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教授と教え子、紳士的な二人のラブ・アフェア
期せずして不倫が絡む作品を連続でレビューすることになりました。
何度かここでも書いてるとおり、根っからのハッピーエンド好きです。この作品は誰がどうなることがハッピーなのかと考えてしまう。このままありとあらゆる秘密は秘密のままに、現状維持で時が過ぎていくことが最もハッピーなのか。まぁ死ぬ時笑っていられそうなのはそれだけかなぁ。このレビューは続編があることを知っていて、かつ続編の内容は知らぬまま、そして買ってある状態で書いています。10年前にこの本を読み、温め続けた2017年発売の続編をいざ。
恋愛の駆け引きがいっぱいの洒落た作品。
主人公は、シニカルな雰囲気の学生・ジョナサン。
はじめはジョナサンが強気な感じで始まる。
でもすぐに…
これね、私このお相手のハスキンス教授。すごくキライ!
いえね?マンガの登場人物なんだからいいんですよ?どうでも。
でもそれにしても、いちいち「えー……、」って言いたいの。
ジョナサンの相手としては随分年上ではあるけれど、ルックスはそこそこいいし物腰も柔らか、性格も穏やかだと思う。育ちの良さっていうんですか?
でもさ、性根?そこがさぁ。不誠実というかさぁ。
まあ、過去色々あってそうなった、あえてそう振る舞ってる、ってのもあるとは思うんだけど。
ただし、ジョナサンの方だって褒められたもんじゃない。
ジョナサンもこれまでは小賢しくというか、自分のテリトリーの中ではある程度うまくズルく立ち回ってた人物だと思う。
でもハスキンスが何枚もうわてすぎて。
なんかゲームをしているようにも見えるハスキンスに、絡めとられちゃう感じ。
だから2人ともあんまり好きになれずに読むんだけど、なんかとっても人間臭いのね、2人とも。
同時にスタイリッシュな空気感。
他のどの作者さんとも違う洒落たおかしみが漂う。
まさに洋画のような駆け引きの楽しさやラフさ、ドラマチックさを兼ね備えた良質な作品でした。なんといっても、攻めである教授・ポールのプレイボーイっぷりが憎い! 髪も薄くなりかけたいい歳の男であるにも関わらず、柔らかい物腰と色気の抑えきれない目線、押しと引きを絶妙に弁えた態度であらゆる同性に気を持たせてしまう色男なんです。現実離れした王子キャラというわけでもなく、松尾先生の腕によってあくまでリアルに存在しそうな範囲内で、キャラ立ちさせられていたところも萌えポイント。少しでも同性がイケるクチの男なら、誰しもポールに引っかかってもおかしくはないなと思いました。
彼に粉をかけられる医学生のジョナサンも、けっしてポールに丸め込まれてばかりではなく、それなりにやり返す度胸も頭も持っていて、そこがまた2人の掛け合いに面白みを足しています。序盤から自分がエイズ患者だとジョークを飛ばす思い切りの良さ、遊ばれるだけにはならないぞという気概は、ポールに対峙する受けとして最高の美点でした。ポールだって最初はそのジョークに引っかかってますからね(笑)。それでもやはり年の功で、なんだかんだジョナサンが振り回されがちになり、ポールに送り狼を許す隙も与えてしまったり。普段強気なジョナサンだからこそ、ポールにしてやられた時の反応が格別に可愛く感じられました。最後のポールの台詞は本気なのかどうか、続きがとても楽しみです。
この教授がゲスいんだけど、ちょっとかっこいいと思ってしまうのが悔しい(笑)
後半ジョナサンが可愛いくなったと感じて、それもポールに絡んだことと思うとほんと悪い男に捕まったな(^◇^;)
現役の妻子持ちのお話は初めて読みました。
何てやつだ!と思うけどポールが憎めませんね。
とんだプレイボーイなのですが、若い頃の最愛の恋人との別れを経験したからなのでしょうか?
プレイボーイだけど家族を愛して責任も持っている。なのに手当たり次第口説いて。
ジョナサンにはどのくらい本気なのでしょう?何をされても怒らないから結構本気なのかな?
ジョナサンは恋愛がわからない。けどポールに価値観を壊される感覚が。これが恋愛感情なのでしょうか。ポールの掌で転がされて美味しくいただかれちゃって可愛いですね。
ポールの魅力につきますね。