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表題作面影

父かも知れない男
息子かも知れない自分

あらすじ

父親の顔を知らずに育った大学生の瑞希は、母を亡くし天涯孤独の身となった。瑞希は悲嘆にくれながらも、母の死を伝えるため父を捜し始める。ある日バーで見つけた父親の可能性がある堂島は、危険な大人の色気と落ち着きを身に纏う男だった。堂島に近づいた瑞希だったが、オンナ扱いをされ抱かれてしまう…。深みにハマる前に堂島に伝えなければいけない事がある。しかし瑞希は、父親かもしれないという気持ちを抱えながら堂島に溺れていき…?
出版社より

作品情報

作品名
面影
著者
水原とほる 
イラスト
タクミユウ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784877249366
3.3

(15)

(1)

萌々

(4)

(9)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
9
得点
49
評価数
15
平均
3.3 / 5
神率
6.7%

レビュー投稿数9

あら意外、攻めキャラが正統派イケおじ

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
毎月の新刊小説数が低迷している現在からすると、当時は恵まれていた時代だったのが伺える。
ちなみに同月刊行3冊の中ではこの話の堂島が一番情のある男だった。

まだ19歳の主人公・瑞希は母親を亡くして途方に暮れていたところに、彼女の昔の日記を見つけたきっかけで父親かも知れない?堂島を探そうと思いつく。
しかし、会いに行った早々予期しないヤバい状況に巻き込まれて雲隠れする羽目になるというサスペンス展開は面白かった。

最初だけは瑞希にブチ切れての強引な性行為だが、密かに練っていた計画をぶち壊されてとっさに逃げる羽目になったあの状況では…ねぇ。
ただ、読んで早々堂島は父親じゃない!!って直感のおかげで実の父子かもという禁忌感は湧かなかったけれどね。

『周囲に人辺りが良くて若い頃から羨望の眼差しを集めていた』という堂島は正に"イケおじ"で、DV攻めがデフォな水原さん作品(初期)で読めたのが意外だった。
回数を重ねてのセックスも無理な強制じゃないせいか、爛れたひとときといった風体なのに何故だか安心して読める(ん(-_-)?)

お互いが伏せていた言えない秘密って空気もあっさり目だ。
堂島も過去に対して既に吹っ切れた感があるし、瑞希も状況が落ち着けば不憫ながらも芯の強い一面は伺える。
歳の差設定も活きていて、事実が明らかになる経緯のバランスもいいと思う。
しかし安心するのはまだ早い、きっちりと地雷も埋め込まれている。

この二人、さすがにヤクザを敵に回しただけあってクライマックスの修羅場にはガッツリモブ姦に遭っている。
まだ水原さん作品初期のバイオレンスラブは建材なので、痛いのが苦手な人はご注意を。

0

母没後に実父を探す物語

母子家庭で育った主人公、瑞希。
親戚の付き合いもなく、母が独りで働いて育ててくれていたが、母が癌で死亡。
母の死で抜け殻のようになった瑞希、葬儀も大家の御婆さんが仕切ってやっと終える。
家賃を払う時、大事なものをいれる引き出しの中から古い母の日記を見つけて、実父と思しき男性の名前と写真を二つ見つける。
瑞希は、とりあえず、父を探す事を今後の生きがいにする。
名前と日記にあった場所を頼りに探すと、二人の内、目つきが悪い方の男性、堂島が経営する店を見つける。店に行くと、タイミングよく事件に巻き込まれて、想定外の展開に進み、事件解決後に、瑞希は堂島から母について教えてもらい、父についても知る。
母の信念に沿って、堂島に迷惑をかけない様に、瑞希は身を引こうとするが・・・。

BLサスペンスです。冒頭に今後の暗示になる記載があったり、簡単に想像がつく展開だったので、あまりドキドキしませんでした。



1

年の差と背徳感をスパイスに。

父かもしれない人とこんな関係に…! と背徳感に震えながらエロティックなアクシデントを(読者が)愉しむ(酷い…)タイプの作品です。正直、展開やオチはある程度予想できる感じで進むわけですが。

それにしても、シングルマザーだった母が愛した人…自分の父を探すことになる主人公のミズキが、アホすぎて。作中でも「オツムが緩い」などと言われたりもするのですが、読みながら「これで本当に大学生?」と思うこともしばしばでした。

父かもしれない… と思っている状態でのセックスとか、そのスジの輩から輪姦されるだののシーン多めですが、描写はキツすぎるということはなくサラッと読めると思います。

2

色々予想外&想定内でした

1冊すべて表題作。瑞希(受け)の視点でストーリーは進みます。

堂島は瑞希の父親なの?正体は何?
と探っているうちにトラブルに巻き込まれてしまい…という話です

水原先生の作品は「痛い」印象があったので、裏表紙のあらすじを読んで、堂島(攻め)は横暴なヤクザなのかと勝手に予想していたのですが…意外と好人物でした!

確かに瑞希をオンナ扱いで抱きはしましたが、瑞希を助けるための仕方ないものでしたし、暴力振るわなくて優しくて、「私の想像した水原作品と違う?」って(勝手に)戸惑いました。別荘地でのエロエロ生活も道具も使わず普通に甘かったですし。

なので、敵に捕まった場面では、酷い目に遭う前ではなく、堂島は殴られ、瑞希は犯された後で救出されたことに、「ああやっぱり水原先生の作品!」とやけに納得したものです。

佐伯が出てきたら復讐されるのかもというような不話はひとまず考えないことにした、甘めのエンドが良いなあと思いました。

大人の年上攻め、健気年下受け、闇社会だけどそうハードじゃない設定がお好みの方にお勧めだと思います。

3

なかなか美味しいです

水原とほるさんの作品は結構拝見しています。
母子家庭でそだった瑞希くん。唯一のお母さんが亡くなってしまったので、知らされていなかったお父さんを探しに旅立ちます。
父親候補かな?という堂島さんの麻薬取引に偶然居合わせてしまい、カモフラージュのために抱かれてしまします。
それから逃亡生活。
そこは、二人しかいないので密着あまあまです。
そしてもう大丈夫かな〰と思って帰ってきたら、瑞希くんが拉致されてそれはそれは慮辱されて…
水原さんの本領発揮!?
最後は、堂本さんは父親ではないことが判明してめでたしめでたしでした。
瑞希、結構いい子なんだけど…頭が足りないような感じなんですよね。
慮辱強姦もあまり引きずってないし。
幸せになれればいいと思いますが、もう少し葛藤を見せて頂けたらよかったかなと思います。
しかしながら、サクサク読むことができます。
さすが水原とほるさんでした!

2

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