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これはゴリラ本かなw 嫌いじゃないです。
BLでよく見かけるオネエキャラは口は悪いけど情があって恋バナ好きでお節介でバーのママなんかやってたりしてメインキャラのアシスト役が多いですが。
本作のみちるさんはお花屋さんで、結果的に若い2人たちの良き理解者になっていたり、昔切ない恋をしていたり。
オネエキャラの情が厚いところや切ない面が存分に描かれたお話でした。
比呂樹が出て行ったことがショックでみちるが一心不乱にレース編みをして超大作になっていることに気づかないシーンは声出して笑ってしまいました。おもろ〜
もう一作の郷野もゴリラキャラw
レスリングをやっているだけあって筋肉バリバリ。でも昔いじめられっ子で気弱な面あり。変なところもあり。どうも憎めない。
井上がかわい子ちゃん好きなのに、郷野に土下座されて受けになるのは萌えました。メガネ外すとイケメンだし、かわい子ちゃんと遊ぶ時は攻めなのに、郷野との時は受けというのがいいですね。
1つの花屋を舞台に繰り広げられる恋愛模様。個人的には最初の教師・山本と花屋みちるの息子・比呂樹の話がもっと読みたかったなぁと思いました。2人の馴れ初めがとても気になったので。自分を拾ってくれたみちる想いの比呂樹と、彼を大人の包容力で支える山本の関係性が素敵でした。その後の従兄弟同士の話も甘酸っぱい青春という感じで、2人のやりとりが可愛くて癒されました。
そして、トリのみちる自身の恋愛。ヒモで口が悪いけれどなんだかんだ優しいケンと、彼が過ごした蜜月。甘過ぎず控えめ過ぎずな空気感がすごくいいなぁと。そこから何年も経って、突如訪れたケンの息子との再会。他人の恋愛ばかり見守ってきたみちるにも幸せになって欲しかったので、また彼の時が動き出すのが嬉しかったです。ケンとの最後は悲しかったですが、息子のおかげで希望も持てました。
私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのがこちらの一冊。
花屋を営んでいるゴツくてブサイク(不細工には見えなかったけど)なオカマさんを中心に繰り広げられるお話。
癖のある絵柄で・・・とのことだったけど、絵柄は全く問題なし。
それよりも何よりもゴツいオカマさんのお話なんて、普段はイケメン作品で眼福〜♪している私なんで、お勧めされなかったら絶対に手を出さなかった。
さて、そのオカマのみちるさんはとにかく情け深い。
赤ん坊だった捨て子を拾って女手(で良いのか?)ひとつで育てて成人させたり、バイト君の恋の成就を手伝ってあげたりと面倒見の良さを超えた人情派。しかも決して押し付けがましくない。
ねぇ誰か、こんな人の幸せの手助けばかりをしているみちるさん本人を、幸せにしてあげてよ・・・と思っていたところ、途中で始まるのが表題作の【永遠のボーイフレンド】。
これは若い頃のみちるさんの恋。
はぁ、これは思いっきり泣いちゃった・・・。これは泣くしかないよ。
だってみちるさんときたら・・・そこらの乙女顔負けの健気で純情で、ものすごく不器用なんだもの。
そして、いつか会えて本当のことを聞くことができる日を楽しみにしている・・だなんて。
これがまさに一生に一度の恋ってやつなんだなぁと。ううう、ぐす。
そんなみちるさんを、これからは克彦くんが幸せにして欲しいんだけど、みちるさんの事だから手を出さないんじゃないかなぁ・・という一抹の不安が・・・
でもみちるさん、あなたみたいな人こそ、誰よりも幸せになる権利はあると思うの。だから、お願いだから堂々と幸せになってください(土下座)
もう一つ、別の収録作「24のひとみ」「タックル返しでほほえんで」「オリンピックでほほえんで」は全く別のお話で、こちらは大学でレスリングをやっているゴツい筋肉マッチョな攻め郷野と中学時代の元教師・井上(受け)とのお話でした。前作のみちるさんに引き続いて似たような体格だったので、一瞬これもみちるさんの話?と見間違えたけど、全くの別人です。
これ、ちょっと笑えました。
受けはずっと可愛らしい圭吾という大学生を狙っているんだけど、その圭吾は攻めの事が好きだと判明しあっさり振られる。
攻めは受けの事がとにかく大好きで遊びでもいい、やる方でもやられる方でもなんでもいいから一回だけお願いします!!と土下座して頼むんです。
その姿を見て、受けは「俺のS魂を呼び覚ましてしまった!」とメラメラしてるんだけど、始めてみたら攻めの息子が大きい事が判明し、すっかり腰が抜けておんぶされて帰宅する羽目に(笑)
私から見ると、受けはどこがいいんだろ?って感じの性格なんだけど、とにかく攻めとの身体の相性が良すぎて他じゃ満足できなくなっちゃっていて、身体面から次第にほだされている感じ。
いいぞー!攻め、もっとやってズブズブにしてやれ♪って心から応援してます。
意外だったのがエチシーンが結構あったこと。
ハートフル系だと思ったのでエロは控えめかと勝手に思い込んでいました。(注:みちるさんは全くしていません)
線が結構荒くてもうちょい綺麗がいいなぁと思ったんだけど、その分、ガツガツした勢いが感じられてこれはこれでいいかも。
ずっと前から知ってた本なのに、表紙に惹かれず読んでなかった…でも思いたって読んでみて……感動。中年以降の方に大おすすめです!
これは、「オカマの深情け」のお話し。
本物の女なんてモノは「情け」なんて持ち合わせてない。現実的でもっと即物的な生き物。オカマはもっとロマンを求めてるのよね。言ってみれば「愛」を。オカマの方が女よりもずっとずっと情け深い。
天国に入れるのはこういうみちるさんみたいな人!
若い頃は笑われてナンボのお笑い担当キャラで、教会の前に捨てられた子供を育て、若い子の恋を応援し。
自分の恋は後回し。
というより、ゴツくて暑苦しいブスオカマには、自分の恋なんて存在しない…
ただ一回だけ。若き日の小説家志望のケンちゃんとの思い出、ただそれだけで今までやってきた…
この辺の機微は若いコにはわからんかもしれんが、この年になると沁みて沁みて。みちるさんの心中を想うと涙が滲んじゃう。
克彦っていう高校生がみちるさんになびいてる。でもさ、これ絶対CPにはなんないのよ。みちるさんが手出すと思う?
みちるさん、みちるさ〜ん!天国なんて入れなくてもいいじゃん!生身の人間としての幸せ、求めてもいいじゃん!切ないっ!
「24のひとみ」「タックル返しでほほえんで」
気に入った子にはフラれ、腹立ち紛れに寝た大学生とはカラダの相性が良くて。なんか身もフタもない話。でもこうゆうところから情も生まれてくるってワケで。(井上先生は攻めも受けもできるんですよお)
何の予備知識もなく、ほのぼのした漫画でも読んでちょっと休憩しようかな、程度の気持ちで読みました。ものすごい休憩になりました。大人になるって諦めの連続じゃない、愛することの連続。そう思うとこれまで我慢したり辛かったと思っていたことがすでに報われているような気がしてきて、我慢しなくていいんだよ、もっとBL読んでていいんだよ(アレ方向変わった)、と思える素敵な物語でした。
決して綺麗な絵ではないですが、そんな絵柄だからこそ純粋に感情が伝わってくるような気がします。拙く見える表紙は子どもの頃大事にしていた宝物を見ているような気分にさせられますし、Hシーンは綺麗なだけではない生々しい情熱を感じて胸が熱くなります。
◆花屋のオカマ、みちる編
あら、どうしたの。泣きそうな顔しちゃって。
…いいのよ、何も言わなくても。
代わりにアタシの話を聞いてちょうだい。
20年間、実の子と思って育てて来た比呂樹の話、
うちにやってきた元気な押し掛けバイト、裕太クンの話、
そして、ケンちゃんの話…。
えっ、克彦くん? そんなつまらない話はしないわよッ。
◆その他同時収録作品
『24のひとみ』『タックル返しでほほえんで』
あとは流れに身を任せて読んでください。