あなたを妻に迎えることだけを10年間夢見ていた

小説

  • 金竜帝アルファと初恋の花嫁

金竜帝アルファと初恋の花嫁

kinryutei alpha to hatsukoi no hanayome

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作金竜帝アルファと初恋の花嫁

ルーフェン,10歳→20歳,皇太子→皇帝
ヨルネス,15歳→25歳,オメガの神官

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ある日、オメガの神官・ヨルネスに手紙が届く。
それは、10年前子供の頃に静養で村を訪れた現皇帝・ルーフェンからで
「あなたを妃として後宮に召し上げる」というものだった。
戸惑いながらも後宮に入ったヨルネスは、
一途に彼を想い続けていたルーフェンに甘く激しく抱かれる。
妃になることを素直に受け入れられないヨルネスだが、
自慰すら知らない無垢な身体に快楽を教え込まれて――?

作品情報

作品名
金竜帝アルファと初恋の花嫁
著者
かわい恋 
イラスト
兼守美行 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784866574455
3.9

(30)

(11)

萌々

(11)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
9
得点
117
評価数
30
平均
3.9 / 5
神率
36.7%

レビュー投稿数9

中華風 光のBL 癒しの純愛

悲惨な展開の小説を読んだ後なので、
ホッとする純愛ストーリーのハピエンに心が洗われました。
兼森先生の挿絵が、漫画調ではなく、きちんとした挿絵で綺麗。


●幼少時に二人は出会い、ルーフェンが初恋の人を呼び寄せ、再会
経緯から、二人は運命の番としか思えない

ルーフェン:10才アルファ 翠竜帝の長子 金髪碧眼の竜人
精神的重圧で鱗の発生が遅れ、感情を失う 神殿に静養のため逗留
ヨルネスを野犬の襲撃から守る際に言葉を取り戻し、
ヨルネスの性徴に誘引されて鱗が発現。 

ヨルネス:15才 オメガ 黒髪翠瞳 神官に拾われた捨て子 神官見習い 
ルーフェン王子の身の回りの世話役 気の毒な王子に庇護欲が湧く
ルーフェンの香りで初発情

ホラーツ;退職して故郷に戻った元神官長 
ヨルネスを拾い、実子として育てた優しい人 

0

違和感や疑問が一切ない!ストレスフリーのファンタジー


話の構成が秀逸、これに限ります。

再会ものって、よく回想として物語の途中に描かれていることが多いのですが、こちらの作品はまず初めに二人の出会いと過ごした日々が丁寧に描かれています。
おかげで数年後の展開がスラスラと頭に入っていきました。

あと、攻めの一途さがずっっとすごいんです。
皇帝になる過程の辛さもちゃんと描かれていて、それでも受けを手に入れるために頑張ったと言われた日には…もう胸がキュンキュンしました(笑)

それに伴い、皇族な攻めが平民の受けのことを好きになるキッカケもちゃんとしていて軽く感動を覚えました。
こんなに違和感や疑問を抱かない作品、なかなか出会えません。

性に無垢な慎ましやかな年上受けも可愛いし、年下の時に男らしく、時に甘え上手なギャップも最ッ高…。

そして本当の意味での悪役がいなく、それでも物語の盛り上がる展開があり、最後はハッピーエンド。
受けが捨て子の設定にも関わらず養父や村の人が優しく、胸クソな人がいない。
ストレスフリーで読めたファンタジー作品でした。

1

年下執着攻めがイイ…!

執着攻めが読みたくてこちらを読みました。


ヨルネスサイドに立ってお話を読むと
ルーフェンが勝手でヨルネスが可哀想に思えるのですが
私はルーフェンの恋が実って欲しいと思いながら読み進めました。

ある意味孤独だったヨルネス。
ルーフェンによって救われて、彼を妻にすることだけを夢見て一生懸命頑張ってきたんですよね。
そしてやっと妻として迎えることが出来るとなったけど
ヨルネスには拒絶されてすごく悲しくなりました。
でも、そこまでしてもどうしてもヨルネスが欲しかったんですよ。
そう思うと彼を責める気持ちにはなれなかったし
ヨルネスの心が動いてくれるのをひたすら願いました。


途中色々あってハラハラしっぱなしでしたが
ちゃんと最後はハッピーエンドでよかったです。
ハラハラ展開も多かったので両思いになった二人をもっと読みたかったなぁ。
二人の子供の行方も気になるし、いつか続編が見たいなぁと思った作品でした♪

0

一途な一途な年下の執着恋心。

年下の皇子ルーフェンの(α)が田舎の神官見習いヨルネス(Ω)に幼き日に恋をして、離れ離れになってもずーっとずーっと想い続け、お妃様にしてしまうお話。

要約するとこんな感じです。
最後はちゃんとハッピーエンドです!


このお話の世界は竜に獣化できる皇帝が統べています。皇族はほとんどがα性をもち、しかも獣化できる。皇帝になるにはもちろん獣化できなければならないのですが、皇帝の息子(のちに正式に皇帝になります)であるルーフェンは獣化の兆候が遅く、7歳下の弟にも遅れをとるほどです。それがルーフェンのコンプレクスにもなっています。
でもルーフェンはめちゃくちゃ有能で皇帝にふさわしい人格。ヨルネスに好き好き言ってばかりで毎晩抱き潰していますが、ヨルネスには全然振り向いてもらえず、ションボリしています。

それもそのはずで、ヨルネスは憧れの神官の資格を得たもののルーフェンに求婚されていきなり王都へ。なりたかった神官職に就けず、無理やり連れてこられてルーフェンに不快感を示しています。

物語の始めはこんな感じなので、ハッピーエンドには程遠いです。ですがベッドシーンはガッツリあります。やはり最初のうちは気持ちが通じ合ってないので、ヨルネスは心なく抱かれています。ルーフェンは早くヨルネスに愛されたくて、その切ない想いを吐き出しながらヨルネスを抱き続けています。
あぁーー…こちらも読んでいて切ないです。
ルーフェンのヨルネスへの思いの行き場がなくて、愛情が一方通行なんですよー…。

しかし変化は確実にやってきます。
(キタキター)

ルーフェンの皇帝としての資質(勉強や鍛錬などなど)や、みんなに尊敬されている姿をみてヨルネスは誇らしくなります。一緒に過ごした頃に見たあどけない顔、子どもっぽいしぐさ、たまに見せるヨルネスに向けられる笑顔や優しさに、ヨルネスは少しずつ少しずつルーフェンを好きになっていきます^ ^

その時はきまして…(思ったより早かった)
ついにルーフェンからキスと告白を受けてルーフェンめっちゃ嬉しがります。そのあとはもう濃厚なエッチですよ。ルーフェンの好き好き攻撃がついに身を結びました。拍手♪

しかし、側近と弟の謀略でヨルネスに危害を加える危機が。簡単にハッピーエンドにしないですね…。
ざっくり言うと、ブラコン弟と理想の皇帝論を持つ保守的側近が共謀して、皇帝であるルーフェンに平民Ωは似合わねーんだよ!ヨルネスは正妃じゃなくて側室にしろ(貴族の娘と結構してくれ)、と言うことでした。

ヨルネスを助けたときに、ルーフェンは初めて獣化します!しかも巨大な竜に。巨大な竜だったからなかなか獣化しなかったとか。おお〜。バチパチ。
なんか一気に問題が片付きました(笑)

そのあとはまたまた濃厚エッチ♪
問題解決したし、しかもちょうどタイミング良く発情期が来たので盛り上がりますね。
ルーフェンは最初にヨルネスを抱いたときからずーっと2人の子どもが欲しいと言いながら抱いてますが、そんなに早くから子ども欲しいかなって思いますけどね。ヨルネスのこと大好きだから子どもに嫉妬しまくりそうだし、しばらく2人の生活楽しみなよって思いました^_^

書き下ろしに2人の子どもいる生活を書いて欲しかったです。あんなに子どもが子どもがって言いながらエッチしてるんですから、最後に少しは見れるかなって期待しましたが…残念でした!!電子版とかに載っていたら泣く…。
どこかで読めたら嬉しいです。

色んな要素(獣化・オメガバース・後継問題など)が詰まりに詰まっていましたが、すごくまとまっていたと思いました。
私はファンタジーものに苦手意識あったのですが、結構面白く読めたので満足です。

1

年下執着攻めの醍醐味。とっても良いお話です。

年下執着攻めが皇帝だったら…。
もう後書きにあるように年下執着攻めの醍醐味が詰まってます!

心を病んで10歳でヨルネスと出会って。
その後10年間ヨルネスの言葉をいつまでも大切によすがに心の支えにし、いつかヨルネスを妃に迎えるためにと必死でがんばって皇帝になって。

ヨルネスが神官だからこその制約が上手く展開しましたね!嘘はつかないや自慰をしないなどなど。

ルーフェンが賢い良い男なんですよね。愛するヨルネスを突然奪った自覚があって、でもひたすらヨルネスの愛を乞う。「愛してると言ってくれ」にしびれました!

やっと両思いになり甘々になったら、なんと弟皇子が…。弟とヴェルナーを許す二人。ヨルネスの神官らしさが教えが生きてますね。

そしてとうとう発情期。エロいです〜。ヨルネスが自分からあんな事こんな事して。ルーフェンも孕むまで抜かないって!

はぁ、ヨルネスの心の優しさ美しさ正しさが根底にあるお話な気がします。ルーフェンもヨルネスの言葉を守って成長して立派な皇帝になって。

必要以上に辛い切ないことはないので、読後は多幸感に包まれます。良い塩梅です。

イラストも私にはお久しぶりな兼守さんで、美しかったです。

1

年下執着攻め好きは読むべし

尊い!とても良くて感想がまとまらなくて、散らかったレビューですみません。
なんせ10年越しの初恋ですからね。善き執着でした!
10歳の皇太子が心を病んで田舎の神殿で静養するお話から始まります。世話役の見習い神官とのお話。
その時の交流を経ての
10年後皇帝になり妃として迎えると手紙で呼び出され・・
急な事に心が追い付かない受けのヨルネスの気持ちもわかりますし、あからさまな執着に早く絆されて~と祈りながら、オウムの繋ぐ2人の心の交流とか、小さい頃も大人になってからも2人の交流を丁寧に描かれていてとても良いです。
紆余曲折ありながらも、ちゃんと心を汲んでくれている、ルーフェンが本当にスパダリだな!と思った。地位もあるしね(笑)

2

思わず応援したくなる

こんなに攻めを応援したくなる作品はあまりないと思います。

決して悲惨な目に遭っているとか、危険な目に遭っている訳ではありません。

一途に受けのヨルネスに恋焦がれて求める姿に思わず応援したくなるんです。

もちろんヨルネスの戸惑いも憤りも分かるのですが、数々のエピソードを知るに付けルーフェン推しになってしまいました。

兼守美行先生のカバー表紙にノックアウトされた事もあり、ヨルネスと早く相思相愛になって欲しくてしょうがありませんでした。

途中、思った通りの人物が障害になりますが、まさかの人物まで関わってて最後まで夢中になって読みました。

ルーフェンに変化が起きるきっかけの全てに、ヨルネスの危機が関わっている点がとても萌えました。
ただ2回目の変化は予想が付いたので萌2とします。

一途に愛を捧げる年下スパダリ攻めの、甘々なお話を読みたい方に是非お勧めします。

好きなエピソードは式典で上位神官にヨルネスが侮辱された時に、すかさず輿から降りて庇ったシーンです。愛する者をそっと守る姿にキュンと来ました。

5

アルファの初恋

兼守先生だったので購入。攻めが可愛く好きだったですが、いつまでも覚えているかと言われるとちょっと自信なかったので萌2より萌にしました。可愛いんですよ、アルファなのに。本編230Pほど+あとがき+兼守先生の挿絵1P。

神官に育てられ神官見習いとなっているヨルネス(15歳)のいる辺境の神殿に、ある日、現皇帝の長子であるルーフェン(10歳)が静養に連れてこられます。本来皇族にあるべき徴がいつまでも現れないことが原因なのか、ほとんど表情がなく言葉も発しない状態でしたが、神殿の学び舎を訪れる村の子供たちやヨルネスと過ごし・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ヨル(オウム、しゃべる)、ヴェルナー宰相、ナハト(攻めの弟)、ホラーツ、ダン(受けのいた神殿の神官)ぐらい。

++好きだったところ

設定としては、「番」という設定がなかったけど、特殊なものは無かったように思います。(好きな巣作り記載もなかった)

オメガバなんですけど、発情期の記載がそんなに酷くない!そしてアルファであるのにルーフェンがめっちゃ可愛いのです。そこが好きです。年下で、幼い頃心を通わせたヨルネスに甘えていいって思ってるから最初っから最後まで、わんこか!というご様子。ごりっぱな皇帝なんですけど、ぐりぐり頭をすりつけて甘えんばかりの印象で、めちゃタイプでした。俺はアルファだ!文句あっか!的態度をあまり感じなかったから良かったなあ。

受けはオメガさんですけど、自分のことをそんなに卑下しているようには感じなかったし、悲惨な過去は無いし、穏やかな美人さんで、良い感じ。神官さんなので勉強好きなのもよかったです。

挿絵は超好きだし、攻め受けとも好きなタイプだったので、読んで満足感高かったお話でした!

8

スパダリ・溺愛攻めがお好きな方に。

兼守さんの描かれた美麗表紙とあらすじを拝見して購入。
かわい恋さんというとスパダリ・溺愛攻めに、人外、そして甘々、というイメージが個人的に強いのですが、今作品もそのイメージを損なうことのない作品(+オメガバースもの)でした。

ネタバレ含んでいます。ご注意ください。





皇族のアルファは8歳になるまでに身体に徴が出る。竜の鱗が。
そして姿を竜に変化させることもできる―。

という世界観のお話。

主人公はオメガで神官見習いととして清廉な日々を送っているヨルネス。
彼は捨て子で親はなくさらにオメガという性を持つが、神官のホラーツがヨルネスの養父となり深い愛情をかけて育ててくれた。そのためにヨルネスは何不自由なく、そして立派な神官になるべく過ごしてきた。

そんな彼の住まう神殿に、冬の寒い日、客がやってくる。
皇帝の長子でありアルファでもある皇太子のルーフェンだ。幼少期から次期皇帝になるべく帝王学を学んできた彼だが10歳になる年になっても鱗が顕れない。さらに7歳も年下の弟に鱗が出たことでルーフェンは言葉を発しなくなってしまったのだ。そのルーフェンの静養という名目で辺鄙な地にある神殿にやってきたのだった。

そんなルーフェンを、温かく受け入れ心をほぐそうと心を砕くヨルネスだったが、そのかいあってルーフェンは話せるようになり、そして徴も現れた。ルーフェンは王宮に戻るが、10年もたった今になってルーフェンの妃としてヨルネスは召し上げられることになり―。

というお話。

オメガは若干冷遇される世界ではありますが、ヨルネスは薄幸な環境に身を置いてはいません。養父・ホラーツが人格者だったことが大きく、ヨルネス自身オメガという性に対して卑屈になることはない。今作品のキモは、10年前に数か月共に過ごしただけの青年からの求愛を、ヨルネスは受け入れることができるのか?という部分かと思われます。

10年前、二人は10歳と15歳。
そこからルーフェンはずっと一途にヨルネスを愛し続けてきた、という展開で、ちょっと無理があるんじゃないかなー、とか思いつつ読み始めたのですが。

んー、さすがベテラン作家さま、というべきか。
ルーフェンが傷つきヨルネスのもとにやってきた時の描写がすごく良いんですよ。清廉で、優しく温かなヨルネスと、次期皇帝として凄まじいプレッシャーに押しつぶされそうになっているルーフェン。子どもらしいエピソードを挟みつつ、ルーフェンがどれほどヨルネスの存在に救われたのか。

この描写が圧倒的な質量で読み手に迫ってくるっていうのかな。なのでストーリーが上滑りしない。

そして25歳になったヨルネスがルーフェンのもとに行くときも。
平民の、オメガで、しかも男。
そんなヨルネスが皇帝の妃になるという、一歩間違えると古めかしい少女漫画のようになりかねないストーリー展開なのですが、ヨルネスの葛藤や苦悩がきちんと描かれていて彼に感情移入してしまう。

オメガバースものであるというバックボーン。
ルーフェンが皇帝であるという身分。
ルーフェンの弟のナハトの方が鱗の出現も竜に変化するのも早かったこと。

そういったものをきちんと回収しつつ無理なく進むストーリーで面白かった。シリアスベースなのですが、そこはかわい恋さん作品なので。甘い…。めっちゃ甘い…。

注目すべきはルーフェンの溺愛っぷりでしょうかね。
皇帝という身分をフル活用し、あの手この手でヨルネスを溺愛するそのスパダリさはあっぱれとしか言いようがない。

神官として清廉な日々を送ってきたヨルネスは、閨事に関しても全くの無知で、そのまっさらさんなヨルネスにあれやこれやいろいろなことを仕掛けるルーフェンのエッチさも堪らんかった…。

で、そこに華を添えるのが兼守さんの挿絵。
めっちゃ綺麗。
そしてめっちゃエロい…。
口絵のカラーのイラストがヤバいくらいエッチぃので、本屋さんでカバーを掛けてもらう派の腐姐さま、注意が必要ですぞ。

んー、これ、スピンオフができるんじゃないかなーという登場人物がいます。
(おそらく)攻めさんの方は登場回数が少なくって残念。彼がまた、カッコいいのよ…。最後の最後で悶絶させられました。

途中危うい空気になりますが、基本は甘々。
スパダリ・溺愛攻めがお好きな方には超お勧めな、そんな1冊でした。

8

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP