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表題作御曹司の口説き方

宝生虎之介,28歳,世界的大企業の御曹司
鷹藪千里,28歳,由緒ある家の御曹司

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

由緒正しい家柄の御曹司・千里は、幼なじみで、世界的大企業の跡取り・虎之介と犬猿の仲。そして昔から勇美という男を巡って争う恋のライバル!! ある日勇美が結婚すると聞き、二人は紳士協定を結び『結婚阻止計画』を立てることに…。そのため、なぜか虎之介に強引に同居を決められ、渋々同意した千里。だが、虎之介と一緒に過ごすうちに、まっすぐで大らかで愛情深い彼のことが一番気になり始めて!? 傲慢な御曹司×クール美人御曹司の恋v

作品情報

作品名
御曹司の口説き方
著者
鳩村衣杏 
イラスト
高階佑 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784862638106
3

(17)

(0)

萌々

(3)

(13)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
51
評価数
17
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数8

毅然系受け

庶民の良い子♂に恋してるライバル2人がくっつくお話。
片や武家出身で6代目が子爵を賜る鷹藪家現当主の鷹藪千里(せんり)。
片や明治維新後に財を成し、現在グローバル企業のオーナー一族となった宝生家の跡取り宝生虎之介。
2人とも地元のベーカリーの息子・勇美(いさみ)に恋してて犬猿の仲だが、ある日勇美から6才年上の女性と結婚すると聞かされて、2人で協力して相手女性の素性、思惑を探り、あわよくば破局させてしまおうと画策する…
女性を見張るために同居する中で、2人の関係性が変化していく、という展開です。
千里は勇美が好きで好きで、会員制の秘密クラブで勇美に似た男性を抱いています。そしてそれ以外は誰とも付き合ったこともない。
虎之介は明るいイケメン、しかも大金持ちなのでいつでもモテモテ、男女問わず相手が途切れたことはない。
虎之介に、勇美一筋でも他人から求められ愛された経験はないのだろうと指摘されて激しく動揺し、その姿に欲情した虎之介に抱かれるわけですが。
Hシーンの描写としてはとても良いです。初めての快感に思考回路も心も塗り変わる一歩を経験した千里はいい。でも虎之介はね〜。私は個人的に相手の童貞とか経験不足を嗤う展開が好みじゃないんで、そこが引っかかったかな。
結局、勇美に幸せになってほしいと願う気持ちを貫く千里は清廉で素敵だと思いました。
虎之介は…金持ちすぎて。彼なりに誠実なんだろうけど千里の相手には軽すぎる?でもこれくらいがスクエアな千里に丁度いいのかもしれませんね。

『愛し合う相手に選ばれなくても、幸福を贈ることはできる』
千里が勇美を諦める時の言葉です。素晴らしい言葉だなぁ。

0

御曹司×御曹司

共通の幼なじみである勇美(庶民)を巡って恋のライバル関係にある二人の御曹司が、いつの間にかお互いを意識し始め、やがて恋を自覚するーーという展開ですが…振り返ってみると虎之介はかなり早い段階でデレているので、千里が一方的に翻弄されるお話かも。

千里も虎之介もセレブ然としているところが何とも愉快でした。お金持ちってなんだか楽しそう笑 二人ともちゃんと大人の男性で、仕事のことも家のことも、もちろん大切な勇美のことも、自分なりに懸命に考えているところが良かったです。千里抱える秘密の行動が物悲しく、報われてほしいと心から思いました。

高階佑さんのイラストも素敵で、さらっと読める一冊だと思います。

0

御曹司×御曹司

 ひとくちに御曹司といっても、世が世なら華族の若君(でもお金はない)と、新興イケイケスーパー資産家(成金ともいう)のボンでは生まれ持った資質もその育てられ方も百八十度違う。そのへんの2人のカラーの描き分けが巧みで、テンポよく物語に引き込まれてゆきます。

 旧華族鷹藪家の跡取り千里と、グローバル企業の次期総帥と目される宝生虎之介。2人は幼いころから、地域の新旧二大勢力の直系というだけでなく、外見も中身も可愛いパン屋の息子勇美をめぐる恋のライバルだった。

 犬猿の仲のはずが、突如降って湧いた勇美の結婚話を阻止するという共通の目的のために手を組む。圧倒的な財力と行動力にものを言わせ、たちまちのうちにおぜん立てを整え、素行調査という名のマンション2人暮らしに千里を引きずりこむ虎之介。否応なしに言葉を交わし、生活を共にして初めて、お互いに相手の知らなかった顔が見えてくる。意外にも料理をはじめ家事万能で生活力旺盛な虎之介。虎之介の労作を素直に賞賛し、それは見事なお作法で頂戴する千里。懐に家紋入りの懐紙をしのばせてたりなんかして、さすがの奥ゆかしさ。今までそれぞれが属する世界にはいなかったタイプ同士、次第に特別な関心が育つ。

 そこからさらに間合いを詰めるのも、虎之介が早かった。一足飛びに初エッチになだれ込む。これまで勇美に操立てして、高級風俗での性欲処理しかしてこなかった千里は、男女ともに経験豊富な虎之介にいいように翻弄される。でも同時に、彼がけっして自分の欲望ばかりを優先させてなかったことにも気づいてしまう。エッチの後、相手をぎゅっと抱き締めて息遣いとか、体温で伝わる一体感の心地よさ。それが一番の醍醐味だという虎之介に、目からうろこの千里。あらためて自分にないものを見いだし、強く惹きつけられる。
 その後、勇美から請われた援助の方法をめぐって2人は対立し、いったんは同居も解消、関係は決裂するかに見えるけど、それもそれぞれ異なる価値観に基づき、別々のルートから勇美を支えるために動いていたから。立場の違いはあれ、そこを飛び越えれば、互いに重たいものを背負うもの同士、最高の理解者にもなれそう。もちろんカラダの方の相性も・・・とはいえ、実はかなりの負けず嫌いの千里、「なんでいっつも俺が受け??」というモヤモヤだけは解消されてないもよう。バックにはくれぐれも用心しようね、虎ちゃん。ラストはダブル御曹司ものにふさわしく、ワインの試飲にプライベートジェットでフランスに飛んじゃったのもご愛嬌。イラストが高階さんでこれまた贅沢のきわみでした。

1

犬猿の中


あれですね。喧嘩するほど中が良いって言いますもんね。

「ええい」ってセリフは実際に使う人いるんでしょうか。小説だけどちょっと、笑ってしまいました。

犬猿の中らしいけど、仲良しにしか見えないです。虎之介と千里。

絶対、お互いに好きだってことを自覚出来なかっただけだと思う。それで、確かに初恋だけど勇美を引き合いに出してた感じがする。
結果、千里は虎之介に言いくるめられた感があるけど、まあ、良かったんでしょうね。たぶん。

虎之介の弟たちが気になる。

2

御曹司の基本

作者さんはあとがきでかなり恐縮されておられましたが、
評者はこう言う御曹司ものが読めて幸せだなと素直に
思います。

この作品は実に丁寧な仕事が施されておりますね。
だからこそ御曹司同士の遣り取りにもきちんとした背筋を
感じられる。パワーゲームではなく、ロマンスの
駆け引きなのだと得心も行く。
品格を求められる立場とはそれだけ日常の些細な事も
地に足つけて行っているのだよ、とさりげなく
織り込まれているのもまた良い。
綺麗に一本取られました。お見事。

3

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