Renta!限定おまけ付き
村の因習と花嫁ものの融合という感じの作品。
村の言い伝えで、狐の末裔「稲荷家」と狐の嫁の一族「一尾家」の長男同士が祭りの夜にまぐわう事で村を災難から守る…
稲荷家の九朗。
一尾家の彼方。
2人は両片想いです。
だけど言い伝えのせいで逆にすれ違う。
このテのストーリーは既視感があるのが惜しい。
本作においては父親世代の苦悩も描いていてそこはとても良かったけれど、跡継ぎ問題があった事などを思い出させてしまった。
これでこれまでの歴史の中で本当に全部の儀式で体までつなげたのかも曖昧になってしまったように思う。
また、祭りを調査する当て馬ポジの子が出てくるが、彼が来て物語が深みを増すならともかく、引っ掻き回してるだけの騒がしさだったように読めてしまった。そこが残念。
絵はスッキリときれいだし、九朗も彼方もきちんと描けていると思う。
総合「萌」で。
本当に、本当に才能の無駄遣いというか、三ツ矢さんの作品はいつも勿体なさを感じてしまいます。
これだけ素晴らしいお話を作れて、これだけ人を魅了する絵を描ける方なのに、一巻で完結してしまう。
きっと、もっと掘り下げてよりいい作品にすることが出来たと思います。
このお話には二組の物語が出てきますが、まずは九郎と彼方。
この二人は「稲荷家の長男」と「一尾家の長男」として婚姻を結ぶことになります。
この仕来りは先祖代々続いているもので、その昔村に飢餓が訪れた時に九の尾をもつ狐が現れます。
その狐は村を救う代わりに村の中から一人嫁に貰うと言います。
そのことから、九尾の末裔とされる「稲荷家」とその嫁の一族「一尾家」の長男たちが婚姻を結ぶことになるわけです。
これは村の平和を守るため、とされており、昨年までは二人の父親同士が一年に一度儀式をして村を守っていました。
それが、この年からは息子たち二人に受け継がれるわけです。
そして、九郎は狐と意思疎通ができ、実は先祖代々続いている儀式に意味が無いことを知っています。
なので、ただこの家系に生まれただけの自分たちが結ばれるのは不本意ではないかと思うわけです。
そこで色々葛藤して、結局結ばれるわけですが。
そこから突然、二人によく似た、もう一組のお話が始まってしまいます。
なんの前触れもなく。(恐らくページ数の制限から)
読者からすれば、混乱しないわけがありません。
後にこのもう一組が、九郎の父と彼方の父だということがわかってきます。
この二人は他の方も言うようにとても切なく、最終的にはお互い嫁を貰い子孫を残すこととなります。
が、しかし。
九郎と彼方が成長し、当然その二人の父親も年をとるわけですが、普通に話しているわけです。
まあそこはだいたい読み取れますが、問題はこの二人の嫁達。
九郎の父親、旭は幼馴染の清子と。
彼方の父親、弘は村の外から来た女性と。(この子は恐らく、弘の部屋に上がり込んでいた黒い狐の化身)
それぞれに何があって、九郎と彼方、そして妹の遥が生まれたのか。
その詳細は一切描かれておらず、またその後の清子については儀式翌日の九郎の発言「うちはお袋いねーんだし」からしか読み取れません。
ただ、他の部分でしっかりお話が描かれている以上、これはもうページ数の問題なのかな、と。
三ツ矢先生の素晴らしい才能を、どうか最大限に活かして欲しい。
そう願うばかりです。
三ツ矢凡人先生の絵があまり得意ではないのですが(すみません)、帯の強烈さに惹かれて購入してみました。『18歳の夏 俺たちは今日、セックスするーーー』こんな帯が付くストーリーはどんなものかと思ったら、ファンタジーでした。
幼馴染みの彼方(受)と九朗(攻)が住む三日月村では、昔飢餓から村を救ったという狐一族の末裔と、狐の嫁の末裔が毎年夏の祭りで婚姻の儀式を行い、一夜を共にすることで、災いから村を守るとされていた。
その一族の末裔である彼方と九朗は、今夜その役割を引き継ぐことになっている。
けれど村の風習を信じている彼方と違い、九朗はやる気がない様子。九朗になら……と思っていた彼方はその様子に傷つくがー…。
絵は思ったほど悪くありませんでした。結構キャラが可愛くて、読みやすかったです。ただ4話5話と(特に彼方の)絵柄が崩れていき…、読んでて物語に集中出来ず…。掲載時期を見たら少し離れてて…先生に何かあったのでしょうか?最後まで綺麗な絵柄が続いてたら、もっと評価が上がってたと思います。それくらいストーリーは良かったです。完全に絵柄の好みですね。
3話目は彼方と九朗の父親たちの話で、少し切ないストーリーでした。物語的にはこっちのほうがよく出来てたし、ハピエンじゃないけど、村の風習に翻弄された2人が、この一冊を盛り上げていたように思います。
最後、彼方と九朗は両思いになったわけですが、跡取りの問題とか解決しないまま終了してしまい、読者の気がかりを残してしまったのが残念です。
どうせなら、当馬登場より、儀式廃止問題の方が丸く収まった気がします。なぜなら九朗だけは狐の言葉が分かるから。この風習は過去村人が勝手に作ったもので狐の加護を受けるには彼方の家・一尾家を大切にすればいいだけなのです。九朗だけが狐と会話が出来る意味や、一尾家には彼方だけではなく、妹という跡継ぎがいることをもっと深堀したら深みのあるストーリーになったんじゃないかなー。これで完全ハピエンだったと思うと少し消化不足でした。
村の風習に振り回される幼馴染ラブ!
自分は好きで九郎となら儀式でもまぐわっても良いと思ってるのに、彼方はやる気がなくて…定番のすれ違いなんだけど、二人のやり取り表情が可愛い。
父親の話は切なくて、お狐様も良い味だしてました!!
村の変な掟に翻弄される、ちょっと不思議なお話です。
九朗と彼方、両片思いのすれ違いが可愛い!!
私は表題作より、第三話…、九朗の父と彼方の父の若い頃のお話がすごく好きでした。
このふたりも、村のしきたりで一晩限り夫婦になる運命。九朗にそっくりの旭(九朗父)と糸目で真ん中分けの弘(彼方父)。ふたりも好きあっています。
気持ちが通じあってのアオカンは良かったです。「俺としてお前を抱けるのは今日で最後だな」というセリフが悲しい。
結局、子孫を残すために旭は許嫁かつ幼馴染の女の子と、弘も可愛いお見合い相手と結婚しました。旭の結婚相手は弘のことが好きだし、村の掟に従わなければいけないのは少し可哀想だな~と思いました。
ただ女キャラがどちらも可愛いので個人的にアリ!!好きです。
できればお母さんになった清子も見たかったのですが全然出てきませんでした笑
四話、五話は唐突に当て馬が出てきます。
当て馬くんのキャラは好きなのですが、話の展開があっさりしすぎ&当て馬くん可哀想なのであまり好きじゃないです。
田舎の不思議な風習に翻弄される主人公たち、そして村人たち。
これ、親同士のカップルも子供同士のカップルも好き合っていたので良かったのですが、
ノーマルな人がやらなきゃいけなくなったら可哀想ですよね。