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ギフテッドアルファ王と召喚されたハズレ神子

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表題作ギフテッドアルファ王と召喚されたハズレ神子

アスラン3世、32代ゼム国王・22
文森章、異世界に召喚された図書館の司書・26

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

地味でハズレくじのような人生を送ってきた青年――図書館司書の文森章はある晩、古びた貴重書の修復作業中に突然、別次元の世界へと飛ばされてしまう。そこはムゼ王国。どうやら章は、ギフテッドアルファと呼ばれる国王の超能力を完全に覚醒させるための神子として召喚されたらしい。だが国王アスラン三世の番となるに相応しい能力もなく、ここでもハズレの烙印を押された章。他の番候補とともに伴侶選定レースに臨むことに…。

作品情報

作品名
ギフテッドアルファ王と召喚されたハズレ神子
著者
滝沢晴 
イラスト
タカツキノボル 
媒体
小説
出版社
三交社
レーベル
ラルーナ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784815532864
4.1

(42)

(17)

萌々

(18)

(4)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
9
得点
170
評価数
42
平均
4.1 / 5
神率
40.5%

レビュー投稿数9

攻めが良かった

滝沢先生、初めてです。
ツボでした。攻めが、良かった!

あらすじなんかは他の方々が細かく書いていらっしゃるので…

召喚された受けちゃんは司書の地味男子、って設定ですが。学生時代から祖母の手編みを着る男。揶揄われ、いじめられようと着る男。そして、社会人になっても職場で着る男。

優しい良い子ですが、かなり我が強い偏屈男とも言えます。自分が正しいと思うことは、譲らないんです、彼。主義主張、割としっかりします。地味男子なだけで、気弱男子ではないのです。

攻めの王子。王子として振る舞う時はクールな出来る男。受けちゃんといる時だけ、かわいい年下男になるのです。
街にバレバレお忍びの王子も、クソかわいい。
この二面性というか、ギャップ?が堪らんのです。
セッッ中の怒涛のおねだり攻撃なんぞ、もう、ね!ドラマCD出してくれぃ!って心から思った。

サブキャラ達も個性的で、頭の中で可愛く立ち回ってる姿が浮かぶ。
エンタメ色強め、クスクス、にやにや、ハラハラな作品だと思う。
他の作品も読んでみたくなりました!

2

年下攻めのギャップがたまらない

や〜…!攻めの魅力が溢れてました…!

好いた相手の身体に注ぎ込み、一晩かけてオメガに変貌させることができる、という設定も個人的に初めてで、刺さりまくりましたよ…

身体を作り替えられた章(受)の分身が一回りちっちゃくなっちゃうのにも、なぜか分からんが大変萌えた。。(´∀`*)

しっかり者で、臣下に見せる顔は時に冷酷な王なのに、章にだけはメロメロで甘い顔を見せ、セッッの時は喜びのあまり泣いちゃう年下攻め様、最高でした✨

絡みながら章にあれこれ要求する姿も可愛く、きゅんでした。

「一生一緒にいると誓って」「泣き虫でも笑わないで」「私以外のアルファと口をきかないで(!)」「寝間着は絶対お揃いにして」etc,...
要求が細かい( *´艸`)

”ギフテッドアルファ”として一心に期待されながら、「未来を視る」能力が開花せず、欠けた存在とみなされている攻め。

そして唯一の肉親を亡くし、地味に生きていて自分には何の価値もない…と、諦めの境地にいた「ハズレキャラ」である受け。

そんな二人が出会い、互いに影響を与え与えられながら「人生の唯一の主人公は自分」という言葉を言葉で・行動で体現していく様子が気持ちよく、スッキリとした読後間に包まれました✨

あと、個人的にああ、神だわ…と思ったのが、最後の最後のオチ。
受けの章というキャラには正直そこまで萌えなかった…けれども、この一文にはなんと、そうだったのか…!と驚かされて。
素晴らしい締めくくりだと思いました◎

2

BL小説でよく見かける設定がてんこ盛り

転生・神子召喚から始まる作品、特に小説のジャンルでは多くなってきましたよね。
こちらの作品は、ハズレ神子&オメガバースの融合物語。異世界から召喚されたものの、望みの神子ではなくガッカリされる…という何ともいい迷惑な召喚からスタートするお話です。


元の世界で図書館司書だったショウは、とある古書を手にしていたところ異世界へトリップ。王の番となり王に未来を予見する力を授ける力を与えてくれるだろう…そうした期待から呼ばれたというワケです。
ショウにそんな力などなく、しかも身体検査ではベータとの判断。周囲から不出来な神子とバカにされるシーンが度々出てきます。

しかーし。王であるアスランの番となればギフテッドアルファの力で、どんな性別もオメガ化できる設定が用意されているので、番に関する心配は無用です!
王の伴侶を決めるレースが始まり、ショウもそこに候補者の1人として参加することになります。なにやら、バチェラーみたいな流れになってきました(笑)

これはお約束ですが…アスランとショウは秘密の逢瀬を重ねていて、他の候補者たちと比べても1歩どころか10歩ほどリードしています。アスランはショウとだけ、いい感じ〜な関係を築いているのがニヤニヤ^ ^


この作品での見どころは、王の伴侶選定がメイン……と言いたいところですが、実は"過去を知り現代に生かす"テーマが含まれいて、私はここにこの作品の素晴らしさがギュッと詰まっていることを声高に訴えたいです。

ショウが召喚されたこの異世界では、"未来を予見する能力"をギフテッドアルファである王に与えることが神子の使命です。アスランにはまだその力が発現していない状態なので、神官たちから早く番を持てとせっつかれているんですよね。
王に未来を予見する力があれば、国難に立ち向かえるし国が豊かになる…こういうわけです。
なんとまぁ他力本願著しいことか。過去には目もくれず未来のことしか気にしない愚かな側近たちに辟易します。

アスランは予見力がないからこそ、過去の書物から学びを取り入れてどうにか国を治めたいと頑張る素晴らしき王。ショウは本好きってのもあり、書物から得られる知識…つまりは過去の先人たちが残した記録から問題に立ち向かうヒントや解決法があることを知っているので、アスランのしていることに共感するし、アスランもまたショウの考えに感銘を受けます。
もーね。この2人が番にならんで誰がなるの?な状態なんですわ。

ショウは所々で、書物から得た知識を異世界のお偉方の前で発言し、ビックリされるシーンがあるんですが、こういうの大好きー!!
見えないパワーや運に頼るような国政より、ちゃんと足元を見るっていうのかな、誰しもが問題解決に取り組めるようなやり方で国を築いていく方が国の地盤が安定すると思うし、これが歴史学の大きな意義なんですよね。
何か話が逸れちゃいましたが、こういった深いテーマを作品にサラッと入れてくる作者さん、すごいなって思いました。


恋愛面では基本的にラブラブ。アスランのショウへの溺愛のさじ加減は良かったです。気になるオメガ化の顛末にもご注目下さいね!
ショウが嫉妬心からアスランから身を引くシーンだけは賛同しかねましたが、その他は文句なしに面白いです。文庫本サイズじゃなく、もっと内容を深掘りしてじっくり読みたい気持ちでした。


アスランは善王になること間違いなしだし、ショウも伴侶としてその知識でアスランをサポートしていけることでしょう。それを思うと、ハズレ神子ではなく、間違いなく!アタリ神子でしたよね。

文章の口当たりも滑らかで非常に読みやすかったです。王道の系統が好きな方はぜひ♪

6

2人とも芯がしっかりしててよい!!

滝沢先生のお話だーといった感じで作者買い。
異世界転生×オメガバースBLということで、結構ご都合展開だったりするのかなと思いつつ読んでいたのですが、受け様も攻め様も魅力的で一気に読んじゃいました。
私、モラル高いスパダリ系(でも健気)みたいな攻め様だいすきなんですが、この攻め様・アスランすげえヒットでした!!
国のために真摯に頑張っててさ、時折見せる弱い部分がもう……!!
そこだ!!そこを手厚く包摂するのだ章(受け様)!!
章の方も“いい人”で、召喚されて迷惑も凄そうだろうに……序盤からアスランを思いやっててこちらも幸せでした。『いい人』はいいね、安心して読める。。。

後もう一つ良かったのが、この作品私としてはキレイ系のハピエンシンデレラ系の印象なのに、セッがオメガバース濃度の高い激しいセッだったことです!!
お上品に導入と朝チュンでまとめるのかと思いきや!!!
こういう作品で攻め様にゴリゴリに攻められて受け様がなりふり構わず“叫んで”いるの久しぶりに見た……幸せの叫び……!!!
生々しい表現でアレですが、注ぎ込まれて噛まれて。。。良かったね章泣


まとまりよく読みやすい文でしたので一気に読んじゃいました!!

3

焦ったさを楽しんで

楽しみにしていた今月発売される滝沢晴先生の作品の一冊でした。今ハマっている設定ということもあり最後まで楽しませて読ませていただきました。

ただ章(ショウ)の性格は好きだったものの、今までの経験から自分を卑下する癖だけは好きになれませんでした。また、凄く自分の事に関してだけは鈍いんですよ。これは経験値によるものなんですが、凄く焦ったく感じました。でもこの焦ったさが凄く癖になるんです。
そしてアスランの章と他の番候補への態度の違いに凄く萌えること間違いないと思います。

凄く好みだったのは章によってアスランの意識が変わって行くところでした。今までの召喚神子と違って特別な力がないからこそ、章の知識が思わぬ方向性を示すことになります。そして皆が意識を変えて行くキッカケになるんです。この辺りの流れが滝沢晴先生らしかったです。

そして脇役も魅力的で個人的に番候補だったディミトリがお気に入りでした。彼の魅力が強すぎて主役2人が霞んでしまったので萌2にさせていただきました。章の獣僕のヤノも可愛くてお気に入りでした。


それから166ページの6行目ですが「最終的にはこの世界をからいなくなる」ですが「この世界を」の「を」は要らないですよね?

2

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