マンハッタン・プロポーズ

manhattan propose

マンハッタン・プロポーズ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
22
評価数
5
平均
4.4 / 5
神率
60%
著者
桜部さく 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
桜之こまこ 
媒体
小説
出版社
シーラボ
レーベル
ラルーナ文庫オリジナル
電子発売日
価格
ISBN

あらすじ

学生時代、家族にゲイであることがばれ、以来、周囲の理解を得られぬまま偽りの生活を送ってきた圭。そんな彼に転機が訪れた。総合電機メーカー・サミーに就職して三年目、ニューヨークにあるアメリカ本社への一年半の駐在だ。自由の国そして最先端の街…ここでなら自分の性的指向を偽ることなく新しい恋に出会える。期待を胸に渡米した圭だったが…。
上司のアダム・ヘイワードは大層なイケメン、引き抜きで入ってきた仕事のできる男だが、いかんせんストイックで愛想がない。だが、圭はそんなアダムとも交流をもちたいと積極的に声をかけランチを共にするようになった。やがてニューヨーク生活も充実してきたある晩のこと、初めてゲイバーを訪れた圭は帰り際数人の男たちに囲まれてしまう。
レイプされる!…恐怖に慄く圭を助けてくれたのはたまたま通りかかったアダムだった。彼は茫然とする圭を己の部屋に連れていき一晩泊めてくれて…。

表題作マンハッタン・プロポーズ

アダム・ヘイワード,33歳,現地社員
遠野圭,25歳,電機メーカーアメリカ本社の駐在員

レビュー投稿数2

マンハッタンで、もう一度恋を

心に傷を抱える二人が、ニューヨークの片隅で出逢ってー・・・。
と言った、しっとり優しく読ませてくれる素敵なお話でした。

主人公である圭ですが、過去の手痛い出来事から、ゲイだと言う自分の性指向をずっと隠して生きてきた青年なんですね。
そんな彼が、ニューヨーク・マンハッタンに一年半の赴任でやって来た所から、お話はスタート。
こう、マンハッタンでなら、自分自身に正直でいられるかもと、新しい出会いと経験を期待してー。

で、そんな彼が出会ったのが、現地社員であるアダム。
極端に愛想が無く、クールで取っつきにくい人物になるんですね。

二人は、圭が襲われてレイプされそうになっていた所をアダムが助けた事をキッカケに、親しくなって行き・・・と続きます。

いや、う~ん。
作者さんの作品を読むと毎回感心するんですけど、とにかく文化の違いだったり現地の空気感といったものの描写が巧みでして。
今回も、マンハッタンが肌で感じられるようなリアルな描写が印象的なんですよね。

またこちら、マイノリティ故の葛藤や孤独、苦悩と言うのが、しっかり掘り下げて書かれてる作品でして。
実はアダムですが、彼もゲイです。
家族が厳格なキリスト教徒である彼は、同性愛者である事をひどく断罪された。
また、初めての恋人を事故で失い、二度と恋をしないと自分に誓った。

これね、そんな心に傷を抱える二人が、互いの存在で癒されると言う、すごく優しくて深いお話なんですよ。
二人の共に過ごす時間と言うのは、ごくごく普通のありふれたもので、特別な事って何もしてないんですよね。
一緒に食事をして、会話をして、映画を見る。
でもその日常が、すごくあたたかい。
また、最初はアダムに救われた圭。
一人孤独で居続けようとするアダムの心の傷を知り、今度は彼がアダムを救おうとするのに、すごく心を打たれるのです。
こう、アダムに惹かれる彼は、もう一度アダムが恋を出来るよう、純粋に願って行動する。
自分の恋を叶える為じゃなく。
人が人を思う気持ちって、すごく素敵だよなぁと。

う~ん。
家族との関係、自分の性指向、心の傷。
そんなものに丁寧に向き合ったお話なんですよね。
そして、前を向いて歩き出すと言った、とても爽やかで感動的なお話なのです。

テーマがわりと重いんですけど、しっとり優しい雰囲気で読ませてくれるのも素敵だと思んですけど。
まぁそうじゃなくても単純に、二人が共に過ごすシーンだけでやたら萌えちゃうんですけど。
この二人の空気感、友達以上恋人未満って感じで。

こちら、電子専門で100P程度なんですけど、この後の二人も読みたいし文庫化して欲しいですね。
すごく良かった。
作者さんの作品は大体読んでるんですけど、個人的には一番好きです。

2

辛い過去を持った2人の恋

良かったんです。とても感動したし「灼熱の若王と秘されたオメガ騎士」よりは作者様の力量が伺えた良作でした。

同性愛者という事が家族にバレて辛い経験をした2人が上司と部下として出会って、友人となって交流する内にお互いが無くてはならない存在になって行くんです。
それがとても自然に書かれていました。

以下ほとんど内容を書いてますので、知りたく無い方は読まないで下さい。





攻めのアダムは圭よりもとても辛い目に遭っていて、読んでいてとても胸が苦しくなってしまいました。

圭がアダムの部屋に現れた彼の兄の理不尽な態度に憤って、非常階段を使って追いかけて怒りをぶつけるシーンは緊迫感があって息を止めて読んでしまっていました。

アダムという人は真面目でとても誠実で優しい青年なんです。家族からとても辛い目に遭わされて来たのに、父親が危ないと聞けば病院まで行って親族に追い返され、深夜に母親から父親が危ないとビデオ通話が来ても恨み事も口にせず言葉を掛けます。
葬儀の前日の別れの言葉も父親を冒涜する様な事を言いませんでした。
でもそれはずっと孤独で他者と距離を取っていたアダムに圭が寄り添って支えて来たからなんです。


同じくずっと家族から疎まれて来た圭が、マンハッタンに研修生として赴任して来て自分らしく生きようとするんです。
生活に慣れて来て初めて行ったゲイバーを出たところで、レイプされそうになったのを助けてくれたのがアダムでした。

アダムは圭の辛い過去を聞いてその日は圭が怯えないように安心させてくれるんです。
2人の尽かす離れずの友人としての絶妙な距離感の関係がとても素敵でした。


圭は早い段階からアダムを好きになるんですが、ずっと気持ちがバレないようにしています。


でもアダムは薄々気がついていたようなんですが、家族との確執に自分の中で決着が付いてから圭に告白するんです。
それが父親の葬儀に行く前々日でした。そして圭はマンハッタンに帰って来るまで、ずっと一緒に居てアダムを支えて居たのです。
信じて側に居る圭も葬儀の後で圭を気遣うアダムも素晴らしかったです。

そしてマンハッタンに帰って来てから圭をデートに誘うアダムがかなり情熱的でロマンティックだという事が分かります。さすがアメリカ人です。侮ってました。www

でも辛い時に映画を観ながらもアダムが恋を諦めていなかったと知ってホッとしました。圭と出会えたのは運命だったんですね。2人はやっと結ばれるんですが、2人とも初めての恋でゲイばれしてから恋人を作って無いので久しぶりのセックスです。

ここで割礼の話が出て来て凄くビックリするんですが、調べてみたらアメリカでは当たり前に行われてて少なくなって来ているものの本当だと知り驚愕しました。

でもね反対にアダムは圭の下の毛の処理に疑問を抱かなかったのかと思ってしまいました。圭が処理をしているとは思えないので…。


圭は1年半というで研修生ビザで赴任してて、アメリカ支社が就労ビザへの切り替えを打診してくれるのですが、弁護士には切り替えが出来たら奇跡だと言われしまうんです。
だから離れてしまう日まで2人は大切に過ごしていました。

そしてビザ失効までひと月と迫った日に移民弁護士から電話が来て、就労ビザがおりたことを知ります。そして週末デートでアダムに高級レストランでお祝いをしてもらうのですが、圭は帰国しなければならなかった自分との思い出作りの為に予約していた店だと思ってしまうのでした。

2人は恋人同士としてクリスマスの朝を迎えます。アダムが用意した2つのプレゼントのうち小さい方は指輪でした。
アダムはビザがおりなくても一緒に居られるように、圭にプロポーズする為に指輪を用意してレストランを予約していた事を知りました。

圭はアダムの気持ちを知り涙を流しました。そして2人はこれからの事はゆっくりと話し合って決めようと、じっくり考えてお互いにとって最良の道を選びたいと思ったのでした。圭もアダムに指輪を贈ると言って2人はとても幸せそうでした。



なのに!なのにですよ!次には圭はビザの切り替えの為に帰国するんですが、実家に帰って出迎えた母親に「大切なことを話したくて、帰って来たんだ」と家族と自分自身に正直に幸せの形を伝えるって覚悟で終わってたんです…。

盛り上がった所で終わってしまいました…。
出来ればアダムの元に戻って一緒に暮らし始めたとか、数年後に結婚したとか読みたかったです。不満は残りますがとても面白かったので神です。

3

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