Renta!限定版
でかくて、あったかい、お日様みたいなヤツ。
pixivで途中まで読んで、続きがすごく気になってました。
「〜だね」っていう先生の口調が妙にクセになります。
高校時代の家庭教師と付き合って6年。
教員採用試験に受かった報告をしたところで、「もう大丈夫だね」と去っていった恋人を引きずったまま、新しい恋に踏み出せずにいた三国。
そんな三国の前に現れたのは、熊のように大きな男で…。
過去の傷を癒やして、また笑って前を向けるようになるまでのストーリーです。
あらすじだけ読むと、三国がいじいじうじうじ拗らせているように思えるかもしれませんが、そんなことは一切なく。
冷めていて、自虐的で、ちょっと変。しかも小動物的可愛さ。
そんな愛せるキャラクターでした。
対する松田は、豪快!
真っ直ぐで、ちょっと不器用だけど嘘がなくて、とにかく豪快!
過去の話は意外でしたけど、そこも笑えるエピソードで。
メインの2人がどちらも無条件に愛せるキャラクターなんですよ。
そういう人物設定はさすがさがのひをさん!という感じです。
ストーリー的には、過去の恋愛だけでなく、家のことや家族の期待という重圧もかかってきますが、そこも必要以上に重苦しく扱われていないのでご安心を。
過去の「男同士だから」という前提ありきの付き合いの描写(薄暗い部屋の中のみ)から、松田に半ば強引に手を引かれて太陽の降り注ぐ外へ連れ出されるような流れが素晴らしいんですよ。
遠足の展望台に、初デート。
松田のいるところにはいつも陽の光が溢れていて、そこに大きな体で豪快に笑う松田がいて。
松田のあたたかさが説明なんてなくてもビシビシ伝わってきます。
冷えた部屋に1人取り残されていたような三国が、最初は誤解して警戒するものの、松田のあたたかい人柄に触れて、知らず知らずにこころにまで侵入を許していく様子が、読んでいる方も極限まで北風に当たりまくって凍えた状態から、42℃くらいの湯船に入ったような気分で沁みるんだなあ。
ぬっくぬくですよ。
三国を部屋に連れ帰って動揺する松田が、鴨居に2回も頭をぶつけたり、デートでお互いに意識しすぎている胸の内なんかの小ネタも良いです。
やるせない気持ちを三国にぶつけるしかなかった生徒の穂村も、しっかり後日談まであります。
何もかも最高で。
家の件は最終話で一気に時間が経過しているので、一番つらいところは描かれていません。
そこに重点を置くとシリアス味は増すけれど、しあわせな気分が重くなってしまうので、わたし的にはこれが丁度良い!と感じました。
それならそういう設定いらなかったんじゃ…?って思う方もいらっしゃるかもしれませんが、自分で自分を鳥籠の中に入れていた三国が、自分から扉を開けて飛び立つ気持ちになれたこと。
そこが重要だったように思えます。
ものすごい多幸感。
これは是非とも読んだ方が良いです!
最後にスピンオフだったと知ったので、取り急ぎ『きみのにおい』も購入しました。
でも読んでいなくても全然問題なく萌え倒せました。
※シーモアなら、こちらの出版記念で2/4まで期間限定割引中です。
受けの三国は最初の恋人に捨てられてから空っぽになって寂しさを埋めようとゲイバーに行ったりお堅い家で息苦しそうにしていたけど、攻めの松田に出会ってゲイバーで適当に相手を選んでヤろうとしていたのを止めてくれたり、きれいな景色をみせてくれたり、辛い時に支えてくれたり、デートで遠い場所に連れて行ってくれたりしてどんどん三国の人生が明るくなって幸せそうでよかったです。
付き合う人によって人の人生ってこんなに変わるのかと考えさせられました。
教え子の穂村くんもグレずに素敵な恋人ができて、三国と恋人を紹介しあえる仲になっていて感動しました。
初作家さんです。
表紙に惹かれて購入。
6年付き合っていた年上の男にフラれた高校教師の三国(受け)と、旅行代理店で働く松田(攻め)のお話。
二人の出会いはゲイバーで、傷心している三国がヤケになって適当に男遊びとしているところ、松田が強引に助けに行った。
松田は以前学校で三国を見かけ、気になっていたのだーー
印象的なのはやはり二人の体格差だが、ちょっとした行動とかでうかがえる二人の体格差に萌えました。
読者の心臓を昂らせるような大きな事件が起こるわけでもない。
過保護の両親にカミングアウトできないのもあり、息苦しそうにしてる三国は松田との出会いで一歩踏み出し、狭かった世界を広げる。
読後にもう一度表紙を見ると、三国が解放され、ようやく自由に生きていけるんだなぁと感じました。あたたかい気持ちになり、二人の明るい未来を祝福したくなります。
とても優しい話で、三国にべた惚れの松田だが、エッチになると雄っぽくなるのがものすごく萌えました!
エッチ後の描写もとても良くて、幸福感が倍になります。
こちらの作品は「きみのにおい」のスピンオフで、「きみのにおい」は未読だったが、思わずこちらのほうも買って読みました!
スピンオフとはいえ、「きみのにおい」にちょこちょこ二人が出てくるだけで、「先生、二度目の恋は…」単体でも楽しめるのです。(「先生、二度目の恋は…」の描き下ろしに「きみのにおい」の受け役が出てくるので、「だれ?」と戸惑うんだろうが)
きみのにおいに出ていた脇役的な、先生カップル2人の話。
ラブラブな日々の生活の裏で、過去の2人がこんな出会いをしていたとは。
ワンコ系松田さん、とにかく頑張ったのね。
先生は、自分のセクシャリティもさながら、家庭環境も窮屈で〜あまり自由ではなかったんですね。
先生のお母さんも、少し出てたけど、悪い人では無いにしても、なんだかって・・・感じだし。
松田さんの頑張りで、先生も殻を打ち破って自分らしく生きれて良かった。
でも、この話の良い所は〜イケイケだった学生時代の松田さんの恩師のおじいちゃん先生の進路指導が素晴らしいと、思った。
コマは少なかったけど、今の職業に松田さんを導いた所まで描いているのは〜ストーリーがより優しく思えました。
こちらの作品、もっと読みたいと思えました。出来上がったカップルの続編読みたいです。
目立った派手さはないストーリーですが、心に染みました。
さがのひを先生の作品をここのところ読み漁ってますが、この実際にありそうな日常みたいな雰囲気がとても好きです。教師のツカサと旅行代理店の松田の体格差カップル。「きみのにおい」に登場していた2人でしたが、あのときのツカサの飄々としたキャラクターからは想像出来ませんでした。過去の恋愛とか家族のこととか色々悩んでいたんですね。
ゲイであることを隠して生きづらそうなツカサが可哀想でした。過去の恋人は家庭教師が終わったらあっさり捨てちゃうし。母親は女性の恋人できたのかーってプレッシャーかけてくるし。ゲイの生徒から襲われちゃうし。不憫でしたね…。そんな中でのツカサにアプローチしてくる、大型ワンコ攻めの松田の登場がツカサの世界を明るく照らす存在になります。
切ないシーンもあり、しんみりする場面もあります。でも松田のめげないポジティブさと、ツカサを大事に想う気持ちが全部全部ツカサを救ってくれますので、悲しみの余韻より結末に向けてのワクワクの方を強く感じていきました。
さがのひを先生がモブ顔の2人にスポット当ててくれて…みたいなことをあとがきで書かれていましたが、全然そんなことなかったです!ストーリーがとても素敵で読後感がとても良かったです。
ゆっくりゆっくり恋人同士になっていく2人の恋愛の描き方がとても自然でした。1度目より2度目、3度目…と読み返す度にストーリーに引き込まれていきました。
読み終えたらホワホワ〜となる、なんだか不思議な感覚。小説でも合いそうな雰囲気です。
ハッピーエンドなので良い気分で読み終えました!おすすめ作品です。