誤解を招きやすい広也の女房役だった友貴。
そのナイスアシストぶりに周囲から嫁扱いされていたほどで広也の言葉不足には慣れているはずだけど、「間違えた」にはそれ以外の意味を見出せず、どこの女と間違えたんだよ…とショックを受けつつも痛くも痒くもないフリをする友貴。

そしてこの作品の影の主役は、高校時代からの友人夫婦(陽一と都)じゃないかなぁって思います。
二人は友貴の気持ちを高校時代から知っていて、特にお人好しの陽一は友貴から愚痴を聞かされたり、その辛さに一緒にしんみりしたり励ましたりしてくれてるんです。

結局蓋を開けてみれば両片思いで(広也は無自覚ゆえの厄介さあり)、カップルになってからもしょうもない事で真面目に悩む二人と、それをめんどくさ……と思いながらもちゃんと聞いてあげる心優しき友人夫婦との温度差はもはやコントです。

私は描き下ろしがすっごーーくいいなって思いました。
「友人の思うことは」というタイトルで、友人・陽一視点のお話なんだけどほんといいやつなんです、この陽一。
高校時代、皆から広也の嫁扱いされている友貴に対して、友貴の気持ちを知ってるだけに「夫婦扱い」されてて大丈夫なのか心配する陽一。
それに対しての友貴の答えが、ほんとに健気で切なくて思わず泣いちゃいました。
こういうエピソードで「少数派」について考えさせられる、しかもそれを説教臭くなく読者に提示してくれるまさお三月さんの技量とセンス、ほんと大好きだし尊敬します。
そしてその友貴の答えについ涙しちゃう陽一なんだけど、あの時の涙返せ!的なオチに持っていくところも、さすがです。

萌萌か神で迷いましたが、まさお三月さんの長編の中で一番好きだなと思えたのと、描き下ろしがすごく好きだったので神です。

15

陽一くん、お疲れ様

大好物の、拗らせ腐れ縁系のお話。
部活内で夫婦と呼ばれるくらい通じ合っていた同級生に、片思いを拗らせて10年の主人公が、ある日酒に酔って記憶をなくして、目が覚めてみたら、自分は事後感アリありで、片恋を拗らせていた正にその相手がパンツ一丁で平謝り。
これっていったいどんな状況?
ここから始まる、だてに10年拗らせていないとばかりの、迷走とすれ違い。
絶対的に言葉が足りていない広也と、ネガティブに自己完結しがちな友貴。
結局二人の間を取り持ったのは、友貴がいつも愚痴をこぼす相手の、これも高校の部活からの付き合いの陽一と都夫妻で、この二人の描かれ方がとってもいい。
最後の描き下ろしの陽一編では思わずウルっとしちゃう。

7

雀影

セルフツッコミ
まさお三月さんの本、読むと高確率で当たりなんだけど、つい、新刊が出たのを見落としてた。
カバーイラストの印象かな、もう持っている本かどうか、わからなくなりがち。

まさお先生大好き

まさお先生大好きなので購入。絵が今回またまた個人的に好みな方に変わったように思って、そして大好き変人よりな話だったので、とっても嬉しかった・・・好き。何回読んでもせつなくて泣く&笑うので神。

高校の部活で部長、マネージャーという関係だった二人。言葉足らずな攻めさん(部長)をフォローしていて、周りから「夫婦」と言われるほどナイスな関係だったんだけど、ある日それが恋心だと気づいた受けさん。攻めさんが女子と付き合えることを知っているので、この気持ちは決して言うまいと固く心に決め、十数年。(既にセツナイ)飲みながら彼女と別れることになった等報告を受ける関係でしたが、ある日なぜか目が覚めるとすっぽんぽんで、土下座する攻めさんがいて・・・という出だしでして。

まさお先生の作品の何が好きって、表情が可愛い、モノローグが爆笑、お話の切り替え方がすっごくツボ!今回は受け視点から攻め視点への切り替わるところが、すっごく沁みて良かった・・・・また事至った後の二人して、同級生さんへ報告するってところで、ざくっと切り替わって、もうおかしくっておかしくって、何度読んでも同じところで爆笑してしまう。今回はセツなさも増し増しな気がします。さっぱりした性格の受けさんが、さらっと「俺と広也は夫婦なんだよ、部活の中では」などとマイノリティのせつなさを淡々と語っているシーンには泣きそうだったなあ・・よっぽど相性がいいのか、とにかくまさお先生、大好きなんです。

今回二人に振り回される同級生カプ(♂♀)がおられて、その方たち、お気の毒だとは思うのですが、巻き込まれてくれてありがとう!!!!と本当に感謝。そのサブキャラがいたから面白さ倍増。
多分、この同級生カプは一生、二人に振り回されるだろうなあと思うのですが、4人で是非仲良くしていただきたいなと思いました。

きゅん→爆笑→ぐすん→爆笑と色々大変なお話でした。大満足です。

6

”言葉足らず”のじれったさがたまらない

はぁ~もぉたまりませんでした。

いつも言葉足らずだった部長の広也の「通訳」として部員たちとの間に入っていたマネージャーの友貴。
部員たちに「夫婦」と例えられる程に!!

広也が好きだけど報われることは一生ないので、せめて”女房役”というポジションを守り抜く為連絡も絶やさずずっと”友人”として傍にいた友貴が尊かったです!!
しかも、羽目を外さないように大好きなお酒も広也といる時は控える友貴。
その分、学生時代副部長だった陽一には広也を好きなことはバレてるので、毎度呼び出して愚酒を潰れるまで飲み広也への恋の愚痴をぶつけるのがこれまた尊いっ!!!

ある日、陽一と飲んで潰れているところに偶然遭遇した広也は初めて「酔った友貴を家に送る」事になるけど・・・まぁ~結果、朝チュン土下座(笑)
ここからのこじれっぷりは本当に見てて可笑しいし切ないし・・・たまらなく面白かった!

広也サイドになって切なさもグンと上がってラストは可愛い二人がとにかく愛おしかったです。

こじれにこじれた二人に振り回された陽一夫妻はホント優しかったです♪

4

影の主役、陽一、都夫婦!

作者買い。
相変わらずハズレのないまさおさんです!
今回も笑ったりじーんときたり、心の奥をくすぐられる一冊。

なによりも、友貴くんはイイ友達を持ったよ!
ホント、その一言に尽きる!
本編でもそうですが、書き下ろしのSSを読むと
陽一くんのイイ人具合が更に上がります!

ストーリー自体は焦ったいほどのすれ違い両片思いで、
ちょっとコメディ風味なのですが、
それぞれが真剣なので切なさがいいスパイスで乗っかっています。

私がまさおさん大好きなので、
多少の贔屓目もありつつの、評価は「神」で!

1

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