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表題作ぼくはまだ噛めない

ルカ・テイラー,大学生
オスカー・コークウェル,大学生

その他の収録作品

  • いっそ噛んでもいいのに(描き下ろし)

あらすじ

「それとも 俺とキスしたかった?」

幼い時、実兄を襲った過去を持つαのオスカー。
大学進学を機に訪れたロンドンでαのルカと意気投合する。
同じ“番を探す"目的を持ち、自分とは正反対な明るい性格のルカに
次第に心を開いていくが…。ある夜、「最近勃たない」と打ち明けた
オスカーに「俺が抜くの手伝ってやる」とルカが言い出して――?

傷を抱えるαに起こった 小さな奇跡と救済の物語。
「きみはもう噛めない」待望のスピンオフ!

作品情報

作品名
ぼくはまだ噛めない
著者
あさじまルイ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイオメガバースコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784799759134
4.2

(32)

(13)

萌々

(17)

(0)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
135
評価数
32
平均
4.2 / 5
神率
40.6%

レビュー投稿数8

もう一つの救済の物語

本能と恋心のままならさ、これぞオメガバースの醍醐味!

“運命”を探し求める軽薄αとトラウマもちのネガティブαの
本能に翻弄されながらも恋に落ちてゆく救済の物語でした。

ちなみに本作はスピンオフにあたり、
オリジナル作品「きみはもう噛めない」は未読です。
随所で前作の内容に触れられてはいるものの、最低限の説明は
作中でもされているため読解上の不都合は感じませんでした。

※一部、複数プレイ、メイン二人以外との絡み描写もありますので、
苦手な方はご注意下さい。

子供の頃、ヒート事故によりΩの実兄を襲ってしまったオスカー。
最愛の兄を傷つけた罪悪感を背負ったまま成長し大学生になったオスカーは
兄との絆を取り戻すため、番を求めてΩと関係を持つ日々を送っていました。

幼い身に降りかかった事故は兄オリヴァーにとっての悲劇であったのと
同時にオスカーにとっても人生観を捻じ曲げてしまう程の出来事でした。

将来への希望に満ち溢れた年頃にもかかわらず、目の下にはいつもクマがあり、
生きる楽しみなど何一つないような物静かさからオスカーが負った傷の深さが
垣間見えます。

そんなオスカーの唯一の友人が同じ学部で同じ寮に住むαのルカでした。
彼もまたオスカーとは違う理由でΩの番を探しており、
共通の目的をもつ二人は互いに理解者となってゆきます。

過去の出来事から他人を遠ざける雰囲気のあるオスカーですが、
そんな無愛想っぷりも気に留めないような明るさと強引さで
少しずつオスカーの心の扉をこじ開けてゆくルカ。

ある日、いつもの週末のようにルカと連れ立って番探しに出かけた
オスカーでしたが、性的不調からΩを抱けなくなってしまいます。
そんなオスカーの不調を知ったルカは「抜くの手伝ってやる」と言い出し…。

その日以来始まった二人だけの秘密の“遊び”。
α同士でおかしいと自覚しながらもルカから与えられる
快楽に抗えず、されるがままに身を委ねてしまうオスカー。

そして、処理だけだった行為は次第にエスカレートし、
体中を触り合い、キスをして、まるで恋人同士のように
肌を重ねるようになってゆきます。
そんな中、ルカへの想いを深めてゆくオスカーの気持ちに
呼応するように身体にも異変が起き出します。

兄にしてもルカにしても、自らのα性が相手を不幸にしてしまうと
トラウマゆえに自分を責めずにはいられないオスカーが不憫でした。
オスカーがあまりに暗すぎてルカの明るさにだいぶ救われました(笑)
本当にルカに出会えてよかった(。•́ωก̀。)…グスン

そんなオスカーを救いあげてくれたルカはというと、
第一印象はチャラい、ヤリチン、でした。
が、オスカーへの態度を見ていると案外誠実なのです。
ルカが手当たり次第にΩとの出会いを求めているのも
実はたった一人の“運命”を探しているという理由からで
その中身は一途な超ロマンチストなのでした。

キスの一線を越えてからはまるで恋人のように触れてくる優しい手と
甘い視線、気持ちを自覚するとたとえα同士であろうと構うことなく
想いを告げる情熱。
唐突なデレ豹変っぷりですが、きっとこれがルカの本質なんだろうなぁ。
自分の前から姿を消したオスカーとの再会シーンでは公衆の面前での
大告白にもはや胸キュン不可避でした(〃⊃ω⊂〃)///
あんな軽薄だったルカがオスカ―しか目に入ってないんだもの!

最後は意外な展開からまさに大団円のハッピーエンドへ。
なるほどなぁ…前作も含めた見事な伏線回収でした。
二人ともはじめと終わりではイメージが激変していました。
特にオスカーは鬱々とした暗い顔つきだったのにルカに触れられる度、
恋を自覚するにつれてじわじわと受けみが増してゆき、最後のルカに
想いを告げる場面では完全に受け覚醒し恥じらう表情が可愛すぎました♡

描き下ろしは恋人になったその後(番はまだ)の二人のお話です。
療養のために実家に滞在中のオスカーの元に突然ルカがやってきて…。
シリアス度高めな本編の後だからか、驚くほどの甘々っぷりでした!
オスカーなんて別人?というくらいにすっかりかわエロくなっちゃって///
本編ではオスカーの身体に気遣い最後まではできなかった二人ですが、
こちらの描き下ろしでは念願叶ってようやく身体を繋げられました♡
蜜月感満載な二人が最高すぎてもっと見ていのにページが足りない~!
いつか本シリーズの2組のカップルのイチャ甘編で丸ごと1冊とか
読んでみたいなぁ(* ˊᵕˋㅅ)

0

α×α…

きみはもう噛めないのスピンオフです。

兄のヒートにあてられて、噛もうとしてしまった過去を引きずっていた可哀想なオスカーの救済物語です。

α×αの話で始まりましたが、オスカーは実はΩだった…という事で無事に2人は幸せに…。

きみはもう噛めないでの登場シーンは少なかったのですが、暗〜い姿でした。
今作では、色々な表情のオスカーが見られて良かったです。
ルカもとっても良い子で…物語の始めに「Ω食い」なんて呼ばれてしまっていますが、運命の番探してただけなんですよね。(オスカーも呼ばれていましたが…)
とても明るく気持ちの良い好青年でした。

リアムとオリヴァー、2人の可愛い子供のセオも見られて良かったです。

0

まさに運命に導かれて…

「きみはもう噛めない」を読んだ時に、あさじまルイ先生のツイートでオスカーが主役のスピンオフの連載が始まったと知り楽しみにしていました。
スピン元の作品で途中から全く登場しなかったので、オスカーがとても気になってたんです。

兄であるオリヴァーを襲ってしまった事を、オスカーがこんなにも気に病んで後悔していたと初めて知りました。そして、どんなにかオスカーがオリヴァーと兄弟としてまた関係を築き直したいのか、ちゃんと理由が分かってスッキリしました。


ここから思いっきりネタバレになってます。
 



今回はアルファとアルファの恋のお話だとばかり思っていました。
前作でオスカーがアルファだった理由、またどうして今作でオスカーの身体がΩに戻ろうとしたのかがドラマティックに描かれていました。

思うに実兄のオリヴァーを襲ってしまったが為にロンドンに出て来たオスカーですが、まさに運命に導かれてルカに出会ったのだと思います。

まだ、オスカーより周りが見えていたルカだからこそ、オスカーが他の誰とも違う事を感じ取れたのだと思いました。

オスカーとルカは「番」を見つける目的で行動してるので、なかなかお互いに気持ちに素直になれないのが焦ったく感じました。

勃たなくなったオスカーの為にΩを呼んで4Pの場面があるので、苦手な方もいるかもしれません。でも個人的にはあれがあったからこそ、お互いに気持ちがハッキリしたのだと思います。

オリヴァー家族も幸せそうだったし、オリヴァーも相変わらずでクスッとしました。

オスカーとルカの恋の行方もですが、オリヴァーとオスカーの兄弟仲も本来の姿に戻って良かったと思いました。

本編冒頭のオスカーと終盤のオスカーの表情が全然違ってました。
個人的にはルカと幸せになったオスカーのその後のお話も読んでみたいと思いました。

2

弟のスピンオフ!

↓スピン元含めたネタバレ含みます

「きみはもう噛めない」のスピンオフです。今回は本編でチラリと出てきたオリヴァーの弟、オスカーが主人公です。今作にもオリヴァーやリアムの登場があります、大好きな二人にまた会えて嬉しかったです!


前作を読んでいるとわかりますが、誰かが悪いわけではない事故で、未遂には終わったもののオスカーには実の兄であるオリヴァーを襲った過去があります。今作ではその件が彼にとって暗く忘れられない過去として、重くのし掛かっていることがわかりました。あの事件は何もわからない状態でラットに陥ってしまったことが原因で、オスカー自体は本来兄思いの優しい子なんだろうなぁと思いました。
オスカーに暗い過去はありますが、スピン元に比べると酷い当て馬等はいなく攻めのルカも明るいので比較すると全体的に明るめでした。
描き下ろしはイチャラブな後日談(大学卒業前)でした。本編では挿入は指まででしたが描き下ろしでは挿れるとこまでしてます。個人的にサンドラが健在なのがしれて良かったです!
受け攻め共に他者に挿れている描写が一部あるので、苦手な方はお気をつけください!

オリヴァーとリアムが元気で幸せそうで良かったです!特にオリヴァーの明るさや心強さが今作では印象的で、リアムと築いた今の生活が彼にとって本当に幸せなのだと感じられました。

スピン元を知らなくても読めますが、作品に奥行きが感じられたり、オリヴァーの幸せそうになった姿を堪能できたりするのでぜひスピン元から読むことをオススメします。


きみはもう〜が好きだったのでスピンオフ楽しみにしていました!新カプも良かったし前カプの幸せそうな姿も見れて良かったです。

1

まさに奇跡と救済

「きみはもう噛めない」が大好きで、そんな作品のスピンオフに期待しない方が難しかったです。

きみは~では少しの登場だったオスカー。
あの一瞬の彼の背景には、こんなにも重く苦しいものがあったのだと痛感しました。

まさに奇跡と救済の物語。
最初はα×αの物語なのかなあと恐るおそる読み始めました。
けれど”奇跡”により、ルカとオスカーの関係性は飛躍していきます。
個人的にはα×αでも良かったのかなと思ったりもしたのですが...
最後まで読むと、オスカーの”救済”には必要不可欠だったと思いなおしました。

そしてその後が気になっていた、リアム×オリヴァーの2人。
可愛らしい赤ちゃんが誕生し、幸せそうで安心しました。
ただオスカーのフェロモンを察知できてしまったリアムを見て、やはりこの2人はβ×Ωのカップルなのだなと少し切なくもなりました。

兄弟の確執も解消され、オスカーはすっきりとした表情に。
彼が中心だったので印象が少し薄いですが、ルカも普通にいいやつで良かったです。

期待したとおりに面白くて、スピンオフを描いてくださった感謝の気持ちでいっぱいです。

0

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