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やさぐれ男、異世界で色悪騎士が愛する王子の身代わりとなる

yasagure otoko isekai de iroaku kishi ga aisuru ouji no migawari to naru

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表題作やさぐれ男、異世界で色悪騎士が愛する王子の身代わりとなる

ヴィダール
元傭兵の護衛騎士
世永 礼夜
27歳,異世界に召喚された半グレ

あらすじ

おまえがいないと、生きてる意味がない
愛を知ると弱くなる。でも愛さずにはいられない。心が空っぽの半グレが、塩対応の騎士に恋をし得たものは!?

荒んだ生活を送る礼夜は弟分に刺され死亡⋯のはずが異世界に召喚!? 礼夜と瓜二つの清らかな少年王子の代わりに、騎士団を率い国を奪還することに。騎士のヴィダールに惹かれるが、彼が慕うのは王子だけ。冷たく「お前のことは抱かない」宣言までされてしまう。ところが怪我をした礼夜に彼は献身的で熱を孕んだ視線を向けてきて。素直になれず戸惑う中、礼夜は危険な任務に赴くことに!?

作品情報

作品名
やさぐれ男、異世界で色悪騎士が愛する王子の身代わりとなる
著者
小中大豆 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784576240169
4.5

(148)

(103)

萌々

(28)

(13)

中立

(0)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
25
得点
666
評価数
148
平均
4.5 / 5
神率
69.6%

レビュー投稿数25

説明不足のダーティーヒーローもの

義賊を描くなら、もう少し丁寧な説明が欲しい。略奪しながら王都奪還を目指す宣言の時に、略奪対象を言わないまま周りが了解するのは、現代の価値観ではありえない。庶民や弱者が巻き込まれていないかどうか、重要なポイントであるにも関わらず説明が無いのでストレスを感じる。細かいところが気になって没入感が薄れる。ヒーロー側がややトランプ的思考パターンなので、脳が拒否反応を起こす。そもそも現代の半グレ転生者ふぜいが、いきなり義賊による王都奪還の陣頭指揮を取れるのって控えめに言って不自然。なにかと強引でつっこみどころ満載。

2

入賞された記念に読みましたが…

正直期待しすぎました。
確かに面白いし展開も良かったです。国盗り物語はいつ見ても楽しいですよね。作者も絵師も最高で人気があるのはよく分かります。

ただ展開が早すぎて二人の気持ちの変化がよく分からなかったというのが正直なところです。
内容がいいだけにこれは上下巻に分けるかシリーズ物にするべき内容だと思いました。ヴィダールが礼夜に突然優しく接するようになった時、礼夜がヴィダールに惹かれていく過程、戦場を駆け抜けていくハラハラ感、もっと何頁にも分けて深く書いてほしかったです。
それがあれば数年来にかけて評価される素晴らしい作品になったのではと、勝手ながら一読者として思ってしまいました。

2

礼夜がレイヤになるボリュームのある楽しい話!

転生するのが暴力、脅し、うそをつくなどカタギじゃない仕事をしている27歳の礼夜っていうのが読んだことない設定で新鮮でした。
裏社会でそこそこ経験があり成功していた礼夜。舎弟に刺されて死にそうになっていると、中世の王や騎士が活躍する時代に呼び出され気づいたら泉で溺れかかってます。
同じ顔をした前王家の王子フレイの不思議な力によって呼ばれました。けっこう早めに病弱なフレイ様は亡くなってしまいます。
彼の代わりに配下の者達と協力しピンチをなん度も切り抜け、最後には王国を奪還するというお話しです。

読書好きで誰のことも信用しない慎重な性格で見た目はチャラいけど、実はシュミレーションに長けた戦略家であることが役立ち、周りの者達の信頼を得ていきます。
護衛であるヴィダールが初めは嫌っているのに好きになったら甘かった♡
甘いのに最後まではなかなかしない。きちんとお互いを知ってから体の関係を持ちたい。って、これもまた新鮮でじりじりするけど面白かったです。

全てが終わったらまた抱くと約束していたので、読者としてそこを確認出来なかったのが無念です。
それと、あの泉にみんなで戻ってきた時に起きた奇跡の続きがすごく気になります。

どんな形でも短くても良いので続編を書いていただきたいです。よろしくお願いします!

2

国盗り物語



生まれも育ちも恵まれず、やさぐれた男が心を取り戻すまで


生まれに恵まれず、半グレ集団の頭として、何でもやって生きてきた礼夜(受け)は、ある日側近に刺されて死んだ。と思ったら、落ちた川から異世界へ転移していた。
礼夜を呼び出したのは同じ顔をした少年フレイ。
亡国の王子でであるフレイが、逃避行の途中、王族だけが知る神の泉で祈った結果、礼夜が出てきた、らしい。
病弱で余命幾許もないフレイの願いは側近たちが命を散らさずに逃げること。
後を託された礼夜だが、フレイを慕っていた側近たちは、フレイの死に後追いしかねない消沈具合だった。
特に、フレイの護衛騎士ヴィダール(攻め)は完全に放心状態で役に立たない。
礼夜は自分が生き残るため、彼らを叱咤激励し逃亡を図る。
礼夜は自分の居場所を作れるのか。


この作者様の作品は私にとって当たり外れの激しいことが多いのですが、評価が高かったので手に取りました。

最後の一文まで読んで一息ついた後の感想は、「良かった」に尽きます。
長く辛い人生の半ばで、今まで以上の逆境の中で足掻き続けた結果、仲間と愛する人を見つけ、色々な感情を覚え、はじめに求められたもの以上のものを手に入れて、心残りも解消する。大団円と言っていい壮大なお話でした。

ただ、礼夜は呼び出された被害者なのに呼び出したフレイはすぐ死ぬし、側近は反抗的でお前が代わりに死ねば良かった的な対応を取られ、周りは敵だらけの場所も人も完全アウェイな中で必死に生きようと足掻く様は読んでいてしんどかった。
皆が信頼できる仲間になり、ヴィダールが恋人になるまでがほんとーに長い!
そもそも受け様がしんどい話は好みではないのです。
お陰で何度も読み手が止まり、なかなか読み進められなかった。

でも、露悪的に皆を煽り動かし、仲間を増やして縄張りを増やしていくのは面白かったです。
経験から他人を信用せず、自分の感情も意識の外にやり、常に淡々と生き残るためにやるべきことをし、感情は邪魔とすら思っていた礼夜が、仲間が傷付いたら心配することができるようになって本当に良かった。
そして最後の最後、神の泉が新たな奇跡を起こしてくれたことにちょっと感動しました。

これからの明るい未来を感じることのできた良い話だったと思います。

3

お、面白すぎる…!!

350ページ弱あるのですが、面白すぎて本当に一気に読んでしまいました…。
さすが小中先生というしかない。
一巻で綺麗にまとまっているのですが、これは上下巻か、それか続きが読みたくなる……!
それぐらい読んでいて楽しい作品でして、世界観もしっかりしていて、王国の奪還、メイン2人の恋路はどうなるのか…ページを捲る手が止まりませんでした。終わり方もとても綺麗で、ラスト10ページぐらいはずっと涙目で読んでました。そして最後の最後で落涙。
なにより主人公のキャラが魅力的でして。普段健気受けばかり読んでるのですが、レイヤの様なかっこいい受けもいいですね。
挿絵も素晴らしかった! これは本当におすすめな一冊です!!

4

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