特典付き
占領下の日本での進駐軍と日本人の恋、しかも同性愛ということで、困難必死なのですが、松基先生の綺麗な絵で、するすると話は進みます。
たとえば征四郎との関係が同僚や軍部にバレてジムが何か懲罰を受けるとか、出国しようとする征四郎が家族に閉じ込められるなどの障害もなく、無事アメリカ暮らしに突入するので、眠る前でもほっこり読めます。
あのぉ、和服を乱すシーンとかいつ出てくるかとワクワクしていたのでが......。
着物じゃなくても、当時の日本男児なら洋服着ててもその下は、ころもへんに軍ですよね。征四郎の叫び声を聞きつけてシャワー室に駆け込むところも、全裸でなくキリっと後ろ褌姿だったら、ジムも顔をあからめる程度ではなく鼻血たらーで、時代の雰囲気もさらに出ていたのでは、と思うので★4つにさせていただきました。
(小冊子まだ読んでいないので、そちらの方で和ものプレイ出てきていたらすみません。)
はー……たまらなく胸打たれる、切ないお話でした。。
溺愛スパダリ外国人攻めを求めていて見つけたこちら。
スパダリ、とはちょっと違うワンコ形アメリカ人・ジムですが、
もうめちゃくちゃ女心をくすぐられるというか、なでなでしたくなっちゃう大型ワンコでした。
終戦後、アメリカ進駐軍の占領下に置かれた日本。
そこで偶然見かけた受け・キャバレー従業員の征に一目惚れしたジムが
キャバレーへとやってきて、征に声をかけー
というところから始まる、”恋してはいけない相手”とのロミジュリストーリー。
当時のアメリカでは、同性愛は違法だったんですね。。
父親からの暴力と威圧に負け、「離れる」と口にした征を庇うジムの言動が切なくて、
胸が締め付けられました。
一途に思いをぶつけてきて、体は興奮しているのに
「征が自分を好きになってくれるまでは」と言って体を繋げようとしないところ、
大きな体に似合わぬ可愛い言動にもう、読んでるこちらも絆されっぱなし。
ていよくジムを使用しようとしていた征が絆されちゃうのも納得です。。
こんな一途健気ワンコ、敵国の軍人だとしても憎めない〜!!
徐々に明かされる征の過去、その経験とトラウマの重さにも涙( ; ; )
「ひとりで夜は越えられない」というタイトル回収、さすがでした。
祖国を離れることになっても…そこに切なさと寂しさがあるとしても。
これからは決して「ひとりで夜を超える」ことはないんだよね、良かったね…と、
グッといろんな感情を噛み締めたくなる、そんな夜明けの一冊でした。
美しい絵柄も最高で、松基羊先生の他作品も読んでみたくなりました◎
ジムと征四郎、どちらも好みのイケメンでうれしいです。征四郎が受けになっても女性ぽくならないのがとてもいい。
征四郎の打算的な考えから始まる関係だけど、ジムはそれを見抜いた上でのことだったのが安心できるし、征四郎の負担にならないよう寄り添ってあげられる人だからこそ征四郎がいつのまにかジムに本気になっていったのが納得感があります。
征四郎が同じ悪夢を見続けていたけど、夢の中で背中をさすってくれる人が現れた。それがジムだったというくだりが征四郎のジムへの信頼や愛着の表れでいいですね。
2人一緒に日本にいることは難しいし、征四郎は日本に嫌気がさしていたしアメリカへ行くことを望んでいたので、自然な流れのハピエンだと思いました。
船で発つ時、見送りにきていた征四郎の母親の小さな姿に感動しました。深々とお辞儀をしたジムにも。さすが日本文化を愛しているナイスガイだわと。
全体的に誠実な描き方で物語的には王道で良質なメロドラマを見ているようでした。
戦後の日本が舞台のお話。
主人公が戦争で友人を失っていたり、PTSDを患っていたり、同性愛が禁止されていたり、取り扱っている要素は重たいのですが、それほど重たさを感じることの無いままサラッと読み終えてしまいました。
そういったギャップが魅力の作品も存在するのですが、この作品はもっと重たさを感じながら読みたかったなと思います。
設定的にも色々と気になるところはありましたが、それよりもタイトルにもなっている『ひとりで夜は越えられない』の部分をもう少ししっかり表現して欲しかったなと思いました。
絵柄やキャラクターは好みでした。
本当の出来事と時系列凄くうまく絡み合って、当時の人付き合いと価値観、家族関係、人間関係が良く描けます。話の空気から絶対どこかに「穴、洞窟」が来るのかなって思ってたらから涙の準備はしていたけど・・ひらいしんに吸い込まれた雷見たいに自分を3回も泣かした。まじで、枕がびっしょりになちゃったwジムくんまじでイケメンで優しすぎる!歴史系、イケメンが好きな人におすすめしたいBL!まぁ、自分みたいに大人になってから涙もろい人にはティッシュを準備しないと、俺みたいに枕がビショビショになちゃうw