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みなさんの書かれているレビューを見て、読みました。
とにかく読ませるストーリーがしっかりあることに驚き一気に読み終わりました。
年下攻めの主従関係もの。
兵士見習い フェルノ
第二王子 ユリウス
***
幼少期から将来を見据えて、知識を蓄え、自分に仕える奴隷に食事を分け与える。
奴隷というだけで、冷遇されるこの身分制度を自分が変えたいと願うユリウス。
母の温もりも知らず、強い信念を持つユリウスに驚く。
一方で、フェルノのご機嫌を損ねたら会いにきてもらえないと思って緊張していたと言うユリウスが、とてもかわいい。
そして、ご褒美のキスでケンカする2人がもう可愛過ぎて。
時折顔を出す子供らしさが、良かったです。
隣国の王からも影から支えてもらい、国を再建するという信念を貫き、王として立派に成長したユリウス。
主従関係の延長線にある2人の恋愛も、とても良かったです。
読み応えあって、とても良かったです。
まず、読み終えての感想は、とんでもなく重厚な国家再建ストーリーだった!!
その一言に尽きました。
血筋により、地下の牢獄に閉じ込められていた第二皇子の面倒を見ることになった、貧しい身分から兵士見習いとなったフェルノ。
牢獄にいながらも貴族に虐げられている国民のことを思う聡明で優しいユリウスは、やせ細って傷だらけのフェルノにも食事を分け与えるなどして、信頼関係を築いていく。
やがて、国王たちがなにものかによって襲われ、後継が必要となり、ユリウスは牢獄から出され、その後継として王子の座に就いたが、、、
という冒頭。
年上のフェルノが、ユリウスに一生ついていくと主従を誓い、自らも鍛錬して剣が強くなり、そしてユリウスの傍で護衛をするようになったが、やがてそれ以上の感情――独占欲など特別な感情を抱くようになります。
一方で、ユリウスもフェルノへの想いを隠そうとはせず、周囲に牽制してみたり、、、
年下×年上、身分差cpなのですが、
壮大なる国再建物語のほうに魅入ってしまい、ふたりの恋愛というよりは、ふたりの絆(+奴隷だったニコルとエレナ)によって貴族という、この物語の最大の敵であるその応援に熱が入ってしまいました。
途中、ユリウスが王という立場上、
世間に対しては子を成したことになっていますが、実際にはユリウスの実子ではございませんので安心してご覧になってください。
ユリウスは、自分をもお姫様抱っこしてしまう年上騎士のフェルノに一途なので、、///♡!
とにかくラストの、タヒがふたりを分かつまで一緒、という決意にも似た覚悟に、鳥肌立ちました。
また、攻めの傍にい続けることで光のもとを歩けなくても、受けにとって攻めが光の存在だとか、この言い方にとても萌えを感じますね。(まりあげはだけでしょうか、、)
ファンタジー色が濃いお話が好きな方に、ぜひオススメしたい作品です!!
案丸先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
主従 4
ファンタジー 3
甘い 3
エロ 1
な感じだと思います。
ユリウスさん×フェルノさんのカプです。
物語り序盤から、地下牢に幽閉された王子と兵士見習いとして出会ったユリウスさんとフェルノさん。ユリウスさんの前向きな言葉が響き、最後までついていきたいと思うようになるフェルノさん。
それもあり、好印象を抱いているからか、ユリウスさんとフェルノさんの主従関係や2人の仲は比較的平穏で、お互いに惹かれて合っているのが分かるので、終始甘い雰囲気にはなっていると思います。
因みに国王となったユリウスさんの跡継ぎ問題もサラッと解決しているので、ご安心を。
でも、キス描写は何度かありますが、絡み描写は物語り終盤にしかなく、身体を繋げるのは、再建が終わってから、と若干恋愛描写そっちのけな物語りになっていると思います。
貴族や奴隷の問題などを国を再建させる為の描写がしっかりと描かれていて、BL要素は少なめかもしれませんが、ファンタジーものとしては読み応え充分なので、是非とも読んでほしいです。
中世ヨーロッパのような王族、貴族、騎士、教会、平民、奴隷……といった身分制度がある時代のお話です。
王と奴隷上がりの侍女の間に生まれたユリウス王子と兵士見習いのフェルノは虐げられた状況でありながらもお互いの存在が光となり、貴族によって汚れきった国の政治を立て直そうと奮闘していきます。
小さい頃は力もなく何もできなかったユリウスですが、その類まれなる知力と策略で国の根幹から変えていくお話はとても壮大で、いくつも伏線が張られていて読み応えがある内容でした。また、タイトルにあるように二人だけの「秘密」がストーリーの大きな鍵となっている所も、完全に光!!なお話で終わる事なく闇も感じられて好きでした。
子どもの頃からずっと近くに置いて信頼関係を築いてきたフェルノとの身分を越えた恋模様も見どころです。
フェルノに近づくものへ向ける嫉妬と独占欲いっぱいの黒いユリウスの表情にギュンっ!!とします♡
特に国のゴタゴタが片付いてからの二人の時間は、ようやく長年の思いが叶った!!という感慨深さで感動いっぱいでした。(ユリウスに至っては初恋!そしておそらく童貞!!!)
小さい頃に「身長を抜かしたら…」と約束していた事が実現するのって最高じゃないですかぁ泣
騎士であるフェルノ、身体付きもしっかりしているのですが、そんなフェルノを抱くユリウスの構図がとっても色っぽさで溢れていました!
構図的に修正が必要ない画角です。(電子版)
西洋の歴史大作作品風で映画なんかの題材にもなっていそうな普遍的な軸と引力の強さを感じます
ここに惹きつけられるのはきっと「ロマンでありロマンス」なんだと思います
1つの国の中で運命を翻弄されるかのように描かれる人々
これが主人公である2人だけでないのが「ロマン」の部分にもしっかり反映されているので奥行きをすごく感じます
だからなのか?架空の国であってもちゃんと「歴史」を感じるのです
そしてこの歴史を動かしていくのがユリウスの存在!
更にこのユリウスを支えながらも、ユリウスと共に在る事で自らの人としての人生に意義を見出してい、くフェルノの人生再構築としてのカタルシスを感じる部分にも心を動かされます
この2人が居る事で影響を受ける奴隷の双子がまた大変重要なポジションです
王族でありながら虐げられたユリウス
平民ながらも貧しく、先を見る余裕など到底なく動く感情は飢えに対する時位のフェルノ
奴隷として生まれた双子は「考える」事すら放棄している虚無の極地
この立場の違う三者(四者)三様の位置付けが非常に分かり易い!
そして彼らをこんな困難に陥れている元凶としてユリウスの父=王族を懐柔して来た「貴族」の存在をしっかり悪として描き出しています
ここで「正と悪」の対立構図を生みながらも単純な勧善懲悪と言った明快な下克上にしていないのが更に良かったです
しっかりと知力を使い人を動かし、圧倒的な「正義」だけを通さない上手さが非常に素晴らしく軽さを一気に軽減してくれました
この種明かし的なエピソードをサラッと入れ込む演出にはクライマックスの昂揚を更に盛り上げて貰いました!
お見事でした
お見事と言えば、隣国の王の存在も良かった・・・!
ベタベタな友情ストーリーにしないで陰ながら見守る存在
ちょっと忠臣蔵精神にも通ずるような筋と情を感じさせられてすごくグッと来ました
後に振り返った時に「ロマン」を感じられるだけの夢物語ではない「精一杯の生き抜いた軌跡」を感じました
このしっかりした「ロマン」の中で芽吹き、育まれる「ロマンス」
これがまた納得するしかない「愛」でした
主従と言う「絶対的な信頼関係」を揺るがす事無くしっかりとその延長線上で生まれた確かな愛
「この人しか居ない」と思う感情が生まれる背景にBLの理想がありました
”生涯を共に居たいと思う気持ち”が主従の枠を超えて同じ量で求め合える!
心休まらぬ政情の中での癒しともなる非常に作品に合った甘やかさ
痺れました
ロマンがしっかりしている中で生まれ、育まれたロマンス
最高にロマンティックな1冊としか言えない素晴らしさでした
