Renta!限定特典付き
不器用なリーマン×囚われの烏天狗
推し作家様の朔ヒロ先生の新作。
単話で追っていて、続きは気になるのに終わってほしくなくて、連載中にずっと続編を熱望しながら読んでいました。
現世と幽世の狭間に浮かぶ船型の妖怪の遊郭・かすみ楼が舞台。
面倒ごとに首を突っ込みやすいサラリーマンの暁人が妖怪・豆腐小僧を助けたことによりかすみ楼の割符を貰い、男娼である烏天狗の翠蓮と出会います。
妖怪と寝るつもりのない暁人を他所に、奉仕精神旺盛に人懐こく距離を詰めてくる翠蓮。
その笑顔や仕草にドキリとさせられ、調子を狂わされる暁人は次第に翠蓮に心惹かれていくのですが、翠蓮はかすみ楼に繋がれていて出られない理由があって…
うたかたの一夜の夢の終わりを告げる明烏。
暁…夜明けの時間は翠蓮が唯一自由になれる時。
暁人と過ごす夜に明烏の声を聞きたくないと思う翠蓮が切なかったです。
翠蓮の背景が、過去が徐々に明らかになり、翠蓮の『普通』が自分の『普通』とあまりにも違うことに直面する暁人。
暁人の過去描写は少しさっぱりめかなとは思いましたが、翠蓮を想う強さと暁人らしい包容力が見られたのでよかったです。
翠蓮がカッコよくてキレイで、喋り方も好きですし、大好きな褐色だし、儚げに見えてしっかりと芯があり、でも素の部分は可愛くて、大きな羽も小さな羽も素敵で…、もうとにかくめちゃくちゃタイプでした。
「イく」の表現がまた、こう…グッときました。
描き下ろしのぎくしゃくもじもじしているふたりも可愛すぎました。
気持ちイイと大きくなっちゃう翠蓮のアレ…、たまらんですね。
翠蓮の着物や装飾品、羽の描写、かすみ楼の細かな描き込みがまた美しくて…、カラーも神!
朔ヒロ先生の美麗な絵に惚れ惚れとして、暁人の服に描かれた『NOE67』、見つけた時はにやついてしまいました(笑)
電子(Renta)は枠あり白抜きとトーン修正。
そして、ちるちるインタビューで『明烏夢恋唄』シリーズ連作があると知り、喜びで震えています!
また次回作を読める楽しみができて嬉しいです。
喧嘩っ早くてお人好しな会社員・暁人と妖怪専用の遊郭の男娼で烏天狗の翠蓮。
人間×人外ラブですがめちゃくちゃ純愛な和風ファンタジーです。
とにかく絵の美しさが秀逸で特に翠蓮の美しさが目を見張ります。
そしてそれに負けないくらい
物語もしっかりしていて凄く切なくて愛しくて最高の純愛です。
人外といっても翠蓮の美しさがやばいので寧ろ美味しい…(笑)
そして人と人外ならではの良さが凄く活きてます。
切なさや儚さが尋常ではなく感情が行方不明になりそうでした…。
それだけに結末はもう本当に最高で感無量でした。
普段、人外は進んで読むジャンルではないのですが「純愛」なら好みかもと思い購入。
ねらった通りの胸きゅんストーリーで、それに加えてファンタジーならではのドキドキハラハラする場面もあり、大満足の一冊でした。
主人公の暁人は、元ヤンの会社員。
気が強く、真っ直ぐで、情に厚い性格です。
厄介事に首を突っ込んでしまう彼は、お世辞にも賢いとは言えないけど、打算的じゃないところが清々しくてかっこいい。
ある日、子供たちに虐められていた豆腐小僧を助けた暁人は、浦島太郎的な流れで妖怪専用の遊郭へ行きます。
そこで出会うのが、烏天狗の美しい男娼・翠蓮です。
男娼と客として出会ったふたりですが、暁人にとって妖怪と寝るなどありえないことで、最初は身体の関係を持ちません。
しかし、翠蓮の羽の美しさに目を引かれる暁人。
一方で翠蓮も、翼に優しく触れる暁人に心惹かれて…
と続いていきます。
出会って最初の夜は、ほんとに身体の繋がりはないんです。
エロ要素全くなし。
でも、恋の始まりを予感させる雰囲気たっぷりで…♡
ゆっくりと、だけど会う度に甘酸っぱさを増していくふたりにきゅんきゅんしました!
惹かれ合うきっかけにも、後半の展開の鍵にもなっている翠蓮の「羽」。
これまた先生の絵がお上手なので、本当に綺麗で、見惚れました。
恥ずかしい時とかそわそわすると、翼がぱたぱたしちゃうところもキュートでした。
びっくりしたのが、翠蓮には女(妖怪)の客もいるということ。
そんなわけで、翠蓮は女装していない時もあるのですが…
ふたりが初めて身体を重ねる日は、ちょうど男性スタイルなのです。
あえてなのか、たまたまなのかは分からないけど、BL感があってすごく良かったです!
ありがとう先生!
やはり男娼なので、胸がチリチリと痛む場面もあるのですが、翠蓮の健気さと暁人の一生懸命さには激萌えで、もっともっと見ていたかったです。
この作品は最高に面白くて心に残る素晴らしいBLです。
個人的に好きなシチュな遊郭に×人外×純愛、と心震えるワード。朔ヒロ先生のとても綺麗なキャラクター達は1人1人魅力的で最初から最後まで食い入る様に読みました(*´`)
特に受けキャラの超絶美男子の翠蓮、
言葉ではなかなか言い表せない彼の素晴らしさを沢山の人に知って欲しいです!
妖怪のお話がもともと好きなんですが、それを抜きにしてもとてもよかった!
早寝電灯先生の「化け猫かたって候」に似ていて、最初のシーンはちょっとウキウキさせられます。
未知の世界への入口って素敵です。
導入のワクワク感、中盤からのハラハラ感。
悲しい場面もありながら、感動させてくれます。
予想がつかない展開もあり、最初から最後まで新鮮に読めました。
暁人(あきと)のバックグラウンドとか、翠蓮(すいれん)のこれまでの生涯とか、豆腐小僧くんのこれからとか、壺の中の犬神とか(この子がかわいい)...。
もっと詳しく知りたいところもあるけど、それほど興味をそそられる、魅力的な登場人物でした。
妖怪がすき、ハラハラ・感動するお話が読みたい、絵が綺麗な作品が読みたい...そんな方にオススメです!