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孤独なゴブリンは王子の愛から逃れたい

kodoku na goburin ha ouji no ai kara nogaretai

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表題作孤独なゴブリンは王子の愛から逃れたい

レオンハルト・フライデンタール
フロイデンタール王国の第2王子,25歳
リュイ
人間と魔物のハーフ,22歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

魔王が勇者に倒されてから三十年後。魔物と人間の間に生まれたリュイだったが、人間はまだ魔物を嫌悪していてどちらの種族からも受け入れられず、リュイは森の奥深くで暮らすしかなかった。そんな彼のもとへ怪我をした騎士・レオンが現れ、一時的に視力を失っていたのでリュイが半分魔物だと気づかない。命を狙われているというレオンを匿うことにしたリュイだったが、毎朝おはようと挨拶し一緒に食卓を囲み、また明日と言えば同じ言葉が返ってくる。ただそれだけのことがこんなに幸せだなんて。レオンとの二人暮らしは孤独だったリュイに暖かな感情を抱かせるようになる。魔物である自分の正体が知られなければいいのに。そう願うリュイだったがーー。

作品情報

作品名
孤独なゴブリンは王子の愛から逃れたい
著者
櫛野ゆい 
イラスト
石田惠美 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344853676
3.9

(37)

(10)

萌々

(18)

(6)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
16
得点
142
評価数
37
平均
3.9 / 5
神率
27%

レビュー投稿数16

とにかく誠実で優しいCP

ゴブリンかぁー…(そこにBL的萌えはあるのかい?)
と思ったのが第一印象。

最近櫛野ゆい先生祭りが開催されていた(個人的に)のと、思う以上に評価が良かったので手に取ってみました。BLって幅が広いなぁ~と思いながら。

結論から言って、ゴブリン(人間とのハーフ)が受けでも物語は良かったです!
ファンタジーの世界観やバトルシーンは櫛野先生らしくしっかり描かれていたし、その世界に没入して楽しめました。

展開としては王道。
一時的に視力を失った攻めレオンとハーフゴブリンのリュイが出会い、目が見えない中で共に生活し、お互いの人となりや心に触れ恋に落ちます。
こちらも櫛野先生らしいと思うのですが、2人とも心根が良く正直で優しい人たち。
想いが通じるのに変に拗れたりはしません。

ただ、攻めは受けの姿を見ていないので人間だと勘違いしている状態。見た目が半分人間、半分ゴブリンのリュイは姿を見られるのを恐れ…。
この部分の告白のやり取りとリュイの決意、そしてレオンを元の世界へ帰すためにリュイがした行動が切なくて切なくて。。
でも、逃げる受けっていいですね。そのことに疑心暗鬼になりながら悶々と過ごす攻めもwww(苦しむ攻めスキー)

レオンはとにかく誠実で真っ直ぐな思いやりがある人で、包容力が半端ないスパダリ。
リュイもとにかく健気でピュアで優しい。森の奥でひっそりと一人で住んでいた、住まざるを得なかったのが不憫でした。

そんな2人が森の中の小さな暮らしの中で、おはようおやすみ、ただいまおかえりと丁寧に挨拶し、小さな事でもありがとうを忘れない。心温まる日々を大切に過ごす様子にほっこりしかないーーーーーーーーー。
(甘めで丁寧で優しいCPで、ちょっと自分には刺激が足りなかったけど)

終盤は若干駆け足で、方々でのリュイの受け入れ度が高く、2人の仲があっさり認められたり王城での人間と魔物の軋轢などは感じられず物足りなさも感じました。
森の奥の話が丁寧でゆっくり紡がれていたので、もう少し後半にボリュームがあっても良かったかな?

そしてリュイはいいとして、森で暮らすレオンはこれからどう過ごしていくのでしょうか。王子としての資質や能力、女王になる姉との信頼関係などを考えると、中央から退いてしまうのは勿体ない気がしました。(でも王城でリュイが暮らすのも違和感というジレンマ)

電子限定SSがリュイが報われて良かったです。素敵なお話でした。でもちょっとフラムにも負けてるように見えちゃう可哀想なレオンでした。

0

愛称呼びに萌え~(≧▽≦)

人間とゴブリンを両親に持つ、ハーフゴブリンの子だなんて、と手に取りました。
電子で買うと、ついつい後回しになっちゃって。

受様はハーフゴブリンのリュイ。
顔を始め右半身が緑色のまだらがあるため、一目見ただけで人間ではないと分かってしまう。

人里離れた森の奥に1人で暮らしていたところ、怪我をした騎士と出会う。
この騎士こそ攻様であるレオンハルト。
視力を奪う花粉のせいで、一時期視力をなくしているレオンを放っておけず、家へ連れ帰り面倒を見ることに。

題名に孤独なゴブリンとなりますが、確かに旅だった父親を、1人待ってるリュイだけど、人狼のフラム達やリュイの薬や薬草を買い取ってくれる商人。
リュイはその人柄で自分の居場所をきちんと作ってきていましたね。

レオンも、リュイの見た目で先入観を持つことなく接する事ができて、リュイの優しさや人柄に惹かれていく。

初えちシーンでは、何にも知らないリュイにクラクラしながらもリュイのペースに合わせて進めていこう、と思うレオンの優しさと我慢がナイス(≧▽≦)
で、恋人になったとたん、”リュリュ”とか愛称で呼び始めるレオンの浮かれ具合に小っ恥ずかしくて転げたくなりましたo(>∀<*)o

巻き込まれた危機を回避しようとする2人の、相手を想う気持ちがいい(*^^*)
「逃げて」って言って受様が攻様を逃がして捕まっちゃうシチュエーションとか、大好物ですよ♡

人種とか立場とかの違いを乗り越えた2人に拍手でした。

0

心優しき孤独なハーフゴブリン

人外と人間のCPだーいすき!電子版で拝読しました。
人間とゴブリンの間にできた、半分魔族で半分人間な主人公(受け)と、目が見えない状態で主人公に保護された美丈夫との恋物語です。

勇者が魔王を倒し、世界が平和となってまだ30年。半分魔物である主人公は森の奥深くでひっそりと暮らしていたところ、怪我をした馬と騎士様を保護する。騎士は目が見えない状態で、それが治る約一ヶ月ほど自宅で匿うことに。

魔物あり!魔法あり!のファンタジー。主人公も騎士様も、でてくる仲間たちも心優しい人でいっぱいです。
悪はわかりやすい悪でした。作品によっては、「悪人にもそうする理由がある…これは同情しちゃうな…」と思っちゃうこともあり、結末に心を痛めたりするんですが、今作はそんなことなかったです!随分と自分勝手なひっどい男がラスボスでした。

後半はちょっと駆け足だったのと、現王が魔王を倒した勇者だというのに子育て失敗した残念な父親みたいになってたり、騎士様(正体は第二王子)から主人公のことをどれだけ素晴らしい人間かを聞いていたとしても、魔物と人間のハーフと見てわかる外見をしてる者をあっさりと受け入れちゃうのがなんだかな、と思ったりしました。もう一悶着あるのでは!?と思っていたもので。
行方不明だった主人公の父親の行方も…。うーん、思うところは多々ありますが、全体的に楽しく読ませていただきました!

0

勇者が世界を救った後(フリー○ンではない)


勇者の息子の王子 × 人間とゴブリンのハーフ

勇者が魔王を倒し、平和が訪れました。
魔王に操られていた魔族たちは理性を取り戻し、平和な世の中になります。
それでも人間たちは魔族を恐れ嫌悪し時には攻撃してきたりします。魔族たちは人目を避けて森の中で暮らしています。
人間の父とゴブリンの母を持つリュイ(受け)は三年前に母が病で亡くなり、父は母の薬を探しにいったまま帰ってこないため、1人寂しく暮らしています。時々訪ねてくる商人たちや友人のウェアウルフが訪ねてくるきりです。
そんなある日、賊に襲われ怪我をした人間、レオン(攻め)を助けます。リュイはハーフなため人間にもゴブリンにもない容姿をしているため、人を避けていたのですが、フランは眼を痛めているためリュイの姿が見えず、普通の人間だと思っているので治るまで世話することにするのです。



人間とゴブリンのハーフって、もう少しパーツごとに似てるところがあると思ってたんだけど、リュイは右半分がゴブリンで左が人間というセパレートに外観に違いが出ています。

レオンの目が治るまでと世話をするのですが、お互いどんどん惹かれあってしまうのです。
このままほのぼの進めばよかったのですが、実は勇者の息子で王族のレオンは姉アンナと兄ルーカスの王位継承問題に巻き込まれてしまうのです。

劣勢のルーカスの反転攻勢か始まり、それに魔物たちが利用されてしまいます。

リュイはリュイで、自分の本当の姿を見られるのを恐れて逃げてしまう。

魔物たちを利用するルーカスの行動はまさに勇者に倒された魔王と同じ行為だとなぜ気がつかないのか。
彼が何故そんなに王位に固執したのかと思うと切ないです。

今回のことがきっかけで、人間と魔物との仲が良くなっていきそうな感じになって、これから皆で手を取り合って平和な国になるだろうという流れのための必要悪だったのでしょうか。

2人は甘い時を2人で過ごすにはやることがまだまだ多いですが、孤独なリュイが幸せになれてよかったです。


0

【あなたに、レオンさんに愛されたい。・・・・・・僕を、愛して下さい(リュイ)】

エロス度★★★★★

レオンとリュイが紡ぐ恋物語・・・開幕♡

王子様とハーフゴブリンが恋に落ちるストーリーがとてもロマンチック。

石田先生の描く挿絵が神がかる眼福さで、レオンの肉体美やリュイの美しさが芸術的。

傷を負い、目が視えない状態のレオンを介抱するために一緒に生活を共にすることになったリュイ。
自分の姿を見られないことに安堵しながらもレオンを好きになってしまうリュイや姿が見えなくてもリュイの魂・心に惹かれ愛を囁くレオンがたまらないです。

それぞれの立場・境遇の苦悩を乗り越えて愛し合う2人が尊い・・・。

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