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孤高の竜騎士は運命の王子に祝愛を誓う

kokou no ryuukishi ha ummei no ouji ni shukuai wo chikau

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表題作孤高の竜騎士は運命の王子に祝愛を誓う

ダート
竜騎士団団長、竜人、27歳
レリ
リッテンドルフ王国第七王子、16歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大人気・祝シリーズ第6弾!! 人質に選ばれてしまった「運命の番」の行く先は――!? 王族を守る×第七王子、清らかな愛を誓う、ファンタジー主従BL▼ 竜の血族が存在し、人と竜人が共に暮らすリッテンドルフ王国。 王家の者ながら、特別な力を持たない人間として生まれた第七王子のレリは、劣等感を抱きながらも、力を持つ兄たちを尊敬し、健気に慎ましく暮らしていた。 そんなレリは、幼い頃から王族を守る竜騎士・ダートに淡い想いを抱きながら、それを気取られないように、彼の活躍を見守り続けていた。そしてダートも、守るべき人としてレリを大切にしてくれていた。 しかしある時、緊張状態にあった隣国との関係が悪化し、王家から人質を出さねばならぬ事態になってしまう。なんと、その人質に選ばれてしまったレリは、「自分の務め」として受け入れるべく懸命に堪えようとするが――?

作品情報

作品名
孤高の竜騎士は運命の王子に祝愛を誓う
著者
宮本れん 
作画
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンスノベル
発売日
電子発売日
ISBN
9784344856448

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4.4

(5)

(3)

萌々

(1)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
22
評価数
5
平均
4.4 / 5
神率
60%

レビュー投稿数1

黒竜騎士×第七王子、主従ファンタジー。平凡でちっぽけな王子の羽ばたき

宮本れん先生の「祝」シリーズ6作目!

シリーズとなっていますが、一つの大陸の別の国を舞台とした読み切りのため、
こちらの一冊から読んでも大丈夫です◎
(自分もまだ全作制覇できておらず...!読まねば。読みたい!)

主従、身分差(騎士×王子)、歳の差(11歳差、ほぼ一回り)、
そして堂々たる黒竜!

と、ファンタジー好きの心をいろんな方向から刺激してくれる
要素満載、ボリュームもたっぷり(電子で)の一冊でした。
以下、「いいなあ♡」と思った点と、「ここをもっと...!」と
欲が出た点、どちらも感想として残そうと思います

攻め・ダートは騎士で褐色肌。この組み合わせ、ちょっと珍しい気がする...
ここも萌えツボを突いてくるポイントでした。
サマミヤアカザ先生のイラストが麗しいです。
大きな黒竜になった時のビジュ(「竜」が本来の姿で、人間にも変化できるという
設定ですが)も最高で、
スマホの小さな画面で読みましたが、大画面で羽ばたく様子を見たいなあ...!
と思いました。

忠誠心◎、の溺愛年上騎士×健気平凡(...と思われている)第7王子。
宮本先生もお気に入りだという、二人の出会いのシーンが
印象的です☺︎

ちび王子・レリが可愛くて!
迷ってしまい、心細くてたまらない時に出会い、
優しくカッコよく手を差し伸べてくれたダート。
そんな彼にあっという間に恋に落ち、一途健気に恋心を募らせていく様子に
きゅんと萌えました。

惜しむらくは、攻め・ダートの心情変化が彼視点では
特に描かれていなかったこと...!(欲張りですみません;)
忠誠心と、掻き立てられる庇護欲のみだった気持ちが
どこから「恋」「愛」へと変わっていったのか。

このへん、ダート視点でより深く詳しく知りたかったー...!

人と竜神が共に暮らす王国・リッテンドルフ。
王家の者は皆竜に姿を変えられる<人竜>であったり、
<竜の守護者>と呼ばれる特別な存在であったりと
何らかの能力を持つのですが、末っ子王子のレリはなぜだか一人、
何の能力も持たない「人間」として生まれて来ます。

父王にも見放され(冷遇されてはいないけれど、期待されずに育ちます)、
劣等感を抱える中でダートへの密かな恋心を募らせていたレリ。

そんなある時、緊張状態にあった隣国との関係が悪化。
父王に人質として指名されたレリは、ショックを受けながらも
王家の者として国に貢献しよう、受け入れようとするのですがー

と続きます。


個人的に「うーーーそのままでいて欲しかったかも...!」という思いと、
平凡王子からの大変身&活躍におおおっ!という興奮、
半々の気持ちになったのが、途中でレリの能力が開花するーという展開です。

この能力が花開いてこそ、ダートとの番関係も成立(恋が成就)し
人質としての運命も変えていくことができ、
戦場で傷ついたダートの癒し役として活躍もできるー

と、物語に絶対欠かせない要素だとは分かっているのですが。

”平凡な人間”という性質は変わらず、その中で葛藤し
何か乗り越えていく姿というのを見てみたかったかな?という気もします;

こっち側(自分に近い側)だと思っていた健気な主人公が、
チート能力を得て”あっち側”へと行ってしまう寂しさなのかな...

中盤、あまりにもレリにとって都合よくポンポンポン!と
物事が進むなあ...と思うところもあり。

ここぞ!という時に開花するレリの能力、
ピンチの時に起こる緊急事態等、物語の展開に興奮や驚きよりも
「あっ、やっぱり」感、予定調和感を感じたかな、、という気も。

とはいえ。

人質として差し出される運命に抗うべく、
懸命に隣国の偏屈王の説得にかかるレリの姿。
(↑ここではまだオドオドしているんですが、
それでもダートに頼らず自らの言葉で説得しようと頑張る姿が好感度大!)

そして交渉に失敗し幽閉されても、そこで起こる緊急事態に
毅然とした態度で王との面会を求める姿。

物語後半は、レリのそんな内面と行動の変化、
成長っぷりに胸がじんと熱くなるシーン多々でした。

そして戦いのクライマックス、最大の見どころは、
竜自身も大きな怪我を負うことになるという「炎」を吐くシーン!

レリの言葉を受けて気持ちを奮い立たせ、
人竜を攻撃する凛々しいダートの姿の勇ましさ・カッコ良さといったら...!
映画のワンシーンのような臨場感あふれる描写にドキドキ、
最高にたぎったシーンでした。

接触を増やし、少しずつ”竜化”させる(竜と関係が持てる体に変化させていく)ー
という設定も、なんだかエロスを感じる萌えどころ!

子を残せるようになる、という踏み込んだ設定には
驚きましたが(妊娠描写はありません)、
それゆえに二人の結婚も大きな反対をされずに済んだし、
終わりよければ全てよし(。-∀-)و✧

王族の血が半分入った二人の子供は、
竜人になるのかな?それとも、守護者?
または能力を持たない人間だったとしても、
愛情をたっぷり注がれて、幸せに育ってくれるのではないかな...と
夢広がります(その後の二人の様子もぜひ拝読したい!)。

平凡でちっぽけな存在ー
誰よりも自分自身がそう思っていた主人公が、
目覚めた能力を使い大きく内面を成長させてゆく物語。

敬語の年上従者(騎士)攻めが竜に変化した姿のカッコ良さ、
その献身と溺愛にも萌えて痺れる、「祝愛」ファンタジーでした・:*+

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