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小説
※ネタバレあります
事件も含んだ起伏ある物語の本筋と、メインの二人はとても好きです。
ですが作中のあらゆるところで描かれるモブたちからの悪意の質感が
どうしても私には合わず…萌にします。
シリル(受け)は精神的にも肉体的にも傷つけられます。
本当に一生懸命で心根も優しい良い子なのに、
周囲はそれで態度を改めることもなく物足りなさを感じました。
恋愛や事業では報われますが、もっと根本の一人の人間として報われてほしい。
最終的に周りにいる人は良い人たちですが、
もっと恋愛以外の愛情も向けられてほしいキャラでした。
エセルレッド(攻め)のシリルへの気持ちは疑う隙もなく、ここは安心して読めました。
とてつもなくモテるのに恋愛初心者なところが最高でした。
ヤンデレお兄ちゃんが(悪役として)とても光っていたので、
他の悪意はもう少し削ぎ落してもよかったのではと思いました。
可哀想なシリル大好き執着闇お兄ちゃんです。
内職の小物の表現がかわいく、綺麗な絵と相まって素敵でした。
エセルレッドとクマのシーン特に好きです。
※挿絵はネタバレになるので、読む前に見る派の方は要注意
発売からちょっと時間が経ってしまいましたが、、
やっとやっとお迎えできた滝沢先生の新刊、良かったー…!
期待をはるかに上回る面白さでした。
まず、奈良千春先生のイラストが神すぎる✨
特に小さな王女の誕生日にシリル(受け)が手作りの
シルクベアを贈る場面。
シリルの右耳にはちゃんと細長いイヤリングが揺れていて、
可愛い王女様がぴょんぴょん飛び跳ねていて、
シリルの横で微笑んで立つエセルレッド(攻め)は
最高に麗しくて…
王の服装や装飾品など、細かいところまで描き込まれた挿絵が
物語世界をより味わい深いものにしてくれていて、
うっとり、恍惚...でした。
表紙の素晴らしさ、細やかさにも言葉が出ません。
ペアのシルクベアが、とんでもなく可愛いよーー...
と、イラストだけで長々と語ってしまいましたが;
内容も、恋愛模様のドキドキ・ときめきだけでなく、
次々起こる事件の行方にハラハラし、
284Pとボリューム厚めの一冊、駆け抜けました。
以下あらすじなしで、感想のみを。
受けのシリルくんが、もう本当可愛くて。
こんな健気な弟がいたら、お姉ちゃん必死で守るよ...
としばし妄想。(エセルレッドがいるから必要ないのですが)
エセルレッドに”囲われる”のではなく、
彼の力を借りながらも自力で事業を興し、
道を切り開いていく内面の強さにうるうるしてしまいました。
終盤、山場となる「腕から銃弾を取り出す」場面。
もーーー痛い痛い痛い!
痛いのと出血・流血苦手な自分は顔を歪めながら読みました。
そんなシリルの覚悟、嫁いでから得た強さに
胸打たれずにはいられません。
”オメガ嫌いの英雄大公”×”不憫健気な平民出身の庶子オメガ”
そんな二人の恋愛模様だけじゃなく、そこにしっかり事件が絡み、
シリルの成長、エセルレッドのシリルへの恋慕へと繋がっていくー
もう本当に中身のぎゅぎゅっと詰まった、
読み応えあるお話しでした。
シリルの頑張りも素晴らしいですが、
彼を溺愛していくようになるエセルレッドもまた、
可愛くて可愛くて!
「カッコよくて可愛い」って最高&最強だな…と
あらためて感じたのでありました。
奈良先生のイラストが神だ...(何度でも言ってしまう)
シリルに嫌われたくなくて、事あるごとに
”事例集”、ハウツー本を執事から受け取りパラパラめくる姿、
「英雄大公」のイメージからはかけ離れすぎてて可愛すぎ(*´艸`)
シリルが作ったシルクベアの宣伝のため、
重要会議にまで持ち歩いちゃう姿なんかも
想像すると可笑しくて可愛くて!
他の人がやったら正直ドン引きしてしまいそうなのですが、
彼だからこそキュンと萌えるし許せることだよね〜、とニヤけました◎
最後の最後、二人が体を重ねる場面も
もちろん感動的なのですが…
個人的に一番グッときて印象に残り、
舐めるように本文を何度も本文を追ってしまったのが、
互いの体に残る傷跡を見た時(シリルは兄からの折檻の痕、
エセルレッドは戦争での傷跡)、エセルレッドが告げる優しい言葉です。
「お互い傷を負った者同士、お似合いじゃないか俺たち」
恥ずかしさ、いたたまれなさを感じるシリルが、
この言葉をどれだけ嬉しいと感じ、喜びに震えたかー
頭の中で二人の様子をイメージし、
うるる、ときてしまったシーンでした。
ヤンデレ兄・ワガママ放題の弟と両親(伯爵夫妻)、
そして自称大公妃のローズマリー、その父親…
シリルの道を阻み、酷い傷を与えた彼らが
裁かれるラストにはぐーーーっと溜飲が下がりました。
そして、シリルが11歳の時に出会った”騎士様”。
読んでいるこちらには”彼”がまさに”彼”だよね、と
分かっており、いつお互い認識するのかなー、と
楽しみでした( ̄∀ ̄)
最後の最後に発覚する場面、くーーっと気分が盛り上がったなあ..
脇キャラ・シリルの家庭教師のメリッサ夫人も
とっても良い味を出してくれていて、好きなキャラでした。
攻め受け二人のキャラと恋愛模様に萌え、
疑惑と襲いかかる事件にハラハラし…
息つく間もなく駆け抜けた、最高に萌える一作でした☺︎✨
今回は王弟で英雄大公と伯爵家次男のお話です。
伯爵家で虐げられていた受様が
白い結婚をした攻様と新たな幸せを掴むまで。
この世界には人は第一の性の男女と
第二の性のアルファ、ベータ、オメガのバースで
アルファとオメガは人口の1割にも満たない希少な性です。
アルファは知的・身体的に優れ支配階級に多い性とされ
オメガは男も子を産む器官をもつ性ですが
男性オメガは発情期によって妊娠可能です。
受様の父伯爵には3人の子がいますが
受様は使用人だった母の死で養子となります。
伯爵は受様に構わず
夫人は受様を使用人並みにこき使い
異母弟は母に習い受様を疎んじ
異母兄は受様が発情期を迎えた事で
受様に執着し始めます。
そのため受様は造花のブローチ作りの内職で
家出資金を貯めていました。
そんなある日
国弟である攻様が伯爵家との縁談で現れます。
攻様は隣国との10年戦争を終結に導いた英雄大公で
麗しの大公はオメガ嫌いとして有名です。
攻様の目当ては伯爵家の結婚適齢期の令嬢で
必死に攻様にアピールする異母弟ではなく
手作りブローチをつけた受様を指名するのです。
はたさて受様を選んだ攻様の真意とは!?
オメガ嫌いな攻様と家を出るため内職する受様の
王宮オメガバースです♪
攻様は白い結婚と利民を望んでいて
家を出たい受様にとっては願ってもいない話で
攻様の望むままに受様との婚姻話は進みます。
その日攻様は急に王宮に呼ばれたと迎えに来られず
受様は伯爵が用意した嫁入り品を全て異母弟にとられ
衣装2枚と内職道具だけで馬車に乗り込みますが
受様は晴れ晴れとした気持ちです。
ところが林道で夜盗集団に襲われて
伯爵家"三男"か問われてターゲットにされますが
駆け付けた攻様により危機を脱するのですよ♪
しかしながら大公家では
攻様の従妹だという女性が自分こそが女主人とばかりに
受様を待ち受けていて
攻様にこの白い結婚でほとぼりが冷めたら離婚すると
告げられた受様は攻様が従妹との結婚を望んでいると
思い込むのです。
こんな感じですれ違い要因が沢山なのですが
攻様は受様の内職にも好意的で興味津々で
新事業となるぬいぐるみ作りにも支援を惜しまずで
受様は徐々に周りの人々に認められていくものの
敵意を募らせる者達いてハラハラ&ドキドキ
受様を自分の番相手としたい伯爵家長男
自分こそ攻様に相応しいと受様を卑下する爵家次男
大公妃の座を狙う王太妃の姪の公爵令嬢
王国への麻薬密輸を狙う隣国の王子
丁寧に張られた伏線が拓海に回収されていき
受様と攻様を取り巻く悪意の罠を退け
受様が攻様の唯一となるまで楽しく読ませて頂きました♪
奈良先生のイラストも超美麗でキュートで
最高でした (^-^)/
滝沢晴先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
健気 5
不憫 4
クズ(脇役) 3
エロ 2
溺愛 2
な感じだと思います。
セエルレッドさん×シリルくんのカプです。
オメガ嫌いの英雄大公、セエルレッドさんは、王命で婚姻をすることに。そして選んだ相手は、伯爵家で下働きをさせられているシリルくんで…。
王命での婚姻ということ、身も心も本当の夫婦にならない「白い結婚」であることなどから、いずれ離婚をするとセエルレッドさんから告げられるシリルくん。しかし、伯爵家から出て行くことが出来ただけでも喜んでいるシリルくんからすると、白い結婚も離婚も更に喜ばしいことと、若干前向きで悲観的ではありません。
ある理由からオメガ嫌いのセエルレッドさんですが、シリルくんに対しての接し方や言動には全く敵意や悪意はないので、シリルくんとの仲は比較的良好な関係です。というよりシリルくんに対して徐々に惹かれている感じなので、セエルレッドさんの方から言い出した離婚の件が、やっぱり撤回したいんだろうな、と読んでいてニヤニヤしてしまいました。
しかしシリルくんの鈍感さからそれがなかなか伝わらなくて、「改めて2人の関係を…」みたいなことをセエルレッドさんから言われても「大丈夫です。離婚後も自立出来るように内職頑張ります」と全く伝わってないし、シリルくん曰く自分の察しの良さを褒めてやりたい、と思っているので、シリルくん鈍感過ぎ!とツッコミたくなりましたね。
セエルレッドさんとシリルくんのある意味すれ違い関係はありますが、本当に仲は甘めな感じです。しかし如何せん、シリルくんの周りの脇役達が悉くグスばかりで、シリルくんの健気さや不憫さと相俟って、脇役達に嫌悪を抱いてしまいます。個人的にはローズマリーや使用人達にはもっと痛い目に遭ってほしかったですね。
2人の甘いやり取りよりも脇役キャラ達のシリルくんに対する嫌がらせなどのクズ描写が多めなので、両手放しで甘々作品であるとはならないかもしれません。
脇役キャラ達のクズっぷりが少し目立つかもしれませんが、鈍感過ぎるシリルの言動や異性の扱いが分からないと、本を参考にするセエルレッドさんの言動にクスッと笑えたり、健気なシリルくんだけど、セエルレッドさんの為にと、少しずつ強くなろうと、恐怖や悪意に立ち向かう姿や成長っぷりに胸を打たれるので、是非とも読んでほしいです。
10歳という年齢差と表紙の通りの体格差があるので、読みながら情景を脳内再生して悶えていました。かわいすぎる……!
そして何よりも、2人のキャラクターがすっごくよかったです! シリルは一生懸命で健気でかわいいし、エセルレッドも「英雄」の名に恥じないかっこよさでした。さらに2人のギャップもすごく萌えました! シリルは敵だらけの現状にめげないし、弱さを見せつつ困難へ立ち向かう姿がすごく好印象でした。そしてエセルレッド様! なんだその「愛され夫」になるための指南書は! 最初に「君を愛するつもりはない」と言ってしまったことを後悔した上で、ちゃんと改善のために動けるあたりがシゴデキの気配を感じます。その努力が斜め上なのも愛嬌があって素敵です♡
ストーリーもすごく濃密で、読み応えがありました。滝沢先生のお話は、恋愛だけでなく生業に関することもしっかり描かれる印象があるのですが、今回のお話は特にそれを強く感じました。シリルがこれまでに受けた困難や苦しさを、ちゃんと描写しているところに物語としての凄みを感じました。正直に言うと、家族からの虐待の苦しみが生生しくて、何度か怯みそうになるくらいでした。だけど、エセルレッド様と一緒にそれを乗り越えられて、本当によかったです。クライマックスで無実を証明するシーンでは、そのすさまじさに息を飲みました。
最後までページをめくる手を止められない、素敵なお話でした。2人の愛情が育まれていく過程がすごくしっくり来て、ベッドシーンはそれはもう……。
ドラマチックなBLを読みたい方には、ぜひおすすめしたいです!