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表題作ラブシーンのあとで

森田 拓斗
碧と共演する素人,大学4年生,21歳
中原 碧
二世俳優,21歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

優等生俳優の碧は、憧れの監督の新作映画で大学生の森田と共演することになる。やる気のなさそうな森田に最初は反発する碧だが、彼の強烈な存在感に惹かれていき……? シネマティック・ラブ。

作品情報

作品名
ラブシーンのあとで
著者
安西リカ 
イラスト
楢島さち 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403526039
4.1

(43)

(19)

萌々

(14)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
16
得点
177
評価数
43
平均
4.1 / 5
神率
44.2%

レビュー投稿数16

安西先生が描く、芸能BLは、、、??!

安西先生の書かれる日常BLが大好きです。

そんな大好きな作家様が、芸能BLをお書きになると聞いてしまったら、もちろん読む以外の選択肢はないでしょう!!(買ってからだいぶ熟成させてしまったのですが、、大反省)
と、いざ読書!!


同い年同士。
バイトしている大学生×親たちが芸能界隈で有名な一家の息子で自らも二世の優等生役者。
受けの現場で、代役としてスカウトされた攻め。
バイト先にも了承を得て、バイト代も出るからと参加。
その後、別の作品のオーディションで最悪な再会をし、、、
という展開。

攻めが最終的に、受けと同じ俳優になることを選択せず、リーマンになった結末はさすが安西先生と言いますか。
あと、攻めと受けが恋人同士であることを、受けは隠したいけど攻めは、、、
などという心理描写があったり。

芸能BLと言えば、個人的には華やかなイメージがあったりします。

が、先生の作品はあくまで「森田(攻め)」という人間と「碧(受け)」という人間とが、育ってきた環境などの違いによって恋に落ちたけれど、色々なハードルがあってすれ違い、けれどやっぱりお互いがお互いを好きだと離れてたいた期間で再認識して、、、
と、どこか現実味を帯びたヒューマンラブなんですよね。
(なんだかうまいニュアンスで伝えられず、当たり前のことを言ってるだけになってしまった、、、褒め言葉ニュアンスです)

あ!終盤の元カレ展開からのカミングアウトは、びっくりしましたが。
まさかそうなるとは!! と。


けれど読後、なんだか安心感のあった1冊でした。

0

良い意味でBLっぽくない主人公ズ

発売後すぐにお迎えしたものの、その時は多忙でそのままずるずる4ヶ月も積んでしまった御本。

ようやく拝読したところ、今年の小説新刊で断トツ好きな作品でした。

良い意味でBLっぽくない主人公ズです。
初対面からあまりにもフランクな感じで「これBLになるの?!楽しみすぎる!!!」と滅多にない高揚を感じながら拝読しました。

台詞やちょっとした仕草が物凄くリアリティに満ちていて、臨場感も半端じゃなかったです。

とある予想を密かにしていたのがその通りで、毎回のことながら安西先生と解釈一致すぎて拝みました。

1

箱入り俳優の成長物語



何事にも動揺しない大学生と二世俳優


両親が大物俳優で姉は美容インフルエンサーの碧(受け)は赤ちゃんの時から業界にいる芸歴だけは長い俳優。
大ファンの監督の映画に念願かなって出演できることになったのですが、自分がやりたい役は別にありオーディションを受けるも落選。その役を射止めたのはたまたまピザの配達に来た森田(攻め)でした。
映画に全く興味もなくやる気も感じられない森田が気に食わない碧でしたが、強烈なナニか持ってるとわかるので気になってしかたありません。
色々吹っ切れた碧は、同い年で業界のことを何も知らない森田に色々教えたり、友人のような関係になるのです。


最初、碧は事務所の方針通り優等生な内面を見せていたのに、尊敬する監督にそこに居るだけで認められた森田のことが気に入らず喧嘩をふっかけるのでびっくりしました。
そんな行動をとる何かが森田にはあったのだろうと思っていましたが、その後の森田に連絡したくてたまらないと言った行動から、好きの裏返しだったのかと思いながら読んでましたが、最後には一目惚れって認めてたんでやっぱりなと思いました。
2人の恋愛は割合あっさりで、業界人と一般人の感覚の違いでちょっとすれ違いあるけど、それも解決して、何かあるのかと緊張しながら読んでましたが、過去の碧の恋人の暴露話が出てきて、そうきたかーと。
不倫していたわけでもなく、夢を売ってるアイドルなわけでもないので非難される謂れはなく、ゲイということを世間がどう思うかが碧にとっての試練でした。
事務所側は完全否定徹底抗戦でしたが、ここで今まで箱入りで自立してないという自分から卒業したいと思っていた碧はこれ機会に自分で決めることを決意するのです。

森田は年に一度はなんらかの騒動に巻き込まれる不思議な家族で(家に雷落ちて全焼その後庭から金庫出てくるとかひったくりを捕まえたら手配犯で表彰されたとか)、騒動には慣れてるからか全体的に泰然としていて、年齢以上の安定感があります。
こんなだから、配達に来ただけなのにその場でスカウトされ、気負いもせずにテレビに出演するなんてことができるんでしょう。

森田家の今までの騒動の数々もっと知りたいなと思ってしまいました(笑)

これまで周りに迷惑をかけないよう良い子でいた碧が自分を出すことができるようになってよかったです。

本当の両親や歳の離れた姉は血が繋がっているだけで家族ではないけど、ラジオMCの真理ママやスタッフの人がその役割を担ってるってのが両親たちに思うところはあるけど、碧的にはそういう人たちがいてよかった

0

清々しい気分(*ˊᵕˋ*)

安西先生のお話は読みやすいし、きゅんも押さえてあって大好きです(≧▽≦)


受様は、二世俳優の碧。
優等生ないい子ちゃん、なんて世間の評価を受けてるけど、本人はいたって真面目で映画が大好きな好青年。
攻様は、碧が敬愛する監督直々にスカウトされた森田。
悔しいけれど、納得でもあり、映画をより良くするために、是非とも受けて欲しい、と猛プッシュの碧。

恋に気付いた時の碧がとてもかわいい(≧▽≦)
碧と共にファンを大事しよう、と覚悟を決めてくれた森田、ありがとうね。
「友達3ヶ条」は微笑ましくてかわいいしかない。
推しのアイドルがいる身としては、ファンとして外野の余計な情報って不必要なので。
もちろん本人からの言葉は嬉しいし、推しの幸せを1番に願ってますけどね。

2人の報告は、必ずしも好意的には受け止められないだろうと思いますけど、こんな真面目で誠実な恋のお話があっててもいいじゃない、とにこにこきゅんです
(*´ ˘ `*)ウフフ♡

爽やかで、最後まで優しいお話でした(*^^*)

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文章に惹き込まれる!

現代物は最近あまり読む気がせず、ついSFや転生ものなど現実から離れた作品ばかり読んでいました。
しかし、安西先生のひさしぶりの作品ということで電子発売日に購入。
楢島さち先生のファンでもあるので、表紙をじっくり眺めてから、いざ。

芸能人の受けと、急な抜擢でオーディションに参加させられた攻め。
出会いのシーンでは普段優等生で大人しげな受けの感情が爆発していて、思わずクスリと笑ってしまいました。ググッと物語に惹き込まれたのもこのシーンでした。

どんどん関係が近くなり恋人になるのも早かったので、あとは2人のイチャイチャが読めるのかなと安心していましたが、そこは安西先生。笑
芸能人には痛恨の一撃が2人を襲います。
ですが、そんなことにも負けずに、受けが自分で壁を乗り越えて「やりたいことをやる」と前向きになった様子は感動して涙が出ました。
前向きに変わったのは受けだけかと思いきや、攻めにも良い変化があったことがわかり、恋して成長するストーリーが大好きな私はガッツポーズでした!

安西先生らしさが詰まった、読ませにくる作品でした。
優しい気持ちになりたい時にまた読み返そうと思います。

3

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