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表題作当世恋愛事情

松下 伊織、宮本グループ御曹司の側近
御倉 千晶、シンガポールに住んでいた元賭博師

あらすじ

大正時代。貿易会社に就職してジャワへ渡るも会社が倒産、帰国費用を稼ぐためにカジノで働いていた御倉千晶。資金も溜まり、帰国のため、豪華客船に乗った千晶は、富豪の御曹司・真一と出会う。真一に友人として好感を抱く千晶だったが、遅れて乗船していた真一の幼馴染みで親友の松下伊織に、カジノ勤めだったことを「詐欺師」と糾弾される。出会いは最悪だったし、詐欺師という誤解は解けたが、伊織とはどうもそりが合わないと千晶は思っていた。帰国した千晶は、可愛がっている妹・絵里の婚約者の屋敷へ赴く。そこで声をかけてきたのは伊織だった。なんと絵里の婚約者とは真一だったのだ。驚く千晶と伊織だったが――!?

作品情報

作品名
当世恋愛事情
著者
和泉桂 
イラスト
榊空也 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
3.6

(13)

(4)

萌々

(3)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
45
評価数
13
平均
3.6 / 5
神率
30.8%

レビュー投稿数5

大正時代のラブコメ楽しめました…

和泉先生の大正時代もの…という事で心を躍らせながら手に取りました。

あの有名な清澗寺シリーズとは異なり、健全なムードが漂います(笑)。
シンガポールでの海外生活を終え、帰国したばかりの一青年千晶の妹の華々しい結婚をめぐる大騒動を描いたドタバタコメデイでした。
豪華客船でのエピローグからクライマックスまでテンポよくストーリーが進むので、とても楽しめました。

この小説に描かれていたように、豪華客船では一等室の人と三等室の人は普通は決して交わらない構造に設計されているんですね…。
映画「タイタニック」さながら、出会ってしまった階層の異なる千晶と真一と伊織達。豪華客船の知らざれる煌びやかな世界も興味深かったです。

 主人公千晶がシンガポールで家の事情により賭博を生業をしていた事もあり、ここぞ…というところで勝負に出る所が面白かったです。
攻めの伊織も何でも卒なくこなすけれど、(完璧そうな人間にありがちな)他人の感情の機微には疎い所が微笑ましかった。
自分の気持ちになかなか素直になれない二人の仲は、まるで中学生同志の恋愛のようになかなか進展せずじれったかったです。ところがいったんくっつくと、和泉先生の官能と甘美な世界一直線で、そのギャップがおかしかった。

伊織の主人の真一やその父親英明と二世代に渡る伊織の息の長い主従関係や親戚等がやたら絡んできたり等のアットホームな家庭事情も大正時代が舞台だとノスタルジックなムードがあり、楽しめました。

先生があとがきでおっしゃったように、ブリッジのルールはやはり分からなかったです。ただ二組対二組で挑む知能タグゲームという事でBLやブロマンスにはなじむということだけは伝わりました(笑)。
表紙に描かれたダンスシーンの描写も良く、萌えも随所散りばめてあり、満足の一冊でした。なんだかんだで二人とも似たもの同志の良いコンビで、最後まで読んでとてもニンマリしてしまいました。

2

大正ロマンBL

こういう時代もの大好きです。レトロモダンな雰囲気溢れる中での物語に気分が上がりました。伊織の丸デカ眼鏡…萌えた(〃ω〃)


時代背景は大正。出会いが最悪で、お互いに悪印象な2人が、どう近づいて恋に落ちるのかすごく気になって試し読みから購入しました。

ひょんなことから同居することになって、お互いに気の強い2人はケンカばかり。同居だからこそ良いところも見えちゃうので、嫌悪感の中に見え隠れする淡い恋心にキュキューンときました。しかも2人ともにです!

出会ったときの言動こそ最悪ではありましたが、心の中ではお互いに惹かれあっているんですよね。伊織も千晶も、好きの気持ちの量がいつしか嫌いの気持ちの量を上回っていく過程が素敵でした。
嫌い嫌い言ってるけど、認めるところや褒めるところはちゃんとあって、それが飴と鞭になっていて良い(*´∇`*)

伊織と千晶のダンスシーンは特に!素晴らしかったです。イケメンと美人2人のダンスは、華があって美しい光景でした。


伊織の想いが伝わり、そして千晶の想いも知り両想いになったときの暴走具合には驚かされました。ぜ…前戯が荒っぽいぞ…(^_^;)
乳首をつねったり、指入れて痛いと訴える伊織に我慢しろと言ったり……あれ?伊織、紳士じゃないな…と。早く繋がりたくて仕方なかったのかな、と思うくらいに伊織がガツガツしてました。どんだけ好きだったのか(笑)でも少しは優しくしてあげてー

初夜はこんな感じでしたが、その後は2人ともトロトロのデレデレなので良い関係を続けていけているようです。千晶の妹夫婦も同居なのに、どっちが新婚並みにあまあまなのか…勝負は決まっているようなものですね^ ^


嫌いから始まる好きの物語に気持ちがグングン上昇気流に乗ってっちゃって、すごく楽しかったです♪
欲を言えば一点。千晶の仕事描写がもっと充実していたら良かったなと思いました。指導役の野村をギャフンと言わせて欲しかったです!(笑)

4

大切な人のために負けられません

今回は御曹司の側近と御曹司の婚約者の兄のお話です。 

妹の結婚のために帰国した受様が
妹の結婚相手の片腕である攻様の恋人になるまで。

受様は高等学校を首席卒業しますが
在学中に兄を、卒業寸前に父を亡くした為
進学せずに就職を選びます。

3年目で語学力を買われ
シンガポールの現地社員として送り出されますが、

会社が倒産、
給金の大半を仕送りしていた受様には金もなく、
日本への旅費どころか、当面の生活費も覚束なくなります。

保証人もない受様を再就職もままならず
受様は場末のカジノで皿洗いと罪に問われない範囲に
賭けポーカーで稼ぐ事でした。

そうしてコツコツと旅費を捻出した受様は
結婚する妹の待つ日本へ向かうロンドン発の豪華客船の
チケットをなんとか手に入れます。

とはいえ受様の旅券は最下層の三等船室で
プライベートもない船旅でしたが
ある本をきっかけに英国留学から帰国するという
一等先客と知り合います。

彼は先代が一代で財を成した財閥の御曹司で
近々結婚を控えたおっとりとした好青年で
受様は良い友人ができたと喜ん部のですが

上海から乗船してきた御曹司の親友は
受様の名をきくなり、受様を「たちの悪い詐欺師だ」と
言い放つのです!!

この御曹司の親友こそが今回の攻様となるのですが
2人の出会いは(主に攻様のせいで)最悪です。

しかも御曹司の婚約者が受様の妹と知った攻様は
兄妹で何か企んでいるのでは!? とまで
言い出すのです。

果たして受様の妹は無事に結婚できるのか!?

諸事情で賭博師をしていた美貌の青年の
大正ロマンスになります。

受視点と攻視点が交互に進むので
読者にはそれぞれが思っている事が丸わかりで

相手を悪く思っているのに
かっこいいなぁと目を奪われたり
一生懸命だなと感心したりするのですが

「イヤイヤ!! 騙されるな!! 」って
そんな自分を叱咤するお約束な展開が
萌ツボを刺激して面白く

御曹司と妹の結婚問題を筆頭に
顔を合わせれば喧々諤々なのに
妙にタイミングバッチリな2人の攻防戦に
どういう決着がつくのかとワクワク&ドキドキ、
とても楽しく読ませて頂きました。

あとがきによると大人な事情で発刊が
10年以上伸びたお話だそうです。

和泉先生の代表的なシリーズとも言える
清潤寺家シリーズと同じ時代を舞台にしているためか

本作キャラとは絡みませんが
関係者の影や噂はちらほら出てきて
既読なファンはニンマリなシーンが多々あり
本筋以外でも楽しませて頂きました。

2

あの方々がちら出

電子と今なってますが、紙も出てますのでお近くの本屋さんでどうぞ。和泉先生で大正時代とくれば、ピンと来る方もおられると思います。イラストレーターさんが違うので全く心構えない時に彼の方々が出てこられたので「ぎゃあーーーーー」と叫んでしまいました。ちら出ですが、あの方のお名前のある書籍はすべて読まねばと思っておられる方々は是非。

貿易会社に就職、シンガポールで働いていたのに、会社が倒産。2年かけてようやく船賃をカジノで稼ぎ帰国の途に就いた千晶。船内で偶然知り合った真一が、なんと今回結婚が決まった妹の相手と分かり・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
真一(成金さん家の人のいい子息)、英明(真一の父、故人)、絵里(受け妹)、晋太郎(真一の伯父)ぐらいかな。真一さんがほんまええ人で優良物件。
深沢、伏見、和貴はほんのちょい出or記載のみ。

++

攻めさんはのほほんとした真一さんの事が大事なあまり、最初カジノで働いていたという千晶には冷たい態度。貧乏貴族さんだったのを英明に助けてもらったのを恩義に感じているからなんですが、「しっしっ真一さんに近づくな」という様子。頭キレキレ優秀社員さん&貴族さんなんで何でもできます。クライマックスでは社交ダンス踊ってます。

受けさんは日本帰国のために頑張って働いて船賃ためた頑張り屋さん。薄幸健気とかじゃなくって気が強めなしっかり者という感じです。なので、最初二人は仲悪い悪い、犬猿の仲という印象。よくまあくっついたわ。

あとがきによると10年ぐらい前に発行予定だったのが眠っていたものとのこと。そのため当初はまだシリーズ継続していた清澗寺の方々は濃厚出演されていたようでしたが、今回見直し、ちら出のみとなってます(ちょっと残念)。でもめっちゃ好きだった方にはきっと清澗寺という文字列が出てきただけで、萌え萌えになるはず。お話は王道さんですが、手に取られてもよいのではないでしょうか。

4

大正ロマンス

舞台は大正時代、ですが物語の中はあんまり時代物っぽくはありませんので、苦手な方も読めるのではないかと思います。

受けは一人シンガポールで取り残されてしまった千晶、攻めは成金(笑)のお家で使えていた伊織です。
イギリス留学から客船で帰国する主人を上海から乗り込んで同行しますが、主人の真一に心酔している彼は、シンガポールで博打打ちをしていた(事実はそうでもないけど)千晶が主人の友人などと言うのをとんでもないと大反対します。
ですが、船から降りたらもう会わないと思っていたのに、、、、なんと真一の結婚相手が千晶の妹で。

伊織の誤解というか最悪の第一印象から千晶が本当は努力家で、いいやつだとわかり次第に認め合い、さらにそこから恋愛感情へと進化していきます。
まぁ、二人ともイケメンなので…最後は想いが通じてとっととくっついちゃうので、もう一捻り欲しかったかも、ですけど。
千晶の素直さ、真面目さが伊織に伝わっていく様は読んでいてスカッとしました。
そして伊織もなんだかんだと言って素直に千晶の良いところを認められるのは凄いなと。

途中の清閑寺が出てくるところはちょっと「ムフフ」って思っちゃいました!

1

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