本当の家族よりも家族らしい、真実の愛の物語―― ストーリーテラーの見多ほむろが贈る 感動の家族愛、2冊同時発売!!

いびつなボクらのカタチ(下)

ibitsu na bokura no katachi

いびつなボクらのカタチ(下)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神117
  • 萌×228
  • 萌12
  • 中立7
  • しゅみじゃない1

25

レビュー数
17
得点
740
評価数
165
平均
4.5 / 5
神率
70.9%
著者
見多ほむろ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
電子発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784199608469

あらすじ

7年付き合って、生涯を共にしたいとまで
考えていた彼氏に、置手紙一つでフられた佑真。
自暴自棄になり行きずりの男と身体を重ねた翌朝、
実家で一人で暮らしている母親が転んで怪我を
したという報せが入る。慌てて実家に帰ると、
そこには見知らぬ男・伊吹が!!
ところが彼は、介護士の仕事をしながら
男手一つで娘を育て、偶然町で出会った母のことを
気にかけてくれていたらしい。
しかもその彼の娘というのが、佑真が教えている
子供向けピアノ教室に通う生徒・舞花ちゃん
だったことが判明!! 母のことを
「おばあちゃん」と呼び、かなり懐いている様子だ。
お互いに片親同士であるということもあって、
その日から家族ぐるみの付き合いが始まって…!?

表題作いびつなボクらのカタチ(下)

沢田伊吹,介護職員,シングルファザー
阿部佑真,ピアノ講師

同時収録作品いびつなボクらのカタチ

吉田伊吹,高校生
沢田誠二,会社役員

レビュー投稿数17

幸せは誰のもとにも。

まずは、本当に素敵な作品に出会えてよかった、というストレートな感想を言いたいです。

伊吹の過去は壮絶で、乗り越えるにはあまりに辛く…舞花を守り育てる、という気持ちがなければ、いま現在の彼は立っていられなかったのではないかと思います。
伊吹の「どうか許されたい」という言葉には全てが詰まっている気がして、息をのんでページをめくりました。
佑馬の暖かな眼差しにはすでに、言葉以上のものが浮かんでいて胸が熱くなりました…!

素敵なシーンは数えきれないほどあります。
「もう君の前で堂々と心配もしていいんだな…」と言葉でつたえているときの佑馬の心の内側…!!感動です。
いいところがありすぎて書ききれません。読んだら心に暖かさがたくさん積もっていきました。
ふたりのハッピーエンドならば上巻冒頭のティータイムで着地、でも良かったと思いますがやはり舞花あっての物語ですから、大人になった舞花の気持ちまで描かれていて話としてストンと落ちた気がしました。

本当に素敵な作品に出会えてよかったです。
感情移入しすぎてしまったので、また少し間をあけて読み直したいと思います(笑)

3

恋愛の少し先

「家族」のお話でした。
心に沁みる、人と人との絆の物語で、ドラマを観ている感覚でした。
なかなかに複雑な事情で、読みすすめて行くうちになるほどな、と納得する部分もありました。
愛の形は様々でBLもまた然り、だと思いますが、完全に好みの問題ですね…
個人的には、素敵な話だったけどBLとしては萌えが足りなかったです。
お話は良かったけど人物にそれほど共感できなかったせいなのか、お互いすごく好きなんだなと感じられるシーンが少なかったからなのか…
恋愛のその少し先の愛について描かれている物語だと感じました。

3

家族のカタチ。

ピアノ講師をしている主人公・佑真。
彼を女手一つで育て上げた母親の香澄。
シングルファーザーの伊吹。
その娘の舞花。
いよいよ物語のクライマックスを迎える下巻です。
このストーリーを
「とても小さく 普通で ありふれた物語」
と形容する先生のセンスに痺れる!!
上下巻あわせて、とても素敵な作品でした。

舞花には「パパ」と「お父さん」がいる――
と判明した上巻のラスト。
下巻はまず伊吹の学生時代の回想から始まります。
そこから、伊吹と舞花の今の関係になるまでを時系列順に追っていくのですが…

伊吹の過去、そして今抱えているもの。
それは想像していたよりずっと重たいもので。
やるせない…(涙)
もし自分が気になっている相手からこんな話を打ち明けられたら?
正直、わたしは何も言ってあげられないかもしれない。
だけど佑真は違いました。
真っ直ぐな眼差しで、たったひと言で、優しい腕で、ぎゅー…っと伊吹を包み込んでしまうのです。
ただただ、ふたりが出会えて本当によかったと思いました。

わたしはもともと脇役が主人公たちを語る場面が好きなので、病院の屋上でのこと、大人になった舞花からの手紙が胸に滲みました。
佑真と伊吹が好き合ってるのは揺るがない事実だけど、それが他の人の目にも映るって素敵だなぁと思うのです。
赤の他人ではなく、大切な娘の目だから尚更に。
もしもこの先誰かに「いびつ」だと非難されることがあったとしても、彼らはずーっと温かい家族のカタチで結ばれたままなんだろうなと感じられる感動的なラストでした。

家族愛がテーマで、ストーリー重視の作品なのですが、濡れ場も素晴らしかったです。
悲しいことに上巻ではモブとのシーンしか無かったんですよね。
うーん、そろそろ幸せなふたりが見たいぞと焦れてきたあたりで、とびきり甘い展開があるわけです。
セックスそのものというより、ベッドインするまでのやり取りが最高でした。
まず、佑真の誘い方。
あの色気はなんなんだ…?
しとやかという言葉がしっくり。
色気たっぷりだけど下品さは全然ないのです。
それに対する伊吹の応え方も、健気できゅんとします。
そっと手に触れ、頬に触れさせる仕草にすごく気持ちがこもっている感じがしました。
そろそろヤらせとくか〜みたいなとってつけたような濡れ場ではなく、欲よりも愛が伝わってきてすごく良かったです。

5

本当の愛は血を越えます。

伊吹をパパと呼ぶ舞花との関係を佑真に話し始める所から始まる下巻です。

上巻では、舞花にどう向き合うべきなのか?正解という言葉でがんじがらめになってる伊吹と、それをどう返したら良いのか、悩む佑真。

舞花は子供だけど侮れないくらい、よく見てる。だからこの作品では二人を繋ぐ重要な立ち位置。
こんな子供いるのか??とも思いながら読んでいたが、でも子供だからこそ感じるのは思う事はきっとあるとは思う。

それは伊吹が一生懸命だったから、舞花が誰よりも伊吹を見ててパパを助けたかったのだろう!笑って欲しかったのだろう!

その舞花がおこした行動!
お守りから出てきた願いには、こちらも涙が出そうになりました。

偶然の出会いであれども必然的な出会いであったかのように人は人と交わり、それが血縁としてではなくても幸せな形があるのだと!

幸せな気持ちにさせてくれた、この作品に出逢えて良かったです。

4

いびつという彼らの在り方

「話を…聞いてもらえますか 佑真さん」
という伊吹の台詞で締めくくられた上巻。

それに続き、下巻で伊吹の口から語られたのは
伊吹がまだ高校生だった頃に出会い、かつて彼が愛した人、
舞花の血の繋がった「お父さん」のことでした。

母と愛する人を失い、彼の元に残ったのはまだ幼い舞花だけでした。
若くして、なんて重いものを背負ってしまったのだろう…

香澄や佑真に出会うまでの間、伊吹がどれだけの息苦しさに、
どれだけの孤独に一人で耐えてきたのかと思うとやりきれません。

舞花との親子関係にしても世間からは理解されないと思い込み、
いつの日か、舞花にも真実を知られ、拒絶されるかもしれないと
怖れているのです。

その怯え方がもう不憫になるほどで…
こんなに頑張っているのになんで伊吹ばかりが悲しい思いをして、
報われないんだろうと伊吹の涙に心が引きずられかけたとき、
まっすぐ目を見据えて「大丈夫だよ」とそれだけ言って抱きしめた
佑真に初めて頼もしさを感じました。

伊吹と舞花の関係を否定することなく、黙って受け容れてくれる存在。
それこそ伊吹が求めていたもので、それを機に伊吹の中の佑真の存在は
ますます大きくなってゆきます。

そんな二人を見て、伊吹の恋心を見抜いた舞花は佑真の元へ向かいます。
「先生は…舞花のパパと結婚できますか…?」と問うてきた舞花に佑真は…

恋占いや佑真に直接気持ちを確認してみたり、
健気に、必死に父親の恋を実らせようとする舞花。
恋守りに込められた純粋なまでの父への想いに胸がぎゅっとなります。

無垢な子供ならではのまっすぐさ翻弄されてしまう大人たちですが
舞花の行動がなければ、この結末は迎えられなかったかもしれません。

悲しみも不安も全て曝け出して、ようやく「家族」になった「ボクら」。
「いびつ」という言葉は歪みを連想し、どこか背徳的な印象を受けますが
この物語で描かれる「いびつ」は一種の個性であるように感じられました。

家族ごとにそれぞれの「いびつさ」があって、それぞれ家族の在り方がある。
そこには血の繋がりも、戸籍も関係なく、あるのは幸せを願う気持ちだけ。

伊吹と舞花の親子関係がメインに描かれてきましたが、
最後の最後に明かされる香澄と佑真の間の意外な真実に、
家族を形作るものはその強い想いなんだなと救いを感じました。

家族に焦点が当てられ、置き忘れられていた二人の恋は
最終話で伊吹の口からでたうっかり告白でようやく決着へ。

無意識のうちに伊吹が語った未来予想図には
伊吹と舞花と共に佑真の姿がありました。
告白というよりもはやプロポーズかな?

それを受けての佑真の大人かつ大胆なお誘いにドキっとしてしまいます。
まるで「待て」状態だった犬がやっと「よし」を貰えたかのように激しく、
待った分だけ喜びや幸せがいっぱい詰まった二人の初めてのセックスでした。

最後はそれから時が経ち、15年後。
「特別な日」を迎える佑真と伊吹。
そこには成長した舞花、少し年をとった香澄の姿もあり、誰もが笑顔で、
二人の握り合う指に光る指輪に最大値の幸せを噛み締め、読み終えました。
どうか、みんな末永くお幸せに…

ものすごい読み応えでした。何度でも読みなおしたい。
そして、読み終えた後にはしばらくその重みと
その末に辿り着いた幸せに浸りたくなる作品でした。
一応完結はしたものの、またいつかこの家族の物語を読んでみたいなぁ。

8

何度でも。

登場人物たちの心情が丁寧にじっくり描かれた素敵な作品。
と同時に、とても辛い…。
辛い設定がてんこ盛りな上、物語の比重が辛い部分に偏っているため、ハッピーエンドながらずっしりしんどい気持ちが残ります。読後感や後味が悪いというのではなく、良い作品だったー!という気持ちも同時にあります。

誠二さんの死については寿命をまっとうさせてあげてほしかったなぁと思います。
痛み止めが手放せない様子だったし、病気はかなり進行していたと思うのですが、そんな状態の人を伊吹が一人で行かせるかな?と。
誠二さんの死が悲劇性のギミックの一つのように思えてしまうからです。そんなはずもないんですが。

ただ、買い物に出て行った誠二さんの様子を見るに、一人で出歩ける程度には体力もある状態だったと想像できるのと、その直前の「舞花といる時間を大切にしているのがわかるほど怖かった」というモノローグから、手を貸したり過保護にするほどに死を感じてしまうこと自体が辛かっただろうと思うので、一方で納得している自分もいます。誰かを見送る時、何の後悔もないというのは難しいものだと思います。

下巻の出だし、愚かな恋についての言葉と誠二さんの存在のインパクトが強すぎて、私にとってこの本はすっかり誠二さんの物語となってしまいました。
佑真さんと伊吹のカップルも大好きなのですが、誠二さんと伊吹の未来が見たかったという身も蓋もない気持ちもあります。萌えというのは反射なのでどうしようもなく…。

辛いけど、在りし日のカッコイイ誠二さんを求めて何度でもページを開きたくなります。
誠二さんと伊吹はあの夜だけだったんだろうな(佑真さんを抱いた時、「初めて好きな人と」と語られていたし)。
舞花ちゃんと誠二さんの指切りのシーン、15年後の手紙による回想で、そういう意味があったのかと時を経て絆とか愛を感じてどうしようもない気持ちになりました。
時々は伊吹も誠二さんのことを思い出してほしいな、いやきっとそういう日もあるのだろうと思ってます。

しかし佑真さんの失恋については前の恋人の所業に胸が痛みます。
一夜限りの関係を持つことで、自分の中に刻まれた幸せを嫌でも思い起こす佑真さんを見て、別れはどうあれ過ごした時間は真実だと思っていただけに…。

最後が一気に15年後まで進んでしまったこともあり、もっと直球に幸せを感じたい!という気持ちがあるのでそこだけ先生にお願いしたいところです。幸せな15年が見たいです。

3

BLの枠にとどまらない素敵な作品

『いびつなボクらのカタチ(上)』の続編です。

ひまわり園の介護職員 沢田 伊吹とピアノ講師 阿部 佑真のお話。

前作では、舞花ちゃんの言葉により、ある仮説にたどり着いた佑真。
そして、伊吹が打ち明けた「真実」とは…。
今作は、その続きになります。
伊吹の回想シーンで始まる「真実」は、予想以上に悲痛なお話でした。
愛する人を失うということは、言葉では言い表せないほど悲しく辛い体験です。
その辛い経験を1度のみならず2度も受け入れなければいけない伊吹は失意のどん底に立たされたような気持ちだったでしょう。
まだ幼い舞花ちゃんを抱え…いえ、舞花ちゃんがいたからこそ伊吹は立ち上がることが出来たのだと思います。
愛する人を失っても、愛する気持ちを失うわけではありません。

後半では、佑真の「真実」も明かされます。
他人からは、何の疑いもなく当たり前のように見える。
でも、それは、香澄さんの多大なる葛藤と努力の上に成り立っているものだったのです。
残念ながら、詳しい経緯のエピソードはありません。
しかし、上巻の回想シーンから、かなり複雑な事情が絡んでいるのだと推測できます。
おそらく若い頃から大変な御苦労をされてきたはずなのに、いつも自分を持っている香澄さんが素敵だなと思いました。

物語の中盤では、舞花ちゃんが良い意味でハプニングを起こします。
パパのことが大好きで、パパに幸せになって欲しいから。
伊吹の不安や心配を舞花ちゃんなりに感じ取り理解しようとします。
あぁ、いつまでも子供じゃないんだな(泣)
「誰にも内緒」は失敗しちゃったけど、あなたの願いはいつか必ず叶うよ!
舞花ちゃんがいかに伊吹に愛されて育ったかがわかるエピソードです。

Hシーンは、これぞ男性同士の愛あるセックスだと思わせてくれますよ。
最初はゆっくり、そして徐々に激しく身体を重ねる2人は、喜びと幸せに満たされていました。
ページ数は短いのに満足度が高いのは、見多ほむろ先生の画力だからでしょうね。

描き下ろし『その後』
Act.12のHシーンの事後になります。
心身共に結ばれた2人が見られて本当に良かった。

ラストまで綺麗にまとまり、BLの枠にとどまらない心に響く作品でした。
見多ほむろ先生の丁寧な心理描写や魅力的なキャラ設定など余すところなくギュッと詰まっています。

家族の在り方はひとつじゃない。
そこには、正解も不正解もないのです。
幸せのカタチは人それぞれ。
他人が決めることではないと改めて思わされました。
愛する人を守りたい、愛する人に幸せになって欲しい。
…僕が君を守りたい
誰かを守りたいと願う気持ちが紡がれ、そして一つの家族になっていく。
カタチはどうであれ、相手を大切にしたいと思う気持ちが大切なのです。

おすすめは、最後の伊吹の手を佑真が握りしめた場面です。
冒頭からずっと泣きながら読んでいましたが、さらに感動して涙が溢れました。

多くの方に読んでいただきたい良作だと思います。
ぜひ上下巻合わせてご覧ください。

5

お話にBLらしさを求めるときは注意が必要

繊細で優しい素敵な物語でしたが、サブキャラクターの三人にかなりのページ数と意識を持っていかれるので、表紙二人の濃厚なBLに期待すると
「感動したのに、なんか物足りない」
という感想になってしまいます。
BLというより同性愛者二人とその家族の物語…と言ったところでしょうか。
お話は本当に素敵なので、家族の話が読みたい時に読めば良かったです。

11

切なくて優しい

大好きな作家さんです。
いびつな家族だけどゲイにとっては理解ある恵まれた家族になってよかった。
最終的にはお互いがゲイである事がわかり結ばれましたが、これがどちらかがノンケ、または両方ノンケだったらどんなお話になっただろうと想像したくなりました。

2

表紙にまず惹かれました

「好みじゃなかと」の見多ほむろさん。受けも攻めも体格同じくらいで両方「男」って感じの絵が私は好みです。評価も高いので絶対買わねばと思ってました。まず上下巻の2冊を横に並べるとあら不思議!素敵なイケメン2人のハグシーンが現れます。シリアスな表情だけどどっちもいい男。どっちが受けかしら?とまず最初にワクワクします。

受けの佑真は39歳のおじさん受けだった。でもBLのおじさんはちょっと顔にシワがあるくらいでスタイル良くて美中年なのでノープロブレム。最近30後半の年上受けの話にヒット作が多い気がする。仕事ができて大人の魅力も持ち合わせてる所が良い。しかし受けは7年暮らした恋人に理由もよくわからず出て行かれて…という最悪の状態から物語は始まります。

上巻では年下ワンコの攻めにときめいてしまうけど、「彼はノンケ。好きになっちゃいけない」と受けが必死に自分をセーブしてるのがBL特有の切なさで泣けた。しかし下巻に移ると攻めの過去も明かされ、若いのに受けよりよほど重いものを背負っている人だというのがわかります。

年下攻めって精神的には受けよりしっかりしてる人って話が多いけどこれは攻めの方が泣き虫でもろくて受けが守ってあげたいと思うようなキャラなのが、新鮮に感じられて良かったです。老女と少女が話のカギを握り大活躍するのでそういうのを許せる方はぜひ。

家族の縁の薄い人達が寄り添って、血縁よりも深い絆を作っていく、みたいなハートフルストーリーだと思います。

6

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