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表題作ロマンチック・ウルフ

ダニエル・コリー・画商
ウィリアム・20歳・大学図書館司書

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

愛玩動物の立場に甘んじるつもりはない―図書館司書の美少年ウィリアムの恋人は、秘密主義のイギリス紳士ダニエルだ。
ふたりは、美術品を本来の所有者に返還する“リセット”と称する仕事をともにする仲間でもある。
しかし、いつまでたっても保護者を気取るダニエルにウィリアムはただ焦れていく。
そんな時、日本人留学生・羽田宙からある盗難美術品の相談を受け―!?スィート・スイート・ラブストーリー。


作品情報

作品名
ロマンチック・ウルフ
著者
たけうちりうと 
イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
発売日
ISBN
9784813008408
3.4

(7)

(4)

萌々

(0)

(0)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
3
得点
21
評価数
7
平均
3.4 / 5
神率
57.1%

レビュー投稿数3

羽田の台詞が泣けるー

万人向じゃないけど好きな人は凄く好きな部分があると思う。自分は好きです。
ストーリー自体はそこまで凄くおもろいって訳じゃないんですが、作品中に出てくる羽田が言う幾つかの台詞がとても良くて大好きで好きで何度も読み返してるけど好き。

イギリスが舞台で大まかな設定は作品あらすじの通り。
ダニエルとウィリアムは恋人同士で喧嘩しつつもラブラブ、彼等は他の仲間達は本職の他にリセッターと呼ばれる裏仕事をしてます。
ダニエルがウィリアムを引き入れた形なんですが、実はダニエルはウィリアムを子供の頃に見初めてずっと見守って来たんですね。
なので想ってきた年月はダニエルの方が長い。
彼等の仕事に日本人留学生で研究者の羽田が偶然関わってウィリアムと行動を共にする事になるんですがこの羽田が凄く好き。
天才化学者にありがちな生活能力や常識部分が抜けてる天然お人好しで高校生に見える童顔の28歳、無邪気でけれど妙な所で察しが良くて可愛い。
恋愛感情に無縁そうな羽田なんですが彼はウィリアムが好き、でもダニエルという恋人が居ると最初から知っているのでそれを伝えずにただひたすら心の底から凄く素直に応援しちゃう。
羽田の台詞がいいんですよー。
彼の愛はハエの目玉2個分、それに例えて語る愛がもうもう、もうーー凄くいい!
メイン2人より羽田に魅かれました、羽田愛しいよーー羽田ーー!!
2人の恋愛もそれはそれでまあ良かったんですが、最後の羽田の裏表の無い子供みたいな台詞にやられましたー!!ばたり。
こんな愛情素敵過ぎるーーなんかもう泣けるよ……じわり。
自分的にはこれは「無垢で素直な化学者の片想い話」なのです。
ダニエルとウィリアムだけだったら中立だったかも、その位に羽田にもっそい萌えました、愛し過ぎるー!
神評価なのは、ともかく羽田の台詞と彼の愛情が素敵過ぎるから。
ストーリーよりもうそこにやられました。
羽田の愛情がもうガツンと来ます。彼の台詞だけ集めて詩集にしたい程に素敵!

あとイギリスですが食べ物描写がやけに美味しそうです。書いてある銘柄とかよく分からないけどこれ食べたいーと読んでて何度も思ったですよ。
多分イギリス好きの人だったらもっとたまらないだろうな。

3

こういう愛もある

最近ちょっとはまっているたけうちさんの作品です。ボディガードシリーズでも「英国人ジョークまわりくどいよ(笑)」と思ったりもしましたが不思議とクセになる独特の作風の作家さんです。13年前の作品ですが、めぐりめぐって新鮮というかメチャ泣きしてしまいました。

とはいえBLの様式美としてはダメなのかもしれません。素敵英国人の攻め様よりも当て馬の日本人の方が魅力的に書かれているのですから。タイトルも「ロマンチック・ウルフ」ってこれどう考えても可哀想な日本人のことだろ!って思ってしまいました。あとがきの「本当の紳士の話を書きたかった」というのもおそらく当て馬・羽田さんのことだと思います。当て馬が主役でいいのかとも思いますが型にはまらないのもたまにはいいんじゃないでしょうか。

美貌のウィリアムがたとえ振り向いてくれなくても、たとえ他の人を愛していても、それでも羽田はウィリアムを愛し続ける。「自分にはハエの目玉2個分の愛だけでいい」ってセリフが本当に泣けます。世のストーカーどもに教えてやりたい。本当に相手のことを愛していたら相手が困ることはしないんだよって。・・少し話がそれました。

あまりにも羽田が魅力的すぎて本気で最後に大逆転くるかなと思いながら読み続けました。それはかないませんでしたが、ウィリアムと羽田の会話のシーンが素敵でした。体はダメだったけど心が繋がり合った瞬間です。

ウィリアムは芸術品の彫刻にそっくりな設定で本当に天使みたいに綺麗な子なんだろうな、と萌えました。攻め様と甘い夜を過ごした次の朝、全裸でペットの狼とじゃれあってるシーンが一番エロかったです。獣○みたいで。

攻めのダニエルも家柄・容姿・性格と三拍子揃った良い男で、羽田の魅力にも十分に気づいていて、それをバカ正直に受けにも伝えるいい人で彼も間違いなく紳士なんですが、いかんせん羽田の性格の方がインパクトがありすぎました。

当て馬救済のスピンオフで羽田だけを一途に思ってくれる可愛い受けちゃん(男)が現れたらいいなと思いますが、この作家さんは自分の書きたいものでなければ書かないイメージなので妄想に留めておくしかなさそうです。

1

日本人キャラが良かった

主役カップルはイギリス人二人で、この二人の恋がいまいち面白くなかったです。
冒頭で二人はすでに出来上がってて、愛を確認しあって話は終わる。
メインとなるのは、美術品を元あった場所に返すという逆泥棒なお話。作中では「リセット」と呼ばれてます。
わくわくどきどきの冒険譚があるのかと思いきや、こちらもまた消化不良でした。
緊張感がないしどうでもいい説明が続くし。

ただ、唯一の日本人キャラである羽田宙がすごく良かったです。変人の研究者。
彼が登場する場面になると、退屈さを感じてたお話が生き生きと色づいてくれる感じ。

1

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