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ボロいアパート住まい&無骨なまでに実直な攻めなところとか
受けが攻めの気持ちにあぐらをかいてるとか
仏の顔も三度までじゃないけど、ついに攻めに見放されてしまったり
ワガママで性格悪い受けとして登場した受けが、実は……だったりとか
私の好きな「優しいプライド」と多々重なって、たまにどっちがどっちだったかわからなくなるので、自分用の覚え書きとして書きます。
「センチメンタル・セクスアリスの受けの春巳は、基本アホの子」
金にルーズ、女にもルーズで、仕事も落ち目。
だけど「俺には奴隷のように尽くす真部(攻め)がいるから、だいじょーぶ!」とスルー。
早漏であることがコンプレックスなんだけど「真部はホモ童貞だから俺が早漏だと気づかない」という謎自論を信じて、真部に身を委ねて何度もイキまくってる。
早漏バレバレ!!
でも、こういうアホなところが真部はたまらなく可愛いんだろうなぁ。
アホな子ほどかわいいってやつで。
けっして褒められた性格ではないのだけど、父親との確執とかレイプ未遂によるトラウマとか、そういうものがきちんと描かれているので、春巳の気持ちに寄り添うことができる。
(まぁ実際、リアル春巳に振り回されたらたまったもんじゃないけど、壁となって読む分には好き)
個人的には「不憫」属性もちょっと入ってるなと思います。
高校の卒業式にほとんどプロポーズのような告白をされ、それから幼馴染みの仙介と同居している春巳。自分の感じやすい体が恥ずかしいけど、どうせ仙介はホモの変態で童貞だから…とバカにしつつ完全に気を許して、思い切り気持ちよくなっちゃってる春巳が可愛い。
そんな春巳は仙介を恋人とは思ってはいない。最後までは許してないし、普段は奴隷の如く扱っている。ホモだの変態だのしょっちゅう罵り、それでもどうせ仙介は自分にベタぼれだから、何をしても許してくれると、相手の気持ちの上に胡座をかいているような態度。
序盤はそんな主人公にイライラし、攻めはこんな子のどこがそんなに好きなの? 顔か?などと思って、入り込めなかった。仕事も不真面目だし、浪費するし、攻めはいくらなんでも甘やかしすぎでしょうと。
が、後半からのザマァ展開に一気に引き込まれた。追い出されるわ、仕事もなくなるわで、一気にどん底に。そこから明らかになる受けが目を背け続けてきた過去が、かなりきつい話。でも最後まで読むと前半部分にモヤモヤしていたことが、全部腑に落ちる。
なぜ春巳はずっと、自分のセクシュアリティを認められず、攻めにも素直になれないでいたのか。
あの父親のもとに、男の子なのに綺麗な顔、弱い体質で生まれてきてしまったことそれ自体が、不運だったとしか思えない。読み終わった今となっては、受けはアホだとも性格が悪いとも思えない。ちゃんと理由がある。こっちまで辛くなるくらい可哀想で、ツンツンしててもそこが可愛いと思っちゃう。攻めが甘やかしてた気持ちがわかるんだよなあ。
だけど、受けの過去の事件を知っていたのなら、攻めには無理矢理という手段をとってはほしくなかったな。だからと言って他の手段で、自分の気持ちを伝えるのは困難だったかもしれないけど…。
攻めの、受けのお尻を指で弄りながら自分を慰めたり、全部入れるのを怖がられて、先っぽだけ入れつつ根元を自分で擦る…というような仕草にとても萌えたので、余計に、そんな優しい攻めにはそれだけは避けてほしかったと思ってしまう。だって下僕のようにワガママを聞いてやって、四年も触り合いだけで我慢してたって、すごい深い愛だと思うんだが。
そんな攻めにはこれからも、受けをもっとデロデロに甘やかしてやってほしい。
電子書籍で読了。挿絵なし。
すみません。ガッツリネタバレします。
地雷と言うほどではありませんが、私はツンデレをあまり好みません。「駆け引きはいいから、素直になったらいいじゃないのぉ。人生は短いのよう」と思っちゃいます。
このお話の春巳はとんでもないツンデレです。おまけにやってることが『駆け引き』と言うより、自分のプライドを守ることだけに汲々としている子どもです。仙介を「ホモの童貞」と罵り「でも、お前がそんなに俺のことが好きなら、ちょっとくらいは相手をしてやる」という噴飯ものの態度で、お話の途中では、仙介には到底許されないことをやっちって泣きをみるという馬鹿さ加減も半端ない。
でも、私は春巳を許せる!許せるだけじゃなくて、解っちゃう部分があるんです。彼には仙介に対して素直になれないすごく大きな理由がある、と。
春巳は自分が父親に愛されていない、「情けないダメな息子だ」と思われていると思っているんです。父にとって理想の息子は仙介なんです。
子供にとって、親はある意味、すべてです。だからこれ、かなり辛いよね。
少しでも仙介の上位に立ちたいと思う、でも仙介にどんどん惹かれていく、この二つの矛盾した気持ちを抱えて、物事をあまり深く考えない春巳が訳が分からない行動を取っちゃう(そして更に事態を深刻化させる)……
そう思ったら春巳が不憫で不憫で。馬鹿なところも可愛すぎて、もうたまらなくなりました。
「家族の関係とBLは切っても切れない関係がある」と感じていらっしゃるBL読みの皆さまは必読の一冊と思います。
天然おバカなツンデレ受けの春巳が可愛すぎて冒頭から受けに萌えまくりでした。バカな子ほど可愛いとはまさにこのことかと身をもって知りました。
続編がどうしても読みたくて同人誌まで買ってしまうほどハマってしまった作品。
春巳は三流モデルでお金にも女性にも弱いダメ男だけど、「案外ピュアで実は天然で面白い」のが可愛げにつながってる気がした。女性には基本的に優しく、当て馬の女性にも最初は気を使ったり空気読んだりしてて、バカな素が出せるのは攻めの仙介の前だけなんだなーと。逆に言えば、仙介にだけは気を使えないし、空気も読めないのがツンデレのツンデレたる所以というか…。
ただ、ツンだけど冒頭から春巳が攻めの仙介に無自覚に惚れちゃってるのがダダ漏れなのが可愛かった。コロッケ半分こにしようとして全部食えと言われて嬉しくてニヤニヤが止まらないとか、随所に「大好きな仙介に愛されてるオレ(嬉しいデヘヘ)」みたいなのが溢れててアホで可愛いですw
仙介もそういう春巳の心理が分かっているから、可愛くて手放せなかったんだろうな。
ベッドではグズグズにとろけちゃうのも可愛いし、仙介はよく我慢できたよなと思う、普通ならもう辛抱たまらずヤってしまってる。
当て馬カメラマンは春巳の「実は案外ピュアで天然」というとこに興味をもって惹かれたのかなと思うし、ちょっかい出したくなるのが分かる気がする。
今思うと春巳は漫画キャラの白鳥麗子っぽいかも?(麗子さんは万人に高飛車だが)
小さい頃から無自覚に惚れてた仙介に貯金通帳まで見せてのプロポーズをされて、「こんなに愛されてるオレ、えへへうふあは」の頭お花畑状態の春巳だったけど仙介にとうとう見限られて楽園追放になってしまってからもなかなかのバカっぷりを発揮。
温室育ちの猫が突然野良猫になったのを見守るような気持ちで読んでました。
そっちにいったら川にハマって流されるぞー!みたいなハラハラ感があった。
痛い目見て素直になれるようになったので、ラストはにんまりしました。
父親の期待に沿えなかった生い立ちやトラウマも克服できたようだけど、性格はそんな簡単に変わらないのでこれからもツンデレなんだろうけど。
エピローグの妖精の件には爆笑でした。私が仙介なら可愛すぎて押し倒すレベル。
当て馬の女子は「頭の悪い中身カラッポ」と春巳を評したけど、別にいーじゃんと思う。頭良い人もいれば悪い人もいるし、勉強できる人がそれを生業とするように、頭悪い人間が見た目を武器に仕事してもいいと思う。
春巳はその努力すらしてなかったからダメだったけど、仕事を前向きに頑張るようになってからはおバカなりに頑張ってて良かった(それでも相当バカだけど)。
春巳は名前の通り、おバカだけど明るくて春みたいな人柄だと思う(春といえば発情期だし…)。寡黙な仙介とは真逆だけど、だからこそ良いカップルだなと思う。
笑えて、ハラハラしてちょっと切なくなって、ガンバレって応援したくなる良いお話で何回も再読してます。続編が出たらいいのにな~。
人を馬鹿にしたり見下して侮辱するような言葉が列挙され読んでいて気持ちのいいものじゃありませんでした。
プライドばかり高く顔の造作が少しばかり整っている以外何一ついい所のない晴巳。
モデルをするにしてもいい加減でお気楽に適当な気持ちでその日その日が楽しければいいという快楽主義者で貞操観念も無し。
三流モデルのくちもなくなるかもという時になって、仙介に養って貰えばいいじゃんと少ない給料を浪費する有様。
二言目にはホモじゃないとか女の子がいいとかぬかして、結局快感には流されるしょうもない奴です。
対する仙介はというと、預金通帳を差し出しての告白にはどうかと思いましたが、勤勉で誠実、将来有望とみました。
一途で健気ひたすら晴巳に尽くす姿に痛々しくすら感じました。
あんなおバカ尽くす価値ないぞ、と言っても無償の愛を捧げてしまうんでしょうね。
散々ホモな仙介を馬鹿にし尽くした挙句、本当は子供の頃から仙介が気になっていていつしか好意を自覚していたらしく、仙介が同居を申し出てくれた時には大喜びしたという描写にはびっくりです。
チッっとも可愛げのないツンデレにも、馬鹿すぎて憐れみしか感じられない主人公に萌は皆無でした。
でも、春巳にちょっかい出してきたけど意外にいい人だった一癖ありそうなカメラマンには興味を持ちました。
なので、スピンオフ作品も読んでしまいそうです。