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いつかの恋と夏の果て

itsuka no koi to natsu no hate

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表題作いつかの恋と夏の果て

小野寺修,サラリーマン
深原一夏,会社員

その他の収録作品

  • 番外編
  • あとがき

あらすじ

「一夏でも冗談言うんだな」
あの夏のうだるような暑さと一緒にかき消された告白ーーー

学生の頃から気の置けない友人として付き合ってきた2人。だが、一夏は修に対し"友情"では片付けられない感情を抱いていた。そんなある日、一夏に男のセフレがいると知った修は、無神経な言葉で追い詰めてしまい…?

ずっと隣にいたいからこの想いは隠し通すと決めたーーー

描き下ろし収録あり。

作品情報

作品名
いつかの恋と夏の果て
著者
篠崎マイ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
コアマガジン
レーベル
drapコミックスDX
発売日
ISBN
9784866530352
4

(120)

(50)

萌々

(41)

(22)

中立

(4)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
484
評価数
120
平均
4 / 5
神率
41.7%

レビュー投稿数15

ネタバレ注意

個人的にすごく好きな話でした。内容は劇的な悲劇や重い類ではありません。がとても感情、内面を丁寧に描かれていて満足でした。私は読みながらあの場面の感情や表情を何回も戻ってはよみ戻ってはよみ、ギュンギュンしながら読みました。
エロはありますが、少し。エロ中心の話ではありません。私も余程好きなカップルじゃない限りもろエロ中心は苦手な方なのでエロ苦手な初心者さんも、楽しめると思いますよ。
この2人性格いいし優しいし2人の空気感もすきだなぁ。


表紙デザインには惹かれたものの9か10頭身ありそうなバランスの2人の絵に好きになれるか心配で躊躇してましたが、全く問題なし。むしろ綺麗で好ましい絵でした。
内容も期待以上にすごくよかった。
一冊丸々2人の話です。1話から途中までは切なくて胃の下あたりがギュンギュン、最終話からはキュンキュンニヤニヤにかわり、モヤっと感も一切なくハッピーエンドです。
欲を言えば良かったからこそもう少しイチャイチャがみたかった


高校から付き合いのある修(攻)と一夏(受)。現在社会人。高校の時好きだと一夏は修に言ったものの冗談だと思われさらっと流されてから親友として付き合い続け今に至りますが、一夏に男のセフレがいる事を修が知ってから話は動きだします。




以下個人的にこの作品に好感を持った場面です。おいしいオチのかなりネタバレになるので、気を付けてください




一夏がセフレと会うのを嫌に思う修は止めますが、一夏は「お前は俺を抱けるのか?無理だろ」と言ったシーンで修は「一夏が他の男と寝ないなら、そんな顔しなくて済むなら抱けるよ」と答える。
しかし一夏は馬鹿にするの大概にしろと(優しい修を好きだからこそ辛いのだろうけど)怒って修ときっぱり距離をおきます。大抵のBLならこの場面でお試し付き合いが始まって一波乱あり、お互いの気持ち再確認し引っ付いてめでたしが多い中、ワンパターンじゃないのがよかった!一夏の気持ちを思うとギュンギュンきました。もちろん修の気持ちを思ってもギュンギュンしたし。ここで受け入れないところが軽くなくてよかったな


もう一つ好感を持った場面。最終話のイチャ場面。一夏が一途で修の代わりに似た人を選びセフレがいるという設定ですが、なんと後ろは使っていないというオチ。え!?て修同様私もびっくりした。なんか、無性にすっごく嬉しかった。修が初めてでよかった。ビッチじゃなくて本当よかった。修もよかったね。
本当幸せになってよかった(*´꒳`*)とおもいました。

ドラマCD化も決まったみたいです。
支離滅裂な文になってしまってすいません

14

シアワセな気持ちになれます

高校の頃から10年。。。ずっと想い続けて、親友でいた一夏。
一夏の気持ちを、冗談と笑い親友という関係で過ごしてきた修。

読んでいて、一夏が不憫で仕方がない。修は、悪気なんて全くなくいるものだから、より一層。
でも、親友という関係が壊れ始めてから、修がどん底に落ちるわけですよ!
そこからは、もうね!よく行った!言った!
心が暖かくなります。
シアワセな気持ちになります。
終わり方も、ホントに好き!

書き下ろしの、番外編では、10年という歳月を考えて、ウルウルきました。よかったねぇって。
モコモコの一夏が、可愛くて!

個人的には、高校時代の一夏も可愛くて好きなので、一冊丸々私好みの作品でした。

6

《ネタバレ有》夏に読みたい一作

コミックス表紙の綺麗な青空と白い雲が印象的。絵柄も非常に繊細で、海!山!みたいな活発なイメージとはまた違う、ノスタルジックな夏の雰囲気にぴったりとハマっていました。

BLにおける王道的な展開を丁寧に美しく描いた作品だと思います。おそらくはよくあるタイプの日常的なお話で、目新しい部分は無いかもしれないけれど、そのぶん登場人物の表情やコマ割りなど細かな部分に凄く魅力がありました。
個人的に良いなぁと思ったのが「間」の取り方で、アニメを観ているような感覚というか、映像的な良さがあったように思います。背景や静物のみのコマが、間の表現として上手に使われていて、終始とても読みやすかったです。

キャラクターも好みなタイプでした。一途で健気な一夏はもちろん、作中なかなか格好良いところを見せられなかった修も好きです。
修の人の良さは「普通」に恵まれて生きてきたからこそという気がします。故に「普通」から外れてしまう事を恐れている。そういった気質に、10年前の告白の記憶や無自覚に抱いていた一夏への執着心が合わさって、結果的に一夏を傷つける言動を取ってしまったのかな…と。
冗談にしてしまった一夏の告白は修自身も忘れた訳ではなくて、曖昧にしてしまったがために、本当は10年間心の底に蟠っていたんじゃないかな。自分が「普通」であるように一夏も「普通」であってほしくて、つい「彼女できた?」とか訊いてしまう。

一夏にとっては苦しく辛かった10年間の片想いがようやく報われて幸せになれるお話であり、修にとっては「理想」の「普通」を捨てて一夏の元へ行くという、人生における選択とか転機とか、そういったものを描いたお話になるのかな、と思いました。
終わらない夏の中に居たのは一夏も修も同じで、10年越しにようやく二人一緒にその先へ進んで行けるんだなぁ…と、温かな気持ちで読み終えました。スッキリとした読後感が心地良い作品です。

4

ノンケ攻め視点の展開に萌え(∩´///`∩)

表紙の雰囲気とあらすじから読み取れる内容かな?
お話自体には意外性がなくサラっとしてますが、
個人的には萌え要素がたっぷりあって楽しめました(﹡´◡`﹡ )

・まず、カップリングが萌え!
【ワンコ系無自覚無神経ノンケ攻め×ネコ系寡黙健気ゲイ受け】です。

・そして、高校時代の回想交えながら進むストーリー。
高校生BL大好物なので、青春の切なキュンが差し込まれるのが嬉しい。
片思いの甘酸っぱさと学生服の組み合わせは最高。

・そしてそして、何と言っても【弱る攻め】
無神経ノンケ攻めが弱るの大好きー!これ萌えた〜!!
あとがき見ると、担当さんGJです(・∀・)b
もっともっと苦しんでも良かった←

片思いの切なさやノンケの苦しみを楽しめました♪


お話は攻め視点で進みます。

攻めにとって受けは一緒にいると楽しくて気楽な親友。
彼女に振られていつもと同じように受けの家で愚痴って報告して飲んで寝落ちして。
朝起きた時に受けの首にキスマークがあるのを見つけ、変化が始まります。

恋愛事は何も話さないけど彼女がいたのかと思い、本人に直接聞くと「いない」と答える。
照れ隠しかなにかかなーと納得したある日、受けが男とホテルへ入るのを目撃してーー。


攻めがムカつくくらいノンケです。
"普通の恋愛" "理想の彼氏彼女像" を持ち、押し付ける。
受けが男とホテル入るのを見ても尚、
「お前だったら、ちゃんと可愛い女の子と普通にー」と言う神経。
クッソムカつくので1発殴っていいですか( `д´)⊂彡☆))Д´) パーン

その上、高校時代の受けの言葉をスッポリ忘れてるという。。。

高校時代回想は、攻めムカつくに反比例して、受けの健気さにキュンキュン。
さりげなく区切られたノンケの線引きにグッと耐えて、自分の気持ちに蓋をして。
それでも時折溢れる想いにグッときました(;ω;)

ずっと言えずに我慢してきた感情。
10年分の想いが爆発してぶちまけて…。

ノンケ攻めが中途半端な優しさを見せた時、きっぱり拒絶した受けがカッコ良かった!
攻めザマァ展開 美味し!
10年募らせた悲しみを突然知り、一気に背負うのはキツかろうと思う。が。
自業自得でもあるので、攻めが弱るのにめっちゃ萌えました(∩´///`∩)

そんなこんなで成就した後の甘々展開はもっと美味しいですねぇ。
ノンケ攻めが自覚した後に受けをデレデレに甘やかすの萌えです!
受けが幸せそうな顔しててホッコリしました(﹡´◡`﹡ )

9

ノンケってさァ、そういうもんよネェ

と、なぜかオネエ風味になってしまうほど、一夏の相談に乗るバーのママ的スタンスで読んでしまいました。そんなバーすら出てこないのに。

高校生のとき、冗談で流された告白。あれから10年、変わらず一緒にいる修と一夏。
そんなある日、修は一夏の背中にキスマークを見つけて…。

一夏のビジュアルが好きすぎて!黒髪美人好きにはたまりません。極私的黒髪美人ランキングで暫定1位です。
そんな一夏ですが、「こんなに美人でいい子なのに、ノンケなんかに恋してさァ」ですよ。

そしてわれらが一夏が10年想い続けた修は本当にタチの悪いノンケ。
無神経で、すぐ「普通」や「理想」を押し付けてくる。
ただ冷静になると、修ってふつうなんですよね。よくいる「普通」のタイプ。2言目には「おれも早く嫁さんもらって落ち着きたいなー」と言う、そこここに見かけるリーマン。酔って大きい声で「普通はさー」とか「それが理想だろー」って言ってるひとを見かけたことがある方、いっぱいいらっしゃるはず。
それがなぜタチの悪いやつに見えるかというと、読む側がすでに一夏サポーターだからなんですよね。
10年前に告白を流した酷いやつ→「普通」は男友達に告白されるなんて思ってもみない。
彼女の話とか一夏に振ってくる無神経なやつ→「普通」の友達の会話、という感じで。
男と一緒にホテルに入った一夏を見かけて問い質したシーンでも無神経なんですよね。
「お前だったらちゃんとかわいい女の子とふつうに」
今まで彼女の話を聞いたことがない+男とホテルにイン=お察し、なのですが、察せない辺りが「言葉を文字通りにしか受け取れない男性脳」の悲しさなのかなあと思いました。「かわいい女の子とふつうに(付き合う)」ことが「理想」だと思い込んでいる。
修を無神経と感じれば感じるほど、作者さんのマンウォッチングの質の高さを感じました。

ここからの修の心理描写も素晴らしい。本当にこの作者さん、うまいです。
これは読んで実感してほしいです。10年来の親友に告白された男の逡巡、葛藤、気付きが「普通の男」ゆえの無神経さと不器用さを配合して描かれていて見事です。

ただ…、最後に明かされる一夏のあることが納得いかなくて。27〜28歳の男、しかも料金が発生するホテルを利用するセフレがいたにも関わらず…、うそだー。それだけならホテル代がもったいないと思ってしまったので「神」には至りませんでした。

6

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