シーモア限定描き下ろし漫画&電子限定描き下ろし漫画付き
この想いも雪と共に溶けてしまえばいいのに――
 ハピエンで良かった♡
                    ハピエンで良かった♡
				タイトルから、片方が死ぬのを見届ける系かな…
とドキドキしながら読みましたが、
文句なしのハピエンで良かったです。
人間のリュカが瀕死の獣人ヴェルクを拾い、
生活を共にするようになります。
ヴェルクからは熱烈に番になることを求められますが、家族を失った傷がまだ癒えないリュカは
素直にその気持ちを受け入れられなかったのだけれど。
リュカが狩りの途中の事故で生死を彷徨い、
目覚めたあとは先祖返りで耳付きに!!
生きるか死ぬかを経て覚悟も決まり、
懸念事項の寿命も等しくなり、
無事番になったのでした。
リュカがエッピなお兄さんキャラで
ヴェルクが黒髪獣人の甘えん坊、最高です♡
 獣人の扱われ方が興味深い
                    獣人の扱われ方が興味深い
				獣人がいる世界観
舞台は雪深い狩猟の村
獣人のヴェルグと人間のリュカ
大怪我をして倒れていたヴェルグを拾ったリュカ。
元気になったヴェルグに番になって欲しいと迫られているが、身体は許すものの番になることは断り続けている。
物語の始まりの時点で二人の関係性はある程度出来上がっていて、回想でそこに至るまでを振り返り、そこからさらに進展する…という構成だった。
番になりたいとヴェルグが言って、身体の関係になるまでにもハードルがあったろうと思うけれどもそこは描かれてなかった。ちょっと残念。(リュカとしては、ひとときでも辛いことを忘れたい気持ちで流されただけなのかな?)
ヴェルグの過去話、獣人の捉え方や扱いが地域や文化によって大分差があるのが見てとれて面白い。
(リュカの村では「吉兆」、ヴェルグの故郷では「呪い」、普通に家庭内で愛される例も、商人に売買される例もある様子)
ただ、この違いはどのような分布なのか…ヴェルグ一人が見てきたバリエーションにしては多いような気もする。
リュカの過去は悲しかった。
ヴェルグの番の誘いに応じられない理由も、その考え改めたをきっかけも、納得感があって良かった。
ただ、最終的に奇跡が起こったわけだけれど、そうなる前になんとかなったら良かったのにな~とはちょっと思った。
(命尽きかけないと前に進めないというのは、家族を喪った者へのアンサーとしては希望も救いもないな…と思う)
ラスト、二人ともがお互いの存在に救われているのが感じられて良かった。
 傷を抱えた孤独な2人が出会いお互いの希望となる救済ファンタジー
                    傷を抱えた孤独な2人が出会いお互いの希望となる救済ファンタジー
				切ない過去を抱えた孤独な2人が出会い
お互いがお互いの希望となる救済ファンタジー
紅先生の美麗な絵で描かれる雪国の世界が
とても美しい!
リュカはヴァルク(獣人)と同居していて
身体も許しているが
ヴァルクからの気持ちには
応えられるずにいる
リュカは長髪美人で
みんなの前では明るく振る舞っているが、
何年経っても乗り越えられない過去を抱えている…
自分だけが幸せになることへの
罪悪感、後ろめたさみたいなのも感じて
ぎゅっと胸が締め付けられる
一方のヴァルクも同じように
辛い過去を抱えているが、
リュカに命を救われて一緒に過ごすうち
一途にリュカを想うようになる…
時に心地よい強引さで
リュカを救うような愛の伝え方がかっこいい!
やっと乗り越えて幸せなった2人が
もっと見たかったなぁ
 もふもふ成分は良い...
                    もふもふ成分は良い...
				想像していたよりも切ないファンタジーでした。
ケモ耳シッポ好きとしても、もふもふ成分を摂取できたので良かったです。
物語はしっかりとしていて読み応えがあったのですが、恋愛面的には少し薄かったかなと思います。
身体先行の関係だったので、とくにそう思ったのかもしれません。
受けの過去があったからこそ、攻めからの番という関係性を拒んでいたのも理解できるのですが...
この過去を塗り替えるための過程に、攻めが関わっていたらもっと違った印象だったのかなと思っています。
ただ、受けの心の切り替えの問題なので、仕方がないのかもしれません。
最後に番という関係性を許された攻めの、その喜ぶ顔の可愛いこと。
ずっと待てをされていた状態だったので、報われて良かったなと思いました。
 辛口ですみません…
                    辛口ですみません…
				
ケモ耳、ファンタジー大好きなので
増量1話分を試し読みもして、
これはいい!と期待していたんですけど、
思った以上に内容がライトな気がしました。
具体的には、リュカの番を拒む理由が弱いかな…
体を許してる訳を自分の中に問いもう少し葛藤するかと
少し読みにくかった箇所が残念
リュカが夢の中で回想するシーン
それまで、チラッと見えた女の子は恋人かな、ぐらい
思ってたので、多少の説明が入った方が良かったかな…と。
ここは大きくなくてもという場面でコマが大きかったり、
このモノローグは横からのアングルで表情見たかったな
と、違和感で一瞬冷めてしまう場面が出てきて
なんとも残念でした。
絵は背景や、動物の描写、とても丁寧に描かれていて
綺麗でした。エチも恋人になってからの変化とかも
可愛くて良かったです。(その後をもう少し見たいくらい)
もっとシリアスで複雑なものを想像していたので、
そこは違っていたというだけなのでしょうが、
導入部が良かっただけに、という気持ちです。
タイトルに戻りますが、辛口ですみません。
