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君と運命についての話がしたい

kimi to unmei ni tsuite no hanashi ga shitai

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表題作君と運命についての話がしたい

倉田 響
営業マン,β,27歳
鳴海 幸史郎
花屋,β,27歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

運命の番じゃなくても大丈夫。何も変わらないよ、ずっと――
響と幸史郎はβ同士のゲイカップル。
高校卒業と同時に始めた同棲も、もう10年になる。
出会った当初は絶対に幸史郎が”運命の番”だと思っていたけれど、
性別検査の結果は二人ともβ。
男同士でも“運命の番”になれるαとΩが
無性に羨ましくなる時もあるけれど、
それでもお互いが好きなら関係ない。
一緒にいられる穏やかなこの生活が心地いい――。
そう思っていた矢先、性別検査の誤診がニュースになって…!?

作品情報

作品名
君と運命についての話がしたい
著者
青梅あお 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784199608940
4.1

(104)

(49)

萌々

(33)

(15)

中立

(6)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
19
得点
428
評価数
104
平均
4.1 / 5
神率
47.1%

レビュー投稿数19

仲良し同居CPの日々の物語

オメガバース物ですが、ベータ同士のカップルのお話。
高校生のときから好き同士で、大学生から二人で同居をはじめていま社会人、27歳、という二人。
長くつきあっているから時には喧嘩もするけど総じて仲良しで、好きな気持ちは変わらずで、色々なことに折り合いをつけつつ、たまにデートしたりして仲良く暮らしている。
一人は会社員、一人はお花屋さんの店長さん。
なんというかとても理想的じゃないかと思いながら読みつつ、違和感があったのは、お話の中に出てきた、「性別検査の誤診」のニュース。
このニュースが、二人の生活に影を落とすような書き方で差し挟まれていて、裏表紙のあらすじにもそんな風に書かれていて、てっきり二人のうちのどちらかが「実はベータではありませんでした」という展開なのか、とドキドキしながらページをめくっていきましたが、そうではなかった。
この誤診関連はなんだったのかとそれだけが気になります。
本当は作者さまはオメガバースを書きたくなかったのに書けといわれてこうなったのか?などと邪推したりしました。
それくらい、オメガバースである必要性はなかったというか、いや、ベータ同士のカップルで全然よいのですが、この誤診のニュースだけ浮いています。
作品全体を通してみれば、二人の日常が綿々と綴られて、とても丁寧な作品と思います。それだけに残念。

0

ないものねだり

初読み作家さまです。
冒頭からしばらく時々細かい部分でどういうこと?となることがあり私の理解力不足を感じつつ読みました。
両思いで順調な同棲生活のはずなのに不安に思っているのもどういうこと?としばらくわからず。
一目惚れを運命の番だと思いたかった、そういう確たるものがない同性同士のカップルに不安があったということですよね。
つまりは倦怠期?みたいな。
運命の番に憧れて、そうではない自分たちは確実なものがないし子どももつくれない、欲張りかなと言っていたけど、ないものねだり、うがった言い方をすればゲイカップルの否定(BLではよくあることですが)と感じてしまいました。
Ωの同僚の苦しみを描いていたのはよかったです。
その彼を見て響がもっと自分たちを振り返る何かがあってもいいかなとは思いました。

0

オメガバース世界のBL

この世がオメガバースであったら、こんなこともあるんだろうなと思える不思議と現実的なお話でした。

【高校時代から付き合い始め、今は一緒に住んでいる響と幸史郎。2人ともベータであるが故の『運命』や『番』への憧れや諦めを抱えている。響は、過去にバース検査の誤診があったニュースをきっかけに再び感情が揺れ動くが…】

オメガバースに関しては作品によっていろいろな設定が存在しますが、こちらはベータ同士は妊娠しない設定のようです。今のところ同性ベータ同士の婚姻制度もないみたいです。その辺りが話の筋にも大きく関わってくるので、そこは序盤ではっきりしておいてほしかったですね。

アルファとオメガであれば、いわゆる『運命の番』だったり同性間でも妊娠可能であったりと、カップルが深い絆を結ぶことが可能です。しかし主人公2人はベータであり、男性同士であり、公的な繋がりも持てない状態。そこに様々なジレンマが生じるわけですね。

…つまりこれは、確かにオメガバース世界のBLなのです。男女間のカップルで認められていることがゲイカップルでは認められていない。そのギャップに悩む展開はオメガバースでなくとも良くあります。それが『男女』だけでなく『バース性』にも及んでいるのがこのお話のテーマかと思います。

アルファやオメガであれば番になれたのに、男女なら家族にすんなり紹介できるのに、ベータの男同士だからままならない。葛藤がつらいです。響が再検査したい気持ちも良く分かります。そこを幸史郎が妊娠問題へと繋げてしまうのは少し短絡的ではありますが、きっと幸史郎自身がそれを望んでいるのかもしれませんね。切ない。

どの世界観でもジェンダー問題というのは難しいものだなぁと、真面目に考えてしまいました。ええい、こうなったらみんな妊娠できる世界であれ!(笑)

0

β×βのちょっぴり切ないCPのお話。

前情報無しに読んだので、最初オメガバースの世界観だと知りおっ!?となりました。
……が、よくあるα、Ωの二人の話ではなく、
β同士のカップルの話です。

高校時代の同級生でもある響と幸史郎は卒業してから同棲をするラブラブなカップルです。ただしそれは家の中だけ。
αでもΩでもない男二人が外でイチャつくわけにもいかず、Ωの後輩が堂々と『彼氏』と同棲同士の付き合いを話しているのを羨ましく思う…という流れです。

オメガバースの世界ですが、話自体は同性同士で付き合うことに対する世間の目や自分達の将来、家族との関係……など、リアルさがある内容です。

自分がβでなければ、お互いにα、Ωだったら運命の番として周りからも受け入れて貰えたかもしれないのに……と悩む姿が見ていて切ないです。
また、αの真似事をして相手に噛み付くところも意味が無いのにしてしまうところが痛々しいです。

ただ、お互いに話し合える二人で、周りと比べる事無く自分達にとっての幸せを見つけていける明るいラストで良かったです。

何か大きな事件がある訳ではなく、淡々と日常が過ぎていく静かな、しっとりとしたお話でした(*^^*)
えちシーンもありますが、サラッと描かれています。

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斬新な着目点

オメガバースの世界でのβ同士、つまり普通の男性同士のカップルのお話です。
αΩなら男性同士でも番えて子供も持てるのに、β同士は違う。両者が同じ世界線にいれば色んな感情が渦巻くのは当たり前。盲点だったなぁとある意味感心してしまいました。
終盤の2人の会話にそんな正直な気持ちが表れていてすごく切なくなりました。2人の幸せを願わずにはいられません。

0

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