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小説

勇者になることを夢見ていた少年が、オメガであるというだけで家も未来も奪われ、
王の側妃として売られるというはじめから、もう一気に物語に引き込まれました。
ファンタジー+オメガバースの重めの設定?ですが、受けのリヒトが折れずに必死に生きようとする姿が、とても健気で愛おしい。
そして何より魅力的なのが、攻めの勇者ヴィクトール。
爽やかな英雄かと思いきや、実はめちゃくちゃ執着深いというギャップが最高でした。
見た目は光属性の王道勇者なのに、内側は完全にリヒトに囚われた一人の男。
でもその愛の深さが重すぎず、読者として安心して身を委ねられる絶妙なバランスです。
オメガとしての理不尽さ、身分差から来る葛藤など、シリアスな要素も多いのに、
読む手が止まらないほどテンポよく進みます。サブキャラの存在も効いていて、世界観がしっかり作られている印象でした。
今年に入ってから3作目のオメガバ作品で、先生の筆の早さにびっくりです。
幼馴染の攻めがスパダリ勇者なのに、出自ゆえか陰キャ気味で、ややサイコパスみがあるのが面白い。眷属たちも可愛くて、「ほんじつ、ことばうりきれ」の看板を下げるちびアンタスがお気に入りです。定時になったらパソコンの前に置きたいw 奈良先生の描くちびアンタスが可愛すぎる!
楽しくさくさく読める一作で、展開はかなりスムーズ。ギャグコメディのような軽快さで、ノーストレスで楽しめる読後感でした。
毎度ながら、滝沢先生の作品は本当に元気が出ます!
主人公のリヒトの強さにも、ヴィクトールの優しさにも、全部に元気づけてもらいました。溺愛はこうでなくっちゃ! と思える甘々いちゃいちゃもありつつ、元気に飛び出していく登場人物たちの姿に勇気をもらえる最高のエンタメ小説でした。
個人的に、リヒトが冒険者ギルドへ登録して、一番ランクの低い依頼をこなして、成果を出して、感謝されて……というくだりでは、思わず涙ぐんでしまいました。働くってこういうことかも……。滝沢先生の書かれるお仕事描写が本当に好きなのですが、お仕事や生業に対する眼差しや、ちょっとした描写にぐっと来ます。
そして何よりBLなので、2人のラブロマンスがたまりません! ヴィクトールの積年の思いと、そうとは知らず惹かれていくリヒト。これまで尊厳や人生を奪われていたリヒトの「これまで」を取り戻そう、と一緒に歩んでいくヴィクトールの優しさと、それをしっかり掴むリヒトの強さ。脇を固める魔物たちのキャラクターもかわいくって愛しくって、すごく面白かったです。
しかしそれにしたって、ヴィクトールの執着っぷりが爽やかなのにねっちょりしていて最高でした! リヒトの寝間着を買い取っていたくだりには、声を出して笑ってしまいました。そしてヴィクトール自身のつらい時期もあって、それを乗り越えられたのはリヒトとの思い出があってこそで、2人の固い絆にトキメキが止まりません。リヒトとヴィクトールが結ばれるのは必然だった! と思わせてくれる、最高のロマンス小説でした。
すごく面白かったです!
滝沢先生の作品はドキドキワクワクが詰まっていて元気がもらえます。今作は更に切なさが増しコミカルな所もパワーアップ、読んでるこちらの感情がジェットコースターのように心揺さぶられました。
またそれぞれのキャラが素晴らしい。私は辛い境遇でも直向きに頑張る受けが好きなので、そこもツボでした。
また奈良先生のイラストも素晴らしい。ほんと眼福です。
読んだら勇気と元気をもらえて幸せいっぱいになれる作品、オススメです!
滝沢先生だし奈良先生だし購入。面白かったーこんな笑わせてくれるサブキャラ(表紙にもちっこくいる)は少ないですねえ。受けは女々しくないし攻めがこれまた想定外で、楽しかったので、萌2にしました。本編230P弱+後日談20Pほど+あとがき。
アーベント王国の好色国王の側妃だが、どうしても国王と関係を持つのが嫌で逃げ回っているリヒト。ある日百年ほど苦しめられてきた魔王を、勇者が討伐したとのことで、謁見に同席したのですが、勇者が褒美として求めたのはリヒトで・・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
ケサラン、パサラン(攻め眷属、見た目毛玉、方言喋る)、アンタス(頭に角生えてるちっこい系)、聖女(肉欲系(笑))、その他攻め眷属。
++好きだったところ
受けは冒険者になるんだと思っていたキラキラ少年だったのに、オメガだったため、家の都合で国王の元へ差し出された、黒髪麗しい方。エロ親父と閨を共にするのは嫌だーと複数回脱走している、ある意味、頑張り屋さん。攻めに下賜されてからは本来の自分を少しずつ取り戻して、読んでいるこちらもとても嬉しい気持ちになります。
受けより好きだったのは攻め!
個人的感想ですが、思わずぷっと吹き出すヘタレ!
あまりに面白かったので、そこは書きませんが、最後の方で盛大にやらかしてます、そこすげー楽しい。奈良先生がそこビジュアルにして下さったら、さらに楽しかっただろうなあww(近いシーンはあるんだけど、さすがにカッコいい補正が入ってました)
攻め受けもいいけど、最高に楽しいんがサブキャラ、ケサランパサラン!
第一声?が「なんばしよっとか、きさーん」ですよ?????????もう大爆笑。その後もこの二人が喋るたびに、いちいち脳内で読み上げないと意味がわからん!いや読み上げてもわからん!「くらすっぞ!」って何!ああもう楽しい!(ちゃんと標準語での意味はルビあります)
アンタスも楽しい。少し喋ると「ことばうりきれ」と首から札を下げて喋らなくなる(笑)いいなあ、斬新~楽しい~
とまああっちこっちに楽しいあれこれがありまして、本当に気分転換になる超楽しい一冊でした。滝沢先生、有難うございます!今時珍しく10枚も挿絵があるのも本当に嬉しい。ルチルさん、奈良先生、神★です。
