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先ず絶対に読む人選びます!
下記地雷ある方はご注意下さいませ
・女性との濡れ場
・暴力/流血、DV的描写
・無理矢理
・攻め受け以外の絡み
なかなかドドドド修羅場ラバンバなドラマティックBLに仕上がっております
だけど、、、
その中で見え隠れする、どこまでも不安定で戸惑う制御不能な…刹那の恋と劣情の狭間を行き交う衝動と慟哭、、、この激情が迫る描写から1秒たりとも目が離せないのです…っ‼
、、、何言ってるか……分からないですよね…泣
自分でも分からないです(´;ω;`)w
でも、言葉を尽くしてどうにかこの高揚を伝えたくなる世界と感情がこの「火花」の中にはあり、私を激しく刺激して仕方ないのです
明日美子先生の描かれる「女子BL」は感情がスパークしまくる火傷必至な世界が広がっておりました
登場主要人物は3人
始まりは高校時代
耀司と戸森さんは人知れずお付き合い中の彼氏と彼女
そこに転校生として三郷が現れてからのお話しです
作品を読む前に先生のインタビュー記事を一読して相関図を見ておくのも良いかも知れません
戸森さん視点で描かれていますがこのお話しは耀司のお話しでもあり、三郷のお話しでもあり、戸森さんのお話しでも、、、
そして耀司と三郷、耀司と戸森さん、戸森さんと三郷、、、読み方感じ方は読者に委ねられており、そのどの視点からでも味わい感じる事が出来る時間がありました
多感な10代のあの日に化学反応を起こした3人の火花が衝突してスパークするその瞬間瞬間を切り取って紡ぐお話しです
火花/スパークは閃光
その「瞬間」にだけ高まって昂って凝縮し切ったものが弾けるから放つ眩い衝撃
一瞬の強い輝き、、、でもその刹那のハズの一瞬がずっと胸に燻り続けたら、、、?
気の迷いなのか、気紛れだったのか、、、それとも芽生えなのか、、、
その衝撃が与えた大きさに、消えない「あの瞬間の慟哭」に我を忘れてその蠱物に物理的に抵抗する耀司、、、
※蠱物(まじもの:人を惑わすもの、魔性のもの)
嫌なのにダメなのに抗えず痛みと共に刻んでしまう劣情
どうにか断ち切って蓋をしたハズの想いも、ほんの少しの嫉妬と動揺で「一瞬にして我を忘れてしまう」程に自分を狂わしてしまった三郷、、、
猛獣を飼い慣らせるだけの度量もありながら、その猛獣が自分ではない相手に牙を向く瞬間を知り、そしてなぜ牙を向けたのか?を「瞬間的に悟ってしまった」聡い戸森さん、、、
3人の中で弾けた「瞬間のハズの火花」は、消え去ることなくずっと持続してパチパチプスプスと火を燻り続けているのが分かるのが伝わります
こういう一言では表せないような繊細な心の機微を明日美子先生が描くとこんなにもセンセーショナルになるのですね、、、
先生にしか描けない彼らの単純でそして相反するように複雑な感情を描き切る作画がべらぼうに美しい、、、
作画で語る感情が痛々しい程に流れ込みます
明日美子先生作品を初めて読む方には正直向かないかも知れません
(かと言って私がベテランって訳でもないのですが、、、)
瞬間を切り取って行くように展開するストーリーなので細かい説明がなかったりします
行間やストーリーの推移と共に咀嚼していくような、作品を俯瞰して読みながらも一体化していくように切り替えて読んでいけるといいんではないかな~~~?と思う1冊だと思います
何度も読みたくなるし、ふとした「瞬間」にまた読み返したくなる作品でした
火花との出会いは私の中にも火種を確実に落としてくれたのを感じています(*˘︶˘*).。.:*
読み手は選ぶけれど、私は明日美子先生的文学としてとても先生らしさを享受出来る1冊として、読めて良かったなと思っています
特に描き下ろしの耀司の表情に胸がアツくなりページを閉じる事が出来たのが僥倖でゴザイマシタ(´ ˘ `*)
火花以外にももう1作品短編「英雄と少年」が収録されています
こちらは哀愁を感じる古い日記を読み返すようなお話しでした
フェティッシュ的な観点で言うと中世の鎧姿の戦士萌えがあるような美しい作画も見所です
修正と濡れ場に関して|不要な描き方で基本描き込みなしで「無」と少し発光修正
尚、レビュー冒頭にも書きましたが女性との絡みもあります
なんなら攻め受け2人より回数で言えばある気がします(攻め受けは未挿入)
濡れ場はそんなに多い訳ではないですが、糖度の高い場面では余りありませんので足腰と体幹が強めな夜明けタイプさんでないと苦しく感じるかも知れません
BLの中に女子が存在する事を良しと思える人や、激情の末に暴力が生まれてしまう程の恋を少なくとも感情として理解出来るという読者なら手に取って欲しい作品でした
耀司と戸森さんと三郷
この3人は完全なる三角関係であり「恋」という予測不能な感情に触れて振り回し、振り回されて、それでも「嫌いになれない」3人の狂おしいまでの姿に魅了されてしまいました
綺麗な恋ではなかったと思います
でも、手放せない恋だったんだと思います
高校を卒業して日も経った頃、戸森さんと三郷は大学生、耀司は飲食で働いていた再会の兆しの頃
戸森さんは最初の嘘をつきます
雑踏の中で三郷を見かけたのに、耀司に三郷の事を聞かれた時に「全然知らない…」と言ってしまう
この場面のモノローグで「火花が残っていた」と言う戸森さん
すごく切ない
そして直後に三郷との再会
そこで戸森さんはきっとしなくても良かった筈の牽制を三郷にしてしまう
「よーじと付き合ってる」
それを受け三郷も戸森さんに嘘を吐く
「良かったね 僕も今つき合ってる人いるから」と。。。
その後の三郷の行動がどんな先を招くかなど予想も出来ずに。。。
よーじと戸森さんの再び動き出した恋の導火線は三郷の存在
三郷と耀司の恋の再燃の導火線は戸森さんの恋心
本来なら戸森さんと三郷はライバルになるのにそうはならない
大人の行動などとは思わず、目をつぶって無理矢理スルーしてやり過ごして来た戸森さんの釈然としていない気持ちも三郷から「戸森さんはいいな やっぱり かっこいいよ」と言われた事で戸森さんはきっと救われたんだと思うのです
きっと戸森さんはかわいいと言われるよりかっこいいと言われるのがしっくり来る女性なんですよね(就活でもパンツスタイルを選んでいるのが似合ってるし会社の後輩にもかっこいいと言われてまんざらでもない顔をしてるのがとってもキュート♡あ!かっこいい!笑)
戸森さんのよーじに吐いた3度の嘘の心境の変化がすごく人間らしくて好きです
よーじと再会した時に三郷をみかけたのに「全然知らない」と吐いた1度目の嘘
耀司とケンカして避難して来た三郷を匿い再度「会ってない」と2度目の嘘
そして三郷のレイプの過去を無かった事としてよーじに告げる3度目の嘘
1度目は嫉妬と危機管理からの焦りの牽制
2度目はお世話焼きさんならではの心遣い
3度目は三郷への親愛と同じ男を愛しく想う同士としての優しい嘘
よーじは戸森さんの恋人
耀司は三郷の恋人
犬飼耀司くんはこんなにも愛情深い人に愛されてる訳なので、どうか自分を知って相手を大事に出来る大人になって欲しいと思います
きっと戸森さんの吐いた3度目の最後の嘘が良い転機になると信じてます
女子BLとはこういう事か!と唸ってしまう位に戸森さんを中心にこの3人の切っても切れない恋のお話しを最後まで惹き込まれて読了しました
とっても素敵な1冊でした
私以外にも一定数いるのではないかと思っています、女子が絡んでくるBLが苦手な人。
女の子が絡むと拗れたりギスギスしたり、あとは女の子が嫌なやつとして描かれるのが悲しかったりとまあ色んな理由があるのですが、メインで絡んでくる作品は少し避けがちです。それでもどうしても気になって試し読みをしたらもう読まずにはいられませんでした、明日美子先生の魔力。
終始攻めのよーじである元カノ戸森さんの視点でお話が進みます。2人が再会(?)した高校時代、再び巡り会った3年後、付き合ってしばらくしてからと時を置いて戸森さんと2人が交わった時間が描かれている作品です。
何よりも印象的だったのは、2人のモノローグは一切ないのに2人がお互いをこの人じゃないとだめだと切に思っていることが心がヒリつくくらい伝わってくることでした。
よーじが戸森さんのことを好意的に思っていたのは高校生の時も3年後に再会した時も間違いないと思います。居心地が良くて大事にしようと思える相手だったのだと思います。ただある意味ありふれたその感情を圧倒的に塗りつぶしてしまうくらいの激情を三郷に抱いてしまっているというだけで。
3年ぶりに三郷とよーじが再会した際に、言葉もなく顔を、目を合わせただけでぴったりとピースがあったかのように抱き合った2人。戸森さんのポジションであれば悲しかったり切なかったりするのが想像できるものですが、戸森さんからそういう失恋のようなものが感じられなかったのは、きっとそれくらい2人の惹き合う力が圧倒的だったのではないかと思います。それを「火花」と表現しているのがまたなんと美しいことか。
そして戸森さん自身も時を追うごとにとてもカッコよく美しい女性へと成長していて、先生のあとがきにもありましたが、本当に戸森さんが一番付き合いたい人ですね。でもかっこいい戸森さんに私が釣り合わないので私もカッコよくならなきゃと思う、それくらいカッコいい女性でした。
そして描きおろしのハグのお話。
こうやって2人も穏やかな恋人になっていくのかなという未来が垣間見えて幸せなラストでした。
BLとして成立してるし、ちゃんと見せ場もしっかりありはするんですけど、読んでるうちにBLとかどーでもよくなっちゃってて、戸森さんのカッコよさにズブズブとハマる……そんな物語でした( ´∀`)
BL界ではカッコいい女子キャラを度々お見かけしますが、戸森さんは圧倒的だと思います。
耀司(よーじ)の彼女というポジションにいながら、2人が惹かれ合うのをいやでも目の当たりにする複雑な立ち位置。彼らの間に散る花火の存在をしっかり捉えることができたのも、耀司のことを好きな彼女だからこそです。
何だかんだと高校卒業後、大学生になってからも、就職をしてからも振り回される戸森さん……めちゃくちゃいいコだし、単純に面倒見が良い。姉御肌的なサッパリハッキリとしたら性格だから、2人も戸森さんとずっと繋がってるんだろうなと思います。
人騒がせなカップル2人よ……しっかりしろやい。
いつまでも痴話喧嘩みたいなことして、高校のときからホント成長してないのね。
殴るのとかホントムリなんで、耀司のキャラにあまり共感できず。三郷も三郷で好きならちゃんと向き合えよって感じで、こちらにもそこまで共感できずでした。
戸森さんを中心に2人の関係が構築されていくストーリー展開が新鮮で、まるで新ジャンルの扉を開いた感覚です。視点が戸森さんということもあり、2人の関係の細かいところまで描写が及んでいないのは少しもどかしくも思えましたが、それがかえって色々と妄想を膨らませます。
耀司と三郷の2人がどんな交際をしてるのか結局分からずじまい…。そもそもそんなシーンすらないし、会話の端々で汲み取っていくしかないのです。
それが良いかどうかは置いといて。2人の恋愛に積極的に関与させられていく戸森さんの立ち回りは、好感度しかなくて素敵でした!
耀司にも三郷にも、ついでに言うとアプリ男にもガツンと言えるところがカッコいい。男子キャラより間違いなくオトコマエです。
星5つは、戸森さんに捧げる神評価です^ ^
実写映画でも映えそうなストーリーのエモさが胸に響く物語でした。
好きな作家様。
本作は女子視点のBLとのことで、気になって試し読みしたらとてもよかったので購入しました。表題作と短編の2編収録されています。電子で全171ページ。
地雷要素あります。下の方に書いておきます。
(以下少々ネタバレあります)
【火花】
あとがきによると『女子BL』という付録小冊子から始まった作品とのこと。「素敵な女子が出てくるBLかな」と解釈されての作品だそう。なるほど、確かに本作に出てくる女子の戸森は素敵女子です。
女子高生の戸森の彼氏の犬飼(攻)が、転校生の三郷(受)と出会い、初めは暴力を振るっていたが、そこには隠された感情があり…というお話。
1話は高校時代、すったもんだあったけど、犬飼と三郷の気持ちが通じ合えたのかな、と思ったら、2話はその3年後、犬飼は三郷疎遠になっている…。
ここで高校時代の二人の、多分初めての濡れ場(玄関)が。このシーンが目線がエロチックだし、押さえ込んでいた気持ちが爆発するような激しく求め合う濡れ場で、大変官能的でゾクゾクさせられます。
「どうしよう」と、自分の性嗜好に混乱して涙する犬飼、そして共に泣く三郷が、痛々しくも美しい…。
女子の戸森が二人の関係性にかなり深く関わってきます。読む前は女子に対して嫌悪感持ったりするかなと思っていたのですが、戸森が予想以上に男前な性格のいい子で、二人が戸森に何度か救われます。戸森の言動にキュンとさせられました。かっこいい!
二人の再会シーンには、戸森の切ない気持ちも合わさって、胸がギュッと締めつけられました。
二人がくっついた後も一悶着あるけど、これまた戸森に助けられる。「優しくしてあげてよ」のシーンは、戸森がいい子でうるっときちゃった。
最後まで戸森がかっこよく終わりました。もう主人公戸森なんじゃw
というか犬飼の暴力性で、今後の二人の仲も大丈夫なのか、ちょっと心配になります。描き下ろしでもまた戸森に素敵アドバイスもらう犬飼。戸森に救われっぱなしの二人なのでした。
高校時代の三郷の消え方が急すぎるな、とか、なんで犬飼は戸森の家のカギ持ってたんだ?とか、少々気になるところはありましたが、とりあえず横に置いておきますw
【英雄と少年】短編(18ページ)
こちらは女子BLではなく『変BL』という付録に収録されていた短編。
舞台は中世欧州のような雰囲気。反乱軍に下った英雄アーノルドと、少年兵の邂逅が描かれる。
一瞬出てきたアーノルドの麗しい素顔にズキューーン!でした。美しすぎる〜♡ 一瞬のキスあり、エロ無し。
これだけ女子の存在感が強いと、BLとしては評価を迷うところです。大変面白く拝読しましたし、戸森のかっこよさと、キューンとするシーンがいくつかあったので、星4.5の評価とさせていただきます。
⚠︎地雷要素です。
・攻めと女子との濡れ場が複数回あります。
・受けが攻め以外に暴力を振るわれて無理やり犯されるシーンがあります。
電子 白抜き修正(真っ白で残念)