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「呪禁師百鬼静の誘惑」の続編になります。
今作だけで問題無く読めるように書かれてますが、前作を読むと更に(今作での)二人の関係性の変化が面白いと思います。
で、こちら、エセ霊能者(に見える)で掴み所の無いズルい男・百鬼と、その部下・鳴海によるホラーBLで、セフレ以上恋人未満と言うジレジレな二人の関係が見処の作品になるんですけど。
個人的に、小中先生の作品が大好きでして、もうハズレ無しで楽しく読ませてもらってるんですよね。
が、その中で、何とも奇妙な読後感と言う意味で強く印象に残っていたのが前作。
攻めが掴み所のないすごく不思議な男の上に、主役二人の関係が曖昧なままで終わってしまった。
まぁ、率直な感想を言わせていただくと「生殺しじゃないかよー!!」って感じで。
それが、なんと今作で、謎だった百鬼の過去や曖昧だった二人の関係に決着がつきます。
いやいやいや、百鬼の過去が想像以上に重いもので、現在の彼が形成されたのに納得が行きましたよ。
また、だからこそ、ラストの彼のセリフに目頭が熱くなりましたよ。
百鬼はズルい男なんじゃなくて、それだけ心に深い傷を負ってたんだなぁ。
そして、そんな彼の救いとなる存在・鳴海と出会えて、本当に良かったねぇと。
いややっぱさ、曖昧な関係のままなら傷つかずに済むだろうけど、正面から向き合う事で得られる、深い愛情や喜びと言うものがあるからね。
内容ですが、「呪禁師」百鬼×部下兼秘書・鳴海による、ホラーBLで攻め救済ものです。
コンサルタント会社の若き経営者で「呪禁師」である百鬼と、その部下の鳴海。
二人はセフレ以上恋人未満の関係を、半年も前から続けているんですね。
そんなある日、百鬼の昔からの知人で調査会社代表である星野が訪ねてきます。
実は、百鬼の師匠が以前お祓いした場所で、再び怪異が起こっているそうで、その調査に当たる事になりますがー・・・と言うものです。
まずこちら、序盤の二人ですが、清々しいほど以前と何の変化も無かったりします。
あやしいコスプレ姿で胡散臭い呪文を唱え、依頼人から金を巻き上げる百鬼。
そして、秘書兼事務員として、そんな彼をサポートしつつ、身体だけの関係を続けている鳴海。
百鬼がですね、相変わらずズルい男なんですよ。
とても優しくて甘やかしてくれる、でも決して内面には踏み込ませてくれない。
なのに、割りきって距離を置く事もさせてくれない。
いやね、鳴海視点で綴られる為、そんな百鬼に振り回されながらも、想い続ける鳴海に心が痛むんですよ。
鳴海がですね、今の関係で平気なふりをしているのは、百鬼に負担をかけない為なんですよね。
愛されなくてもいいから、それでも一緒に居ようー。
と、めちゃくちゃ健気なんですよ。
いや百鬼、いくらなんでも甘えすぎだろー!
この、攻めの風上にも置けないヤツめ!!みたいな。
で、そんな二人の関係性が大きく変化するキッカケともなる事件。
寂れた団地で起こる怪異、と続きます。
こちらがですね、かなり本格的なホラー仕様になってまして、オチなんかに震え上がっちゃったんですけど。
こう、ジャパニーズホラーそうろうと言いますか、じわじわ怖い感じでしょうか。
また、百鬼の呪禁師としての活躍が面白い上に、鳴海の秘めた能力にもワクワクしてしまう。
いやね、お荷物だと思っていた人物が、実は一番核心に近い所にいるんですよ~みたいなパターンが大好きでして。
怖いんですけど、かなりワクワクもさせてくれるのです。
あと、繰り返しになりますが、この事件により変化する二人の関係性。
実はこの事件ですが、百鬼の過去とも密接に関わっています。
今回、彼は自分の過去を鳴海に話すんですよね。
いや、鳴海にある程度、酔いが回ってから話すと言う若干卑怯くさい手を使いはするのですが、それにより、二人の距離は少し縮んでいるのです。
で、回想と言う形で徐々に明かされる、本人も忘れていた百鬼の過去ー。
うっ!Σ( ̄ロ ̄lll)
想像以上に重い・・・。
そして痛い。
ただ、だからこそ、これまでの百鬼に納得がいっちゃって。
いや、鳴海に過去を打ち明ける事自体、彼にはすごい事だったんだろうなぁ。
卑怯くさいとか思っちゃって、悪かったよ、と。
また、彼にとって愛を告げる事は、「呪い」なんだなぁ、と。
なんかもう、目頭が熱くなっちゃって。
もう、なんて面倒くさい男なのよ!
そして、バカなのよ!!
半年も鳴海と一緒に居たんだから、そんな事で離れていったりしないって分かるでしょーーー!!!
まぁそんな感じの、すごく深い続編になるんですけど。
前作で二人の関係に納得が行かなかった方は、絶対読まれた方がいいと思います。
納得が行った方も、更に面白いと思うので、読まれた方がいいと思います。
あと、百鬼に気がある女子が出てきます。
特別いい子でも無くイヤな女でも無い、等身大の女性なんですけど。
でも、若干イライラしました。
苦手な方はご注意下さい。
『呪禁師百鬼静の誘惑』の続編。前作未読でも問題なく読めますが、でも、前作ありきのお話と言える作品です。
なぜなら、主要CPの恋愛というベクトルの変化が、前作を読んでいてこそ楽しめる1冊だから。
前作で何とな~く胡散臭いキャラだった攻めさん・百鬼が、受けさんへの愛情を自覚するところが今作品の萌えどころと言っていいでしょう。そこを満喫するためには、前作は必須です。
内容はすでに書いてくださっているので感想を。
キタコレ――――!
百鬼のカッコよさ爆発です。
イケメンで、コンサルタント会社社長ということでお金持ちでもあり、有能な(?)呪禁師でもある。
有能な呪禁師…?ホントに?
と思わせる胡散臭い部分は、彼の仮面なんですよね。
なぜ、その仮面をかぶっているのか。
それは、彼の過去に起因している…、と匂わせつつもはっきりとは分からない。
その「わからなさ」が彼の大きな魅力の一つでもある。
ミステリアス、と言い換えてもいいかも。
その魅力にがっつりハマってしまったのが、本作品の受けくんである鳴海。
百鬼を愛してしまった鳴海。
自分が思うのと同じだけの愛情を返してくれることのない百鬼に、それでも、少しの時間だけでもいい。
少しだけでも、自分を見てくれたら。
そんな鳴海の一途さに萌え滾りつつも、この前途多難なCPの恋の行方に目が離せない。
今作品では当て馬さんが女性です。
しかも、有能で、美人さんで、しかもおっぱいが大きい。
生粋のゲイである鳴海とは異なり、百鬼はバイ。しかも節操なし。
そんなゲイとしての葛藤や悩みもそこかしこに盛り込まれていて、これで萌えるなと言われても、そりゃ無理ですぜ、兄貴。みたいな萌え度の高い作品でした。
百鬼がかぶっている仮面。
それは、おそらく彼自身無自覚なのではなかろうか。
かつて彼が経験した過酷な過去が、彼に無防備な素顔を晒すことを拒否させているような気がします。
そんな仮面を剥がしたのが、鳴海。
鳴海の一途な愛情と、誠実さと、見鬼としての能力が、百鬼の仮面を剥がした。
「素」を、やっと周囲の人に見せることができるようになった百鬼の本当の強さが、これからがっつり見れるんじゃないかな。
しかも、今作品はホラー要素がMIXされています。
怖すぎることのないオカルトものなので、怖いの苦手な腐姐さまでも問題なく読める作品かと思います。
今作品で、百鬼×鳴海の恋愛という側面はきっちり成就します。
が、百鬼の「過去」についてはまだ謎に包まれている。ということで、まだまだ続きますよね、小中先生。
仮に出版社が変わっても、続編を正座してお待ちしております。
「呪禁師百鬼静の誘惑」の続き。前作?だった部分のある程度決着がついて、すごーーくスッキリ&この胡散臭いおっさんがすごーーく好きなので神!本編220P弱+あとがき。面白かった!!!
入社予定だった会社が倒産し、百鬼(なぎり)の会社で秘書兼運転手兼身の回りの世話少々&色事もお付き合いという関係の鳴海。百鬼は相変わらずうっさん臭いお祓いなどをして、がっぽり儲けています。ある日、アフリカ系に見える男性と超美人さんがやってきて、百鬼にある仕事を依頼してきて…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
星野(調査会社代表、百鬼の知り合い)、室井(星野のとこの社員、♀)、あとは怨霊…?
※※※攻め受けについて
前作同様、攻めはまーいい加減というか人を脱力させる能力に長けているというか、な方でめちゃくちゃスキ!愛してるって感情が分かんないと言う理由が、今回大体わかります。その過程で受けに甘えるような様子も見えて、母性をくすぐられちゃうんですー!好きだわーこの人。
受けは受けで、悶々悩むところもあるけど、自分がそれでいいって決めたんだし!と男前!!嫉妬しちゃうところもあるのに、傷ついた室井に対して出来ることはしないと!と頑張る所もカッコ良し!!!
攻め受けともすっごくスキで、前作の続き出て、あーーー良かった!です。
唯一不安なのがあとがき。これでプランタンさんから出すのは最後とあったんです…ええええ…マジですか、先生…面白かったんですけどーー!
前作が大好きなので続きが出ると聞いたときは本当に嬉しかったです。
胡散臭い上司攻めとまじめな秘書受け、そこにオカルトが絡んだBLです。あまり怖くはないけど少しホラー。
前作を読んでなくても読める?のでしょうか。
とはいえ是非前作と併せて読んで欲しい一冊です。
今回、謎だらけの攻めの過去や生い立ちがおおまかに分かったり攻めと受けの仲が発展したり、読みたかったものが読めました。
攻めの過去はそこまで詳しく教えてもらえるわけではないので少し分かったおかげでもっと知りたい!と思う部分も増えましたね。
まだまだ2人の物語を読み続けたいなあと思う作品です。
すっごく面白かったです。それ故にプラチナ文庫さんが無くなった事が残念です。
「呪禁師百鬼静」シリーズとして、続編をもっともっと出して欲しかったです。泣
今回は依頼された件に絡めて百鬼の過去が明らかになっていました。明らかというよりは、断片が掴めた感じかな?
そして百鬼が呪禁師として赴いた場所がおどろおどろしくて、今作ではホラー的な要素も楽しめました。
それと、いつも調査を依頼する会社に百鬼を慕う女性が入社して来て、鳴海が苦手意識を感じたりと恋愛要素的にもワクワクしました。この女性の存在によって、鳴海は百鬼の側にいる自分の存在価値についてグラつき始めてしまうんです。
もう鳴海が焦ったくて、焦ったくて、でも百鬼に心の全てを打ち明ける関係にはなってないんですよね。切ない…。
終盤の鳴海の決意と行動によって、依頼は見事に解決するだけで無くて、百鬼の鳴海への気持ちもハッキリするんです。
もう拍手喝采でした。鳴海の粘り勝ちです。
だからこそ、ここで終わるのがもったいないと思いました。何やら鳴海にも力があるようだし、二人で依頼を解決して行く活躍をもっと読みたかったです!他レーベルさんから出してくれないかなぁ。泣