電子限定描き下ろし付き
過去の恋愛に囚われてるくせにそこを認められない。
だからこそ余計気になってしまって、結局逃れられない。。。
そんな不器用で素直じゃない気持ちが表されたような作品タイトルも良いですね。なんか、すごくキャラと描かれているストーリーを的確に表現してる捻くれ具合だと思います。
捻くれているけれど感じる未練。
こういう「隙」がある人間らしさを感じる2人にすごくBLの中のもどかしさや切なさを見せられた、とても胸が焦がれるような恋のお話しでした。
2人の道は紆余曲折でひねくれたけれど、お話しは本当に真っ直ぐな恋愛ストーリーにドキドキしました。
少し思っていたよりも濡れ場が大人で、そこも実はドキドキしました笑
大人の一途な恋が沁みる……!!
学生時代に別れた二人が社会人になって再会して…という
一見ありがちな設定ですが、読み進めてゆくにつれて
二人の過去と現在に至るまでの想いが明かされてゆき、
どんどんのめり込んでゆきました。
学生時代の恋人・黒田とのたった一度のセックスが忘れられず、
誰と付き合っても上手くいかない宮川。
どんな相手と身体を繋げても、黒田に抱かれたあの夜が忘れられない。
そんな不毛な想いを抱えたまま黒田と別れて6年が経ったある日、
宮川の会社に黒田が入社してきます。
予想外の再会に動揺を隠せない宮川でしたが、
黒田は昔と変わらず接してきて…。
ああ、これ、一途な受けが攻めに振り回されちゃうお話かぁ…
と思いきや、ページをめくってゆくとどうやら違うみたい?
そもそも6年前のお付き合いというのも宮川にしてみれば
友達付き合いの延長のような軽い感覚だったようで、
黒田の大阪での就職を機に別れを告げたのは宮川の方でした。
一方の黒田は宮川にちゃんと恋をしていたし、
就職をしても遠距離恋愛で宮川との関係も続けたかった。
けれど、宮川から別れを告げられ、
彼が自分と本気で付き合っていたわけではなかったことを悟り、
本当の気持ちを伝えることはできませんでした。
だからこそ、せめて宮川が自分を忘れることのないように
傷痕を残すように、最後に大切に優しく、宮川を抱いたのでした。
そう、振り回されていたのは黒田の方だったのです。
引っ越し先で少しだけ宮川の面影のある女性と付き合い、
それでも宮川への想いを断ち切ることはできず、
恋人に別れを告げ、宮川のいる会社に転職までして、
宮川を追ってきたという執着っぷり。
普段のスマートな振る舞いからは想像もつかない激重で
6年も引きずり続けた一途すぎる愛に心揺さぶられてしまいました。
そんな黒田の事情を知ってしまうと宮川の罪深きことよ…。
ただ、黒田と別れて以来本気の恋に踏み出せなかったということは
無自覚ながら黒田のことが好きだった、ということだと思うのです。
とすると、ほぼ6年間両片想い(宮川は無自覚ですが)だったようなもので、
それだけに二人の想いが通じ合うシーンは胸熱です。
それまでは宮川への気持ちを隠してきた黒田ですが、
自分に彼女ができたと誤解した宮川が嫉妬していることを知ると
「もういいよな俺のもんにしても」と本心を曝け出し、
その執着にまみれた表情が堪らないのです。
突然の黒田の激重解禁に怖がる宮川(笑
だけど、黒田が6年間自分を想っていたと知り、
普段は飄々としている黒田のその切なげな表情に喜びを感じたことで、
自分もまた黒田にとらわれていたことをようやく思い知ります。
いざ恋を自覚してしまうと黒田に抱かれたくて堪らなくなってしまう宮川。
発情したようなトロけ顔で黒田を求める宮川がえっちすぎました///
それに「ずるいよな」と言いながらも応えてくれる黒田。
念願の両想いに自身もかなり切羽詰まってはいるものの、
あの一夜のように情熱的ながらも優しく抱いてくれる黒田の
溢れんばかりの溺愛っぷりに幸せのニヤニヤが止まりません!
本編は二人が恋人同士になったところで終わりですが、
この後も絶対イチャイチャしてるんだろうなぁ。
おそらく溺愛彼氏全開になっているであろう黒田と
愛されすぎて恥じらう宮川のその後も見てみたいです♡
忘れられない相手との偶然の再会から始まるお話。
再会もの好きとしては、冒頭から期待が高まる!
雑誌で第1話を読んだとき、「やったぁ!続きめっちゃ楽しみ!」と飛び付きました。
喧嘩別れしたわけではない二人の、何とも微妙な再会後の雰囲気や心情にそわそわしました。
明らかな好意とも言えないけれど、好意的なのは確実で、でもどこか居心地がよくなくてやりにくい。
どちらからも、そういうもどかしさを感じる描写が上手で引き込まれました。
タイトルの付け方も「まさに!」で、積極的に恋をしようとしているわけじゃないから、再び惹かれていくのは本意ではないのに、どうしても惹かれてしまう戸惑いが感じられて、ぴったりだと思います。
本当にこの空気感や雰囲気の描写が見事で素敵なのですが、うまく言葉で表現できないのがもどかしいです。
大人同士の微妙な駆け引きを楽しみたい方には是非読んでみてほしいです。
偶然の再会が実は仕組まれたものだったことは、そうだったらいいなぁ、と思っていたので嬉しかったです!
エロス度★★★★★★★
おやおや。元カレとの一度だけのSEXを忘れられずに引き摺る宮川はかわいいですね。
リーマン同士・スーツ・元カレとの再会LOVE・体の関係などの要素に萌えまくりで、再会した黒田とのSEXを期待してしまう宮川の顔がとてもグッときます。
仕事も体も相性抜群な2人で、〝もうヨリを戻しちゃえよ!〟とヤキモキさせられるような展開もありますが、黒田のド執着や溺愛・宮川を逃したくなくて体に自分の跡を残したい想いがたまらなく、宮川に芽生えるモヤモヤ・無自覚な想いが美味。濡れ場のエロスも素晴らしい。
篠崎マイ先生の既刊作品は拝読させて頂き、今作も作家買いさせて頂きました。
個人的、各項目5段階で
リーマン 3
エロ 3
執着 3
嫉妬 1
な感じだと思います。
黒田さん×宮川さんのカプです。
サラリーマンの宮川さんは、様々な相手を一夜を共にしても、大学生時代に一度だけ身体を重ねた記憶を忘れられないでいた。そんなある日、宮川さんの会社に、忘れられない行為の相手である、黒田さんが転職してきて…。
大学生時代に付き合っていた2人が、6年ぶりに再会したリーマンものです。
黒田さんと再会したことに少し気まずさを抱いていた宮川さんだけど、元々は友人関係だったからか、すぐに昔のような気心知れた仲になります。
でも、読んでいると分かるのだが、黒田さんの方が、宮川さんに対して抱いている想いや執着心が強くて、未だに好意を抱いているのが分かります。
大学生時代に、友人だった2人がどんな経緯で付き合うことになったのか、気になってましたが、宮川さんの意識ではノリで付き合うようになったというのには少し驚きましたね。だからこそ、遠距離恋愛になりそうになったらすぐに別れようと言い出すのも、本気で宮川さんに想いを寄せている黒田さんからしたら、たまったもんではないですね。
でもその後の身体を重ねることで、宮川さんが忘れられないように、ずっと消えない俺の跡を、という執着が凄まじいですね。そして勿論その執着が再会にも繋がってるのもたま凄まじい。
大きな波乱は無いですが、黒田さんのじわじわと来るアプローチと執着、宮川さんの絆されと徐々に抱く嫉妬などの大人だからこそのほんのりとした駆け引きや仕事をしているリーマン要素も味わえるので、是非とも読んでほしいです。