電子限定カラー
少しずつ君が染みてくる
※微ネタバレ
買ってよかったです。
お互いの存在がじわじわと沁み込んでいくようで、
(勝手に)タイトルにぴったりの作品だなと思いました。
ブロマンスではありません、とても柔らかいBLです。
顔見知りから友人そして…
ゆるやかに変化する二人の関係性と、言葉のチョイスがとても魅力的でした。
あととっても可愛い、ろくろ(犬)!
「飼っている」というよりも「一緒に暮らしている」
家族としての存在感とこの挙動がたまらなく好きです。
動物が可哀想なのが地雷で購入をためらっていたんですが、
大丈夫でした!ろくろはずっと元気です。
もっと膨らみそうなところを語り過ぎず、
充分な余白を残して展開していくのも好きでした。
ふとした時に読めばほっこりできる、
手元にあってほしいと思うもなかなか出会えない類の作品。
装丁について
この作品を読んで何色のイメージかと聞かれても「黄色」とは答えません。
ですが表紙のこの色は本当に世界観にあっていて不思議に感じました。
二人と一匹を囲む草花がとても可愛いんですが、
帯が中村明日美子先生の推薦文&イラストなので外したくない!
困っています。
カバー下まで作品の雰囲気たっぷりで素敵でした。
装丁デザインはBREWさま
日々を丁寧に生きたり、気になる人が出来て段々と距離が近くなって行って
華美な事がなくたって、その生活を自分なりに大事に楽しんでいる事の幸福
他人には分からなくても良い
だけど、分かって欲しい人がちゃんと居る
亡くなったおじさんから譲り受けたお家で生活をする事で見えて来たそんな生活の片鱗
ちゃんとそこの気付いて、自分に置き換えて考えられてる直の余白のある生き方がとても素敵に見えました
そんな直にどんどん心惹かれる木綿
彼もとてもチャーミング
好感度の高い2人と可愛いしかないワンコ
少しだけ恋への進み方にニュアンス頼りな感じはしたのですが、そこも含めて作品の空気感として感じる事が出来ました
この辺はデビュー作と言う事で、先生の作品の読み方や傾向もありそうなので、そういう個人的な好みも含めて・・・シンプルに!好きかどうか?!を評価に込めてみました!!
作画は、普段手に取るタイプではないのですが、逆にすっごく印象に残るテイストで次巻もきっと目に留まると確信しました☆
イラストテイストな画風のせいか、
漫画を読んでいるというよりどこか絵本を読んでいるような
読み心地でした。
陶芸家の直は生前親しんでいた伯父が亡くなった後に、
伯父が遺した家に引っ越して暮らすことに。
伯父の家は古く、雨の日には天井から雫が滴る始末で、
ある雨の日、雨漏り修理に木綿という青年がやってきて…。
その日以来、なぜか直の元にちょくちょく訪れるようになった木綿。
最初は年若く、遠慮のない木綿との距離感に戸惑っていた直でしたが、
次第に彼と一緒に過ごす時間が居心地よくなってゆきます。
木綿の連れてきた犬・ろくろを飼うようになり、
二人と一匹で散歩をする風景はのどかで温かさが胸に広がりました。
柔らかな作風からなんとなく友達以上、恋人未満な感じで終わるのかなと
思っていたのですが、意外にもがっつりお互いの胸に踏み込んでいました。
互いの想いを確認し合った後は直の親にも挨拶をしたり、
木綿が直に将来を見据えたお付き合いであることを伝えるシーンも。
その中で木綿が口にした
「付き合って結婚してって周りのやつらみたいにー“フツー”に」
「なんで俺らにはできないのか全然わかんねーけど」
という台詞に胸をぎゅうっと締め付けられました。
そうだよね、なんで彼らにだけその“フツー”が許されないのか…と。
いつの日か、直と木綿にも“フツー”の将来が叶えられる日が
やってきますように、と願わずにいられませんでした。
穏やかながらも二人の恋が育まれてゆく過程に胸がきゅっとしたり、
表情が緩んでしまったり、ほっとしたり、心に沁みわたる1冊でした。
タイトルと黄色いお表紙が印象的な今作。
明日美子先生も帯に寄稿されていたので、期待膨らんだ一冊。
陶芸家の伯父亡きあと、その小さな家に越してきた霧島。
ある日、雨漏りを直すために、伯父の知り合いだという木綿という青年がやってきて、、、
という冒頭。
全編が、この霧島と木綿+保護犬のろくろの三人にフォーカスされた恋と日常のお話です。
霧島はとくに、陶芸家という職業を母に否定されており、伯父の家での生活も反対されております。
が、木綿の言葉で霧島は救われていく、救済BLでした。
そして、犬のろくろも大事な登場人物で、ふたりの仲を常に取り持ってくれるなど、この特有の空気感を創れる庭田先生って、いったいナニモノ?!!
普段、どんな世界を見て生きてらっしゃるの?!!
と、驚きました。
終盤、いなくなったろくろのあのシーンから、ラストまで。
霧島の心の変化が誰の目にも明らかなほど、如実に現れている場面が登場するのですが、
ホントに木綿と、ろくろの存在が、霧島という人間を柔らかく、良き方向へ変えたんだなあという愛のカタチに、読んでる者の心にほわっとなにかが灯ったような、温かくなった読了感は、自然と笑みが溢れました。
クラフトさんは、この手のハートフルなお話を描かれる作家さんを見つけてくるのが、本当にうまいですね✧
ちなみに個人的に、ろくろのあの人形? ちょっとほしいです笑
また、タイトルの「あめ」も、とても効果的な場面で降っており、最近の作家様方のセンス、本当にすごいなあと思う次第でした。
まず、絵に引き込まれました。ぐりとぐらの世界がシックに大人になったような。ほかでは見ることのできない、柔らかくてさり気ない、優しい絵。シンプルな絵なんだけれど、繊細。全然上手く表現できないんですけど、心地よい、唯一無二の世界。
そして、背景にたゆたう雲のような、ゆったりと温かい物語。劇的な展開や事件がある訳ではなく、甘い言葉を囁くでもなく、徐々に無理なく自然に進む物語。帯にあった「少しずつ君が染みてくる」っていうのが本当にしっくりきました。タイトルから、降ってきた雨が土に染み込んで、植物を育てていくように、二人の関係が進んでいくんだなあと思いました。
最後の描き下ろし、特に好きです。煙草の煙がゆるゆると漂う穏やかな月夜。寒くもなく暑くもなく、適度な湿度を感じます。これからの二人の、明るい未来を暗示するような月明かりの場面、ほんとにほんとに好きです。
庭田羊々先生、次の作品も楽しみに待ちます、ありがとうございます。
