電子限定かきおろし漫画付
俺がΩだったなら、お前を幸せにできたのに―――
普段はオメガバースの話をあまり読まないのですが、たまたま麻生先生のXで第一話を読んで、話があまりにも面白かったので続きがとてもとても気になって、迷わずに全部読み終えました。
オメガバースをあまり読まないとはいえ、この話の設定はオメガバースのジャンルの中でも特別な方だと言えるんじゃないでしょうか?
円のような健気なツンデレ受けが大好きです。それにすごく神秘的な感じもして、彼の心を知りたくなってしまいます。それに、どうして幸村にあんな嘘をついたんでしょう?
そんな期待を胸に、一気に読み進めました。
従来のαとΩは、心の愛というより、肉体の引き寄せに頼っている部分が大きいようですね…。一度「番」になると、愛があるなしにかかわらず、相手にしか反応しなくなります。
しかしこの作品は大胆にもそのような伝統的な設定を打ち破り、二人は番どころか、受け側はΩですらありません!!本当に新鮮でした。
一番好きなセリフは、漣が円に言った「――先生は小説を“嘘の作り物”って言ったけど、そこに本物の感情が滲むから、読者の心は動くんです」という言葉です。
文学も漫画も好きな私にとって、この言葉は本当に胸を打たれました!
そして、最後に真犯人を見つけるところでは!!うわあああ!鳥肌が立ちました!!この話はBLとしての楽しみもあれば、ミステリーとしての面白さも味わえました。
αとΩが番になるまでのストーリーはよくあれど、βと番うのはあまりない設定に興味があり購入。
理解するまで何度か読み返すも、円の覚悟と行動力の凄さよ‥。幸村はむしろ円がΩで、運命の番であってもなくても番になりたいと思っているけど、そうまで思わせる円の魅力って…?と正直不思議でした。
円は幸村の気持ちを知っているから両想いなのは分かってるのに、自分がΩだと偽っていること、βだから幸村に相応しくないとか、本物の運命の番が現れたら…と思うと素直になれない。
オメガバはほとんどがαとΩが番になってハピエンだけど、βだと発情期もないから円のΩの擬態に度肝を抜かれました。
事件解決と共に円のバース性がバレて、それでも全てを受け入れ愛してくれる幸村とめでたくハピエンの後イチャコラは少なかったので番外編同人誌を追加購入。
幸村と円のラブラブが溢れていて良かった。
欲を言うならここまでのストーリーがセットだと幸せな気持ちで終われたなぁ、と。
幸村しか知らない素の円がまたえっちで可愛いいったら!番外編で円が好きになりました。
なるほどそういう手段もあるのか…と、新しく感じた。あまり読まないけど、こういう手段を使って…という受けはほかもいるのかな?いるなら読んでみたい。最後は火傷のおかげもあって生まれ変わった感じでよかった。
ストーリーが素晴らしく、途中切なくて苦しく、ストーリー展開にドキドキしながら
一気に読みました。
バース性に囚われた2人が、それを超越して、愛を貫いて、結ばれるのが最高に良かった‼️
最初から吐木も円もお互いが大切すぎて、自分よりも相手の幸せを願ってる姿が切なく、苦しくなる場面もありましたが、ハピエンで本当に嬉しい。
番外編のI love, himも好きです❣️
同じ施設で育った物書きの円と警察官の吐木。2人は番関係だけれど、フェロモン異常で円の匂いは他の人間にも伝わり抑制剤も効果がない。αの吐木は円の傍にいるため出世を蹴り続けていて…。
絶対に言えない真実をPCの中に吐露して閉じ込めている円。αとΩだけが運命の相手ではないお話はこれまでにも読んできたけれど、こちらは他のオメガバ作品にない視点でとても鮮烈だった!
Ωレイプ殺人事件のミステリーかと思う程の緊迫感とその謎解き。いつだって真実は残酷で複雑だ。1つ嘘をつくとそれを本当にするためにまた嘘を重ねる。何が正しくて何が間違いなのか。吐木を守りたかった円にはまた自らの欲望もあったし、釦の掛け違いに苦しむ事に。でもただひたすら吐木も円もお互いを愛して求め合っていたんだよね。
αとΩだけが運命じゃないっていう、バース性を乗り越えて幸せになるお話はとても好きだ。美しい絵と惹き込まれる世界観、これはめちゃめちゃ好きである!