イラスト付き
大好きだから、きみには幸せになってほしい
あらすじを拝見して、買おうかなあ、どうしようかなあと思っていたのですが、本屋さんで実際に手に取って、即購入。
ムクさんの描かれた表紙が可愛いの。
いわゆるジャケ買いですが、個人的にドツボに入る素敵な作品でした。ネタバレ含んでします。ご注意ください。
主人公は亜耶。
貧しい村に暮らす少年。子どもの時の記憶がなく、さらに保護してくれる親もない彼だが、生きていくだけの「糧」は与えられて生きてきた。
それは、亜耶の額につけられた印のため。
森の王の花嫁になる印、なのだそうだ。
だから彼は、森の王の逆鱗に触れることがないよう、暴力を振るわれたり餓死することがないよう村人達から世話を受けている。が、それは表面上のことだけ。小屋に閉じ込められ、自由はなく、村人たちから嫌みを言われる人生だった。
だから彼は森の王に会ったら、彼をだまし、森を抜け、そして自分の生きたいように生きることだけを夢見て日々の生活を送ってきた。
が、実際に会った森の王・蒼星は亜耶に優しく、甘やかしてくれる。
蒼星の眷属である獣たちも、亜耶に優しい。
今まで感じたことのない幸せを感じ、想像と違う待遇に戸惑いを隠しきれない亜耶だったが―。
というお話。
スパダリ×薄幸受け、ってめっちゃツボCPで、亜耶を丸ごと大切にしてくれる蒼星、という展開に序盤からテンションが上がりっぱなし。
が。
今作品はそこにもう一つの因子が見え隠れします。
それは、亜耶と蒼星の過去。
亜耶の、失った過去の記憶。
蒼星と彼の眷属たちの言動から見える、亜耶と蒼星たちとの温かい過去。
そして蒼星が亜耶に印をつけた理由。
視点は亜耶で、それ故に蒼星の思惑が見えてこない。
蒼星が亜耶を大切にしているのは本当で、だからこそ、読者も亜耶と共に蒼星の本当の気持ちが知りたいと願う。
んー。
あまり詳細に書いてしまうと激しいネタバレになってしまうのでどこまで書いていいのか悩みますが、これだけは言いたい。
健気で一途な蒼星にめっちゃ萌えた…。
一途で発行で、そして健気な受けさんてBLではテッパンですが、攻めさんが一途で健気でしかも薄幸、てなかなか珍しい存在ではなかろうか。
森の王、という紛うことなきスパダリである蒼星ですが、もうスパダリの域を超えている。何から何までこれでもかと萌えツボを刺激してくる攻めさんでした。
蒼星、そして彼の眷属たち。
ストーリーに、そしてムクさんの描かれた挿絵。
萌えツボにド直球に突き刺さる、そんな作品でした。
文句なく、神評価です。
もう悲鳴をあげっぱなしでした。
攻めがツボすぎて、愛おしすぎて……!!
神様なのに、自らせっせとクッキーを作ったり何かとまめまめしいとか、最高。
超〜〜一途なんですよ。
なのに、受けのことを想うからこそ手放そうとする。
もう、なんて、健気なのっっっ!!!と、鼻息荒く萌え転がりました。
最高潮にぎゃーーーっ!!となった箇所は
受けが「あんたは俺を好きなの、嫌いなの」と問い詰めて、攻めが泣きそうになりながら「……好き、です」と答えたところ。
死ぬほど恋い焦がれているくせに、相手を想うが故にヘタレてしまう攻めに焦れて、はっきりせい!!と叱咤激励するような受けが好きなので、ここは最っ高のご褒美シーンでした。
そして攻めは受けとの暮らしを「期間限定」だと思ってて、ひとときの幸せを噛み締めているという描写が狂おしいほど萌えるんです。
たまにノンケ×ゲイのお話で、ゲイである受けが「こんな幸せ、いつか終わりが来る。ノンケの攻めはいつか本来の道へ戻ってしまうだろう……」と思いながら、ひとときの幸せを噛み締めてるシーンってありますよね。
私、あれが好きで、くぅぅぅ〜!たまらん!!なのですが、これを攻めにやらせるなんて破壊力抜群だな!!と思い知らされました。
攻めの口から「死ぬまで思い出を大事にしようと……」とか言わせちゃうなんて、最高です。
とにかく受けのことが好きすぎて好きすぎて好きすぎて好きすぎる気持ちが、全編に満ち満ちてて、最高です。
そして神様のお世話役として常にそばにいる気のいい狼や可愛いリス二匹、温厚なクマさんといったモフモフたちも最高でした。
ひゃ〜…!!こちら、動物・もふもふ・溺愛あまあま攻め様好きにはたまらない作品です…!
もちろん上記3点全て大好きな自分には刺さりまくり。
そして小椋ムク先生のイラストが作品の雰囲気にぴったりで癒されまくりの萌えまくり…特に亜耶の幼少期、蒼星と仕獣たちと遊んでいた描写のところのイラストが可愛すぎて、もうじーーーーっとそのページを凝視してしまいました。最高の癒し・:*+.
以下、ざっと内容です。
一緒に森へ入った父親を亡くし、一人村へ帰ってきた亜耶。彼は額に「森の主」の嫁である印をつけられていました。
森の主の嫁である、ということで一つの場所に閉じ込められ、食事などは不自由なく与えられたものの、村人達から迷惑だと言われ遠巻きにされ、孤独に生きていた亜耶。
嫁入りできる年齢になり、森の社へ向かうと主である蒼星に歓迎され、それはそれは大切に扱われ溺愛されて、頑なだった心が溶けていきます。
やがて、蒼星と共に過ごしたはずの失った記憶を取り戻したいと願うのですが、蒼星に「それはできない」と言われー
と続くお話です。
亜耶の記憶が消されていることから、2人の間に色々誤解が生まれすれ違ってしまうのが読んでいて「あああ…!」と切ないところ。
そして無事誤解も解けて、亜耶も自分の気持ちを自覚して森に戻り…からの、2人のえっちの甘いこと甘いこと!
攻めの言葉責めが優しいのに意外とえっちなのも萌えたー…!!
可愛さと優しさと溺愛に包まれる、大満足の森の神様のお話でした✨
今回は魔物の王といわれる森の主と花嫁の印をもつ青年のお話です。
攻様に花嫁の印を付けられた受様が幸せを掴むまでの本編と
山の主がやってくる続編短編を収録。
受様は幼い頃、父親に連れられて禁断の森に入り、
行方不明になった過去があります。
受様は約1年後、
1人で村はずれにいたところを発見されるのですが
それまでの記憶がないばかりか、受様の額には
主の花嫁の証がつけられていたのです。
以来、窓に鉄格子のある小さな家に閉じ込められ
世話はされるものの一切の自由がないままに
森の主の花嫁として扱われます。
1度逃げ出したこともありますが
村はずれを過ぎて街道に出る前に倒れる事となり、
その時に神である主の印がある者は
その神から遠く離れる事ができないと知ります。
受様は魔物の王である恐ろしい森の主の妻になるのも
閉じ込められて過ごした村で生きるのも嫌で
自由になる事を心に誓って日々を過ごします。
そして受様が成人になる誕生日を迎えるとすぐ
禁断の森の入り口に立つ小さな社まで連れていかれ、
主の迎えを待つようにと言われますが
自由になるために森の主を篭絡して
印を消させたいと考えていた受様は
一刻も早く主に会おうと森の中へと踏み入ります。
しかし森の中はうす暗く、奇怪な叫び声も聞こえ
心細くなったところで木々の間に細い道を見つけて進むと
村の建物とは違うどこか素朴な館を見つけます。
受様が森の主の館かどうかと迷っていると
勢いよく扉が開いて、受様の名を呼びながら
龍のような角をもつ美丈夫に駆け寄られて
抱きしめられてしまうのです!!
この美丈夫こそ今回の攻様になります♪
攻様は受様が想像とは全く違い
懐かしむような声と微笑みを浮かべて
「13年間ずっと待っていたよ」と言うのです。
館には攻様に仕えているという仕獣の
栗鼠2匹、熊、狼もいて受様は大歓迎されるのです。
彼らは幼い頃の受様を知っているようで
昔話に花を咲かせますが
記憶のない受様にとって彼らは初対面であり
他人の話にしか聞こえません。
受様は当初の目的通り、
攻様を体から篭絡しようと攻様に迫るのですが
攻様は受様がいてくれるだけで十分だから
無理をさせたくないと口づけも契りも拒むのです。
果たして受様は自由を手に入れる事ができるのか!?
禁断の森を統べる攻様と攻様ニ印を付けられた事から
攻様の花嫁として隔離されて生きてきた受様の
人外花嫁モノになります♪
受様は攻様達との暮らしで
森に入った自分を攻様が保護してくれた事、
記憶を奪って自分の印をつけて村に帰した事を知ります。
そして攻様が受様を
とても大切に思ってくれている事も感じ
いつしか攻様や仕獣達との生活に満たされていくのです。
しかし攻様が受様を
花嫁にする気もない事をもまた知る事になり
攻様が何を考えて自分を傍に置くのか
何を求めているのかがさっぱりわかりません。
それでも受様が心を開いていけば
ハピエンになるのかな!? と思って読み進めましたが
どうも攻様は受様を森にとどめるつもりはないらしく
受様を外の世界へと送り出してしまい
どうやったら2人が恋中になるのか益々不明な事態に
受様と一緒にハラハラ一直線 (>_<)
受様が無事に攻様の花嫁となるまで
ハラハラ&ドキドキしながら楽しく読ませて頂きました♪
小椋先生のイラストも世界観にぴったりの可愛らしさで
とても良かったです。
ムク先生の表紙に惹かれて購入です。
受け様は、森の主の印がついている亜耶。
村ではその印のせいで、衣食住に困ることはなかったけども、孤独で自由がない日々。
いよいよ森の主の花嫁となるべく、1人森の主を訪れるのだけど。
なんとか森の主をたらしこんで印を消してもらい自由を手に入れるつもりで、もうめっちゃ意気込んでます。
攻め様はもちろん森の主である蒼星。
これがまたとっても愛情深く、優しく穏やかな森の主さま。
やってきた亜耶を大喜びで歓待。
亜耶と一緒に、ん!?なんかイメージと違う‥と出鼻をくじかれる感じでした。
そして、表紙にある蒼星の使獣達がまたいい味出して緊張感をなくしてくれてます。
のんびりとした話し方とか、かわいいなぁ。
最初こそトゲトゲしい気持ちを抱えていた亜耶だけど、蒼星のまさに無償の愛情や優しさに触れていって、だんだん頑なな気持ちが解れていく。
亜耶の生い立ちを考えたら、その不信感も頑ななのも仕方ない、と思うのですけど、その頑なさが、最初は痛々しく感じちゃいました。
もっと蒼星を素直に信じてあげて〜とか思っちゃったり。
いやだって、こちら蒼星が健気なんだもの。
全てを諦め受け入れ、ただひたすら亜耶の幸せだけを考えて。
亜耶が蒼星の愛情を信じてここでの生活を受け入れようとしていたのに、蒼星は亜耶の幸せのために亜耶を手放す。
ここでのスレ違いで登場した山の主さまがいいキャラでした。
亜耶を取り返しに来た蒼星の、優しいばかりじゃない姿がかっこよくてよかった(*^^*)
イラストは小椋ムク先生。
表紙をはじめ、ステキでかわいいイラストの数々、ありがとうございます(´∇`)
特に幼い頃の亜耶がめっちゃかわいい(*^^*)