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子供の頃母親に捨てられたスズキくんは、誰も信じず誰も愛さず生きるように。そんな彼に執着するコンビニのバイト仲間の須崎くんとはセフレだけど、どんなに邪険にしても追いかけてくる須崎くんの想いは真剣で…。
スズキくんがケガしてないのに絆創膏を貼りまくる理由が切なすぎるしきっとまたいなくなるって不安からわざと距離を置こうとするけど、怯まずに愛を叫んで行動する須崎くんに絆されてくれて良かった〜(泣)
須崎くんが本当に頼もしくて、一生スズキくんを逃さないで欲しい。須崎くんの家族も最高で、やっとスズキくんも安心出来る場所を見つけられてもう涙しかない。。。
コンビニの店長とオーナー2人の関係もまた凄まじくて、温厚な店長の抱える業と2人が落ちている赤い河が愛おしい闇だった。とっても余韻の残る作品。
単行本で読んで、感想を書こうとしたらなぜかこっちに飛びました。なんか、独特だな〜と思っていたら重い実さんの別名義だったんですね。
攻めの須崎くんとスズキくんはしょっぱなからやりまくっていて、エッチ度は高いです。でも何だろう、エロエロでもどこか切ない。スズキくんの悲しい過去が最初に語られるのと、彼の表情に乏しいけどいつも寂しそうな様子のせいかもしれません。
須崎くんはセフレを全員切ってスズキくんに求愛しますが、スズキくんは「やってるからいいじゃないすか…」と塩対応。その一方で、自分には手を出してこないバイト仲間に惹かれたりしています。激しくやってる最中に「サカイさん…!」と叫ばれて、えっなにこの状況?となる須崎くん、かわいそうに…でもウケた笑
スズキくんにとって、ヤリチンで女にモテる須崎くんは自分にいつか飽きるはずで、だから論外なんでしょう。でも残り香をかいだり、作ってくれた食事を美味しく感じたりするところを見ると、嫌ってはいないんですよね。本気で自分についてきて欲しい、と迫る須崎くんを追い出し、絆創膏を貼りまくる姿が悲しい。もう捨てられる痛みを味わいたくない、という痛烈な思いが伝わってきます。
こんなにタダレまくったお話なのに、着地点は純愛でした。体から始まる愛なんてそんな長続きするもんじゃねえよ、という認識を見事に覆してくれます。スズキくんは最後には幸せを感じられたんじゃないでしょうか。須崎くん、見直した。なんか泣きそうになりました。
同じバイト仲間のスズキくんを好きになった須崎さん。
ヤリチンの須崎さんがスズキくんにはまって、付き合うまでの話かなと。
でもそんな単純なお話ではなくもっと深かったです。
母親に捨てられたトラウマから、誰かを好きになったり付き合う事ができなったスズキくん。
そこを掘り下げて描かれているわけではないけれど、中々闇が深いことが感じられます。
スズキくんの精神状態のバロメーターが絆創膏の量かと思うんですが、理由も聞かず無理に止めさせようとせずに見守り続けて、「もう転ばないよ」と言う須崎さん。
過去の男の影がちらつこうと、他の男を好きでも責めたり追及せず、どれだけ冷たくあしらわれようとスズキくんを追いかける須崎さん。
最初はただのヤリチンかと思ってましたが、めちゃめちゃいい男でした!
だんだん須崎がカッコ良く見えてきます!
執着に見えるかもしれないですが、最後の結末にやっぱり愛なんだなと思えました。
このスズキくんと須崎さんだけでなく、コンビニのユルフワ小悪魔店長、オーナーとの関係性も中々闇がありました。
お話の内容自体は重めで、萌えやほっこり系ではないかも。
とはいえ、重い実先生の独特なふんわりした雰囲気や、クスッと笑える所もあり重くなりすぎず読む事ができました。
個人的に絵柄が合わなかったようで、エロシーンが多い割には気分が高揚しなかったです。
スズキくん(受)の幼少期のトラウマが須崎(攻)との出会いによって和らいでいくハッピーエンド。
(2017年1月20日読了)
体に絆創膏を貼るスズキくん。場所を変え量が増えていく絆創膏。
その意味をちゃんと理解していた須崎の愛情が、スズキくんに届いて良かった。
重い実さんらしい不思議な空気を纏ったお話でした。