電子限定かきおろし付
今回はあらすじを読んでみて、しちみ先生の作品では初めて紙本を購入してみました
決め手はあらすじにて言及して下さってる描き下ろしの内容がある事
しちみ先生作品を既読の読者さまにはお馴染みのニコラスくんですが、基本は「不憫」がお約束です(´Д⊂シクシク
その上今回の作品の本筋には不穏な言葉が…‼
またしても読後にずーーん。。。と重くなっちゃうヤツなのかなぁ、、、と思いきや「描き下ろし」に救いがありそう??!!という文言を発見です
と、いう事で電子配信情報が分からなかったので居ても立っても居られず本屋へGO‼
以下本筋に触れないよう努力はしますがネタバレ回避希望の方はお気を付けてお読み下されば幸いです
さてさて、、、この作品に登場するキャラは主に4人
ご存知しちみワールドの専門受け担当の「ニコラスくん」
今回彼が心機一転新しい街に引っ越して来る所から物語がスタート
ページを捲った1ページめの不穏で強烈なプロローグは一旦スルーで話が展開していきます
ニコラスくんが作中出会う順に他の3人をご紹介
1人目は新居の隣人
初出は女性に頬を引っ叩かれている所に出くわす気まずい感じの出会い
2人目は街なかで挙動不審な動きをするスーツの男性
困りごとかな?と訝しげに思いながらも声を掛けるニコくん
この出会いからお話しが転がっていきます
3人目はニコくんの義父
どうやら出所後にニコくんを探し出し無理矢理の再会の様子…不穏です…
さて4人の主要キャラですが名前があるのはニコくん含めて3人です
義父は関係性は明かされていますが名前は出ません
ニコくんには「アイツ」呼ばわりされており望まぬ再会は明白。。。
今作の表紙にニコくんと共に描かれているスーツの男性が2番目に出会った「アルバート」
この作品の裏主人公とでも言いましょうか…?
彼は作中ではニコくんを自身の「決定代行」としてアルバイトを頼む雇い主です
決定代行とはアルバートが選択を迷った時にアルバートの代わりに選択の決断を下す、というのがお仕事内容
その選択肢の詳細は深追い禁止
それは例えば「朝食の卵はボイルかフライか」「ネクタイの色は赤のラインかシルバーか」「男か女か」「頭か心臓か」。。。
様々に投げ掛けられる選択肢から選択を委ねられます
それにニコラスは決断をしてアルバートに伝える
そんなちょっと変わったアルバイトを通して近付いていくアルバートとニコラス
そして1番最初に出くわした隣人のルカとも徐々に関りが増えていくニコラス
最初は厄介な隣人
でも次第に交流を重ねる事で近付く2人
そして3人目は招かれざる客の義父、、、
ニコくんのお母さんと昔3人で暮らしていた様ですがどうやら義父が服役中に母親が亡くなり、それを機にニコくんは引っ越したようですね
ところが知らぬ間に出所していた義父は新たに小さな姉弟を携えてニコくんの目の前に表れ金の無心をします
自身の要求に応えなければ幼い子供が辛い目に遭うぞ、と…完全に脅しです
更にこの再会はこの1度きりでは終わりません。。。
義父はニコくんのお家さえも突き止め、金のみには留まらず美しく育ったニコくんの色さえも欲します。。。
。。。出ました……先生得意?のイタイ展開です(ノД`)ツレェ…
少しずつ交流が芽生え、訳あって気にかけている隣の部屋の異変に駆けつける1番目の男、ルカ
さて、、、このルカはニコくんにとってのどんな存在に?
はたまた2番目の男、アルバートとの関わりはあるのか?
そして彼らが住まう街で頻繁に起こるシリアルキラー、通称「ブラックコート」のニュースが騒がしい。。。
さてさて、、、この4人はこの事件と関係があるのか無いのか
今回のニコくんには本当に救いがあるのかどうか、、、
不穏な空気に包まれながらも読み進める手は止まりません (>ㅅ<)
読後の感想は安易には言葉には出来ませんが私的には「救い」があった、、、と受け取っています
「選択」を下す重み以前に「選択肢」を増やせる広い視野と知見を得る事が大事
そして可能性を広げ、選択肢を増やす方法は1人で生み出すのではなく誰かと考える事で自ずと広がるハズ
そんなメッセージを私は受け取りました
しちみ先生テイストは損なわれず、でもいつもよりも読後の感情は穏やか
それでも間違いなく「先生の作品」と分かる作風は健在
こういう作風で個性を出しながらも考えさせる作品を描ける作家さまの作品は最大限評価したいな、と思います
しかもちゃんと商業と同人での描き分けもしながらも一貫したテイストは崩れない…流石です
これぞ才能でありプロフェッショナル‼
修正|描写自体が少ないのですが性器がハッキリ分かる描写は1回で縁取りありの白抜き(紙本)
エロス度★★
考察&サスペンス要素が絡んだストーリーがとても面白かった!
偶然出会ったアルバートの〝決定代行〟をすることになった大学生のニコラス。
〝そんな事まで決められないの!?〟ってくらいアルバートが優柔不断で、迷う彼の代わりに答えていくニコラス・・・と、微笑ましさを感じますが、連続殺人事件が絡む事で自分の選択が誰かを害しているのでは?と暗い影を落としていくのがよかった。
他者の迷いには簡単に答えられるけど、自分の迷いには躊躇してしまう・・・。
キャラの心理の描写が素晴らしい魅力を放っていました♡
表紙からもわかる通り、しちみ先生の絵は非常に美しいです。その美しさがビッグバンぐらいの爆発力を放つのが本作品の描き下ろしです。
できるだけネタバレのない範囲で説明すると本作品の雰囲気は暗めです。こちらの気が滅入るような描写ももちろんあり、この暗さを浄化していくのか、それともされることはないのか、ハラハラしながら読んでいましたが、最後の描き下ろしのエピソードがその爆発力でもって全てを吹き飛ばしてくれました。
他の方でも言及されている通り、しちみ先生の中ではマイルド寄りでかつ話の内容もミステリー系で面白いため、お勧めしやすいなと思います。200ページと一つの物語を終わらせるには短いページ制限の中でとても綺麗な終わり方をしているので、読後感がすごくいい作品だと思いました。
はじめましての作家様です
裏表紙のあらすじ見て面白そうなので手に取りました!
自分で何かを決められない男?優柔不断というかなんか病的です。
同じようなホラーコミック思い出しました
この先生伏線張るのがすごくお上手で、最後までハラハラドキドキしながら読めました!!
表紙のイケメン紳士と美少年のラブなお話じゃな表紙のコミックって初めて見ましたた!
そしてまさかまさかのモブっぽい男?(モブにしてはイケメン)とくっつくなんてぇ〜
えーっアルとくっついて欲しかった
ビジュアルもアルのほうが好みだったのですが…でも最後にニコラスにとってとても良いことをしてくれたのですが…
アルもニコラスも同じような生い立ちで何か惹きつけるものがあったのでしょうか?
人生は選択の繰り返し!そのとおりだと思いますアルが、ニコラスに決めてもらうのも分かる気はするのです
だって人に決めてもらうって、半分は自分のせいじゃないって思えるもの
ニコラスももちろん義父から虐げられて、不憫が、過ぎるのですがアルもまた大人たちの犠牲者で悲しすぎる
でももしニコラスがアルの立場だったら、父親をあやめることなく自分が犠牲になってたかも
ニコラスとアルの決定的な違いってそこにあるんだよね〜他者を傷つけて自分の尊厳を守るのか、犠牲的精神の持ち主なのか
なかなか考えさせられる秀逸なミステリーBLです!
最後のシーンでやっとほっとできました!
まさか女ったらしのルカとくっつくなんて
でもよかったね!大事にしてくれそうです
BLって感じではなくミステリー色の強いお話です。初っ端のちびっ子が血まみれでナイフ握ってて誰かが倒れているシーン、これが伏線なんだけど私は完全にミスリード。
しちみ先生ってイヤァなお話描かれるって思い込んじゃってたからニコ君まわりに現れる人物は、一見好青年やいい人そうでも疑いの目で読み進めてしまうクセが付いてる。
さて、今作はどうだったでしょうか?
読んでみてください。
私的にはそこまで胸糞ではないし、いい終わり方して良かったなと思いました。
物事が自分で決められないから[決定代行人]に決めてもらってるアル。大きな穴がぶち開いた部屋に住んでるのにいい身なりのアルの事が気になってしまった。基金のお金がたんまりあるんだろうか?
描き下ろしが粋な終わり方したけど、でもでもやっぱりBLならばその先の濃厚なやつが見たかったです。同人誌で出ませんかね?
紙本で購入。
白抜き修正