小説

  • 王子の政略婚 気高きオメガと義兄弟アルファ

王子の政略婚 気高きオメガと義兄弟アルファ

oji seiryakukon kedakaki omega to gikyoudai alpha

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作王子の政略婚 気高きオメガと義兄弟アルファ

アロンソ、兄夫妻の死でユベールを娶る新王太子
ユベール、姉夫婦の死でアロンソに嫁ぐ王子

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

フロレンス王国の王子ユベールは、最愛の姉ソフィアが同盟の糧として隣国エスパニルの王太子に嫁ぐのを涙ながらに見送った。だが、わずか数年でソフィア夫妻が事故死。姉の死を悼む暇もなく、オメガ性であることが発覚したユベールは、同盟継続のためにエスパニルの新王太子アロンソのもとへ嫁ぐこととなった。アロンソとは姉の結婚を機に義兄弟として友情を育んできた仲。屈辱的な政略婚にユベールは心閉ざしたまま隣国へと赴き…。

作品情報

作品名
王子の政略婚 気高きオメガと義兄弟アルファ
著者
桜部さく 
イラスト
一夜人見 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784815532680
4.2

(44)

(23)

萌々

(13)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
6
得点
183
評価数
44
平均
4.2 / 5
神率
52.3%

レビュー投稿数6

電子版販売が遅い

3/18に紙版が発刊されて、ずっと電子版を待っているんだけど、未だ。

仕方ないのでラルーナ文庫の試読版を読んで待つことにした。
試読版だから、当然だけど、挿画無し。
1話から6話 / 18,705文字 まで読める。
展開が面白い。

https://fujossy.jp/books/24250

私は、桜部さんのホドホドのエロスと、誤字少な目、
読みやすい日本語文章がすき。
レビューは電子版購読後、修正入れる予定。

4/20追記 
やっと電子版が公開されたので、早速読了。
大まかな粗筋は、
アルファだと期待された美貌の王太子は、オメガだった。国から厄介者として放逐され、そして嫁いだ先で幸せを掴む、
といった王道ものだけど、いつものように心情描写が丁寧で、文体が優しいタッチ。
とても面白かったし、挿絵が綺麗。
残念なほど、結末があっさり。二世誕生までたどり着いていなかった。
BL御伽噺として愛蔵版にしたい、紙版も買うつもり。

6

繋がれた絆を守るために

今回は兄王子の死で王太子となる第二王子と
義姉の死で隣国に嫁ぐ王太子のお話です。 

オメガとなったために攻様に嫁いだ受様が
攻様の隣に幸せを見出すまで。

この世界には男女の性ともう一つ
アルファ、ベータ、オメガの第二の性が存在します。

多くの民はベータ性で
アルファ性は王侯貴族でもほんの一握りしか存在せず
オメガ性は発情によって人々を肉欲に惑わす者として
迫害され、王家には存在したことが有りません。

受様はフロレンス国王と嫡男として生まれます。

アルファだった前国王は
目だった求心力の無いベータの現王の伴侶として
才気あるアルファの王女を選びますが

現王は王妃に嫉妬する荒唐ぶりで
王妃が姉姫を生み、受様を身籠る頃には
自分に媚びる愛妾をそばに置き、
王妃が亡くなるとすぐ彼女を王妃としたのです。

現王妃は受様より1つ下の第二王子を生みますが
前王妃の姉姫や受様ほど優秀ではない上に
母と父王に甘やかされ尊大で傲慢に育ちます。

王と王妃の贅沢三昧な暮らしは貴族達をも巻き込み
税率は跳ね上がり、民衆の不満は増すばかりです。

他国との交戦に備えて軍の増強を進言した受様に対して
王は優れた軍事力をもつエスパニル王国の王太子に
姉姫を嫁がせることでその力を得ようします。

受様は姉姫を迎えに訪れたエスパニル王国一団を
率いていた第二王子である攻様の誠実な人柄と
「兄は必ず王女を幸せにします」という言葉を信じ
受様は姉姫を見送るのですが

2年後、
姫君を得たばかりの王太子夫妻が事故で亡くなり
受様がオメガ性であるとわかった事で
父王は王太子となった攻様を差し出してまで
エスパニルとの同盟関係を持続しようとするです。

受様は憤慨しますが受様が嫁がねば
周辺国の侵略に怯える日々が待っているばかりか
父王が改心せず、異母弟が王位に就けば
遠くない将来、フロレンスは崩壊するでしょう。

果たしてエスパニルで受様を待つ未来とは!?

未来の王と目されていた受様と
第二王子として兄を支えるはずだった攻様の
王宮オメガバースになります♪

受様は姉の結婚で義兄弟となった攻様と
よき友人関係を築いていたのですが
攻様の妻となる事を余儀なくされます。

受様の生き方が変わったことはもちろんですが
攻様が子を孕むオメガではあるとはいえ
男の自分を娶る事になった事も痛々しく思え
この結婚は不遇でしかありません。

しかし、読者から見ると
攻様にとってはそうとばかりは言えないのが
そこはかとなく見えていてワクワク&ドキドキ、

他力本願で自分本位な異母弟に鉄槌を下して
2人が本当の夫婦になる大団円まで
とっても楽しく読ませて頂きました (^-^)/

フロレンス王国が隣国から戦線布告をされ
受様に取った行動、攻様が放った言葉が
すごくカッコよくて最高でした。

5

受けのキャラクターが良かった

姉夫婦が亡くなり、そのタイミングでオメガ性が発覚した王太子受け。贅沢三昧な父王や義弟達によってお払い箱にされて姉の嫁ぎ先の弟王子に輿入れする話。

受けは優秀な王太子で、重税に苦しむ国民にとっては希望の星。王太子としての才覚と気高さと強かさも持ち合わせた受けのキャラクターが好き。でもその潔癖さと無欲さが腐敗した王侯貴族達に疎まれてしまう原因になってしまう。王宮の状況がダメダメ過ぎて(すぐ侵略されそう)さっさと見限って逃げな!って思っちゃうんだけど、その結果犠牲になるのは国民なので見捨てることもできないのが歯がゆい。

攻めは受けの姉の輿入れの時に使者として迎えに来て受けと友情を育む。攻めはその時に受けに一目惚れでそれ以降ぞっこんラブなんだけど、寡黙で硬派な不器用タイプで全然受けに気持ちが通じない。

あと受けは攻めもこの政略結婚は不本意だろうな〜と思ってるので焦れったい。候補者の中からどうして自分を選んだんだろうか…と推測した結果、難しく考え過ぎて政治的な理由を閃いちゃう賢い受けちゃんの鈍感さが面白かった。

攻めの一目惚れを知ってからの初々しくて照れちゃうような二人の空気感もとても良かった。お互いに褒めあって照れてるのお熱くて微笑ましい。

あと出番は少なかったけど、受けのお姉さんがとても印象的だった。攻めの国に来て、そこで姉がどう暮らしていたのかいろんな人から語られるんだけど、どれも素敵なエピソードで夫妻の人柄が伝わってくる。どこに行くにもいつも手を繋いでいた仲良し夫婦だったエピソードが微笑ましかった。自国では継母に疎まれ手肩身の狭い思いをしていた彼女が幸せな結婚生活を送っていたのが救い。

3

サッパリラブエチオメガかと思いきや!?

他の作品を読んだことがある作家先生です。その読んだことある作品があっさり進行していったイメージだったので、本作も同様サッパリラブエチかなーなんて思いつつ、気軽に読み始めました。
そしたらなんと、物語の目線を担ってるオメガのユベールの思考、周りのみんなの行動のおかげで考えさせられるストーリーでした。驚きつつも読み応えがあって楽しかったです。家族愛というか、まさしく2人が“愛し合う”まで、家族になるまでの過程が描かれていて良かったです。

とはいえ、物語の冒頭から、受け様・オメガのユベールの取り巻く環境がどうにも不幸で、王子が助けに来るシンデレラストーリーか?なんて思いもしましたが。
ユベールは王子ですが腐敗した王室に姉の死、自身のオメガ発覚と、不憫なわけなんで、どれにも王子として果敢に立ち向かおうとしているのが痛ましくもカッコ良かったです。この人にならついていきたい国民とか臣下とかいるの、わかるなぁ。。。

でもそんな折、きっと仲間意識を持って接していた攻め様・隣国の王子アンロソに嫁げと言われてしまうわけなんですね。
ユベールは、王子としての意識は高いけど、婚姻関係は絶対に嫁ぐ方が“守られる方”という意識が抜けないし、隣国王宮では孤独だし、でだいぶ憔悴していたように思います。(つらいが良かった笑)
そこで根気よく温かく、接していたのがアンロソな訳なんですね〜〜!やー、あんたが旦那でよかったよ!!!!
ユベールの意思を尊重しながら、対等な立場で愛し合う家族になりたい、(アクシデントなどありつつも)そういう意思が随所に感じられて良かったです。

戦いなど入ってはしまいますが、その分気持ちが通じてからの幸せがひとしおで。。。
こちらもハッピーでした!!!実を言うともっとガツガツしてるアンロソも見たかったけどね!!契ってるとことか!!(ただの癖……)

つらい展開や不憫な状況も出て来ますので明るい一本ってわけにはいきませんが、物語の緩急があって良かったです!

0

アイデンティティ崩壊からの復活劇

腐りきった王宮で王太子として民の為に戦ってきたユベールが、オメガになった事で国から追い出され姉の結婚で義兄弟で友となったアロンソに嫁ぐお話。

オメガになった事で王太子からアロンソの后になる、アイデンティティが覆されたユベールの苦しみがしんどかった。アロンソを嫌いな訳じゃないけど、夫として接するのも戸惑いしかないと思う。そんなユベールを見守るアロンソも言葉が足りなくてもどかしかった。
ただ想いが通じた2人は以心伝心、最強だった。そのまま無能な王子や王も滅ぼしてしまえばいいのにww

ユベールが自分を取り戻し、アロンソを愛し前に進む姿がかっこよかった✧*。

4

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP