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表題作紅茶は媚薬

ヒューイット・モーム,紅茶商 社長 侯爵,35歳
大徳寺静佳,製茶業「大徳寺製茶」三男,24歳

その他の収録作品

  • 紅茶とミルク

あらすじ

紅茶専門店を作りたい大徳寺静佳は、幻の紅茶の販売契約のため単身で紅茶王ヒューイット・モームの元に乗り込む。一度はすげなく断られるが、食い下がる静佳にヒューはテストに合格したら販売を許可すると言う。そのテストとは出される紅茶の中から、ヒューが指名した紅茶を当てること。だが、はずれの紅茶には媚薬が入っていて…。二人の後日談の書き下ろしつき。

作品情報

作品名
紅茶は媚薬
著者
剛しいら 
イラスト
緋色れーいち 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリア文庫
シリーズ
茉莉花茶の魔法
発売日
ISBN
9784861341885
3.1

(9)

(0)

萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
27
評価数
9
平均
3.1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

紅茶王x緑茶王子

イギリス上流階級の紅茶王と、日本の何者でもない若者のラブストーリー。

静岡の日本茶農園の三男坊・大徳寺静佳。
家業は父と長兄が営み。
子供の頃からの憧れ・初恋の女性は次兄と結婚し。その次兄は家業から離れて。
紅茶に興味を持つ三男の自分は居場所がない。父親とも折り合いが悪い。
だから次兄の結婚式が終わってから単身イギリスに殴り込み!
それは、有名な紅茶メーカーなのに未だ日本での販路が無い「ミルク・クラウン」の独占販売を直訴するため…

恋する女性にアタックもできないのにいきなりイギリスへ直談判しに行ってしまう静佳。
案の定準備不足で、しかもちゃんとした商社が取引できないのに個人の自分ができると思うのかがそもそも理解不能なんだけど、それはそれ。なぜなら…

…という展開は正直好きじゃないんですけどね。
「ミルク・クラウン」のトップ・ヒューイットはゲイなのです。
静佳は色仕掛けの意図は全く無いのだけれど、結果的に静佳の肉体と引き換えに日本でのビジネスを…という流れになっていく。

三杯の紅茶。一つだけ「ミルク・クラウン」の製品。当てられなかったら…

静佳は当てられず、不正解の一杯を飲み干す。中には媚薬が混ぜられていて…
ヒューイットにまんまと抱かれる静佳。
ずるい、と憤慨するも、乱れてしまう静佳。
こうしてヒューイットはなめらかな肌を持つ東洋の神秘・静佳に恋し。
静佳は静佳で、偉そうだけど色んな事を見せて教えてくれるヒューイットに恋し。

紅茶、というどこかエキゾチックなテーマで、イギリスと日本の身分差・年の差の絡むロマンティックなBL物語。
シンデレラストーリー的だけど、静佳の紅茶への想い/知識がベースにあるので「ミルク・クラウン」とのビジネスにおいての対等性も感じさせます。

最近紅茶飲んでないなぁ…ゆっくり香りを楽しみながら紅茶を飲みたくなる作品です。


0

シリーズ1冊目

2004年表題作のダリアノベルズ版に「紅茶とミルク」が収録されたものです。

静佳の目線がメインになって進んでいきます。

「大徳寺製茶」の三男である静佳は、二十年もの片思い相手の可奈子が兄と結婚して失恋してしまったのを機に、独立して「ミルク・クラウン」社の紅茶を扱う仕事をしたいと渡英します。意外にもヒューイットと容易く面会はでき、紅茶のことをいろいろ教えてもらい、更に自宅にゲストとして招いてもらえます。夜、ヒューイットが賭けをしないかと言い出します。静佳が買ったら日本進出をすると約束しますが、負けてしまいます。入浴中に媚薬の効果が出て困惑しているところへ、ヒューイットがやってきて…。

目次にはありませんが、区切りに茶名がついています。
「玉露」
静佳が渡英するまでの話。
「アッサム」
ヒューイットの賭けに初めて負けて抱かれるまでの話。
「ダージリン」
賭けに4連敗して抱かれるまでの話。
「キーマン」
賭けに勝利。重役会でアランと対立。ヒューイットと誤解をといて両思いになるまでの話。
「アールグレイ」
花びら入りのバスタブで抱かれた後、ヒューイットの両親に会いに行く話。
「ウバ」
一週間後、重役会議を終え、パートナーとして歩むことになった二人の話。
「煎茶」
イギリスから帰国し、父親と話をする静佳。

お茶シリーズ1冊目です。
ただ、私はスピンオフの「茉莉花茶の魔法」を先に読んでしまいましたので、後半に出てくるアランが静佳に皮肉を言ったり反対する場面ではアランの心中を思ってニヤけてしまいました。

ヒューイットは強引ですが、傲慢・俺様ではありません。静佳は英語では丁寧ですが日本語ではちょっと言葉遣いが乱暴になったりする結構男らしい性格です。静佳がエッチの最中に日本語で好き放題叫ぶのがとても面白かったです。お茶を挟んでの駆け引きのようなお洒落な会話も素敵でした。

ちょっとした擦れ違いはありますが、全体的には恋愛模様は甘いです。そこに、紅茶のうんちくやヒューイットの仕事などが入って物語は展開していきます。明るくテンポよく進んでいくので読みやすいです。

紅茶に関する仕事もの、セレブな年上攻め、快楽に流されてしまう男っぽい受けがお好きな方にお勧めします。

1

微妙

おもしろくなりそうな手前でストーリーが展開している感じで、残念感がいっぱい。もうちょっと突っ込んだところを読みたかったし、書ける作家さんだと思うんですが、期待が大きいせいかな。

0

紅茶の香りに包まれて

老舗の茶園を営む大徳寺静佳の家。静佳がずっと好きだった彼女は今日、静佳の次兄と結婚してしまうし、家業は長兄が継ぐ。三男の自分は好きな紅茶の専門店を開くため、それもまだ日本では取り扱いのない『ミルククラウン』社との販売契約を取り付けようと単身で紅茶王と言われるヒューイットのもとに乗り込みます。断られても食い下がる静佳にヒューイットはテストを課し、それに合格すれば販売を許可すると言います。そのテストは、出される紅茶の中から指名した紅茶を当てること。だけど、ハズレの紅茶には媚薬が入っていて、それを飲んだら…

紅茶派の自分には楽しいお話でした。紅茶が媚薬になるなんて、なんてエロ上品…

おばあさんがインド出身の為、ヒューイットの肌は浅黒くて野性味たっぷり。静佳の白い肌とのコントラストがいいですねぇ~。
「茉莉花茶の魔法」にもでてくるアラン・リューも健在です。

1

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