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人生七周目の予言者は王弟殿下の寵愛を回避したい

jinsei nanashuume no yogensha ha outei denka no chouai wo kaihi shitai

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表題作人生七周目の予言者は王弟殿下の寵愛を回避したい

ウィルフレッド・ブレイクリー
王弟,26歳
ルカ
転生を繰り返している薬師,24歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

未来を先読みする“予言者”として尊敬を集める美貌の薬師ルカ。実は25歳になると命を落とし、再び同じ世界に生まれなおすという不思議な生を生きていた。そんな人生も7回目となったある日、街で赤毛の青年騎士を助けたルカは、それが王弟ウィルフレッドであると知って慌てて逃げだすことに。なぜならウィルフレッドは、毎回ルカの死の遠因となる存在だったのだ。 ところがウィルフレッドは「予言者として力を貸してほしい」と強引にルカを城に招き、やがて熱情を向けてくるようになり…!? 死を回避するには愛する者と離れなければならない――。王弟殿下×孤独な予言者、運命の生きなおしファンタジーBL!

作品情報

作品名
人生七周目の予言者は王弟殿下の寵愛を回避したい
著者
村崎樹 
イラスト
小山田あみ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
電子発売日
ISBN
9784344851931
4.2

(64)

(36)

萌々

(17)

(6)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
9
得点
269
評価数
64
平均
4.2 / 5
神率
56.3%

レビュー投稿数9

読みごたえのある作品。

作家買い。
村崎さん作品はファンタジー色が強いものが多いなと思っていますが、今作品もそのイメージを損なうことのないファンタジー作品でした。

何しろ、タイトルにご注目。
「人生七周目の予言者」が主人公だからして。人生七周目、ってどゆこと?
と思いつつ読み始めました。





主人公は薬師のルカ。
薬師として村人たち薬を提供はするものの、彼は予言者として名を馳せている。
これから起こる事故や災害、そういったものをぴたりと言い当ててしまうのだ。ルカの美貌と相まって名が広まっていくが、ルカ自身は注目を集めることなくひっそりと生きていきたいと願っている。

ここでポイントになるのが、「なぜルカは未来を言い当てることができるのか」という部分。タイトルの「七周目」というところから推測できるように、彼は25歳の誕生日を迎える前に早逝。死んでは「同じルカ」として生まれ変わってきているのだ。しかも、地こそ違えど、同じ国に。だから…、と話は続きます。

25歳の誕生日を迎える直前に自分は死んでしまうということを思いだしたルカは、なんとか25歳の誕生日を迎えたいと願う。そして、7周目の今人生で、彼は自分が死に至る際に、王弟のウィルフレッドと関わりができる…、というところで己が死んでいたことを思い出す。ウィルフレッドに関わりを持たずに生きていこう。そう決心しているルカだったが…。

生まれ変わりとか、転生、というお話は多くあれど、「ルカ」の人生を、時を巻き戻すかのようにして何度も生まれ変わるという斬新な設定で、読み始めてすぐに一気にこの作品の持つ世界観に引きずり込まれてしまいました。

ルカはなぜ「ルカ」として生まれ変わるのか。
なぜ25歳の誕生日を迎えることができないのか。
ウィルフレッドと関わりを持つと(前の人生ではウィルフレッドに会ったことはない)死んでしまうのはなぜか―。

と、多くの謎を孕んだ作品です。

前世のルカの記憶、という部分を頼りに彼は先読みをしているわけですが、もちろんすべてを知っているわけではない。王族に絡んだ事項については、ルカは接点がないので知りようもない。

が、全くかけ離れていたと思われていたルカと王弟のウィルフレッドに、意外な接点があって…。

今作品の面白さは、ルカの転生、生まれ変わりの理由にあるかと思われます。
きちんと伏線が絡められていて無理がない展開になっていて非常に読みごたえがある。そこに、ウィルフレッドとルカの恋の行方が絡み、二転三転しながら進むストーリーでめちゃめちゃ面白かった。

そのストーリーに、小山田さんが挿絵をつけてくれているという眼福さよ。
ルカの中性的な美しさも、ウィルフレッドの硬派なカッコよさも、きちんと描き切っていて萌えが爆上がりしました。

キャラがまた等しく魅力的。
ウィルフレッド、ルカの二人はもちろんのこと、ウィルフレッドの兄で現国王でもあるエリス、エリスの娘のシャーロット、みんな温かく、そして優しい。ウィルフレッドに至っては王弟というハイスペック男子でありながら、ルカの一挙手一投足に翻弄される可愛さもある。

読み進めるごとに伏線が繋がっていく、そのストーリー展開の手腕に圧倒されました。あ、あれはこういう意味か―!と何度思ったことか。

非常に面白く、読みごたえのある一冊。
キャラ良し、ストーリー良し、挿絵良しの、文句なしの神作品でした。

9

今日の一冊はこれだ!

はじめましての作家さんです。
すっごく読みやすくて盛りだくさんで楽しくハラハラドキドキ読めました。

主人公が悲観的だったり自己犠牲しすぎず、いざとなったら秘密も素直に打ち明け無駄に時間を浪費したり傷つけあったりしないのがいいですね!
目的のためにみんなが最善を尽くして、下手に反対勢力とかもなくて。

呪いと愛と祈りと。
今のウィルフレッドがあるのは…とわかったときは、ハァァァーーーー!!!となりました。

あらすじを読んでも私にはよくわかってなかった、ルカが人生7回目で同じ世界に生まれなおすというのは、死ぬと生まれた時に巻き戻るということなんですね。

もうお話はとっても良くって。盛りだくさんすぎて何とレビューしたらいいのか。
クライマックスとルカとウィルフレッドの二人の関係が解明されたとき!過去からつながったとき!感動しました!

とともに、あれ?どういうこと?と一読では理解できず、思わずノートにそれぞれ4者の意思の矢印と結果とその後を書き起こしたくなりました。

そしてなんといっても小山田あみさんのイラストですよ!
なんとなく個人的に小山田あみさんはハードボイルド系でおみかけすることが多い気がしてたのですが、ファンタジーも素敵です!この肉感的な感じ?立体感?さすがです!

こんな素敵な作家さんを今まで知らなかったなんて!出会わせてくれたレビューに感謝です!

4

ネタバレ無しに読んで欲しい

村崎樹先生の作品は「年下Domの溺愛コマンド」と「清らかな雪は白金の狐の愛にとける」以来になります。

もう、タイトルに書いた通りです。余計な知識を入れないで楽しんで欲しいお話でした。ルカが転生を繰り返している理由は、ウィルフレッドがルカを王城に呼び寄せた理由と関係あると考えるのですが、それがどういう理由なのかなかなかハッキリしないところが気になって色々と考えてしまうんです。この自分で推理するのがとても面白いのですよ。

ルカが最初は警戒してるのでなかなかLOVEには発展しません。でもウィルフレッドの気持ちが誰に向いてるのかは分かるので、2人の気持ちと距離が近付いて行くのに凄く萌えるんです。

多くは語りませんが、ルカの愛する人を思う気持ちに泣きました。あの瞬間にそんな事を考えられるのって凄いと思いました。
 

最後に嫉妬って恐ろしいです。身勝手過ぎてその事が身を滅ぼすキッカケになるんですから。彼女には主演女優賞を贈りたいですね。



因みに全てが解決してからウィルフレッドとルカが結ばれるのでエロは少ないです。そこも凄く良かった要因でした。


4

すれ違わされた恋を取り戻すために

今回はトレーネステンの「武の弟」と呼ばれる王弟と
7回目の死を免れようとする薬師のお話です。 

受様が25才の誕生日を無事に迎えるまで。

受様は国内を渡り歩く薬師ですが
前世の記憶を持ったまま同じ人物として
同じ人生を7度も生きています。

受様は生まれ変わるたびに
国内で起こる事件や事故等25年間に起こる出来事を
1冊の本に書き留め、顔見知りに助言をするようになり、
「翠眼の予言者」と呼ばれるまでになります。

なぜ25才の直前で死に同じ人物に生まれ変わるのか
理由はわかりませんが規則性はわかってきます。

毎回孤児で新しい家庭に拾われること
記録を書き留めた本が受様についてくること
受様の死には王弟が関係することです。

そのため受様は今世は王弟に関するものや
関係者と接点を持たないよう徹底的に避けています。

25才の誕生日を4か月後に控えて滞在する町は
山の土砂崩れで人身事故が起こるため
受様は占いを理由に職人の山越を止めます。

それでも心配で山に踏み入り
幻の花を探していた精悍な男前と出会います。
この人物が今回の攻様です♪

受様は攻様が鍛冶職人のために薬草を求めていると知ると
例の本から3日後に発見されるはずの花を
教えてしまいます。

その2週間後、受様は王弟から翠眼の予言者として
呼びだしを受け戦々恐々で王都に向かうのですが
王宮で待っていた王弟とは攻様だったのです!!

果たして受様は今回も死を免れることはできないのか!?

25才の誕生日目前で必ず死ぬ受様と
受様の死に何かしらの関りを与えているらしい攻様の
輪廻転生ファンタジーになります♪

MYツボを刺激する言葉の並んだ長いタイトルに
惹かれて手にした1冊になります。

攻様達が予言者として受様を探していたのは
「無形の魔女」の復活の日を知る為でしたが
民間では無形の魔女は物語上の存在と思われています。

しかし王家は魔女と何代にもわたって戦い続けていて
封印と復活を繰り返していて150年の時を経た今、
復活の兆しが見えるというのです。

受様は今までの人生では
無形の魔女の話は聞いた事がありませんでしたが
攻様に助力を請われるのです。

そして攻様と関わっていく中で
受様が7度もの人生を繰り返しているのは
魔女が関っている事が判ってきます。

えぇぇぇぇ、どうなっちゃうの!? とドキドキMAX!!

受様の転生の謎、魔女の復活、攻様との関りに
受様と攻様の恋愛事情が絡まってハラハラ&ワクワク
大団円の幕引きまでとても楽しく読ませて頂きました。

魔女を阻めたのは今世の2人の愛だけではなく
前世の2人の愛の力もあったのかなと思いました。

3

誕生日おめでとう(つω`*)

初めて手に取った作家さんのお話。
流行りの転生ものかと思いきや、なるほどですね~。

受け様は、薬師で占術もするルカ。
『翠眼の予言者』なんて呼ばれる程、先読みが当たっているのだけど、実は前世の記憶を持ったまま、同じルカとして、同じ時を生きていて、25歳の誕生日前日に亡くなってしまう。
そんな人生が既に7周目、175年。
転生ではなく、人生をあゆみ直してるルカ。

攻め様は、王弟ウィルフレッド。

ある日ルカは王宮に呼ばれ『無形の魔女』と呼ばれる魔女討伐に、その予言の力を貸してほしい、と依頼される。
青くなりつつ、断れるはずもなく王宮で過ごすことに。

ウィルフレッドがルカを前にドキマギしてる様子に、にまにましちゃう(>ᴗ<)
ルカのことを意識しまくりで、かわいい、なんて最初は思ってたのに、どんどんカッコよく情熱的になっていっちゃって(≧∇≦)

『無形の魔女』がルカを執拗に狙い出して、最初の人生でのそれぞれのが関わりがなんとなーく見えてきて。

どうなる事かとハラハラしてた魔女討伐、なるほどなぁって唸りました。

ルカの修道士っぽい決めゼリフ、素敵(*^^*)
2人だけで通じる"約束"もなんかいい。

ルカ視点で進みましたが、ウィルフレッド視点も読んでみたかったな。
運命の人に出会えて舞い上がってるのとか、ルカがいなくなって青くなるのとか( *´艸`)

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