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表題作終われなかった恋の話

壬生 了平
大学生→カメラマン
筒美 佑
大学生→旅館の支配人

あらすじ

プロカメラマンの壬生は、
後輩の結婚式後のひどい泥酔から目覚めると温泉宿にいた。
そこは10年ぶりに会う親友・筒美が継いだ宿で、
壬生がスランプ中だと知った筒美が壬生を連れてきたのだという。
筒美は学生時代、酔った勢いでの初夜が失敗してから音信不通になっていたはずなのに、
気まずさも距離も感じさせずに壬生に微笑む。
その姿に違和感は感じ抱きつつも、まだ筒美を好きだと自覚した壬生は、
今度こそ筒美との恋をやり直そうとするが……。

作品情報

作品名
終われなかった恋の話
著者
小木カンヌ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
海王社
レーベル
GUSH COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784796417150
4.2

(58)

(27)

萌々

(21)

(9)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
16
得点
247
評価数
58
平均
4.2 / 5
神率
46.6%

レビュー投稿数16

誇張のない、キャラを超えた2人の感情が流れ込む、人間味と人肌を感じる良質なお話し(´ ˘ `*)

先生の作品は今回が2作品目です
前作の「あいちゃんはあえぎ声がうるさい」がすごく好きで、新作をとっても楽しみにしておりました(*˘︶˘*).。.:*♡ 

今作はいい意味で裏切られながら読み進める事が出来て、すごくストーリーに惹き込まれる1冊でした
あらすじや作品タイトルから「やり直しの恋」なのかな?と思いながら読み、割と展開的には順調に進むので却ってソワソワ安心出来ない感じの緊張感をもって読みました

この辺の展開の上手さを是非味わいながら、キャラの繕い切れない感情に寄り添いながら没入してしまい、ページを捲る手が止まらない素敵な作品でした


才能を羨み、才能に苦しくなり、そしてまたその才能に救われる
自分の中に沸き起こってしまう卑屈な感情を自覚して棚に上げずに、それでも自己防衛をする受けの性格がキャラクターではなく「筒美佑」という等身大の彼自身を感じられてとても魅力を感じました

非凡とは無縁の人生を歩んで来ている私には、あまり他人と比較するような場面に出くわす事はないのですが…それでも自分を顧みた時に感じるポジティブではない気持ちは分かります
そんな感情が湧く相手に同時に恋しい気持ちも抱いてしまうという苦しさ、、、
それは如何ばかりか、、、(ノД`)…=3と。。。想像すると切なく悶え、そしてやるせなくなります

そんな感情を宿した筒美の表情の描写が迫ります
その上それをフィルターを通して映し出す、という壬生でしか出来ない方法でこの作品で表現する、、、

まさに「壬生了平と筒美佑の2人の恋のカタチ」が確認できる作品でした (ღˇ◡ˇ*)♡

電子限定の描き下ろしもものすっごい良かった♡
あれで読み終われるなんて幸せ気分いっぱいでページを閉じました
壬生くん、やるじゃん…((っ´ω`)♡(´ω`⊂ ))

修正|高修正ーーー!!!濡れ場が多い訳ではないのですが、壬生と筒美の使用頻度の明らかに違うオチソの差もしっかり付けたであろう元画がバッチリ見れてしまう白短冊修正です♪誇張し過ぎない筋・血管アリでカリ部分も分かります

5

2人の出会いは必然

攻めも受けも「出来過ぎてない」キャラなのがとても良かったです

攻めの壬生は少し天才肌気質な所がありながらも成熟し切っていない、人としての余白を感じます
受けの筒美は人当たりはすごく良いけれど、決して優等生過ぎない人並みに僻んだりするような負の感情も持っています

攻めはその余白故に他人の「機微」に疎く、瞬間を捉える事が求められる写真家としての不足を悟られてしまったんだと思います
そんな自分の未熟さを筒美と居る事で、自然と彼を捉えようとする事で成熟させたんだと思うと筒美は壬生にとっての芸術そのものなんだと思います

逆に筒美はそんな壬生が向けて来るフィルターに映る自分を知る事で、負の感情すらも美しく見てくれてる壬生を通してやっと自分自身と壬生を受け入れていける覚悟を持てる

壬生の成長に救われたように見えるけれど、この成長も筒美との10年前の失敗があったからだと思うと筒美の存在がなければきっと壬生の成長は周回遅れだったろうな・・・と思うので、やっぱりこの2人は出会うべくして出会い、そして必要な時間を経て、再会したんだな!と思い、とても良いお話しだったなってじんわり浸れました♡

4

10年分の想いを、

大学時代、親友として共に過ごしたけれど
卒業後から疎遠になっていた壬生と筒美。
そんなふたりが10年経って再会するところから
始まるお話でした。

夕映えの中で柔らかく微笑み合っている表紙のふたりがすごく素敵…!
とても幸せそうなふたりとこの時間帯特有の物悲しさを表す色合いの絶妙なバランスに
『大人の恋』のストーリーを予感させました。

ふたりの関係に複雑さはないものの、今も昔も同じ気持ちなのに同じ場所には立っていないような
微妙な気持ちのズレは伝わってきます。
それがどこから始まったものなのか?というのがネックになっていて、
微妙なズレの正体がお話が進むにつれてわかっていく展開に引き込まれました。

どうしようもなく惹かれているのは事実なのに、
『好き』だけでは飲み込めない感情があって
再会後もそれに悩まされてしまう筒美。
でもそれは壬生に対する真っ直ぐな想いがあるからこその葛藤なので、今度こそ本当に離ればなれになってしまうのかとハラハラしましたが…
二度と同じことを繰り返したくない壬生の強い想いによってすれ違うことはなく、お互いに心の内側をしっかりと明かし合うことができて。
そしてようやく同じ場所に立てたことに感動…!

長い時間ツラい思いをしたふたりなので、
これまでのぶんもこれからたくさんの幸せになってほしいなと思いました。

3

劣等感と向き合う

大好きな小木カンヌ先生の新刊✨

今作は写真家×旅館主人の再会愛。

小木カンヌ先生に出会ったきっかけでもある『報われない恋の占い方』と同じ系統の切ないお話かなぁと楽しみにしていたのですが、感情移入して切ないと感じるタイプのお話ではなく、がっつりこちらに刺さるお話でした(とても好き)

自分より才能のある人への嫉妬。
単なる知り合い程度ならそこまで大したことじゃないかもしれませんが、仲の深い友達への嫉妬や劣等感は如何程のものか...
距離が近いからこその苦しみは自分もよくわかるところなので、チクチク胸が痛みました。

それはともかく、感情と上手く付き合っていけるだうなと思える終わり方で良かったです...

恋愛面は言わずもがな、最高でございました。

素敵な作品をありがとうございます✨

3

落ち着いて読める1冊

柔らかな印象の表紙が気になり初めての作家様でしたが読んで見ました

大学時代仲の良かった2人が10年の時間を経て再会するお話しです

現在と過去の振り返りが入り混じりながらストーリーが進みます
登場人物はそう多くは無いけれど決して2人きりで進む感じがしないのでリアルさも感じます

時間軸も変わったり、広がりを感じる展開と世界観なのに全く落ち着かない読み心地になる事がなく、ずっと集中して読み切れます
広がりがありながらもちゃんと2人に焦点が絞られてるからこそだったと思います
すごくお話し運びの上手い作家様だと思います(好きです!)

自分の中の葛藤と闘い、区切りを何度も付けようと努力した筒美君
チャンスを2度も潰さない!と諦めなかった壬生君
どちらにも好感が持てました

でも、この作品の中での殊勲賞はやっぱり国村君ですかね?(笑)
すごく良いお仕事をしてくれたと思います♪

3

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