【電子限定おまけ付き】【イラスト付き】
精霊に愛される薬師と、孤独な王弟が織りなす、珠玉の癒し系異世界トリップファンタジー
何でもありだな!
異世界トリップものです。
主人公ナギが現代日本からトリップしたのは異世界で。
日本でのハーブや薬草の知識で異世界で薬師として生きています。
評判になりなんと王弟殿下まで身分を隠して通うようになり。
病を患う王を救ってほしいと王都へ連れて行かれることに。
いつクライマックスだろう、どこが山場だろうと思ってました。
ナギが王の病の原因を突き止め、それが隣国の差金であり挑発か?な展開で。
そして今度は川が干上がって水量が減り作物が枯れてと。今度こそ隣国の王の仕業だと。
とにかくナギが何でもありなんですよね。
精霊の愛し子と呼ばれ、どの精霊にも愛され、ナギが現れると何もかも薬草や竜や精霊たちが「僕等全力出すっす!」と最良の結果が出て。
水不足もまさかの解決で。
無私無欲で心優しいナギの人柄と異世界から来たのとあと何だろう?とにかく何をやっても上手くいくんです。
王弟グウィンとも冒頭からいい雰囲気で、いつのまにか愛しあって睦み合ってて。
優しいお話が読みたい時にオススメです。
ハーブや薬草や漢方なども勉強になりました。
昔風に言うなら、神隠し かな?
異世界へ飛ばされて戻れなくなってしまった普通の高校生が、
母のそばで見様見真似で覚えたハーブの知識を生かして 異世界で色々な人たちを癒していく、
そして、精霊に愛されるようになって、「精霊の愛し子」と呼ばれるまでになる。
王を毒殺から守ったり、国難を回避したり、色々な体験をしていく
死の精霊を守護精霊に持つ王弟の最愛の人になっても恐怖に揺らがないなんて、立派。
可愛いおとぎ話のような話で、癒されました。
読んでいて疲れない。
ハーブティを飲みたくなるような場面がたくさん出てきます。
*作品の中で、王の毒殺に使われたベラドンナは、空想上の薬草だと思っていたけど、本当に存在するんですね。
Atropa bella-donna イタリア語で美しい女性。
*王を癒す薬、高麗人参風のものも、多分、空想上のなんちゃってだと思う。
すべてのハーブや薬草の知識は、触り程度で流している空想のBL版おとぎ話。
この本を読んだら、野草についての興味を持つとよいと思うのでリンク。https://bit.ly/3dZMyYQ
突然異世界転移し、「迷い込み」になってしまった高校生が薬師となり孤独な王弟を癒す伴侶となる
いきなり異世界トリップし右も左もわからない状態のナギ(受け)。
小さい村だったため薬師がいなかったこともあり、ハーバリストの母親から受けた知識を生かし薬師となって4年。
ナギの処方する薬は評判を呼び遠くからも客がくるようになります。
そのうちの一人が皆が「白い人」と呼んで畏れるグウィン(攻め)。
いつも肩こりや頭痛不眠に悩まされている彼は王都からわざわざ薬を貰いにやってきていたのですが、最近は王都の自分のもとへ来てほしいと懇願してきてナギを困惑させます。
ナギはいきなりトリップしてきた自分を受け入れてくれた村への恩義もあって頷くことができないでいたのですが、ある日、実は王弟であったグウィンは王命でもってナギを迎えに来るのです。
病に伏している国王のためにナギの知識を生かしてほしいと。
急性期は過ぎているとはいえ原因がわからず一進一退の国王の病状。
隣国のきな臭い話。
死の精霊に守護されているため畏怖され遠巻きにされるグウィンの孤独。
ナギはグウィンとはすんなり恋人になれるけどその他の問題が山積みで常に薬と向き合いながら心をくだきます。
この世界は何にでも精霊がいて(風とか水とかだけじゃなくラベンダーとかホオズキとかの個別のものから病気の精霊まで)すべての人が何らかの精霊の守護を受け、精霊を感じることができます。
しかし、異世界からきたナギは精霊を感じることができません。
が、何故か全ての精霊に気に入られており「精霊の愛し子」と呼ばれるようになるのです。
このチートな能力と元の世界の知識もあって、問題解決に尽力するのです。
強力な死の精霊に守護されていることから畏怖されていたグウィンでしたが、精霊を感じられないナギにはほかの人と変わることなく接することができるグウィンの伴侶になるべくトリップしてきた「迷い込み」だったのでしょう。
二人とも早々にお互いのことが大好きだったので恋に関してはあっさりしたもので、周りの人も全く偏見がありませんでした。
グウィンは王弟だし、子供が生まれてややこしくなるよりは男の伴侶の方がよかったのかもしれませんが。
国王の病気の快癒や隣国の陰謀の阻止と話はうまくまとまっていましたが、隣国の陰謀は阻止しただけだったので二度と手を出してこないくらいぎゃふんと言わせてほしかったというのが本音です。
暗殺未遂の真相もわからないままだし。
自害してしまった薬師はかわいそうでした
結局なぜトリップしてしまったんでしょうか。
何か知ってたみたいな母親の言動もちょっと気になるところです。
やっと二人が落ち着いたところで終わってしまったので、もう少し先まで読みたかったです。
転生ものですが穏やかな内容で読みやすかったです。冒頭に受けが攻めに対して足湯やハンドマッサージをする描写があるのですが、その描写で読んでいるこちらまでリラックスができる程丁寧に書かれているのが好感でした。こういった描写が最初の方にあるのが、二人の心の通わせているのが分かりやすくてよかったです。中盤以降も攻めが受けのことを大事に思っているのがわかるし、受けが周りの人に変な意味でなく愛されているのもとてもほこほこ読めました。物語の終盤はファンタジー要素が濃くなっていて、物語の波があるのも面白かったです。
先生買い。攻めがめちゃくちゃ癒されていて、読んでるこちらも癒された感あったため萌よりですが萌2にしました。竜、精霊などが息づく異世界舞台のお話、本編230Pほど+あとがき。
英国人の母が営むハーブのお店を手伝っていた高校三年の時に、どうやら異世界に飛ばされたナギ。ハーブの知識を活用してなんとか異世界で生活していましたが、そのナギの薬局に「白い人」と呼ばれる気品ある男性が定期的に通ってくるようになり・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
国王(攻めの兄、病気療養中、金の精霊が守護霊)、ラファン(受けの世話役、ラベンダーが守護霊)、フィサリス(薬師)、ウィント(風の民の長、風が守護霊)、将軍だの宰相だの大神官長だの少々。
**好きだったところ
死の精霊に守護されているがために、周りの方からは恐れられ距離を置かれがちな攻め様。彼自身もそのせいで人とあまり深く関わらないようにしようとしていたように見えますが、不眠気味、肩こり、頭痛といった形で肉体に不調が現れてしまうのは当然だろうと思うんです。
そこを!
受けが癒してくれるんですよ、あの手この手をつかって!!!
そこがめっちゃ良かった・・・
状態に応じて調整されたハーブティー、アロマオイルをたらしたフットバス、ハンドマッサージ等々。マッサージめっちゃ好きなので、読んでいるだけでもすごく幸せになります。
本当に疲れ切っているのか(きょう先生の挿絵がとても良い♡)、死を司るような自らの立ち位置が辛いのか、受け入れられ癒されて攻めが涙ぐんでいるシーンもあるんです。攻めが泣くなんて!あまり好きではないはずなのに、この攻め様はなんだか別格、「こんなに辛く寂しかったのね(泣)」という心地になりました。
受けさんは異世界ぶっとばされて、各種思う所があろうと思うのですが、自らが持つ癒しの知識を総動員して、なんとか役に立とうとする、ご立派健気ちゃん。薄幸とか吹けば飛びそうとかいう印象はなく、しっかりほっこりとでもいえば良いのかな。竜ちゃんまで「撫でて撫でて」よろしく顔を摺り寄せる、「精霊の愛し子」とんのこと。最後の方に「命かけてるんだぜっ」的啖呵を切るシーンがあり、ややカッコよさもありと感じました。
一押しキャラは、やはり、死の雰囲気たっぷりな王弟殿下かな。アロマオイルでも用意してお読みいただくと良いのでは、と思った一冊でした。