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お前だってオレをアイツの代わりに抱いただろう!?
わー
まだまだこれから…といった感じですね。
連載作品が表題作にも関わらず、
短編が多く収録されており、
表題作は読み足りないという感じでした。
田舎の資産家の息子・三村弓と弓を好きな敏夫。
ゲイである弓の兄・角は家を出てしまい、
次男の弓が跡継ぎ候補になってしまった。
他にやりたいことがある弓は兄を探すが、
先に接触したゲイの敏夫は角と関係を持ってしまう。
そして、それを弓に知られた敏夫は…
狭い田舎では噂話はあっという間に広がります。
マイノリティにとっては生き辛いのでしょうね。
弓が好きな敏夫は、
報われない気持ちを角に見透かされてしまいます。
弓の代わりに角を抱く敏夫が切ないです。
兄の代わりになると言い出した弓と敏夫の関係に注目です。
まだまだ二転三転しそうな展開に期待したいです。
「三村家の息子」シリーズの1巻目。
主人公の二人は幼馴染で今は高校生。
攻め敏夫はちょっとおっさんぽくて、受けの弓は、この巻では甘さや幼さよりももっと尖った部分も持ち合わせていて、目つきなんかも随分きつい。
噂話や他人の家の事情も全て筒抜けの田舎の雰囲気、死体が埋まっていると言われている裏山、群がるカラス。
弓が好きなのに、代わりにゲイの遊び人、弓の兄スミと寝る敏夫。
心とは裏腹に肉欲に圧されるわけだけど、これが後々までずっと後を引いてしまいます。身代わりH、ダメ!ゼッタイ!
全体に暗い感じで物語が動き始めます。
「彼は独りで」
愛されていても妄想に取り付かれる男のお話。暗くて、不幸です。
「雨に酔う」
自分勝手な先輩に捨てられた岩井。投げやりに次はクラスメイトの朝日と付き合う。
朝日は岩井のこと好きだったのかな、はっきりした描写はないけど、Hは丁寧で岩井も感じさせてくれる。そんな風に抱かれた事のない岩井は何故だか知らず泣けてくる……今聞こえる雨だれのように。
じわっとくる話だと思いました。
「もしたられば」
先生x生徒。
高1の時から先生に惹かれて教官室に通い詰めたけど、そういう関係になったのは卒業してから。先生は自制してたわけじゃなくて、自分の過去に囚われてどこか距離を置いて接していた。
暗い話?って思ったけど、時代は先生が立ち止まっている間にどんどん進んでいたのだ。瀬戸君は先生との恋をお母さんに相談してたし、先生の過去なんて『俺が生まれる前の話でしょ?』と一刀両断。ぽか〜んのち年の差に改めて打ちのめされる先生でした。最後クスッとできるよ。
表題作と、短編が3本収録されています。
表題作は、幼馴染に恋してる高校生が身代わりに幼馴染の兄と関係を持ってしまう、切ないお話です。そのことを知った幼馴染が、何も知らずに自分が身代りになると言い出す切なさや、遊び人になった兄の過去(次巻以降で明らかになります)が重なって、切なさに拍車をかけて胸が痛かったです。
そんな表題作よりも切なかったのが、『彼は独りで』です。
精神を病んだ恋人を治したい必死な姿と、その彼氏の浮気を疑う恋人の対比が胸にガンガン迫って、バッドエンドなのに好きです。
明治さんの作品を読み直したくなって、改めてこの三村家シリーズ3冊を買い直したけど、
やっぱり、この本は読んだことあるみたいな気がする。
表題作のことは全然記憶にないのに、同録の短編には覚えがあるんだよなぁ、、、
むしろ同録の短編だけを、初出のアンソロで読んだのかなぁ、、、、
本編、同録作品とも、他社さんの廃刊アンソロに掲載されてたようなので、HertZ誌で三村家シリーズを再開するに当たって、それまでの分を単行本化したのだろうか。
まあ、そんな出版事情の憶測は置いておくとして、
やっぱり、こういった長い連載物は、全部まとめて読むに限る。
表題作も、この本の掲載分だけだとまだ導入部で、誰の心も動き出していないから、露悪趣味のお兄ちゃんが面白半分にデカマラ高校生を喰いました。おしまい。って感じだもの。
それよりは、短くても「彼は独りで」や「雨に酔う」の方がキリッとしてていい。
なので、評価は同録の短編で萌1つプラスしています。