虎族皇帝の果てしなき慈愛

torazoku koutei no hateshinaki jiai

虎族皇帝の果てしなき慈愛
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神7
  • 萌×213
  • 萌0
  • 中立4
  • しゅみじゃない0

105

レビュー数
4
得点
91
評価数
24
平均
4 / 5
神率
29.2%
著者
はなのみやこ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
藤未都也 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784815532291

あらすじ

ヘルブスト国の伝統ある王立学院に通うノエルは、成績こそ優秀だが没落貴族の三男で容姿も平凡。
王太子ジークフリートの幼馴染で婚約者という立場も今では名ばかりだ。
そんなある日、虎族の住む隣国ヴィスナーの皇妃を人間が誤って殺してしまい、
代わりの妃を学院内から選び差し出すよう皇帝ファリドから要求される。
冷酷で恐ろしいと噂の虎族皇帝…だがこの輿入れが国交のない両国の懸け橋になるなら、とノエルは自ら志願し…。

表題作虎族皇帝の果てしなき慈愛

ファリド、虎族の獣人の国ヴィスナー帝国皇帝
ノエル、ヘルブスト国貴族の三男で王太子の婚約者

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数4

切なく健気で溺愛はとてもよかったけど、元婚約者の酷い態度が納得いかず

切なく泣けて溺愛で、とってもよかったです。

本当は自分の事が好き、もしくは後で自分を好きになる相手に冷たい態度をとられている、相手のために身を引く健気な人、という展開にすっごく泣けて、そういう話が好きなんだな、と最近気付きました。
もちろん最後はハッピーエンドが前提です。

そして溺愛、甘々なお話も好きなので、その点ですごくよかったんですが
1つ気になって納得できなかったのが、ジークのノエルに対する冷たい態度。

好きなのに意地悪する、素直になれない、にしては再会した最初から冷たい表情で、話しかけることもほとんどなくなっていくとか、顔を合わせると不機嫌そうな態度をとるとか、嫌味も追い打ちをかけるような事まで言い放つって、あんまりにもひどすぎて、ほんとに好きなの?って思いました。

なので、なぜそこまでの態度をとってしまったのかの弁明を聞きたかったんですが、ノエルとジークが最後に会って話した時に、そこについてはただジークが辛くあたって悪かったと謝罪しただけで終わってしまいました。

ノエルも、王になる者としての今後の叱咤激励をジークにしただけで、学園にいた頃の冷たい態度について触れなかったし。

結局、素直になれなかっただけって事なようですが、それであそこまで酷い態度をとるのかっていうのが私には納得できなかったです。
ジークのせいでジークからだけでなく、周りの人達からもノエルが嫌な態度をとられていたのはわかってただろうし、ジークが何か酷いことを言った後の、ノエルの傷ついた顔を見て、心が傷まなかったんでしょうか?

そこら辺のジークの心情が描かれていなかったのが、不満でした。

最後のジークとノエルの会話でジークは
「そんなお前自身と向き合うことから逃げていた」
「お前が本来持つ美しさに気付くことができなかった」
ということを言ってますが、ジークがノエルを自分の意見をハッキリ言えない奴と思っていて、気づけない部分があったかもしれないけど、それでもジークはノエルがすごく好きだったんですよね?

この話の流れだと、気付けなかった、だからお前を失った、って事を言ってるようにみえますが、失った原因はそこじゃないですよね。
気付け無い部分があったにしても、ジークはノエルが大好きだったんだし、手放そうと思ってなかったんだし。

それともここは、気付けなかった、だから酷い態度をとったっていう事を言ってるんでしょうか?
ジークが酷い態度をとった原因って、ノエルが自分の意見を言えないような人だったからなの?
それだとしたら、学園で再会した最初から冷たい態度だったのはおかしいですよね。

ジークがノエルを失ったのは、ジークが冷たい酷い態度をとってたからだし、ノエルの良さに気付けなかった部分があるのは関係ないと思うんだけど、なぜここでそれを言うのか、わかりませんでした。

国を動かしてまで奪い返そうとしたくらいノエルを好きだったのに、なんであんな酷い言動をしたのかが、わからなかったのが、一番の不満点です。

あとファリドがノエルの優しさはジークにとっては残酷とか、引導を渡したつもりだろうが、って言ってた事がいまいちピンとこなかったです。
ノエルは優しい事言ってたっけ?
引導を渡したつもりでジークの心をとらえるようなセリフってどこら辺の事をさしてるのか、読み返したけど、わかんなかった。
もしかして「さようならジーク」って愛称呼びした事?
それだけの言葉にそこまでの力があるの?

それとファリドの弟のレナートが最後の方でノエルに言った
「兄上はそこまでわかっていて、お前を妃にむかえたのか」のセリフは
後にファリドとノエルは小さい頃に会っててファリドはノエルを妃にむかえたいと思っていた事をレナートは知っていた事がわかるので、レナートがこういう言い方をするのはわかるんですが、
ノエルの方は、この時点ではヘルブストが選定した妃だと思っていて、ファリドがノエルを望んでいた事を知らないはずなので、ファリドが選んだような言い方をされる事自体をおかしいと思うはずなのに、さあどうでしょう、と返事をする事に違和感を感じました。

冷たい態度をとられて、健気に身を引く展開は好きですが、
冷たい態度をとった奴には、その事を後で後悔するか、酷い目にあって罰を受けるというしっかりとした報復?があってほしいと思うし、ほんとは違うならその理由をちゃんと説明してほしいと思うので、その点で不満が残りました。

最後の、実は子供の頃に出会っていて、ファリドはノエルだけを愛してたんだっていう話はよかったです。

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2

同性婚が可能な国の設定でした

期待していたより凄く面白かったです。

初めはノエルと婚約していたジークフリートがノエルに冷たいのがとても腹ただしかったです。虎族皇帝に嫁ぐ事が決まったノエルを出立当日に知って、絶望の表情を見せたジークフリートにとても同情しました。

ヴィスナー帝国皇帝のファリドが出会った時から溺愛としか言いようがないほど、ノエルを大切にしていました。自己否定的なノエルが自分の意見を言えるようになりファリドに惹かれるようになります。
ファリドには亡くなった前妻が居ましたが、ジークフリートより相性が良いと読んでいて確信しました。

ノエルがジークフリートを慕っていたのは家族のような感情でした。一方ファリドはノエルが幼い頃に出会っており皇妃にしたいと父皇帝に訴えていました。
皇帝が激怒してノエルを殺そうとしたので、ファリドはノエルの記憶を消していたのです。

ノエルを想いつつ虎族の女性と結婚し子どもも産まれますが、皇妃が人間の男性と無理心中して亡くなったのをきっかけにノエルを迎えるんです。だからあれだけノエルを歓迎してたんです。

一方でずっと想っていたノエルを奪われた形のジークフリートは、国力をつけて奪い返そうと焦り他国との紛争の危機に陥ります。ノエルの提案で両国は同盟関係を結び直近の危機は脱します。再会したジークフリートに別れを告げるわけですが、ファリドが嫉妬しながらも見守っているんです。

ジークフリートは好きな子を虐めて素直じゃなかった為にノエルを失うわけですが、後継が必要な為に女性の婚約者がいたのでノエルと結婚しても寂しい思いをさせていただろうと思いました。



1

溺愛皇帝の執着の理由

今回は虎族が治めるヴィスナー帝国の獣人皇帝と
ヘルブスト王国王太子の婚約者である貧乏貴族の三男のお話です。

虎族の攻様の妃として嫁いだ人間の受様が自分の居場所を見つけて
幸せを掴むまで。

受様は家柄こそ悪くないものの父が事業に失敗した没落貴族の三男
です。受様の母が王妃の乳兄弟だった事から受様は王妃が夏の療養
に伴っていた弟王子と仲良くなります。

受様が病弱だった母を亡くして泣く受様に弟王子は自分と家族になろ
うと言ってくれます。王妃の後押しもあり受様は攻様の婚約者となり
ます。

しかし翌年、兄王子が落馬事故で早逝、弟王子が王太子となりました。
受様は身分差の有り過ぎる王太子とはもう会う事もないと思いますが、
3年後、受様に王国で最古の学校である王立学院への入学許可の手紙
が届きます。

王立学院は王宮で働く優れた人材を確保するためにあり、大貴族の
子弟が多く在籍しますが、平民や怪奇族でも難関を突破したり、
後宮制度の名残で王や王太子の目に留まるような容姿の美しい人間
も集められています。

受様は王太子の婚約者として入学を許された事から、王太子との再会
を楽しみに王都に向かいますが、数年ぶりに会った王太子は受様に冷
たく、王太子は男の受様の他に世継ぎが必要と家柄も性格も気立ても
良い大臣の娘と婚約していたのです。

彼女は学院の中でも特別な存在で、王太子の婚約者という立場は受様
には重責で負担となっていきます。そんな中、虎族の獣人が治めてい
る隣国から新しい皇妃を学院に在籍する者の中から迎え入れたいとの
縁談話がもちあがるのです。

実は半年前に人間の男が獣化していた虎族の皇妃を誤って撃ち殺す事件
が起こっていました。事件は王国内で起こり、皇妃にも非があったと
する皇帝の仲裁で2国間の衝突は免れますが、その代わりのように提示
された婚姻話でした。

しかし王国の貴族は身分の高い者ほど、虎族を恐れ、見下している者が
多く、候補者もあらわれないだろうと試験結果で最下位のものが選ばれ
る事となります。

それを知った受様は王太子のためにできることはこれしかないと自らの
意思で隣国に嫁ぐことを決意、白紙の答案を提出します。そうして受様
は両国を繋ぐきっかけになれたらという希望を胸に隣国に嫁ぐのです。

帝都では沢山の虎族が闊歩していて活気があり、受様の想像以上に発展
していました。しかも出迎えてくれた若き皇帝は息をのむほどの美丈夫
で、柔らかな微笑みを浮かべて受様を受け入れてくれます。彼こそが
今回の攻様です♪

攻様は受様が輿入れした事をとても喜び、少しでも受様との時間を作ろ
うとしてくれます。王宮内の獣人は概ね受様に好意的ですが、それは氷
の皇帝と呼ばれる攻様が受様を大事に扱うことに機縁しているようでし
たが、人間を妃に迎える事に反対していた者もいると言います。

果たして受様は獣人の国で受け入れられるのか!?

皇太子の婚約者でありながら自国で居場所を見出せなかった受様が隣国
の皇帝である攻様の傍で生きる意味を見出すもふもふ花嫁ファンタジー
になります♪

受様は隣国の獣人皇帝との縁組を自分が受け入れる事で、隣国との関係
と王太子との関係を良き方向へと変えられると信じて嫁ぎますが、攻様
は受様を好意的に受け入れるどころか、信じられないほどに大切にして
くれます。

受様についた女官もびっくりするくらい、攻様にとって受様だけが特別
な存在なのだと言いますが、虎族の雄の番への執着を知った受様は前皇
妃の存在が大いに気にかかるようになるのです。

人間に対して不信感も露わな攻様の弟、受様に付けられながらも人間の
受様を軽視する教授陣、前皇妃の産んだ攻様の子供達等、様々な人々が
受様と関わり合う事で受様の認識と世界観を変えていきます。

そんな中、実は受様を好きだった王太子が受様を攻様から取り戻す為に
と強いた強硬な外交政策に失敗した事を知らされ、受様は自国を救う術
を模索する事となります。

戦争の回避と王太子とのすれ違い、前皇妃が亡くなった事件の真相、そ
してす攻様の受様への執着の根源等、受様が攻様と婚礼を挙げる幕引き
まで、たいへん楽しく読ませて頂きました。

氷の皇帝と呼ばれる攻様が受様だけに甘々なのはかなり萌えました♡
ただ思ったよりもふもふ要素が少なかったので「萌2」評価とします。

また、攻様が獣人である事によって受様が引くシーンはない(むしろ受様
は他の獣人も可愛いと言って和んでいる強者♪)のですが、攻様の容姿が
見る人によって変化するとか記憶を操作できる等の攻様の獣人としての
能力がちょっと強引設定に感じました。

はなの先生が王宮設定がお好きなのはよくわかるし、受様の戦争回避策と
かよく練られていましたが、主要人物だけで大国の王宮感を出すのはガヤ
感が足りな過ぎます。国の規模に合わせた背景設定は重要だと思います。

次のお話に期待したいです (^-^)

1

獣人に溺愛に花嫁ですよ!

獣人+花嫁のファンタジーで、大陸ものになります。

こう、不遇な主人公が、異国の獣人王に嫁ぐ事になる。
両国の架け橋たるべく、その身を捧げる覚悟だった彼が、たどり着いた先で見た世界はー。
って感じの、とても読後感の良い、爽やかなお話だと思うんですけど。

作者さんのデビュー作から追っかけていますが、獣人に溺愛に花嫁にと、個人的ツボ満載でして。
今作が一番好みでした。
いや、主人公がひたすら真摯に行動し続ける事で、いつしか周囲に受け入れられ、自分の居場所を作っていく的なお話に弱いのです。

ちなみに、昨今はWeb小説からの書籍化がちょこちょこ見られますが、それでデビューされた後、2冊目が出る事はとても少ないです。
出版業界の厳しさを思えば、仕方ない事かもしれませんが。
そんなワケで、作者さんがこうして4冊目(1冊は電子専門)を出されている事に、素直に称賛させていただきたいです。

ザックリした内容です。
ヘルベスト国の名門王立学院に通う、没落貴族のノエル。
王太子ジークフリートの幼馴染みで婚約者なのですが、それも名ばかりの状態なんですね。
そんな中、虎族の隣国ヴィスナーに、学院の人間が妃として差し出される事に。
国交も無く冷酷で恐ろしいと噂される獣人の皇帝に、皆が恐れをなしますが、国の為になるならとノエルは自ら行く事を決意しー・・・と言うものです。

まずこちら、主人公であるノエルですが、聡明で芯が強く思いやりある青年。
ただ、口下手で引っ込み思案な事や、没落貴族でありながら王太子の婚約者であるという微妙な立場から、周囲から浮いている感じでしょうか。
こう、軽んじられていると言うか。

また、幼馴染みである王太子ジークフリートですが、幼い頃は仲が良かったのに、いつしか冷たい態度。
お飾り状態の婚約者であるノエルの他に、正式な婚約者も存在する。
そこで、ここに存在しない方がいいであろう自分が、ヴィスナーに行く事を決意する。
えーと、決して悲観的なワケでは無く、両国の架け橋になろう的な真摯な決意でもあるんですけど。

と、序盤はちょい主人公が気の毒な印象なんですよね。
が、ここからが萌え処。

ヴィスナーですが、ノエルをあたたかく迎え入れます。
また、夫となる皇帝・ファリドは、最初からノエルへの溺愛ぶりを隠しもしない。
そう、超甘々溺愛パートです!

いや、両国の間で起きた不幸な事故もあり、人間である自分は反発されるだろうと覚悟していたノエル。
それが、周囲からあたたかく迎え入れられ、更にこれでもかとファリドから溺愛されるのに、嬉しくなっちゃうと言うか。
また、そんな中、ノエルがファリドへの想いを穏やかに育くんで行くのにも、萌えちゃって。
ついでに、全てが順調と言うワケでは無く、人間との婚姻に反対する王弟レナートの存在だったりと、逆境はあるのです。
あるのですが、主人公がただ真摯に、誠実に行動して行く事で、いつしか受け入れられて行く。
個人的に、こういうエピソードが大好きなのです。

あと、ちょっとした事件はあれど、基本的にはそこまで派手な出来事は起こりません。
ただ、それで飽きちゃうかと言うとそんな事は無く、最後まで面白く読ませてくれるんですよね。
えーと、国に関わる不穏な事態だったりを、主人公の機転で鮮やか乗り越えるみたいなエピソードもニヤリとさせてくれて。
とても面白いです。
ちなみに、出会った瞬間からノエルにベタ惚れ状態のファリド。
ちゃんと納得の行く理由があるのです!
いや、爽やかに見えてたけど、意外と執着系だな!って感じでしょうか。

ところで、若干気になる部分。
ファリドは特別な力を持っていて、それによりノエルの奪われていた記憶と言うのがキモになります。
ただ、最後の最後にこの「特別な力」が出てくるので、唐突感がある。
あと、ファリドの姿が見る人によって、醜悪だったり美形だったりと言うヤツ。
この設定が生かしきれてないような。
特に必要なかったんじゃ無いかくらい地味なオチ。

ちなみに、両国間の不幸な出来事により、ファリドの前皇妃が亡くなっています。
その前皇妃との間に、二人の子供まで居て。
これも色々事情があったりするんですけど、気になる方はご注意下さい。

ところで、婚約者でありながら、ノエルに冷たかったジークフリート。
彼には、いい年して何やってんだと言いたいですね。
まぁ、オドオドされたら苛立っちゃう気持ちは分かるけど。
でも、笑顔を見せて欲しいなら、優しく接しなきゃね。

6

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