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よびかける声は嵐の中で

yobikakeru kore ha arashi nonakade

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表題作よびかける声は嵐の中で

久保彰成
竹内芳郎

あらすじ

メンテナンス営業部のエースとして期待されている竹内芳郎と組むことになった出向社員の現場修理担当・久保彰成は、五年前、芳郎が捨てられるように別れた年上の男だった。
彼を忘れられず、男と付き合っては揉めている芳郎は、初対面のふりをする彰成に心を乱される。
けれど、見つめ合うお互いの中に相手に対する想いが残っていることを悟った芳郎は、歓迎会後の酔いに任せて関係を持つ。
彰成の目は昔と変わらない熱さで芳郎を見ていたが、大人の余裕で友人関係を築こうともしていた。
焦れた芳郎は、忘れ難い憎しみをぶつけることで、自分の心を癒して彰成を傷つけようとする。でも、それは強い恋心の裏返しでしかなかった。
過去の傷のせいで、素直に好きとは言えない二人の、五年越しの恋の行方は。
年の差リーマン・ラブ。

作品情報

作品名
よびかける声は嵐の中で
著者
高月紅葉  歩仁内いぼろ 
媒体
小説
出版社
ソウゴウキカク
電子発売日
4

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萌々

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中立

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趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
4
評価数
1
平均
4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

じれったい、だがそれがいい

いつまでもジリジリくっつきそうで収まらないのが大好物な自分には結構良かった。
定番の両片想いテーマは、劇的な展開を描くより、ひたすらに結末に向けての葛藤をつらつら丁寧に描かないと汎用になる傾向があるので、作者の力量が問われるテーマかと思います。
だから、当て馬とか駒を上手に生かしつつ無理のない設定ギリギリを狙ってかないと、最後まで読みきれずにうーん…と挫折しちゃう事が多いんですけど。
今作はなかなか丁寧に変遷を描いていて読み応えあったかなという印象。受けの葛藤の描き方が特に丁寧で、無理がなかったと思います。
その分、攻めの転結への運び方の粗が気になるものの、納得出来る範囲ではありました。
攻めキャラが年上で落ち着きがありつつも優柔不断でヘタレ気味なのも、この手の作品ではあまり読んだ事がなかったので新鮮でした。

基本的にはじれったいのが好きでないと読んでいて苛々するかもしれませんが、それ系好きな方には合うんじゃないでしょうか?
とにかく葛藤を読むのが三度の飯より好きな人にはオススメの一品です。

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